風が立ち浪が騒ぎ無限の前に腕を振る
その間小さな紅の花が見えはするが
それもやがては潰れてしまふ
風が立ち浪が騒ぎ無限のまへに腕を振る
もう永遠に帰らないことを思つて
酷白な嘆息するのも幾たびであらう
私の青春はもはや堅い血管となり、
その中を曼珠沙華と夕陽とがゆきすぎる
それはしづかできらびやかでなみなみと湛へ
去りゆく女が最後にくれる笑ひのやうに
厳かでゆたかでそれでゐて佗しく
異様で温かできらめいて胸に残る
あゝ胸に残る
風が立ち浪が騒ぎ
無限のまへに腕を振る
白沙村荘
最後は
中原中也の詩で綴りました
その間小さな紅の花が見えはするが
それもやがては潰れてしまふ
風が立ち浪が騒ぎ無限のまへに腕を振る
もう永遠に帰らないことを思つて
酷白な嘆息するのも幾たびであらう
私の青春はもはや堅い血管となり、
その中を曼珠沙華と夕陽とがゆきすぎる
それはしづかできらびやかでなみなみと湛へ
去りゆく女が最後にくれる笑ひのやうに
厳かでゆたかでそれでゐて佗しく
異様で温かできらめいて胸に残る
あゝ胸に残る
風が立ち浪が騒ぎ
無限のまへに腕を振る
白沙村荘
最後は
中原中也の詩で綴りました