昨日関東甲信が、今日は近畿・中国・東海地方で梅雨明けしたそうで、ここらへんも東北とはいえ、ほぼほぼ関東に近いわけで、昨日は照りつける夏の太陽に「アジィ、アジィ」の連発。今朝方ザッと降った雨もあっという間に上がり、今は青空が雲を押しのけてしまいました。
「アジィ~~~!!」
そんな中私は、この暑さにまいりながらも、無事に今年の『儀式』も終え、その晩の酒量に「まだまだいける」と自信を抱きながら、酒だけを友にこの夏を乗り越えようと踏ん張っております。
「バブさん、それにしてもちょっち飲み過ぎじゃないですか?」
年を追うごとにそんな心配をしてくれる身近な方々も増えてはおりますが、
「今のオレから酒とJAZZを取り上げようとしたら、私が我が心の議会にて、強行採決を行い作り上げた安全保酒法の先酒防衛権を行使して、キサマらを酔わせ殺す!」
なんのこっちゃ
ともかく、心配していただける事には心より感謝いたしますが、歳とともに酒量もめっきり落ちていますし、依存症の気配も無く、なにより「死んでも酒は飲む!」との誓いをバッカスと交わした私に、「酒を控えろ」などという忠告は『釈迦に説法』『河童に水練』『孔子に論語』『極楽の入口で念仏を売る』・・・・・
まず無駄だと
「はいはい」
ところで、みなさんは「夏はこの酒」みたいな決め酒(とは言わないか)がありますかねぇ?
私の場合、ビールはともかくも、基本季節に捕らわれず「好きな酒は好き」てな感じですけど、それでも日本酒の量は減り(私の場合、日本酒は冷やさず温めず、常に常温が基本ですから)、ウイスキーはロックの量が増す傾向にはあります。
そうそう、これも年中飲みますけど、ギンギンに冷やしたテキーラをクイッと、夏場は特にエエですねぇ。
「植木屋さん暑いのにせいがでるねぇ」
「こりゃだんなさん、いえいえ仕事ですから」
「ところで植木屋さんはいける口かね?」
「は?」
「いやね、上方から柳影(やなぎかげ)という「銘酒」が送られてきたんだが・・・植木屋さんの口には合わないかも知れないけど、暑気払いに一杯いかがかと思ってね。」
だいたい酒飲みなんてぇ者は、口汚いというか、銘酒だろうが何だろうが酒と名が付きゃなんだって良いわけで、(この私をご覧なさいな。笑)
「アテに鯉の洗いなんぞが出てきたひにゃア~タ」
てなもんだ。
「時に植木屋さん、菜をおあがりかい?」
「へい、そりゃもう大好物で」
「おい、植木屋さんは菜が大好物だそうだよ。」
すると奥から
「だんなさま、鞍馬山から牛若丸が出まして、名を九郎判官」
これに答えてだんなさん
「おうそうかい、それじゃ義経にしておきな」
夏の落語の代表格的噺、『青菜』の一コマでありますねぇ
この旦那と奥さんの奇妙な会話が洒落ているわけで
菜が好きという植木屋に、
「菜を出してくれるか」と言うと
「菜は食べてしまいましてございません。(「菜は食らう=九郎」)」
そこで返して
「それならよしとけ、よしとね、義経」
これを聞いた植木屋が、自分もやってみたいと長屋で・・・・
てな展開で下げを迎えるわけであります。
って、落語は置いといて、
ここに出てくる『柳影』という酒、『青菜』のおかげで、私なんざぁ「夏の酒」のイメージが強いんであります。
ただし、飲んだことがない(笑)
今でもあるのかと調べると
白鶴酒造なんかから出とりますねぇ
これを取り寄せて飲むには、「私の口には、甘いよ、きっと」との不安が先走ります。何故なら以前
「味醂と焼酎を1対2で合わせりゃエエ」
と、聞いたことがあって(いわやる『直し味醂』ってヤツでしょうか?)、これはやってみました。
・・・が、ダメでしたね私には(笑)
するとある方が
「そりゃ、合わせた味醂も焼酎も、不味い安物を合わせたんじゃないの」
てんですねぇ、
ほんじゃま、焼酎は今じゃそこそこの物が手に入りますから、問題は味醂?
「美味い味醂って?」
あります、あります、三年熟成物から十三年熟成まで・・・・
「でも待てよ?いくら質の良い味醂だって、甘いには違いなかろう」
けっきょく、
「そこまでして飲まなくても良いだろう」
との結論に。
あれ?今日はいったいなんの話だったんだ?
ともかく、機会があれば日本の夏のカクテル『直し味醂』を飲んでみては?と
てなことで、『料理当番、本日の一品』です。
ともかく、暑くて手間をかけたくない。生もの嫌いのお方にはアボカドを山葵醤油で食べさせ、私は、逆山かけのアボカド入りを
まぁまぁ、それだけってぇのもなんなんで、揚げ出しと豆コーンかき揚げの出汁がけを・・・って、揚げてんじゃん、暑いじゃん(笑)
お弁当はこんなんです。
さて、今日の一枚は、ルー・ドナルドソンです。
夕べウイスキー片手に聴いた一枚ですが、
ルーのイメージが、ファンキーだったりソウルフルだったり、でもそれだけじゃウイスキーには合いません。
こうして酒飲みに付き合う彼のアルトには艶というかなぁ、色っぽさを感じたりするからこそなんだと思ったりします。
-ウイスキーを飲みながらその艶に一人ほくそ笑む-
あまり他人には見られたくない姿ですが、『ブルーノート・ルー』と呼ばれた彼のこのアルバムは、そんなゲスな心配を吹き飛ばしてくれるほどの魅力があります。
「高い酒より場の雰囲気」
安い酒だって、いっしょに飲む相手、場所、なにより音楽で美味しくなったりするもんでさぁねぇ
THE TIME IS RIGHT / LOU DONALDSON
1959年10月31日, 11月28日録音
BLUE MITCHELL(tp) LOU DONALDSON(as) HORACE PARLAN(p) LAYMON JACKSON(b) DAVE BAILEY(ds) RAY BARRETTO(conga)
1.LOU'S BLUES
2.BE MY LOVE
3.IDAHO
4.THE NEARNESS OF YOU
5.MACK THE KNIFE
6.CROSSTOWN SHUFFLE
7.TANGERINE