JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

イッツ・マイ・ヘブン??

2009年09月06日 | s-u

ガッチガチの青空に気温はそこそこ高いんでしょうが、風が爽やかで、ほんと気持ちの良い日曜日でした。
こんな日は何処かにお出掛けでもして、自然を満喫しながらのんびり過ごしたい・・・・・世の中そんなに甘かぁありません。やれ「鬱陶しいから庭の木を切れ」やれ「アンテナを止めてある針金が緩んだようだ」やれ「蛍光灯を取り替えろ」やれ・・・・
「やれじゃねぇよ、どっと疲れてやれやれだい。」
けっきょく解放されたのは、午後2時過ぎでありました。

それでもせっかくの天気ですから、いつもの相棒といつもの公園に出掛けると

これがまたあ~た、気持ちが良いんですよ。
車上で感じる風はもちろん、公園の東屋で飲む麦茶と一服のタバコ。ベンチに横になって文庫本を開けば、「イッツ・マイ・ヘブン」でありますよ。(あれ?ちょっと違うか?)

どんなに深く憧れ、どんなに強く求めても、青を手にすることはできない。すくえば海は淡く濁った塩水に変わり、近づけば空はどこまでも透き通る。人魂もまた青く燃え上がるのではなかったか。青は遠い色。
漠としてかすむ遠景へと歩み入り、形見として持ち帰ることのできるのは、おそらく一茎のわすれなぐさだけ、だがそれをみつめて人は、忘れてはならぬものすら忘れ果てる。おのがからだのうちにひそむ、とこしえの青ゆえに。(谷川俊太郎『色の息遣い-青-』)

ふと本を置いて、空を見上げれば、高く拡がった『青』がそんな詩を思い起こさせ、我がうちにひそむとこしえの『青』を想い考えたりして・・・・・「う~~~ん、ちょっとまだ暑いけど、秋だなぁ」
(ふけっております・・・・・)
ブルル、ブルル、
「?????」
まったく、文明の力というものは、ところかまわず邪魔をしてきます。
「もしもし、そろそろ戻ってこないと夕飯の仕度間に合わないよ。」
あ~あ、あと一時間もいれば、谷川俊太郎もビックリっていう詩が浮かんでいたかもしれないのにねぇ、残念。(笑)

ということで、現実世界に舞い戻った私は、いつもの料理当番です。
『料理当番、本日の一品』はこちら。

ホタテは大葉味噌で、イカは焦がしバターとニンニクで、それに甘酢漬けした玉葱、ピーマンとカニかまのサラダを添えてみました。

もちろん私は、漬け鮪と漬け黄身を千切りの山芋と一緒にした、特製山かけ?いや、かけ山で一杯いただきました。

さて、今日の一枚は、ソニー・スティットです。

オスカー・ピーターソンとスティットって、有りそうで無さそうな組み合わせですよね。このアルバムだってノーマン・グランツのJ.A.T.Pがなければこの世に残っていないかもしれません。がしかし、J.A.T.Pのオマケ、副産物といった代物に非ず。(笑)

J.A.T.Pの成功といくぶんの疲労感が、技巧派二人のマッチングー(ちょつと古い)をうまいこと引き出したとも言えなくもありませんが、フレーズがハッキリしたスティットのサックスと、ピーターソンの性格がもろに出るピアノは(明るくて真面目っていうね)、ある意味合ってとうぜんなのかもしれません。しかも、「ここまで吹くか、ここまで弾くか」とのテクニックはさすがなんですなぁこれが。
噂によれば、ほぼ全てぶっ続けのワンテイクで済ませたとか、「なんじゃそりゃ」であります。

この時期のスティットを鑑賞するには最適なアルバムかもしれませんよね。

SITS IN WITH THE OSCAR PETERSON TRIO / SONNY STITT
1959年5月18日録音
SONNY STITT(as,ts) OSCAR PETERSON(p) RAY BROWN(b) ED THIGPEN(ds)

1.I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE
2.AU PRIVAVE
3.THE GYPSY
4.I'LL REMEMBER APRIL
5.SCRAPPLE FROM THE APPLE
6.METEN SWING
7.BLUES FOR PRES,SWEETS,BEN AND ALL THE OTHER FUNKY ONES
8.EASY DOES IT