クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

10-11 No.7-2

2010年11月06日 00時30分13秒 | Weblog
<WARNER CLASSICS>
WARNER 2564 679718 2枚組 \1350
The Christmas Experience
クリスマス名曲集
ヴァリアスアーティスツ
クラシックからポピュラーミュージックまで幅広い選曲。カレーラスやハンプ
ソン、キリ・テ・カナワなどの歌手からモンテヴェルディ合唱団、コープマン、
マリー=クレール・アラン、ラザレフ、ガーディナーらの名演奏を含むオムニ
バス盤。

WARNER 2564 681002 2枚組 \1350
The Mozart Experience
モーツァルト:作品集
フィガロの結婚序曲、魔笛序曲、交響曲第29番、第40番より、
ピアノソナタK.310、331より、アイネクライネより、クラリネット協奏曲より、
ホルン協奏曲第4番より、ピアノ協奏曲第20番より、グランパルティータより、
ミサ曲K.317より、アヴェヴェルムコルプス、レクイエムより
ヴァリアスアーティスツ

WARNER 2564 677793 \1050
Lest We Forget
Poetry and Music of Remembrance
記憶の詩と音楽 2つの大戦の戦没者にむけて
アンドルー・デイヴィス指揮、BBC交響楽団
2つの世界大戦の戦没者に捧げる イギリスの作曲家による作品と詩の朗読 
サー・ジョン・ギールグッド、サー・デレク・ジョージ・ジャコビ(映画俳優)
1. Military Medley-The Chelsea Pensioners 2. Elgar: Pomp&Circumstance
-March No.4 Binyon:lines from For the Fallen AE Housmann:On the idle
hill of summer 3. Hardy:In Time of the Breaking of Nations 4. Elgar:
Salut dAmour 5. Read:The Autumn of the World 6. Holst:The Planets ?
Mars, the Bringer of War Siegfried Sassoon:Attack Siegfried Sassoon:
The General Rupert Brooke:The Dead(III) 7. Binyon:For The Fallen 
8. Thomas:In Memoriam(Easter 1915) 9. Brooke:The Dead(IV) 10.
Rosenberg:Returning, we hear the larks 11. Siegfried Sassoon:Everyone
Sang 12. Elgar:Chanson de Matin 13. Masefield:On the Dead in
Gallipoli 14. Elgar:Elegy WN Hodgson:Before Action Rupert Brooke:
The Soldier 15. Owen:Futility 16. McCrae:In Flanders Field 17.
Elgar:Chanson de Nuit 18. Thomas:The Hand That Signed The Paper 
19. Delius:Summer Night on the River Herbert Read:To A Conscript of
1940 C Day Lewis:Watching Post 20. Reed:Naming of Parts 21. Lewis:
All day it has rained 22. Britten:Peter Grimes-Dawn Charles Causley:
Song of the Dying Gunner John Pudney:For Johnny 23. Holst:the
Planets?Venus, the Bringer of Peace Patrick Dickinson: Midnight, May
7th 1945 C Day Lewis: Will it be so again? 24. Causley:At The British
War Cemetery, Bayeux 25. Elgar:Enigma Variations-Nimrod 26. Thomas:
And Death Shall Have No Dominion 27. Elgar:Pomp&Circumstance March
No.1 28. Binyon:lines from For the Fallen
リメンバランス・デー…11月11日を中心に英国内では赤いポピーの花飾りを胸
に付ける習慣があります。別名ポピー・ディとも呼ばれています。
1918年11月11日第一次世界大戦が終わり最も激戦だったと言われるフランドル
戦線で、戦いの後にポピーが咲き乱れた事に由来しています。ポピーの種はた
くさん踏まれたり掘り起こされることにより"発芽率"が高まるため、激戦区で
あればあるほど、多くの花が咲いたということです。その後戦没者への募金を
集めるために赤いポピーが売られ始め活動は年々盛んになりました。現在では
毎年多くの人々が募金活動に参加し全国的な活動になっています。

