A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

日本前衛音楽の始祖~「柴田南雄の音楽」

2008年07月18日 23時50分30秒 | 素晴らしき変態音楽
最近タワーレコードがクラシックのマニアックな作品を廉価盤のCDでリリースを続けており、これがなかなかに凄い。
ルチアーノ・ベリオの音楽的引用に満ちた問題作「シンフォニア」や、アンドレ・ジョリヴェがNHK交響楽団の選抜メンバーと録音した「ジョリヴェ・コンダクツ・ジョリヴェ」など、現代音楽の異色作も混じっている。湯浅譲二や一柳慧などが作品を提供した「日本の電子音楽」は権利関係の問題で発売中止になってしまったが、当初のラインナップの中に発見した時は狂喜乱舞した。
さて、この「柴田南雄の音楽」もタワーレコードのシリーズのひとつで3枚組で2500円というお買い得な作品集である。
柴田南雄氏といえば、吉田秀和氏等とともに「二十世紀音楽研究所」を発足するなど日本の前衛音楽界には欠かせない作曲家/評論家である(ジャズで「新世紀音楽研究所」を発足したのは高柳昌行氏であった)。このCDにはオーケストラ、器楽、合唱、伝統楽器を使った曲など様々なスタイルの楽曲が収録されているが、どれも人懐っこい旋律や音色を持っており、氏の温かくユーモラスな人柄を感じることが出来る。特に「徒然草」というカウンターテナーとピアノの曲は途中で能楽になったり宝塚になったりして面白く聴けた。「萬歳流し」という混成合唱曲は様々な囃子唄のコラージュで、あちら側の世界に連れて行ってくれる。
柴田南雄 HP

迷い事
狂言まがいの
歌合わせ

J.A.シーザーにも匹敵する土着の不浄の世界が展開されている。

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