サン・ピエトロ大聖堂の内部には、数多くの教皇のモニュメントも据えられています。
中には太陽暦を採用したグレゴリオ13世のように、歴史に名を残した教皇のモニュメントがあったり、
ベルニーニやカノーヴァのような偉大な彫刻家の作品があったりしたのですが、
なにしろあちらにもこちらにも教皇たちが競うようにモニュメントを作らせたものですから、
何がなにやらさっぱりわかりません。
とりあえず目についたものの中から、きれいに写真が撮れたものをいくつか紹介しましょう。
まずはじめはピオ8世のモニュメントです。
何をした人なのかはよく知りません。教皇様ごめんなさい。
ただ、背景にイエス様がひかえるという大胆な構成に惹かれてカメラに収めてみました。
そしてこちらがベルニーニの手による教皇アレッサンドロ7世のモニュメント。
この写真では、ベルニーニらしさをはっきりと確認することはできませんが、
動きのある構成や衣服のひだなどの細部の仕上がりは「ベルニーニだよ」と言われれば確かにそんな気もします。
最後はグレゴリオ16世のモニュメントです。てっきりグレゴリオ13世だと思い込んでいたのですが、
よく見ると台座に彫られている数字がXVIとなっています。
このお方についても私はよく存じないのですが、はじめに紹介したピオ8世の次の教皇だそうです。
というわけで、広いサン・ピエトロ大聖堂には、いたるところに教皇のモニュメントが置かれています。
どれが誰なのか、そしてどんなことをしたのかが詳しくわかると、もっと楽しめるかもしれません。
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