JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

我が江口の君は・・仁王様?

2015年11月02日 | a-c

朝から冷たい雨が降り続いています。
気が付けば今年もあと二ヶ月ですか、早すぎますねぇ一年が

先週末は「ハロウィン」だか「ハロゲン」だか「ハローエブリバディ」だか知りませんけど、各地で大騒ぎだったようで、バカ者達のはしゃぎっぷりを見てちょっくら不快感を感じるのは「年寄りの何とか」なんでありましょう。

 行方定めぬ雲水の 行方定めぬ雲水の 月諸共に 西へ行く
 西行法師は家を出て 一所不住の法の身に 吉野の花や更科の
 月も心のまにまにに 三十一文字の歌修行
 廻る旅路も長月の 秋も昨日と過ぎ行きて
 都をあとに時雨月 淀の川船行末は 鵜殿の芦のほの見えし・・・・

まぁ今日の雨は時雨というよりはホンマモンの雨ですが、雨空と雨音に『時雨西行』を思い浮かべる、これもやはり「年寄りの何とか」です。
さらには、
「江口の君のごとく、普賢菩薩のようなお方に巡り会えたなら・・・」
てなことを思う・・・これは「ゲスなオヤジの何とか」でござんしょう。

 人は心を留めざれば、つらき浮き世も色もなく

もちろん、ゲスなオヤジが西行法師にはなれるはずもなく、遊女に普賢菩薩なんぞ見えるわけも無い、そもそも
「雨は冷たいし、寒いし、行くとこ無いし・・・一晩ぽっきりと言うことで」
てな、ゲスなオヤジを江口の君が相手にすることすら無いでしょうしね。(笑)

だからって訳じゃありませんよ。私の先週末は妙に忙しくて、夜の9時を回る頃にはグッタリでありました。
そんな夜は
「江口の君はいなくても、普賢菩薩には逢えなくても、自室での一人酒はあまりに寂しい。」
オット失言。我が江口の君、普賢菩薩に逢うべく、一人いつものバーへと向かったのでありました。

「○○ショック」でいくぶんやつれた『我が江口の君』は、相変わらず辛口ないましめを説き、心眼で見たそのお姿は
「おう!これは金剛か?密迹か?まさに仁王のごとし・・・」

普賢菩薩を相手に語り合うのもそりゃエエでしょうが、仁王相手に一献かたむけるもまた良し。
「疲れも不思議と仁王様に癒やされた。」
めでたしめでたしと・・・こりゃまた怒られるな(笑)

てなことで、『料理当番、本日の一品』です。

寒くなってくると、どうしても煮込み系が食べたくなりますよね。お久しぶりのロールキャベツです。
スープは薄味のコンソメですが、今回は中身に塩胡椒とお味噌でしっかり味を付けてみました。好評でしたよ。

こちらは、柿と豆のマカロニサラダに挽肉が余ったので揚げ肉団子を添えてみました。

お弁当は、鶏飯弁当です。

さて、今日の一枚は、チェット・ベーカーとアート・ペッパーの共演盤です。(ここ何回か、かなり西を向いておりますね。)

「『プレイボーイズ』は典型的な麻薬漬けジャズマンのレコードでした。アート・ペッパーは刑務所から出たばかり、チェットはこのセッションの1週間後に逮捕、ピアノのカール・パーキンスはこの2年後に死亡ときてます。録音の最中は私も牢屋の中でした。1955年、私は薬物不法所持で逮捕され、5年近く服役しました。幸運にも私は独房にサックスを持ち込むことを許されました。この間に多くの作品を書きました。彼らは『プレイボーイズ』のアルバムを作るために、刑務所に楽譜を取りに来なければならなかったんです。」
ジミー・ヒースは、こう語ったと言うんでありますが、

明らかなのは、正真正銘のジャンキーが共演したアルバムであるということ、それをふまえてこの演奏を聴くと、なんとなく「気が入ってない?」なんて思ったりします。
基本、三管のいかにもウエストコーストらしいアンサンブルで、演奏の途中で寝てしまう的なラリラリ感は無いものの・・・
何と言ったら良いでしょ、「この二人だからなんとなく上手くやっている」てな感じを受けてしまいます。というか、この二人ならもっと違った凄みのある演奏が出来るはずだという期待感は隠せない一枚だと思います。

PLAYBOYS / CHET BAKER & ART PEPPER
1956年10月31日録音
CHET BAKER(tp) ART PEPPER(as) PHIL URSO(ts) CARL PERKINS(p) CURTIS COUNCE(b) LARANCE MARABLE(ds)

1.FOR MINORS ONLY
2.MINOR-YOURS
3.RESONANT EMOTIONS
4.TYNAN TYME
5.PICTURE OF HEALTH
6.FOR MILES AND MILES
7.C.T.A