JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

♪ バナナン バナナン

2010年02月09日 | a-c

強い風もおさまって、昨日あたりから予報どおり暖かくなってきました。
「って、今日は暑いくらいジャン」
暑いは言い過ぎとしても、コンビニ弁当を食べるのに昼立ち寄った公園では、半袖姿でウォーキングを楽しむ人までいて、水鳥たちも「寒い暑いが極端なんだもん」と戸惑いがちにポカポカ陽気を楽しんでいました。

このまま本格的な春へ・・・とは問屋は卸さないでしょうね。

その問屋が卸している商品で、Mさんのお店でなにげに売れているのが『バナナ・カステラ』です。
「なんでこんなもんがそこそこ売れるんでしょうねぇ」と私。
「昔懐かしさからじゃない」
と言われても、どうも私の記憶にこの『バナナ・カステラ』なる代物が、昔懐かしい駄菓子のようにインプットされていないのであります。

そこで、ネットで調べてみると、大正、明治の記載があるほど古くから親しまれたお菓子のようで・・・・なぜに我が家では食さなかったのでありましょうか???
いずれにしても、今や最も手頃で安価な果物に成り下がったバナナも、以前は高級フルーツで庶民の口にはなかなか届かないものであった裏付けなのかもしれません。

私が小さい頃に風邪をひいて得する(けして得ではないんですが)ことというと、普段食べられないものを口に出来ることでした。
一に桃缶、二にバナナ、三四はなくて、五に梅酒(これは特殊ですね)
いかに風邪っぴきといっても、一本まるまる食べるなんて贅沢は許されなかったような。
小学校に入学する頃にはすでに輸入自由化になっていたはずでしたが、それでもかなりの高級品だったのでしょうねぇ、八百屋でバナナの一本売りをしていたことを、私も覚えています。もちろん、我が家がかなりの貧乏であったことも事実ではありましたけど。(笑)

「思い出した。遠足にバナナ一本持ってくるヤツがいてさぁ、そりぁもうみんなの羨望の的だったし、逆に妬みの的だったりもしてな」
それが、小学校の高学年の頃には、すでに普通に食べられる果物になっていたような・・・・・・この記憶は定かではありません。

話を戻しましょ、
「バブさん、北海道の『バナナ饅頭』って食べたことありません?」
と言ってきたのは『バナナ・カステラ』の話を聞いていたN君です。
『バナナ饅頭』????????」
「そ、みるからにバナナみたいな姿で、この『バナナ・カステラ』より丸みがあるヤツ、中に白餡が入ってるヤツですよ。」
「あっ!喰ったことあるわそれ」
北海道に行った時だったか、誰かのお土産だったか、これも定かではありませんが、たしかに食べた記憶があります。
「あれほど美味しくはありませんけど、『バナナ・カステラ』も似たようなもんですって」

えっ?そこまで気になるんだったら『バナナ・カステラ』を食べてみりゃいいだろうって?
まっそうなんですけどね。
甘いんでしょ?モソモソしてません?そんだったら本物のバナナのほうが・・・・・・
あはは、そんなヤツに『バナナ・カステラ』。の方から願い下げですよね。

そんなわけで、『バナナ・カステラ』はともかくも、Mさんのお店の甘い物系新商品の試食には、どうしても二の足を踏む私でありましたとさ、♪ バナナン バナナン バナァナ ♪ (なんちゅう結論でありましょうか。笑)

さて、今日の一枚は、ディブ・ブルーベックです。

いわゆる作曲家別のソングブックのうちの一枚、マット・デニス集であります。(コール・ポーターの「ANYTHING GOES」、リチャード・ロジャースの「MY FAVORITE THINGS」)
こういった企画物というのは、「よろしくない」というのが多いんでありますが、このアルバムは捨てたもんじゃありません。これもプロデューサー、テオ・マセロの力かな?

ブルーベックのピアノはさておき(その言い方はシドイ)、やはりポール・デスモンドでしょうねぇ、ここでのデスモンドのアルトは、今日のような春の午後にはピッタリはまるように思います。

それと、一つの楽しみ方として、マット・デニス集ということで、他の演奏者が同じ曲を演っている例がとても多いので、聴き比べも容易に出来る一枚ですよね。
私的にはコルトレーンの「VIOLETS FOR YOUR FURS」とこれを比べるのはどうかと思いますが、ユタ・ヒップの「JUTTA HIPP WITH ZOOT SIMS」や、ナット・アダレーの「WORK SONG」と比べてみたり、アート・ペッパーと比べるなんてぇのもどうでしょう?
もちろん、作曲家ご本人、マット・デニスの「PLAYS AND SINGS」と聴き比べれば、それ以外も比べられますからさらに良いかもしれませんけど。

いずれにしても、ディブ・ブルーベック、テオ・マセロの編曲、プロデュースに、まず敬意を表した上で、私としてはデスモンドを聴く一枚という位置づけのアルバムです。

ANGEL EYES / DAVE BRUBECK
1962年7月2日, 1965年2月15日録音
DAVE BRUBECK(p) PAUL DESMOND(as) GENE WRIGHT(b) JOE MORELLO(ds)

1.LET'S GET AWAY FROM IT ALL
2.VIOLETS FOR YOUR FURS
3.ANGEL EYES
4.WILL YOU STILL BE MINE ?
5.EVERYTHING HAPPENS TO ME
6.LITTLE MAN WITH A CANDY CIGAR
7.THE NIGHT WE CALLED IT A DAY

追伸、
甘い物系の試食には躊躇する私も、お酒系となると別ものです。昨晩Mさんのお店に入荷したキリン『世界のハイボール』を飲んでみました。
ウイスキーのハイボールはおおよそ味の察しがつきますので、飲んだのは「シェリー&ソーダ」です。

う~~ん、シェリーの独特な甘みがありますねぇ、甘口のシャンパンよりまたひとまわり甘みがある感じ?それでいていわゆる「砂糖甘い」ってヤツじゃありませんので、後味はスッキリしています。
私むきではありませんが、女性にはウケが良いんじゃないでしょうかねぇ・・・・・