昨日は少々腹の立つことがありまして、真っ直ぐ家に帰る気になれず、かといって一人で飲むのも寂しいような・・・・珍しく私がMさんを誘って飲みに行ってしまいました。
「へぇ~~~バブ君でも頭に来るなんてことあるんだぁ」
おかげさまで気も晴れ、今朝は今日の空のように爽やかな気分で起床できました。
Mさん、お付き合いいただいてありがとうございました。
この時期の代表的な花と言えば菊ということになるでしょうか。我が家の狭い庭にも、幾種類かの菊が咲いています。私はどれが何という種類の菊なのか全くわからないのですが、菊の呼び名にはなんとも雰囲気のあるものが多いことは知っています。
「星見草」「契(ちぎ)り草」「百夜草」に「おきな草」
誰が付けたか知りませんけど粋なネーミングじゃござんせんか。
山のように垂れ下がった懸崖(けんがい)づくり、存在感抜群の大輪、あげくは人形にまで仕立て上げるなど思い思いに手をかける愛好者も多いですよね。それも菊が日本人にとっていろんな意味で象徴的な花であればこそなのでしょう。
『菊人形』といえば、福島県二本松市の霞ケ城で開催展示されるものが、日本でも一、二の規模であるそうで、私も何度か観に行ったことがありました。
期間中、菊人形の維持管理は大変なことと聞いたことがあります。たしかに手間をかけたそれらはみごとなものではありましたが、私はお土産に買った『玉嶋屋』という和菓子屋さんの『玉羊羹』のほうが印象的で、真ん丸のゴムに包まれた一口大のそれを、ようじでプチンって刺すとプルンって丸い羊羹が出てくる、甘い物があまり得意でない私でもそのかわいらしさにおもわず食べてしまったという・・・・菊にはまったく関係のない話ですね(笑)。
これが玉嶋屋さんの玉羊羹
ネットでも買えるようですので、よろしければどうぞ
『菊人形』といえばもう一つ思い出すのが、頭に『お』のつくあの人形です。
大正7年8月15日、北海道在住の鈴木永吉さん(当時18歳)は、札幌で開催されていた大正博覧会を見物した帰りに、当時3歳だった妹の菊子ちゃんへのお土産にと、着物を着たオカッパ頭の日本人形を買って帰りました。菊子ちゃんは大喜びし、毎日のようにその人形と遊び、寝る時も一緒、とても可愛がったそうです。
ところが翌年の1月24日に、風邪がもとで菊子ちゃんは幼くして亡くなってしまいました。
悲観にくれた永吉さんは遺骨と人形を仏壇に奉り、生前の菊子ちゃんを思い出しながら朝夕拝んでいました。すると奇妙なことにその人形の髪の毛が少しずつ伸び始め、オカッパだった髪が肩にかかるほどになったのでした。家族は皆「菊子の霊が乗り移った」と信じるようになり、さらに大切に奉ったそうです。
その後、『お菊人形』は永吉さんの樺太移住等々で、北海道栗沢町の萬念寺に預けられたものの髪はさらに伸び続けたという・・・・・お・そ・ろ・し・や
完全に話は菊から離れてしまいました。(笑)
そうそう、長生きを望むなら菊に宿った露をなめることをお勧めします。
えっ?そんな話聞いたことないって?
中国は周の時代のお話・・・・・・え~~い、面倒ですからお能の『菊慈童(きくじどう)』のあらすじでも調べて読んでみて下さい。
ともかく、菊の露をなめると七百年生きられるそうでありますのでお試しあれ(笑)、これが汚いと思う方は、沖縄の泡盛に『菊之露』ってえのがありますんで、そちらクイっといってもらえば良いんじゃないでしょうかね。
さて、今日の一枚はエルモ・ホープです。
ホープというと不遇のピアニストというイメージがついつい湧いてしまいますが、前年に結婚したベルサとディオを聴かせてくれるこのアルバムを吹き込んだ頃が、最も幸せな時期だったのかもしれませんね。ベルサはホープの悪癖(麻薬)をどう受け止め、どう考えていたのでしょう?
カリフォルニアから再びニューヨークに活動拠点を移したホープが、実力どおりの活躍を出来なかったのは悪癖のためだったのか、それとも活躍できなかったことが悪癖を助長したのか、玄人受けする彼のピアノは充分な活躍も無いままに7年後に消えていきました。
今日のアルバムは、ホープの魅力が存分に出ている一枚だと思います。13才年下の奥様とのピアノの掛け合いもとても大人な感じ、絶対に聴くべきだとは言いませんが、ホープを少しでも知っている方なら必ず聴きたくなる一枚ではないでしょうか。
HOOP-FULL / ELMO HOPE
1961年11月9, 14日録音
ELMO HOPE(p)
BERTHA HOPE(p)[2, 5, 7]
1.UNDERNEATH
2.YESTERDAYS
3.WHEN JOHNNY COMES MARCHING HOME
4.MOST BEAUTIFUL
5.BLUES LEFT AND RIGHT
6.LIZA (All the Clouds'll Roll Away)
7.MY HEART STOOD STILL
8.MOONBEAMS
学生時代にこのアルバムに巡り合い
時々 何故か聴きたくなります。
ホープ好きな私は
このアルバムに とても温かみを感じますよ。
冗談はさておき、ホープ好きでなくとも、このアルバムのような大人の感覚は分かって欲しいと思います。
お互い、良さが分かるイイヤツということで、これからも愛聴していきましょう。(笑)