WARNER 1136 996232 \1050
The Nuns 崇高的で精神的な声の高揚
ミンスク・聖エリザベス修道院聖歌隊
正教会の聖歌と少し異なる平静な歌が続きます。祈りと共に歌うことで、純粋
さ誠実さを感じとります。


●WARNER Opera series
WARNER 2564 678999 4枚組 \4180
ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
ロベルト・ホル(Bs)アンドレアス・シュミット(Br)
ペーター・ザイフェルト(Ten)マティアス・ヘーレ(Bs)
エミリー・マギー(Sop)エンドリク・ヴォトリヒ(Ten)
ビルギッタ・スヴェンデン(Alt)
ダニエル・バレンボイム指揮、バイロイト祝祭管弦楽団、他

WARNER 2564 678994 4枚組 \4180
ワーグナー:歌劇「ローエングリン」
ペーター・ザイフェルト(Ten)ファルク・シュトルックマン(Br)
ルネ・パーペ(Bs)ローマン・トレーケル(Br)エミリー・マギー(Sop)
デボラ・ポラスキ(Sop)
ダニエル・バレンボイム指揮、シュターツカペレ・ベルリン、他

WARNER 2564 680173 3枚組 \3500
ムソルグスキー:歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」
ルッジェーロ・ライモンディ(Br)ヴャチェスラフ ポロゾフ (Ten)
ポール・プリシュカ(Bs)ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(Sop)
ニキタ・シュトローエフ(Bs)ロムアルト・テサロヴィチ(Bs)
ケネス・リーゲル(Ten)
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ指揮、ナショナル交響楽団、他

WARNER 2564 679266 3枚組 \3500
ヴィヴァルディ:歌劇「狂乱のオルランド」
マリリン・ホーン(MSop)ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(Sop)
ルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニ(Alt)カルメン・ゴンザレス(Sop)
セスト・ブルスカンティーニ(Br)
クラウディオ・シモーネ指揮、イ・ソリスティ・ヴェネティ、他

WARNER 2564 679002 3枚組 \3500
シャルパンティエ:歌劇「ルイーズ」
フェリシティ・ロット(Sop)ジェローム・プルエット(Ten)リタ・ゴール(MSop)
エルネスト・ブラン(Br)
シルヴァン・カンブルラン指揮、ベルギー国立歌劇場交響楽団、他





<PHOENIX EDITION>
PE-181 2枚組 \2450
シュルホフ(1894-1942):ピアノ独奏作品集
CD1:
1-4.ピアノ・ソナタ第 1番(1924)/5-9.5つのグロテスク Op.21/
10-14.5つのブルレスケ Op.23/15-19.ピアノ・ソナタ第 3番(1927)
CD2:
1-5.5つの音の絵 Op.31(フォックス・トロット /ラグタイム/In Futurm/
ワン・ステップ /マシシェ)/6-11.6つのアイロニー Op.34/
12-19.ジャズのインプロヴィゼーション(あなたの気をひく/カプリッチョレッ
テ/バタフライ/タンゴ/メロディ・ワルツ /ミュージカル・フィリップ /真夜
中のおばけ/フモレスカ)
マルガレーテ・バビンスキ(ピアノ)/マリア・レットベリ(ピアノ)…CD2.6-11
アンドレアス・ウィキダル(ピアノ)…CD2.12-19
ナチス政権によって「頽廃音楽」の烙印を押されてしまった作曲家の一人、エ
ルヴィン・シュルホフのピアノ作品集。ドイツ系ユダヤ人の子としてプラハに
生まれ、プラハ、ウィーン、ライプツィヒ、ケルンで作曲とピアノを学び、第
一次世界大戦後の演奏と作品はジャズとダダイズムの影響を受けた前衛へと進
むようになりました。ジャズを積極的に自作に取り入れ、自らもドイツの広い
範囲で演奏旅行を行い、イギリスやフランスにも進出しています。晩年はヴュ
ルツブルク強制収容所に収容され、翌年 8月に結核のため死去しました。そん
な彼の作品、CD1のピアノ・ソナタの厳しい音楽(新古典派系の動きの多いメロ
ディ)を聞いていると、どこが頽廃音楽なのか?と首をひねりたくなるものの、
CD2を聴くと、「ああ、これは確かに快楽を伴う音楽だ」と納得できるはず。
「2台ピアノのためのアイロニー」や「ジャズのインプロヴィゼーション」など
はなかなか楽しいジャズ風の音楽ですが、実はとても実験的。なんと第2ピア
ノは即興で付けなければいけなかったりと、色々な落とし穴があります。もう
ひとつ秘曲が・・・。「5つの音の絵」の第3曲目「In Futurum」は通の間では
知られた作品。この曲を完璧に演奏するには大変な努力と演技力を伴います。
ジョン・ケージの4分33秒を越える「美しい音楽」。こんなものが1919年に作曲
されていたとは!(再生時にはご注意ください)



