JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

弔電より安酒をよろしく

2013年10月08日 | g-i

次々と来る台風で、沖縄や九州では大迷惑をこうむり、西日本は思わぬ猛暑に苦しめられるという、今年の異常気象はとどまるところを知らぬようです。
ここらあたりはどうかと言えば、二、三日続いたぐずつき気味の空模様も昨日の朝からはすっきりと晴れ渡り、グングンと気温も上がり、今日なんざぁア~タ夏ですよ夏、トイレの外からキンモクセイの香りが漂ってくる季節だと言うにねぇ、もちろん真夏日とまではいきませんが、「十月としてはやっぱり暑すぎるでしょう」って感じかな?

そんな暑さの前の先週末、土曜日の晩は、○ークの飲み会がありまして、仕事の後、母の使いをササッと済ませ私も参じました。
「また、どうせ、ブログの話題にするんでしょ」
とは、ママのお言葉。
そう言われるとねぇ・・・・話題にしません。(笑)

そうですねぇ、一昨日二日酔い気味で再度楽しんだ志ん生師匠の落語話でもいたしましょうか。いやいやこれも芸がありません。

「どう?疲れはとれた?」
「いやぁ、完全じゃないねぇ、気温差も原因なんだろうけど、ほんといつまでも疲れてるって感じがしてさぁ」
「それって、気温差とか何とかじゃなくて、酒の飲み過ぎじゃねぇ」
「いやいや、昨日なんか、ビール500m缶一本と日本酒ほんのちょっと飲んだだけで、それ以上は飲まなかったんだよぉ」
「一日でいいから一滴も飲まないでみな、肝臓休めな、そうすりゃきっと疲れも取れるよ。」
と、これもママのお言葉ですが・・・・・飲み屋で飲むなと言われてもねぇ(笑)

そうそう、志ん生師匠といえばバカが付くほどの酒好きでありましたねぇ、関東大震災で「酒が地面にこぼれるといけねぇ」てんで酒屋に走った話は有名でありますが、他にも同じ「バカが付くほどの酒好き」の私でもそこまでは真似が出来ないというような武勇伝が、数多くございますよね。

無謀にも「相撲では負けるが、これであれば勝負も出来よう」と、名横綱双葉山と飲み比べをして撃沈したり、戦時中、その店では一人一杯と決められていたビールを漫談家大辻司郎の計らいでたらふく飲み、はては土産にとエビの絵の入った土瓶いっぱいのビールを手に空襲警報なりしきる町中へ、「このビールを飲まぬまま、空襲で死ぬのはいかにももったいない」と飲み干して寝てしまい、「志ん生は空襲で死んだ」と家族があたふたしているところに帰還、なんてぇこともあったそうで、
満州じゃ、「この酒は一気に飲んじゃ危ないよ」と言われたにもかかわらず、ウォッカを何本もがぶ飲みして何日間か意識をなくしたなんて話も聞いたことがあります。

おそらくは二日酔いでありましょう(といか、本酔いか)、高座で志ん生が居眠りをこく、すると客が「いいよいいよ、寝かせておいてやれ」なんてことが、あったとかな無かったとか・・・
事実、新宿末廣亭で高座の中継があるてぇ日に、六代目菊五郎と銀座で飲んでいた志ん生は、その放送時間に遅刻したあげく
「師匠、あんたは今夜なんの噺をしたんだか、楽屋で聞いていてもちっともわからなかった。」
「そりゃそうだ、本人の自分ですらわからなかったから」
(著書『なめくじ艦隊』でご本人がおっしゃってますから、これは実話でしょ)

「それに比べりゃア~タ、あたしなんざぁ、まだまだ酒好きなんぞと言える器じゃござんせんがな」
まっね、師匠の飲み方が「まさに我が師匠」ではござんせんけど、酒もそこまで好かれりゃ本望、
「葬式にゃバッカスから弔電でも届くんじゃねぇか」
ってね。

あれ?飲み会の話も落語の話も芸がないって言っときながら、飲んべえ話じゃもっと芸がなかった?
まっいいか、
「私の葬式にゃ弔電はいらんから、安酒の一杯でも供えてくんなませ」

とまぁ、二日酔い気味だった日曜日も夜はしっかりとお酒をいただきまして、三日遅れの『料理当番、本日の一品』です。
ここ数週、母のリクエストを訊いていなかったので、今回は母の願いを聞き入れましたよ。その結果、じつにへんてこな組み合わせにはなったんですけどね。

まずは、第一リクエストの豚汁です。ただし、ある物豚汁で、いつもは入れないキャベツを入れてみました。これはこれでなかなかのもんでしたよ。

次のこれですよ。「何で豚汁にグラタン?」そう思ったのですけど、これが母の第二リクエスト、聞かぬわけにはイカンでしょ

中身はタマネギとサーモンです。ホワイトソースを作り炒めたタマネギを入れ、ソテーしたサーモンの上からかけて、ピザチーズ、粉チーズをたっぷりふりかけ焼きました。
母曰く、「とっても美味しかった」そうですよ。
えっ?私?私はア~タ、日本酒飲みたさにこちらをいただきました。

さて、今日の一枚は、私も久々に聴きました、ディジー・ガレスピーです。
ご存じのように、私はJAZZ好きと言いながら、ビ・バップに関してはそうそう耳にしないという、「JAZZ好きの風上にも置けない」ヤツなんでありますが、それでもたま~~にこういった演奏も聴くんでありまして、
特にこのアルバムは1945年2月から46年11月という、彼らがまさにビ・バップという新しいJAZZを世に送り出す、その時期の演奏そのものであり、「GROOVIN' HIGH」「DIZZY ATMOSPHERE」「ALL THE THINGS YOU ARE」あたりの古いところへズカズカ突っ込むガレスピーとパーカーあたりを聴くと、なんかこっちまで力を感じるというか、「そうかぁ、ビ・バップにはやっぱり力があったんだ」みたいなね。
そのへんが楽しい一枚だと思います。

個人的には、ガレスピー、パーカー、アル・ヘイグ、カーリー・ラッセル、シド・カトレットでやってる「SALT PEANUTS」「HOT HOUSE」を挟んだ前後の違いみたいなのがちょっと面白いかなぁなんて思っています。

GROOVIN' HIGH / DIZZY GILLESPIE

1945年2月28日~46年11月12日録音
DIZZY GILLESPIE(tp)
CHARLIE PARKER, DEXTER GORDON, JAMES MOODY, SONNY STITT(sax)
MILT JACKSON(vib)
CHUCK WAYNE, REMO PALMIERI(g)
AL HAIG, CLYDE HART, FRANK PAPARELLI, JOHN LEWIS(p)
CURLY RUSSELL, RAY BROWN, SLAM STEWART(b)
COZY COLE, KENNY CLARKE, SHELLY MANNE, SID CATLETT(ds)

1.BLUE 'N' BOOGIE
2.GROOVIN' HIGH
3.DIZZY ATMOSPHERE
4.ALL THE THINGS YOU ARE
5.SALT PEANUTS
6.HOT HOUSE
7.OOP BOP SH' BAM
8.THAT'S EARL BROTHER
9.OUR DELIGHT
10.ONE BASS HIT -part2
11.THINGS TO COME
12.RAYS IDEA
13.EMANON



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