JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

扱い一つで寿命も延びる

2008年06月21日 | a-c

今日は土曜日、『お手伝い日』ですから、出かける前に更新をしていくことにします。

天気予報では朝から雨のはずでしたが、今のところ青空が拡がっています。ただし、これも一時的なもので不安定な空模様が続くそうで、今、一番文句を言いたいのは「朝から暑いぞ!」・・・・・・・
いやいや、大雨で大変な九州や、発生から一週間、未だ二次災害の危険におびえる岩手・宮城内陸地震の被災地の方々を思えば、文句を言っちゃいられませんよね。

先日頼まれたLPの録音も終わり、後は届けるだけとなりましたけど、LPの保存方法について考えさせられた作業でもありました。
というのも、残念ながら預かったLPの中にどうしても再生できない物がありましてね。多少のキズや針飛び程度でしたら録音後の作業で補正も可能なのですが、へんに波打ったLPに関しては、ヘッドを替えたり、針圧を調節したりしてもどうしようもありません。


分かりにくいですが、○の中が波打ってます。

こうして他人様のLPの中にそんな一枚を見つけると、自分のレコードは大丈夫だろうかと不安になるわけでして、でもまぁ、このブログのおかげもあって何年も聴いていないLPは、ほとんど存在しませんし、今のところ多少の汚れはあったものの、波打ち、カビといった被害にあったLPは発見されておりませんのでちょっとだけ自信はあるんですけどね。(笑)

それにしても、例えばですよ。早死にしてしまった我が友人I君のように、多くのLPを所有していながら、残された家族は全く興味が無くて、ほったらかしにされている、いえいえ、その家族を責めているわけではなくて、そんなケースは間々あるように思えますし、LPを買いあさっていた本人ですら、CD時代、ダウンロード時代を迎えるにつれレコード・プレーヤーも所有せず、置き去りにされたLPが同様の扱いを受けている例も多いに違いありません。
もし、その中に貴重な一枚が隠れているとしたら・・・・・・・
そう思うと、これは何とか守らにゃいけんですよね。と言いつつ何をどうして良いのかは、皆目見当がつきませんが(笑)

せめて、私が知ってるかぎりでの保管方法を紹介しましょうか。

まず、最も勘違いしやすいのは、LPを立てて保管してれば大丈夫なんて思っていることでしょうか。へんに立てて保管するなら、横にきちんとずれないようにしまっておいた方がベターかもしれません。立ててあって寄り掛かり的な隙間があったりすると間違いなく「ゆがみ、ソリ、波打ち」てな事が起きてしまいます。
ちなみに私は縦置き、(よく聴くものにとっては横置きはねぇ)ただし、隙間無く置くようにしています。(どうしても隙間が出来てしまうときには、レコード盤より大きな板のような物で、レコード盤全体に均等な力が働くように押さえてください。)
おっと、もう一つ、昔、何枚か組になってボックスに入っているようなLPがありましたよねぇ、これは特に注意です。できれば箱からLP盤を取り出して別保存されたほうが賢明かと思います。
レコード盤は可能な限り、外気に触れないようにして下さい。具体的には内袋に必ず入れて保管して、内袋が紙製の場合は、ビニール製の内袋を追加するか、ジャケットにビニールカバーをして下さい。

次に盤面の手入れですが、
レコード盤専用のクリーニング機械なんかもありますけど、私はわざわざお金を掛ける必要性は感じません。基本は水洗いです。
じつにぞんざいな扱いのように思えますが、蛇口のわりと強めの水に盤を回転させながら汚れを掃き出すような気持ちであてていただいてけっこうです。
それでも落ちないようなカビ等の汚れがあれば、中性洗剤を水で超薄くのばして、それを布につけて溝にそってけっこうきつく擦るようにふき取った後に、同様の水洗いです。(ただし、中性洗剤もレコードにはけして良くありませんので、これは最後の手段ですね)
センターレーベルが濡れて大丈夫かと心配されるかもしれませんが、これでレーベルが剥がれたという話は私は聞いたことがありません。ただし、汚れがシミになる可能性もありますので気になる方は、先にセンターレーベルを濡らしておくと良いかもしれません。
洗い終わったら、繊維がほつれない乾いた布等で、溝に添って水を拭き取ります。(センターレーベルは押さえるように水気を取る)
最後に良く乾かしたら出来上がり、もちろん、直射日光やドライヤーで乾かすなんて事は止めてくださいよ。(笑)
う~ん、紹介しておきながら、梅雨時にやる作業じゃないかもしれませんね。

