JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

オレだって・・・

2010年05月09日 | a-c

昨晩Mさんのお店で店番をしていると、若い4組のカップルが同時に店内にいるという常態になりまして、それぞれがお酒と食料品をお買いになって店を出ていかれました。
「バブさん、なんかとっても羨ましいんですけど・・・これからどこ行って何するんでしょうねぇ・・・・」と、Aさん28才。
「そんな羨ましいんだったら、彼氏に電話して『これから逢いたい』ってあまえりゃいいジャン」
とまぁ、これをふまえていただいて、本題です。

今日はじつに良い天気で、しかも暑からず寒からず、こんな日こそ「やるやる」と言いつつなかなかやらなかった自転車の遠出に挑戦すべきですよね。
そこで、おにぎりと麦茶をリュックに詰め
「レッツらゴー!」

ただ、遠出といってもね、明日の仕事に支障が出てもなんですので、とりあえずは海岸を目指す事にしました。

爽やかな青空、波の音と心地よい浜風、必至に自転車を漕いで来たかいがあるってもんですよ。

携帯音楽プレヤーに文庫本、海岸縁のベンチに腰掛け噴き出した汗を拭いて、自分で握ったおにぎりをほおばれば、気分が悪いわけがありません。
「エエねぇ・・・・」

これだけ良い天気ですから、海岸にはお年寄りから若者まで、多くの方が遊びにいらしておりました。

肩を寄せ合うカップル、何を話しているのか海を眺めながら語り合うおばぁちゃん、小さな子供と戯れるお母さん、お父さん・・・・・・・・・



「なんでオレは独りで海を眺めながら飯喰ってんだろ????????」
あのね、なんだかとっても寂しくなっちゃったんです。(笑)
オレだって息子や娘と砂浜を意味もなく走り回って、キャッキャ言ってたんだよなぁあの頃は・・・・・・・あっ!昨夜は感じなかったけど、Aさんの気持ちが今わかったような気がする。」

帰りの自転車のペダルが、とても重く感じたバブ君でありましたとさ、チャンチャン。(笑)

帰宅してからはそんなおセンチな気持ちでいる暇もなく、シャワーを浴びた後は『料理当番、本日の一品』です。

今日は韓国風生春巻きと、ほんとうはアボガド鮪にしようと思ったのですが、アボガドがまだよく熟れていなくて、諸々加えながら無理矢理ソースにしてしまいました。ところがこれがなかなか良いお味で、ビールとワインなどいただきながら
「う~~ん、満足」
あはは、ブルーなバブ君は何処へ行ってしまったのでしょうね。

さて、今日の一枚は、ティナ・ブルックスです。

ティナのブルーノート初リダー盤は、1958年3月16日に、リー・モーガン、ソニー・クラーク、ダグ・ワトキンス、アート・ブレーキーというそうそうたるメンバーを引き連れてのものであったはずでした。しかし、これはお蔵入り(後に「MINOR MOVE」として発売)、さらに、今日のアルバムの後録音された「BACK TO THE TRACKS」にいたっては、ジャケットデザインまで決定していながらお蔵入りという、けっきょく、お蔵入りしなかったものを正式リリースとするなら、彼のリーダー・アルバムは、後にも先にも今日のこの一枚ということになります。
アルフレッド・ライオンは何が気に入らなかったんでしょうねぇ?

今日のこのアルバムにしても、フレディ・ハバードとのコンビがなければどうなっていたかわかりません。事実ハバードの「OPEN SESAME」のほうが先に出ちゃうわけですから、ライオンがティナをイジメてたんじゃねぇのぉ・・・・それで麻薬に走って身を滅ぼしたか?なんてね。(笑)

唯一、事情を鑑みるに、日々起こるこの時期のジャズの変貌をティナは捕らえきれずにいたという事なのかもしれません。
だとすれば、「ハバードとの出会いが彼を目覚めさせるきっかけとなるのではないか」と期待したものの、「BACK TO THE TRACKS」ではやはり捕らえている様子がないという判断が下されお蔵入りしたとも考えられるわけです。
いずれ、現在はこの三枚のアルバムを聴くことが出来るわけですから、それぞれが理由を想像することは可能かとも思います。(私には難しいですけどね。笑)

私としてはどのアルバムを聴いても、なんら世に出してまずい点は見つかりません。ただ、ティナらしさとは何か?と考えるに、「それを出し切れずに終わってしまったのかな」との印象はあるかもしれません。

TRUE BLUE / TINA BROOKS
1960年6月25日録音
TINA BROOKS(ts) FREDDIE HUBBARD(tp) DUKE JORDAN(p) SAM JONES(b) ART TAYLOR(ds)

1.GOOD OLD SOUL
2.UP TIGHT'S CREEK
3.THEME FOR DORIS 1.TRUE BLUE
4.TRUE BLUE
5.MISS HAZEL
6.NOTHING EVER CHANGES MY LOVE FOR YOU