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A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

横道坊主/THE STAR CLUB/ニューロティカ/ロリータ18号etc.@新宿ロフト 2012.3.10 (sat)

2012年03月12日 00時21分08秒 | ロッケンロール万歳!


昨年3月12日に予定されていて震災で延期になったイベント「LOFT IS TIMES Vol.3」の振替公演。出演はTHE STAR CLUB/横道坊主/ニューロティカ/ゲタカルビ/MUTANT MONSTER/ロリータ18号という80年代日本のパンク好きには応えられない豪華ラインナップ。私はロリータ18号の出演した雛祭りライヴでフライヤーをもらってパンクの血が沸々と沸き上がり急遽参戦。THE STAR CLUBが結成35周年、横道坊主とニューロティカが28年、ロリータ18号が23年というベテラン揃いなので観客もそれなりの歳の人が多いかと思っていたら結構若くて元気な客が多くて激しく盛り上がった。

1998年か99年、渋谷On Air Eastで「Japan Punk Rock Festival」というイベントが開催された。出演はアナーキー/The Ryders/THE STAR CLUB/コブラ/ラフィン・ノーズといった面々で集まった客も国鉄ツナギ服に腕章の亜無亜危異親衛隊や赤青黄色の派手なウニ頭/トサカ頭/モヒカンの方々が多く、80年代当時と変わらないパンクなノリで滅茶苦茶楽しかった。それから15年近く経ってもこれらのバンドが現役で活動していることには勇気付けられる。

トップ・バッターはゲタカルビ。アナーキーの仲野茂を中心にサモン(b/Kenzi & The Trips)、ゴロー(g/Puffyのツアー・メンバー)、シズヲ(g/ニューロティカ)、コバン(ds/アナーキー)を中心に洋邦問わずカヴァー専門に演奏する宴会バンドである。初っ端から外道の「香り」。歌詞の”外道”の部分を”ゲタカルビ”に変えてテーマ曲にしている。Sex Pistols「Anarchy In The UK」、The Clash「Garageland」などお馴染みの洋楽曲が仲野茂の日本語の歌詞で歌われるとまるでアナーキーで面白い。茂は水を口に含んでは客に向かって吹きかける。最後はThe Clashのカヴァー「東京イズ・バーニング」の替え歌「東電イズ・バーニング」で震災一周年に思いを捧げる。彼らは「公式海賊盤」としてCDを4作リリースしているが無許可のカヴァーも多いのでCDに曲目は掲載していない。



2番手はロリータ18号。「今日は一切MCしません」とマサヨ。20分で5曲の凝縮された演奏。マサヨも水を客席に吹きかける。曲は先日の雛祭りライヴの時とほとんど重なっている。「ラジオスターの悲劇」の日本語ヴァージョンが凄くアガる。拳を振り上げてoi oi盛り上がった。



3番手は10代のガールズ・パンク・トリオMUTANT MONSTER。いわゆる青春パンクに比べてずっと硬派な演奏でベテラン勢に挟まれて健闘した。THE STAR CLUBの事務所所属なので実力は申し分ない。3人とも可愛いし曲もキャッチーなのでこれから話題になるかもしれない。期待の新人。



4番目はニューロティカ。ライヴを観るのは初めてだが、トレードマークのアツシのピエロ姿が懐かしかった。演奏はとても上手いしカッコいいパンクなのだが、MCではギャグや物真似やコントをやってとにかく笑わせる。バカロックというジャンルがあったのを思い出した。新宿ロフトの出演回数No.1記録を持つ彼らのステージはパンク・スピリッツとお笑いが同居して楽しくてしょうがない。



5番目に待望の日本のパンクの現役最古参、THE STAR CLUBの登場。観客も彼らを楽しみにきた人が多くステージの幕が上がる前からHIKAGEコールが上がり期待が高まる。幕が開いたとたんに会場はカオス状態に。HIKAGEのドスの利いたヴォーカルは昔と全く変わっていない。ステージ前はモッシュとダイヴの嵐。正統派のパンク・ロックだけを35年間追求してきたバンドは世界でも彼らだけだろう。そんな演奏の場に参加出来ることはロック・ファン冥利に尽きる。4月の結成35周年記念ワンマン公演にも行きたくなってきた。



トリは横道坊主。彼らを観るのも初めて。THE STAR CLUBの情け容赦ないストレートなパンクの後に聴くと、陰陽に富んだ叙情的な世界が際立つ。ビートは激しいのだが歌詞に籠められたメッセージは優しくそして文学的である。ヴォーカルの中村義人はPANTAに似ている。男が惚れる男。パンクとはただ突っ走るだけじゃないことを教えてくれた。



どのバンドも演奏時間は30分前後でセット・チェンジもスムーズだったので飽きもせず丸ごと楽しめるイベントだった。また来年もやりたい、と義人が言っていたので期待していよう。

パンクスの
魂未だ
枯れはせぬ

3月にしては異常に寒い日だったが、心はほくほく温かかった。
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