<CAPRICCIO>
C5044 \2450
シューベルト(1797-1828):
歌曲集「美しき水車屋の娘」D795
流れの上で D943
ダニエル・ベーレ(テノール)
スヴァイヌンク・ビェラン(ピアノ)/アプ・コスター(ホルン)
録音 2009年6月6-8日ベルリン・テルデック・スタジオ
若きテノール、ダニエル・ベーレによる渾身の「水車屋の娘」です。ハンブル
ク生まれのベーレは、最近様々な歌劇場からひっぱりだこ。注目を浴びている
新進気鋭の歌手で、最近では、ヤーコプス指揮の「魔笛」にて清冽なる歌声を
披露、一躍日本のファンの知名度をぐんぐん上げている人です。PHOENIXレーベ
ルからも5人の作曲家による歌曲集(PE-154)がリリースされていて、こちらも
ニュアンスに富んだ素晴らしい歌唱を聴かせていましたが、こちらの「水車屋」
はもっとストレートに若者の心情を歌いあげています。第1曲目の「さすらい」
からなんとも表情豊か。このシンプルな歌を単なる有節歌曲として終わらせる
のではなく、1回ごとの繰り返しを丁寧に変化させ、実に色彩豊かに表現してい
ます。全編通して、緻密なドラマ性と情熱の迸りが溢れる良い演奏です。

C7061 2枚組 \2450
ヨッヘン・コヴァルスキー名唱集(C7062と C10323のセット )
CD1
C7062:《ヘンデル・アリア集》 1.歌劇「リナルド」より「今,トランペット
が勝利を告げる」/ 2.歌劇「セルセ」より「私の愛するプラタナスの」-
「懐かしい木陰よ」/ 3.歌劇「ジュスティーノ」より「栄光へと私を呼ぶの
は誰?」 -「心の中で」/ 4.歌劇「エジプトのジュリオ・チェザーレ」より
「抜け目のない狩人は」/5.歌劇「ロデリンダ」より「生きよ、暴君よ」/
6.歌劇「アルチーナ」より「緑の牧場よ」/ 7.歌劇「リナルド」より「いと
しい許婚、いとしい恋人」/ 8.「メサイア」より「見よ、おとめがみごもっ
て」 -「よきおとずれをシオンに伝える者よ」/ 9.「メサイア」より「彼は
人々に軽蔑され、見捨てられた」/ 10.「エジプトのイスラエル人」より
「カエルが地にあふれ」/ 11.「ベルシャザール」より「ああ真実の神聖なる
神託」
CD2
C10323:
《ヘンデル・イタリア語のカンタータ集》 1-3.カンタータ「曙は東に輝き」
HWV166/4-6.カンタータ「打ちひしがれた心の子ら」HWV112/7-9.カンタータ
「愛の苦しみは甘くもある」 HWV109/10-13.カンタータ「私の胸は騒ぐ」
HWV132c/14-19.カンタータ「愛の神が見て」 HWV175
CD1)C.P.E. バッハ室内管弦楽団/ハルトムート・ヘンヒェン(指揮)…1-6/
ベルリン放送交響楽団/ハインツ・フリッケ(指揮)…7/アカデミー室内管弦
楽団/ネヴィル・マリナー(指揮)…8-11
(CD2)ヨッヘン・コヴァルスキー(カウンターテナー)
ベルリン古楽アカデミー…1-3/ジークフリート・パンク(ヴィオラ・ダ・ガン
バ )…4-19/クリスティーネ・ショルンスハイム(チェンバロ)…4-19
世紀のカウンターテナー、コヴァルスキーの1986年から1993年までのヘンデル
名唱集です。1984年、ベルリンのコミーシェ・オーパーで歌劇「ジュスティー
ノ」を歌い世界的に注目を浴びた彼、以降、様々な役どころで魅惑的な歌唱を
聴かせています。日本にも度々来日し、とりわけ「こうもり」のオルロフスキ
ー役では大絶賛を浴びました。ここでは彼が大得意とするヘンデルの歌劇、オ
ラトリオ、カンタータをたっぷりお楽しみください。 C7062は、このセットの
ために新しく組み直されたコンピレーションとなっております。女声の甘さと
男声の力強さを兼ね備えた美しい声は、まさに神の奇跡の賜物です。

