A Challenge To Fate

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【ニックネームはブリンナー】スキンヘッドロッカーズの宴~スピリット/ロケッツ/クラシックス・ヌヴォー/シンニード・オコーナー/ザ・ペイル/スカンク・アナンシー

2021年11月19日 01時27分57秒 | 素晴らしき変態音楽


幼い頃の筆者は髪の毛がなかなか生えず2歳頃までくりくり坊主頭で、父親に抱かれて散歩に行くと、近所の高校の生徒から「ブリンナーが来た!」ともて囃される人気者だったらしい。今でこそ語られることは少ないが、ユル・ブリンナーは『王様と私』『十戒』『荒野の七人』といったヒット作に主演して50年代後半~70年代前半に人気を誇った映画俳優で剃り上げたスキンヘッドが特徴だった。子供心にブリンナーの頭はハゲや坊主とは違うカッコいいヘアスタイルならぬヘッドスタイルとして憧れを抱いていた。

Yul Brynner "Two Guitars" on the Ed Sullivan Show


ロックの世界でスキンヘッドというとイギリスの右翼寄りのパンクスを連想させるが、Oiパンクだけがスキンヘッドではない。スキンヘッドに憧れて半世紀の筆者が推すブリンナー似のロックミュージシャンを紹介したい。

●スピリット Spirit


筆者の好きなサイケバンドの5本指に入るスピリットは1967年にデビューしたロサンゼルス出身の5人組。中心人物はギターのランディ・カリフォルニアだが、彼の義理の父親(母親の再婚相手)がスキンヘッドのドラマー、エド・キャシディである。30年代後半からジャズドラマーとして活動してきたベテランで、他のメンバーより20歳年上。バンドはメンバーチェンジで紆余曲折を繰り返すが、キャシディは97年にカリフォルニアが事故死するまで共にスピリットとして活動を続けた。スピリットの音楽の素晴らしさについては別の記事で論じたい。

1984 (HQ Stereo)(1970) Spirit



●ロケッツ Les Rockets


メンバー全員宇宙服に身を包み銀粉を塗したスキンヘッドのフランスのロックバンド。1976年にアルバム『未来の子供たち』でデビュー。パンク/ニューウェイヴを期待して聴いたら、オールディーズをディスコ風にカバーした曲などもあって拍子抜けしたが、今聴くと結構キッチュで面白い。この後日本盤はリリースされなかったが、イタリアを中心に人気を誇り、現在も活動を続けている。

Rockets - Space Rock (1977, Official Video)



●クラシックス・ヌヴォー Classix Nouveaux


“ニュー・ロマンティック最後の騎士”というキャッチコピーでイギリスから登場したニューウェイヴバンド。スキンヘッドのヴォーカリスト、サル・ソロの存在がゴシックというよりオカルトっぽかった。エレクトリックドラムとシンセを多用したエレポップサウンドだが、哀愁のメロディーと退廃的なヴォーカルが気に入っていて学生時代のバンドでカバーしたこともある。85年にクラシックス・ヌヴォーは解散。サル・ソロはスキンヘッド繋がりで(?)ロケッツに加入し2年間活動。その後もソロ活動を続けながらローマ・カトリックに帰依し、クリスチャン・ミュージックで伝道活動を行っている。

CLASSIX NOUVEAUX - Guilty (1981) HQ



●シンニード・オコーナー Sinead O'Connor


1987年デビューのアイルランド出身のシンガーソングライター。カトリックへの愛憎を表現した過激な言動でスキャンダルを巻き起こした。99年には新興宗教団体の女性司祭になったあと、2018年にはイスラム教へ改宗し、シュハダ・サダカットと改名した。何かとお騒がせなスキンヘッド・アーティストだが、音楽的には好みである。

Sinead O'Connor - Nothing Compares 2 U (Live)



●ザ・ペイル The Pale


1990年にデビューしたアイルランド出身のヴォーカル、ベース、マンドリンの3人組ロックバンド。メジャー・デビュー前にリリースしたデモカセットのタイトルは『Why Go Bald(禿げる理由)』。打ち込みのドラムマシンをバックにアイルランド民謡やジプシー音楽の要素を取り入れたサウンドは、同郷のポーグスにも通じるが、もっと洒脱で能天気。A&Mから1枚アルバムをリリースしたのちインディーズに移り、何度かの活動休止を挟みながらも現在もアイルランドで活動中。

The Pale - Shut Up Venus



●スカンク・アナンシー Skunk Anansie


1994年ロンドンで結成されたオルタナティブロックバンド。ヴォーカリストのスキンの挑発的なスキンヘッドを見て怖いバンドだと思い込んでいたが、改めて聴いてみるとしっかりしたメロディを持つ柔軟なギターロックは現代ロックの王道だと思い直した。2001年に解散するが2009年に再結成。現在も活動を続けている。

Skunk Anansie - Charlie Big Potato


こうしてみると、スキンヘッドロッカーズの寿命は長髪よりも長いのかもしれない。早くスキンヘッドにならなきゃ。

禿げじゃない
坊主でもない
スキンヘッド

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