パンテオンの東南の方角に、中央にユニークなオベリスクが立っている長方形の広場があります。
この広場はミネルバ広場(Piazza di Minerva)と呼ばれ、かってはこの広場の前にミネルバの神殿がありました。
オベリスクのアイディアはベルニーニによるもので、弟子の手によりこのような象の彫刻が作られました。
ミネルバ神殿のあったあとには、写真のような教会が建てられました。
これがサンタ・マリア・ソプラ・ミネルバ教会です。
“sopra”とは「~の上に」という意味で、
ミネルバ神殿のあった上に建てられた聖母マリアの教会、という意味ですね。
教会の中は、シンプルな外観からは想像できないほど見事な装飾がされています。
天井は交差ヴォールトで、
アッシジのフランチェスコ教会や、パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂のような美しい青色です。
見てください、この上にのびる感じ。ローマでは他に記憶のないゴシック様式です。
後陣にはステンドグラスもしっかりあります。
教会の内部はまるで美術館のように芸術的な装飾であふれています。
主祭壇左側の彫刻は、ミケランジェロによるキリスト像です。
側廊の右手、一番奥の礼拝堂は、フィリッピーノ・リッピがフレスコ画をすべての壁面に描いています。
これは「受胎告知の礼拝堂」です。
まだまだ紹介したいものがたくさんあるのですが、残念ながら写真がありません。
ただ、バロックで埋め尽くされているローマの中にいると、とても新鮮な気持ちになれる教会ですよ。