C7052 2枚組 \2450
フルー ト・トリオ&ファンタジー(C10398と C10831のセット )
CD1
C10831:
1.ボルヌ(1862-1929):ビゼーの「カルメン」による華麗な幻想曲/ 2.F.ドップ
ラー(1821-1883):ハンガリーの主題による小二重奏曲 Op.36/3.F.ドップラー:
ハンガリー田園幻想曲 Op.26/4.F.ドップラー&K.ドップラー:リゴレットの
主題による幻想曲と変奏曲/5.ブリッチャルデイ(1818-1881):ヴェニスの謝肉
祭 Op.78/6.F.ドップラー:ハンガリー幻想曲
CD2
C10398:
1.フンメル(1778-1837):「美しいミンカ」によるアダージョ、変奏曲とロンド
Op.78/2-4.ハイドン(1732-1809):フルート三重奏曲第 13番ト長調 Hob.XV:15
/5-7.ギロヴェッツ(1763-1850):ディヴェルティメントイ長調 Op.50/8-11.
ウェーバー(1786-1826):フルート三重奏曲 Op.63
(CD1)ヤーノシュ・バーリント(フルート)/イムレ・コヴァーチュ(フルート)
…2.4/ブダペスト・ストリングス/
(CD2)エッカルト・ハウプト(フルート)/ゲッツ・トイチュ(チェロ)/アルカ
ディ・ゼンジペル(ピアノ)
ハンガリーの名手、ヤーノシュ・バーリント、かたや、ドレスデン国立歌劇場
オーケストラの名物フルーティスト、エッカルト・ハウプト。この2人の個性
を味わいながら聞きたい2枚組。ハンガリー人による本場のドップラーは、嬉
しくなるほどに明快で起伏に富んでいる演奏。オーケストラ編曲版なのも、曲
の華やかさが一層強調されて聞きごたえ満点。ハウプトによる三重奏曲は、ま
さに典雅の極み。超絶技巧を聴くというよりも、美しい笛の音色と、溶けあう
響きを楽しむアルバム。どちらも素晴らしい!

C7046 5枚組 \3050
シューベルト(1797-1828):ミサ曲集
CD1:
1.ミサ曲第 1番ヘ長調 D105/2.ミサ曲第 2番ト長調 D167
CD2:1.ミサ曲第 3番変ロ長調 D324/2.ミサ曲第4番ハ長調 D452
CD3:1.ミサ曲第 5番変イ長調 D678
2.オッフェルトリウムハ長調「心に悲しみを抱きて」 D136
CD4:
1.ミサ曲第 6番変ホ長調 D950/2.タントゥム・エルゴ D962
CD5:1.ドイツ・ミサ D872
2.オッフェルトリウム「わたしが呼ぶ声を聞いてください」D963
3.スターバト・マーテルト短調 D175/4.マニフィカトハ長調 D486
ブルガリア国立合唱団… CD1, CD2, CD3-1,CD4-1/RIAS室内合唱団… CD5
ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団… CD1, CD2, CD3-1,CD4-1
ベルリン放送交響楽団… CD3-2, CD4-2, CD5
マグダレーナ・ハヨーショヴァ(ソプラノ)…CD3-2
ゲオルギ・ロベフ(指揮)…CD1, CD2, CD3-1,CD4-1
ディートリヒ・クノーテ(指揮)…CD3-2,CD4-2
マルクス・クリード(指揮)…CD5
シューベルトのミサ曲を第1番から第6番まで。ブルガリアの素朴な合唱とオー
ケストラで聴く全集です。17歳に書かれた第1番から、最晩年(と言っても31歳)
に書かれた第6番まで、まさにメロディの宝庫と言った名作が並びます。ブルッ
クナが生涯愛し、手本としたと言われる緊密に書かれた作品群は、美しさの中
に宿る力強さと比類なき輝きを放ち、歌曲や管弦楽曲とは全く違った魅力に満
ち溢れています。





