社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

相模原市障害者施設殺傷事件、労働弱者の容疑者を追い詰めるフェミニズムの影

2016-07-27 21:11:49 | 労働

 神奈川県相模原市の障害者施設で起きた連続殺傷事件は世間に大きな衝撃を与えた。しかし同時に、障害者への対応について一石を投じるものという考え方も出来ると思う。

 事件の容疑者は以前に同じ障害者施設で働いていたという。また、「障害者がいなくなればいい」、「障害者本人と家族が認めれば安楽死できる制度を」などの供述をしている。更に施設で働く職員達の過酷な労働環境についても言及している。そしてこれら容疑者の主張を手紙にまとめ、公邸を訪れ訴えるなど政治的にも取り上げて欲しいという意志もあったようだ。

 誰もが自分らしく生きられる社会など、フェミニズムのご都合主義社会が現代社会に大きく関与していることは間違いない。雇用形態を悪化させ、非正規雇用などを増やし、経済弱者を増大させたのはフェミニズムの影響に他ならない。この容疑者も経済弱者なのだろう。障害者は福祉を受けられるのに、経済弱者は福祉を受けられない、そうした矛盾が事件への引き金を引いた可能性は十分考えられる。

 また、障害者の中には、身内からも見放されてしまった人もいるという。このまま生きていても何の希望もないという人もいるだろう。そうした人達の中には、それこそ安楽死を選択させて欲しいと思う人もいるのではないだろうか。

 例えば、産れた時から重度の障害がある子供で、常に延命治療が必要で、それでも症状が改善する見込みもないなど希望が持てないような場合、延命治療を親が拒否することもあるという。これは事実上の安楽死と同じではないか。ましてや自殺者も多い現代、決して綺麗事だけで話は出来ない。

 生活保護の手当てが厚遇過ぎるなどよく批判されることもあるのと同じで、障害者対策に関してもしばしば批判されることがある。しかし何故批判が起きるのか、それは苦しい立場にも関わらず何の援助も受けられない健常者が沢山いるからだ。特に男性への冷遇は著しい、逆に女性は弱者の仲間にしてもらえるので非常に楽だ。しかし色々な場面で女性が強者になることもあれば男性が弱者になることもあるはずだ。また障害者より健常者の方が弱い立場になる時もあるだろう。それら立場と援助の不均衡がある限り、軋轢はなくならない。

 今回の事件では障害者が標的にされているので、障害者の立場を守ることに特化した論調が目立つだろうが、容疑者も決して恵まれた立場ではないということにも留意する必要がある。そして彼を恵まれない状況に追い込んでいるのはフェミニズムに他ならないということも忘れてはいけない。


・「障害者が安楽死できる世界を」公邸に手紙 2016年7月26日 10:46
http://www.news24.jp/articles/2016/07/26/07336292.html

 神奈川・相模原市の障害者福祉施設で入居者らが刺され死傷者が多数出た事件で逮捕された植松聖容疑者(26)は今年2月、東京・千代田区の衆議院議長公邸に「障害者が安楽死できる世界を」というような内容の手紙を持って訪れていたことがわかった。

 捜査関係者によると、植松容疑者は今年2月14日に東京・千代田区永田町の衆議院議長公邸を訪れたが、受付で手紙を受け取ってもらえず、翌日の15日に再び公邸を訪れ、手紙を渡したという。手紙はA4サイズのリポート用紙数枚に手書きで「私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活および社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」などと書かれていたという。

 手紙には植松容疑者の名前や住所なども書かれており、警視庁麹町署はその日のうちに、神奈川県警の津久井署に情報提供をしたという。