JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

結構毛だらけ

2006年06月09日 | s-u

二晩連続の午前様には、家人もあきれ顔、ここ何日かはおとなしく過ごさなければいけなそうです。

昨晩は、友人でもあり先輩でもあるMさんからの急なお誘いで、「昨晩飲み過ぎたから」とも言えず、のこのこ出かけてまいりました。

酒を飲みながら話し始めたのは、なぜかビートルズの話。
「そういえば、ビリー・プレストンが亡くなりましたね」と私、
「ああ、聞いた聞いた、第五のビートルズ・メンバーね」
ビートルズ全盛時代、Mさんは小学校高学年、来日公演もしっかり記憶にある世代であります。
「バブちゃん、この前いっしょに飲んだ○○さん覚えてる?」
「ええ、あのカッコイイ、クラシックカーに乗ってる粋なオヤジさんでしょ」
「あの人は、行ったんだってさ、武道館」
「あらま、1966年、ビートルズ来日コンサート」
「そうそうって、よく西暦パッと出てくるね」
(そりぁ、わすれませんよ、なんたってあーたコルトレーン来日と同じ年ですから)
「俺も行きたかったけど、小学生じゃなぁ」
「そりぁ、私も行きたかったですよ、コルトレーンの来日公演」とは、言えませんでしたけど(笑)

そんなこんなで、なぜかこんどは落語の話に(脈絡がないのも酔っぱらいの話の特徴ですね)
「俺もよく落語は聞いたなぁ、バブちゃんは寿限無ぐらい語れんじゃないの」
「じゅげむじゅげむごこうのすりきれ、かいぎゃりすぎょのうんこうまつふうらいまつ・・・・ははははは、落語は好きですけど語れはしませんよ、そのかわり」

結構毛だらけ猫灰だらけ。見上げたもんだよ屋根屋のフンドシ。見下げて掘らせる井戸屋の後家さん。上がっちゃいけないお米の相場。下がっちゃ怖いよ柳のお化け。馬には乗ってみろ人には添ってみろってね。物のたとえにもいうだろう。物の始まりが一なら、国の始まりは大和の国。泥棒の先祖が石川五右衛門なら、人殺しの第一号が熊坂長範。でっかいのの手本が道鏡なら、のぞきの元祖は出っ歯で知られた池田の亀さん出歯亀さんときたもんだ。兎を呼んでも花札にゃならないが、兄さん寄ってらっしゃいよ、くに八つぁんお座敷だよと、来りゃぁあんた、花街のカブだい・・・・・・・・・

「よっ!日本一!」

私も啖呵売の口上を全部言えるわけでもないのですが、酒席の座興には良かったようで、ほかのお客さんにまで拍手をいただいてしまいました。

どうして私がこんなものを覚えたのか?べつに寅さんから習ったわけじゃありませんよ。室町京之介氏の「香具師(やし)口上集」という本がありまして、ここから拝借したというわけ、興味のある方はぜひともお読みになってみてください。
ちなみに「兄さん寄ってらっしゃいよ、くに八つぁんお座敷だよと、来りゃぁあんた、花街のカブだい」のくだりは、「兄さん寄」が2,3,4で、「くに八」が9,2,8でカブになるという洒落であります。

最後は調子に乗って、G.S.やら、フォークやら、あげくにはエルビス、クラプトンまでカラオケで歌ってお開きでありました。
「バブちゃん、月曜日はあけといてね」
「はぁ?」
「坊さんのところで、ワールドカップ観戦飲み会だから、バブちゃんもメンバーに入ってるよ」
「え~~~~」
結構毛だらけ猫灰だらけ、あたしゃ毎晩酒だらけ
おそまつさまでした。

さて今日の一枚は、ソニー・スティットとオスカー・ピーターソンの共演盤です。全曲、型どおりのいかにもジャズといった構成になっていますが、それでいてつまらなさは全く感じません。「どうだこれがジャズだぁ~~~!」みたいなのを聴きたいと思っているあなた、これはご機嫌なアルバムですよ。

SONNY STITT SITS IN WITH THE  OSCAR PETERSON TRIO
1957年10月10日,1959年5月18日録音
SONNY STITT(as) OSCAR PETERSON(p) RAY BROWN(b) ED THIGPEN(ds)
HERB ELLIS(g) STAN LEVEY(ds)
1.I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE
2.AU PRIVAVE
3.THE GYPSY
4.I'LL REMEMBER APRIL
5.SCRAPPLE FROM THE APPLE
6.MOTEN SWING
7.BLUES FOR PRES, SWEETS, BEN AND ALL THE OTHER FUNKY ONES
8.EASY DOES IT
9.I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS
10.I REMEMBER YOU
11.I KNOW THAT YOU KNOW



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2 コメント

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そうですか・・・ (あずき)
2006-06-10 05:49:33
ビートルズとコルトレーンの来日は同じ年だったんですね。

結び付いていないワタクシ^^;



このアルバムはご機嫌。

名人・ピーターソン、リズムセクションでも見事だしスティットも熱くて元気が出ます。



バブさんは肝臓労ってくださいね。

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あずきさん (バブ)
2006-06-10 13:58:22
ビートルズが日本の地に降り立ったのは、1966年6月29日未明、それから9日後、7月8日の夜に、コルトレーン一行は羽田に到着しました。

当時、ジャズ喫茶では、大学生たちがビートルズかコルトレーンかでケンケンガクガクやっていたとか、全く異質の二組の外タレでそんな話も、今となっては笑い話のようですよね。



さすがに昨日は、休刊日にいたしました。ご心配いただき、ありがとうございます。
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