<myrious classics>
MYR001 \2450
J.S.バッハ(1685-1750):
1.幻想曲とフーガイ短調 BWV904/2.幻想曲とフーガイ短調 BWV944
3.半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903/4.幻想曲ロ短調 BWVdeest
5.アルビノーニの主題によるフーガロ短調 BWV951a/6.幻想曲とフーガハ短調
BWV906/7.ロンドによる幻想曲ハ短調 BWV918/8.幻想曲ハ短調 BWV1121
9.幻想曲ト短調 BWV917(偽作)/10.フーガイ短調 BWV959
11.幻想曲イ短調 BWV922
レオン・ベルベン(チェンバロ)
録音 2009年10月、2010年1月オーバープファルツノイマルクト、
ヒストリシャー・ライトシュターデル
使用チェンバロ:1728年ハンブルククリスチャン・ツェル・モデル=キース・
ヒルが復元
1970年、オランダのヘーレンで生まれたベルベンの演奏するバッハの知られざ
る幻想曲を含むアルバムです。彼はデン・ハーグとアムステルダムでオルガン
とチェンバロを学び、2000年からはムジカ・アンティクヮ・ケルンでチェンバ
ロ奏者を務め、解散後は独奏者として活躍しています。バッハの幻想曲は、一
応楽譜として残っていますが、本当は演奏時にたくさんの即興を交えて奏者が
華麗な妙技を披露するための曲だと考えられます。例えば「半音階的幻想曲」
も、弟子たちが書き移したいくつもの異稿版が存在するなど、研究すればする
ほどに深みにはまる作品と言えそうです。このアルバムには、前述の通り、あ
まり演奏されることのない曲も含まれます。シュミーダーによるBWV(BWVのあと
に付いているdeestとは、作品目録が編纂された後に発見された作品などで、
遺稿 Anhangとも若干意味あいが違い、いわば「分類待ち」とでも言えるでしょ
うか?)色んな意味で興味をそそる1枚です。

MYR004(SACD-Hybrid) \2450
ヴィオラとピアノのためのソナタ集第1集
1.クラーク(1886-1979):ヴィオラ・ソナタ
2.ヴュータン(1820-1881):ヴィオラ・ソナタ変ロ長調 Op.36
3.ブラームス(1833-1897):ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調 Op.120-2
タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)/キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)
録音 2010年3月、4月ケルンドイツ放送カンマームジクザール
MYR003「Solo」であまりにも素晴らしい演奏を聴かせたツィマーマン、MYRIOS
レーベルへの2番目の録音は、3曲のロマン派のヴィオラ・ソナタです。注目は
イギリスの女性作曲家レベッカ・クラークのソナタです。このヴィオラ・ソナ
タは1919年にエリザベス・クーリッジ夫人が主催する「室内楽コンクール」に
提出、73人の作曲家をしりぞけ、第2位を獲得しています。ちなみに第1位は、
ブロッホが獲得しましたが、彼女はこの曲を男性名義で提出していたのでした。
素晴らしい才能を持ちながらも、結局のところ、どうしてもジェンダーの壁を
乗り越えることができず、作品を公表することに消極的になり、いつしか存在
自体が忘れられてしまったのです。この録音が復権の機会を作ることでしょう。
ロマン派、印象派、新古典派、様々な表情を見せる極めて素晴らしいソナタ
です。

