高校の頃にレジデンツやポップ・グループ、キャバレー・ヴォルテール、スロッビング・グリッスルなどのオリジナル・オルタナティヴ・ロックに夢中になった私は、遡る方向でフランク・ザッパやキャプテン・ビーフハート、シャッグスなどの前衛ロック、そしてオーネット・コールマン、アルバート・アイラー、デレク・ベイリーなどのフリー・ジャズを辿る事になる。
当時テイチクからリリースされたMPSアクチュアル・シリーズはドン・チェリーやアーチー・シェップなどドイツMPSレーベルに残されたフリー・ジャズの名作迷作を集めた画期的なリリースだった。
そこにこのサン・ラーの「世界の終焉」が含まれていた。サン・ラーの国内盤の発売は絶えて久しく、正に快挙と言えるリリースだった。Sun Ra & His Intergalactic Research Arkestra(サン・ラーと彼の星雲間調査アーケストラ)名義の1970年10,11月ドイツに於けるライヴ・パフォーマンスである。いきなり♪不思議な夢よ~怪奇な世界よ~♪という女性Vo.から始まり20以上の楽器が入り交じり集団即興を繰り広げる。途中に再び♪世界の終焉だ、まだ判らないのかい?♪とか♪もしあなたが実在でなければあなたは誰の神話なのか♪という語りが挟まり、サン・ラーによる奔放なピアノ&オルガン、シンセ演奏が堪能出来る。サン・ラー亡き後現在アーケストラを継承するマーシャル・アレン(as)やジョン・ギルモア(ts)、パット・パトリック(bs,b-cl)、ダニー・デイヴィス(as)など名手のとりとめのない即興演奏はその実サン・ラーにより細部まで統制されていたものだとは後にバイオグラフィーで知った。
ヨーロッパの即興音楽が盛り上がって来た頃にアメリカから殴り込みをかけたサン・ラー一行の衝撃は相当なものであっただろう。
とにかくリリースの異常に多いサン・ラーだが(一説には200作以上とも)、本作はヒエロニムス・ボッシュの「悦楽の園」の一部を引用したジャケットも印象的なサン・ラーを代表する一枚である。
混沌の
美学の果てに
サン・ラーあり
当時ブラスバンドでサックスをやっていた私は滅茶苦茶に演奏する事を"Sun Ra遊び”と言って喜んでいたのを思い出す。
サン・ラーはかつての生活向上委員会、現在ではいわずと知れた渋さ知らズの元祖である。
当時テイチクからリリースされたMPSアクチュアル・シリーズはドン・チェリーやアーチー・シェップなどドイツMPSレーベルに残されたフリー・ジャズの名作迷作を集めた画期的なリリースだった。
そこにこのサン・ラーの「世界の終焉」が含まれていた。サン・ラーの国内盤の発売は絶えて久しく、正に快挙と言えるリリースだった。Sun Ra & His Intergalactic Research Arkestra(サン・ラーと彼の星雲間調査アーケストラ)名義の1970年10,11月ドイツに於けるライヴ・パフォーマンスである。いきなり♪不思議な夢よ~怪奇な世界よ~♪という女性Vo.から始まり20以上の楽器が入り交じり集団即興を繰り広げる。途中に再び♪世界の終焉だ、まだ判らないのかい?♪とか♪もしあなたが実在でなければあなたは誰の神話なのか♪という語りが挟まり、サン・ラーによる奔放なピアノ&オルガン、シンセ演奏が堪能出来る。サン・ラー亡き後現在アーケストラを継承するマーシャル・アレン(as)やジョン・ギルモア(ts)、パット・パトリック(bs,b-cl)、ダニー・デイヴィス(as)など名手のとりとめのない即興演奏はその実サン・ラーにより細部まで統制されていたものだとは後にバイオグラフィーで知った。
ヨーロッパの即興音楽が盛り上がって来た頃にアメリカから殴り込みをかけたサン・ラー一行の衝撃は相当なものであっただろう。
とにかくリリースの異常に多いサン・ラーだが(一説には200作以上とも)、本作はヒエロニムス・ボッシュの「悦楽の園」の一部を引用したジャケットも印象的なサン・ラーを代表する一枚である。
混沌の
美学の果てに
サン・ラーあり
当時ブラスバンドでサックスをやっていた私は滅茶苦茶に演奏する事を"Sun Ra遊び”と言って喜んでいたのを思い出す。
サン・ラーはかつての生活向上委員会、現在ではいわずと知れた渋さ知らズの元祖である。