JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

秋空に高すぎる望み

2009年09月09日 | a-c

今朝起きたら眩しいほどの青空、「まさに秋晴れとはこのことだ」と言わんばかりです。残念ながら昼過ぎには雲に覆われてしまいましたが、日に日に高くなる空におもわず見とれてしまう今日この頃です。(笑)

天が高くなり大気が澄みきってまいりますてぇと、食べ物はもちろんのこと酒の味がとりわけ美味くなる季節であります。
えっ?あんたの場合、秋だろうと春だろうと、大気が澄もうが澄むまいが、いつでも酒が美味いんだろうってですか?
いやぁ、「それを言っちゃぁお終しめいよぉ」ではありますが、それでも、昼間高く澄みきった空を眺め、夜に綺麗なお月様なんぞを拝めば、虫の音を肴に飲む一杯の酒に格別の味が潜むのも道理じゃありませんか。

 白玉の歯にしみとおる秋の夜の
 酒は静かに呑むべかりけり
             (若山牧水)

秋の夜に飲む酒というもんは「バカ騒ぎの宴」じゃいけませんね。できるなら一人、いや、二人がベストでしょうか。

縁側かなんかで月を愛でながら一杯飲んでますてぇと
「あなた、ちょっと冷えてきましたから、中にお入りになれば」
「おっそうだな・・・・・・それしても、見てみろよあのお月さん、なんともいい顔をなさってるじゃねぇかぁ」
「ほんと、なんて優しいお顔なんでしょう」
「おっ、どうだい、たまにはおめえも一杯つきあわねぇかい」
てんで、中にはいるのも忘れて二人酒。
「おうおう、おめえこそ冷えるといけねぇや、これを羽織ってな」
く~~月も頬を赤くしちゃうよ、てなもんですよ。

「ないない、少なくともあんたには絶対にそんなことはない。」
「・・・・・・・」
やっぱり私には、妄想、秋の空のように高すぎる望み・・・・一人酒しかないかなぁ

ともかく、秋の味覚を肴に飲む酒は格別なんでありまして、夏が終わってなんとなく寂しくなった心を、じんわりと癒してくれるんでありますよ、ね。
あ~~ん、でもやっぱり一人酒は寂しいから・・・・飲みに行きたいよぉ~~~(笑)

さて、今日の一枚は、コーン=シムズ・クインテットです。

昨日からの流れで白人ミュージシャンを選んだわけではないのですが、「難しいことを考えるのはよそう」てな日には、ツー・テナーでも「バトルというより、アンサンブル」といった感の二人の演奏が良いような気がしまして・・・今日は難しいこと考えたくないんですボクちゃん。(笑)

「マイルドで、平均点以上で、必至に聴き入る一枚じゃないけど飽きもしない。」そんなアルバムが欲しければ、選曲も分かりやすいしこのアルバムなんぞまさにビタリかもしれません。
私にとっては「可もなく不可もなく」といった感じですが、難しい顔をして身体をくねらすように聴くのばかりがジャズじゃありませんから。(笑)
しっかりしたアレンジこそウエスト・コーストの魅力であり、「それもまた良し」との素直さは、私なんぞ気づくのが遅すぎたと思っています。(笑)

似ているようでじつは似ていない、コーンとシムズのテナーを素直に楽しみましょう。

YOU'N ME / AL COHN = ZOOT SIMS QUINTET
1960年6月1,3日録音
AL COHN, ZOOT SIMS(ts) MOSE ALLISON(p) MAJOR HOLLEY(b) OSIE JOHNSON(ds)

1.THE NOTE
2.YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO
3.YOU'N ME
4.ON THE ALAMO
5.THE OPENER
6.ANGEL EYES
7.AWFUL LONELY
8.LOVE FOR SALE

追伸、
学生時代の友人チャリンコが、先輩の訃報を知らせてくれました。
亡くなったM先輩は二年上の先輩で、まだまだあちらの世界に旅立たれるのには早すぎる年齢です。残されたご家族のご心痛はいかばかりかとお察しいたします。
心からのお悔やみとご冥福を、遠い地からではありますがお祈りいたします。

それともう一つ、知らせてくれたチャリンコが、10月1日日曜日に横浜市港北区公会堂で、バリ舞踏の公演を行うとのこと、900円の入場料がかかるようですが、お近くの方でお暇な方がいらっしゃいましたら、ぜひ観に行ってやって下さい。よろしくお願いします。

横浜港北区公会堂
所在地:横浜市港北区大豆戸町26-1
電話番号:045-540-2400
交通手段:東急東横線 大倉山駅 徒歩約7分