MYR005 \2450
1.シューマン(1810-1856):フモレスケ Op.20
2.ナッセン(1952-):オフェーリアの最後の踊り
(オフェーリア舞曲集第 2集より )
3.リスト(1811-1886):ピアノ・ソナタロ短調
キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)
録音 2010年5月オーバープファルツノイマルクト、ヒストリシャー・ライト
シュターデル
2009年12月のN響定期に出演、見事なショスタコーヴィチを聴かせ聴衆の度肝を
抜いたゲルシュタイン。彼はジャズを学ぶために14歳でアメリカに渡るも、
その後クラシックに「転身」。現在ではシャルル・デュトワに高く評価されて
いるピアニストです。MYRIOSへのソロ・デビューアルバムは、リスト、シュー
マンとナッセンというユニークなもの。リストでのデモーニッシュな表現、か
たやシューマンでの柔らかなまなざし、確かに期待の新人に間違いありません。
ナッセンの作品は世界初演録音。2010年に作曲されたばかりの新作です。

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10-11 No.6-1

2010年11月06日 00時29分45秒 | Weblog
<STUDIO FROHLA>
BB 2105 \2800
「Happy- Go- Lucky!」
(1)E.クック:Bolivar
(2)J.G.ロパルツ:小品 変ホ短調
(3)中村典子:ガンジン・ウェイ
(4)スッペ:君にバラを-オペレッタ『ボッカチオ』より
(5)ミレッカー:深紅のバラ-オペレッタ『ガスパローネ』より
(6)ドゥメルスマン:序奏とポロネーズ op.30
(7)ブルーメ:‘ハイク’パーミュテーションズ
(8)ヨルゲンセン:組曲 作品22
(9)シューベルト:鳩の使い-歌曲集『白鳥の歌』より
〔ボーナス・トラック〕
(10)クラーク:いとこたち
(11)バグダサリアン:シマリスの歌
田中宏史(トロンボーン)
近藤麻由(ピアノ)、田中紫織(マリンバ、パーカッション(1)(3)(4)(5))、
平田慎(バストロンボーン(7))、
藤島謙冶(トランペット(10))、野々山未帆(ピアノ(11))
録音:2009年11月5,6日/2007年5月3日((11))、
2010年4月4日((7)、(10)、(11))
名古屋フィルハーモニー交響楽団の首席トロンボーン奏者、田中宏史のアルバ
ム。濃厚な旋律美に溢れたロパルツ作品や、ドゥメルスマンの超絶技巧作品な
ど、田中の実力が遺憾なく発揮された演奏には圧倒されます。また、委嘱作品
も多数含んでいるのも興味深いところ。中村典子の「ガンジン・ウェイ」は、
鑑真にまつわる作品。鑑真が6度目の渡航で日本に渡ったことに因み、「6」と
いう数字をキーに中国的な雰囲気の響きの中曲が進みます。ブルーメの‘ハイ
ク’・パーミュテーションズでは、ジャズを思わせる軽快なパッセージを響か
せます。トロンボーンとは思えないような甘やかな音色、揺るぎないテクニッ
クと抜群の音程感覚など、田中の魅力のすべてがあますところなくおさめられ
ています。
元フィラデルフィア管弦楽団のトロンボーン奏者で、現インディアナ大学教授
のM.D.ステュワート氏は「HIROSHIが素晴らしいCDを創りあげた。非常に音楽
性の高いトロンボーンの演奏に加え、素晴しい音色と躍動的な演奏スタイルが
聴かれる。よく知られた作品から今回のプロジェクトの為に委嘱されたものが
加えられ、多様性と創造性がうかがえる。更に、様々な手法によるアンサンブ
ルが色彩感を高め、心から楽しめるCDに仕上がっている。」という賛辞を寄せ
ています。



