専業主婦がこなす家事や育児は年俸換算で約1200万円になるという試算が米国のある研究機関から発表された。母の日でもあるこの日に何故こんな調査結果を発表するのか。その意図を探ってみよう。
・主婦業、年俸1200万円=米社が「母の日」で試算 5月11日15時0分 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080511-00000026-jij-soci
家事育児に関する作業を金銭換算する研究はこれまで何度となく行なわれてきた。これが専業主婦主流の一昔前なら、家事育児の重要性を社会的に認知してもらうという効果はあったかも知れない。ところが近年では、無償労働からの脱却を女性に促し、勤労女性を増やし、次第に家族破壊へ導こうというフェミニズムの意図を疑わずにはいられない。
そもそも、家事労働を金銭換算するという発想が愛情や思いやりという人の心の原点から全く逸脱している。愛という名の支配、などとフェミニズムが夫婦生活を形容するように、連中には男が支配する側、女が支配される側という固定観念でしか物事を考えない。そんな連中が出す結果にとても説得力があるとは思えない。もしこの数字を真に受けるなら、男性が家事育児を担当し、女性が給料を稼ぐという夫婦関係を女性は受け入れるだろうか。
それに、家庭内における父親の役割というものも見逃してはいけない。子供を躾けるにも、父親の背中を見せて子供は育つという教育的な役割も金銭換算すればそれはかなりの金額になるだろう。だがこの調査にはそうした父親の役割を全く無視している。
ところでここ数日、立て続けに女子高生が殺害などの被害に遭う事件が発生している。こうした事件が発生するのも、フェミニズムが招いた男性敵視と女性優遇の社会が大きく影響していると考えられるのではないだろうか。少なくとも実際被害に遭っている女性には重大な責任はないはずだ。
フェミニズムの社会運動により男女対立が深まり、それが男女交際や結婚生活にも悪影響を及ぼし、人と人とが互いを思いやるという当たり前の精神が損なわれてしまっているのだと思う。犠牲になった女性はフェミニズムの身代わりに犠牲になったと考えてもいいのではないだろうか。そして危害を加えた男性も、フェミニズムに苦しめられた犠牲者と言えるだろう。
女性の自己主張や権力主義、そして金欲主義、これらの元凶であるフェミニズムを駆逐するには、やはり家庭生活の重要性を訴え、家庭を持とうとしない、つまり結婚しようとしない女性やすぐに離婚をして家庭を破壊する女性に対する批判の声を強くあげていくことが大切なのではないだろうか。