はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

12/9 ドラえもん「N・Sワッペン」ほか

2005-12-18 17:29:51 | アニメドラ感想
 すっかり遅れてしまったが、12月9日放映分「ドラえもん」の感想。放送から一週間以上経ってしまったが、今年最後のレギュラー放送なので、一年の締めくくりとして書いておきたい。おそらく、大晦日の特番の感想をその日のうちに書くことは出来ないだろう。



「N・Sワッペン」(脚本/早川正、絵コンテ/木村哲、演出/塚田庄英、作画監督/富永貞義)

 冒頭の「ものすごい大発見」をしたジャイアンの表情が、心の底から得意げな感じが出ていて印象的だ。横で白けている三人もいい味を出している。ただ、その後の、のび太の「おくれてるなあ」は、原作に比べてあっさりしすぎていた感じで、もう少しバカにしている感じを強く出して欲しかった。

 さて、以前に「月刊アニメージュ」1980年9月号で藤子アニメ特集が掲載されたのだが、そこで藤子・F・不二雄(原作)&大山のぶ代(声優)&福富博(演出)の座談会が行われた。当時の藤本先生は「藤子不二雄」だったが、安孫子先生が旅行で不在のため、藤本先生お一人の参加となった。
 この座談会で、「アニメにした方が効果的」な場面として、F先生があげていたエピソードが、「N・Sワッペン」だったのだ。その部分を、引用してみる。

のび太がヘイのこちら側を歩いているとジャイアンがSとNでフワーッとくっついてくるわけなんですが-ふう、説明が長くなっちゃったなァ(笑)-このシーンなんか、アニメでしか出せないおかしさですよね


 これは、当然帯番組版に対するコメントだが、DVDで実物を観てみると、ヘイの両側で、走るのび太と同時に動くジャイアンとがシンクロしていて妙に笑える。確かに、これは動きのあるアニメならではの面白さだろう。

 この場面、今回はほぼ原作通りで、いきなりジャイアンが近寄ってきて、すぐのび太にくっついていた。これはこれで、テンポ良く話が進んで悪くはないが、アニメならではの見せ方という点では、帯番組版に軍配をあげたい。また、テンポという点では、全体的にだれることなく話が進み、楽しめた作品だった。

 しかし、いつも書いている気もするのだが、富永氏の絵が、どんどん大山時代に戻っていっている感じだ。特にドラえもんは、今年3月の「45年後…」とほとんど変わらないような絵だった。昔の絵のままで声が違っていると非常に違和感を覚えるので、何とかして欲しい。まだ、中村英一氏の方が、新キャラ設定に比較的近い絵になっていると思う。



「デンデンハウスは気楽だな」(脚本/与口奈津江、絵コンテ・演出/腰繁男、作画監督/富永貞義)

 「ばくだんでもこわれない」や、「ぼくの心はふかあくきずつけられたんだ」など、原作の印象的なセリフがきちんと使われていた点は嬉しかった。特に、ジャイアンの「ばかのくせに人をばかにするとはけしからん」が、そのままだったのは、個人的にポイントが高い。
 また、のび太の「デンデンハウスの歌」(勝手に命名)までが、しっかり歌われていた点も見逃せない。アニメオリジナルで続きの歌まであったが、これは脚本に書かれていたのか、録音時に即興で作ったのか、気になるところだ。この歌も含め、のび太役の大原さんも、かなりのび太に馴染んできたと思う。

 最後の方で、しずかがテストの答案を持ってきた時の驚き方は、少々大げさすぎる気がしたが、原作の味を残して映像化したという点では、おおむね上手くできていたと思う。



 さて、当ブログではほとんど触れていなかったが、「ドラドラ探検隊 謎のたまご」は、今回で終了した。結局、毎回恐竜を紹介しただけで、映画の宣伝として効果があるのかどうか、疑問に思ってしまった。
 来年からは、この1分間はどうなるのだろう。ミニシアター復活か、それとも別な形で映画の宣伝が入るのか。個人的には、年も改まることだし、そろそろEDを付けて欲しい。ミニアルバムを発売するくらいだから、妥当な曲が無いわけでもないだろう。どうしても1分のオマケを付けたいのならば、本編から30秒ずつ削ってもさほど問題があるとは思えない。ともかく、現在はOPテロップの情報量が多すぎて、非常に画面が観づらいので何とかして欲しいのだ。せっかく凝ったOPアニメーションが作られているのに、勿体ないと思う。

 こんなところで、今年のアニメ「ドラえもん」感想は、一応終わる。余裕があれば、年内にリニューアルアニメ全体の感想を書いてみたいが、現時点ではそこまでできるかどうか分からない。後は、大晦日の3時間スペシャルが残っているが、個人的には「ラジコン大海戦」が一番楽しみだ。スネ吉の声は、誰がやることになるのだろう。

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