味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

臣道『言志録』

2011-12-02 13:15:12 | ブログ

タイトル----臣道『言志録』。第1069号 23.12.02(金)

『言志録』 48 臣道

〈天尊(たか)く地卑(ひく)くして、乾坤定まる。君臣の分は、已に天定に属す。各(おのおの)其の職を尽くすのみ。故に臣の君に於ける、当に畜養の恩如何を視て其の報いを厚薄にせざるべきなり。〉

〔訳文〕 天は高く、地は低く、かくして天地が定まっているのである。君と臣との職分はすでに天によって定められている。故に各自は、その職責を誠心をもって尽くすのみである。

 故に、臣下の者は、養われ方の恩(俸給の多少)によって、尽くすべき職責に厚薄の差別をつけてはいけない(つまり、俸給の如何にかかわらず、各自は全力を尽くすべきである)。

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〔コメント〕 君と臣を、経営者と社員に譬えてみたらどうだろう。思うに、経営者は儲かった分を社員に還元せず、自分だけが暴利を貪るというのはよくないでしょう。

 一方社員は、より豊かな生活を享受したいとして、賃金上げろの大合唱も慎まなければならないと思います。

 賃金を要求がひどいものだから、日本の企業は、外国へ逃避しています。日本の企業に勤務する社員が、君臣の君になったとしたら、要求する側は満足するでしょう。でもそういった状態が高じていった場合、百年先には国家そのものが崩壊するのではないかと思うのです。   

 要は程度問題なのですが、国民が学ぶことなく、遊びにテレビにうつつを抜かしていたら大変なことになると思います。

 だから私は、幼児をはじめ子供たちに『南洲翁遺訓』を教えているのです。それは学ぶことの大切さ、そして贅沢をしないことの大切さをです。思うに贅沢をしないで、楽しんで過ごせる方法はあるのですが、それらに横やりを入れるテレビの罪は重いと思います。

 今日の日刊ゲンダイに「橋下(大阪市長)の国家観なんて聞いたことがない。愛国心を鼓舞する〝教育改革〟に対する違和感は強い」とありますが、教員の方々の君が代斉唱時の姿勢に言及する処をみれば、十分国家観はあると見ていいてしょう。その他に私は真摯な国家観だなと観察しています。

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 昨晩の空手道稽古は、述べ14人でした。特に一部の子供たちのまじめな態度は最高です。あの難解な『南洲翁遺訓』第1章、21章を大声で唱える子供たちの将来に必ず役立つと思うのです。終了後、各自が持って読んだ『南洲翁遺訓』を4歳の幼児がきれいに揃え紙箱にいれて下さいました。

 子供たちに私は、お母さんに対する返事は「ウン」ではなく、「ハイ」というのです。そして仕事を与えられたら喜んでしなさい、とお話ししました。それは運動になるからです。

 私は電電の仕事で、電柱の穴掘り等喜んでしたものです。「何故、君はそんなに働くのか」とよく聞かれたものです。私は仕事だと思っていないのです。体力運動だと思って、取り組んでいるのです、と答えたものでした。そのお蔭で、今日元気なのです。怠けた男たちはボケたり、亡くなったりしています。

 健康で長生きをしたい人は、率先垂範して仕事にとりくみたいものです。