最後に、静電気防止スプレーは止めた方が良いと思いますよ。こもった音がお好きな方は別ですけど

以上、ザックリですが、こんな感じ。
思い出が詰まった貴重なレコード盤、正直、劣化もキズも物である以上仕方のないことだと思います。それでも扱いで寿命はいかようにも延ばせるかもしれません。
ぜひ、大切にしてやって下さい。

さて、今日の一枚は、またまたコルトレーンであります。
えっ?何故にLPの話をしていてCDかって?しかも、万人が聴こうとはしないアルバムを、って?
まぁまぁまぁまぁ、
以前、ここで紹介させていただいた「JOHN COLTRANE CONCERT IN JAPAN」という、輸入盤を私は所有しております。
おそらくは、所有しながら最も聴かずに最も大切にしているアルバムが、その「JOHN COLTRANE CONCERT IN JAPAN」だと思うのです。

コルトレーン来日の際の詳細は、そのアルバムを紹介したときにしましたので省きますが、私がこの「JOHN COLTRANE CONCERT IN JAPAN」を手に入れたのは、学生時代、上野のレコード店でだったと思います。
当時、コルトレーン来日時にまだコルトレーンを崇拝していなかった(笑)私、生まれるのが遅かった私を、何度悔いたことでしょう。
そんな私でも、その頃、コルトレーンの来日アルバム(「SCOND NIGHT IN TOKYO」「COLTRANE IN JAPAN」)を所有もしておりませんでしたし、ジャズ喫茶でもまずかかることはありませんでした。(自由ヶ丘の「アルフィー」では何度か耳にしましたが)

それが、「バブ君が・・上野のレコード店で・・出会った」のであります。
この時、我がアパートにはステレオはなく、大切に大切に田舎へ持ち帰り、自宅で針を落とした瞬間・・・・
「うるせぇ!何ボカスカやってんだ!」と父に怒られ、ヘッドフォンで恍惚に浸ったものです。

以来、まともにスピーカーでは聴かせてもらえないこのLPを(後に仕入れた「SCOND NIGHT IN TOKYO」もですが)、私はどれほど大切にしてきたことか・・・シクシクシク、涙無くしては語れませんよ(笑)

そして今、やっとスピーカーからの音をそれなりに聴ける状態になってからは、我が手元には来日時の録音を網羅した、今日紹介のCDがあるわけで・・・

不運と言えばあまりに不運な「JOHN COLTRANE CONCERT IN JAPAN」と「SCOND NIGHT IN TOKYO」

・・・・・・てな話から、このCDを紹介することにしました。
ちなみに、コルトレーンが多少好きでも、まだ聴いたことがないという方には、あえてお勧めはしません。そうですねぇ・・コルトレーンのラスト録音「THE OLATUNJI CONCERT」あたりを涙を泣がしながら聴けるあなた、あなたにだったら私の気持ち分かりますよね。

LIVE IN JAPAN / JOHN COLTRANE
1966年7月11, 22日録音
JOHN COLTRANE(ts,as,bcl) PHAROAH SANDERS(ts,as,bcl) ALICE COLTRANE(p) JIMMY GARRISON(b) RASHIED ALI(ds)

DISC 1
1.AFRO BLUE
2.PEACE ON EARTH
DISC 2
1.CRESCENT
DISC 3
1.PEACE ON EARTH
2.LEO
DISC 4
1.MY FAVORITE THIMGS

追伸、
昨日のアーマッド・ジャマルのCDを、「ただ入るから全部入れちゃうというのは、CDの難点だ」といいましたが、この「LIVE IN JAPAN」の場合は、CDたればこそ曲を通しで聴けるというメリットがあります。LPではバラバラだった超長い、長すぎるコルトレーンのソロをぶっ続けで楽しめるのですから。
ただし、いかに私でも、この4枚のディスクを連続で再生した経験は、未だありません。



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2 コメント

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ありがとうございます (あずき)
2008-06-23 17:41:05
レコード洗って大丈夫だなんて知りませんでした。
なんとなく汚れたレコードどうしたものかと考えていたところです。

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あずきさん (バブ)
2008-06-24 18:06:53
こんな情報で喜んでいただければ嬉しいです。

ただし、乾燥だけはしっかり行ってくださいね。必要のない壊れたプレーヤーでもあれば「回転させながら乾かす」なんて手もあるんですけど・・・

扱いを間違わなければ、レコードもそんな面倒なものじゃなくなりますよね。
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