<KII>
KKC-5116(SACD-Hybrid) 2枚組 \4500
[LSO] LSO 0660
輸入盤・日本語解説書・訳詞付
マーラー:交響曲第3番ニ短調
アンナ・ラーション(アルト)、
ロンドン響合唱団女声合唱、ティフィン少年合唱団、
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
ロンドン交響楽団
世界の音楽界に旋風を巻き起こしているゲルギエフのマーラー・シリーズ、
その始まりは当アルバムでした。マーラーの交響曲中最長を誇る第3番ながら、
早いテンポときびきした解釈で息もつかせずに進みます。ゲルギエフならで
はの輝かしいフォルテッシモはもちろんながら、不気味に囁く弦、木管の病的
な明滅など、弱音もショッキング。全体にゲルギエフらしさ全開です。

KKC-5115 \2800
[SUPRAPHON] SU 4032
輸入盤・日本語解説書付
スメタナ:交響詩「わが祖国」(全曲)
ヤクブ・フルシャ(指揮)
プラハ・フィルハーモニア
[2010年5月13,4日 プラハの春国際音楽祭でのライヴ]
今年から東京都交響楽団のプリンシパル・ゲスト・コンダクターに任命された
1981年生まれの新鋭ヤクブ・フルシャ。日本でもファンを増やしている彼が母
国の名作「わが祖国」全曲に挑戦。今年5月13日のオープニングで圧倒的な成
功を収めた演奏が早くもCD発売。目が離せません。

KKC-5117 \3000
[MIRARE] MIR 096
輸入盤・日本語解説書付
ショパン:
ポロネーズ第12番変ロ長調/同第11番ト短調/同第13番変イ長調/同第10番
ヘ短調 Op.71の3/マズルカ第8番変イ長調 Op.7の4/同第32番嬰ハ短調
Op.50の3/同第45番イ短調Op.67の4/ワルツ 変ホ長調「ソステヌート」/
同第12番ヘ短調 Op.70の2/同第19番イ短調/カンタービレ変ロ長調/
夜想曲第20番嬰ハ短調/幻想即興曲 Op.66/子守歌 Op.57/舟歌 Op.60/
スケルツォ第4番ホ長調 Op.54/バラード第4番ヘ短調 Op.52
アンヌ・ケフェレック(ピアノ)
フランスを代表する女性ピアニスト、ケフェレックによるショパン、待望の
登場です。ケフェレックならではの知的で洗練された演奏により、ショパン
のフランス的な面が強調され魅力的。ショパン7歳の作のポロネーズから、最
後の作のマズルカまでショパンの一生を俯瞰できます。

KKC-5118 \2800
[ARTACT] AR 001
輸入盤・日本語解説書付
悪魔のトリル-ラドゥロヴィチと仲間たち
(1)クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
(2)ヴィエニャフスキ:伝説曲 Op.17/(3)ヴィターリ:シャコンヌ
(4)シューベルト:ロンド イ短調 D438
(5)チャイコフスキー:なつかしい土地の思い出 Op.42
(6)タルティーニ:悪魔のトリル
(7)サラサーテ:アンダルシアのロマンス Op.22
(8)クライスラー:愛の悲しみ/(9)同:美しきロスマリン
ネマニャ・ラドゥロヴィチ(Vn)、レ・トリーユ・ドゥ・ディアブル
ラ・フォル・ジュルネでも注目され、日本でも人気急上昇中のヴァイオリニス
ト、ネタニャ・ラドゥロヴィチ。線が太くで甘い独特の音色で聴き手を魅了し
ます。ここでは彼の得意とする美しい小品ばかりを集めました。ネマニャの親
しい友人を集めた室内アンサンブル「レ・トリーユ・ドゥ・ディアブル」(悪
魔のトリル)も華やかさを倍増させてくれます。




<STUDIO FROHLA>
B 2922 \2500
「真夜中のコンガ」
(1)レクオーナ:真夜中のコンガ
(2)ルイス・ヘラルド・ヴィテリ:かかし
(3)イグナシオ・セルバンデス:Los Tres Golpes(3つのノック)
(4)グアスタヴィーノ:10の民謡より
(5)レクオーナ:Ahi viene el Chino 中国人がここに来る
(6)セルバンテス:L Velorio(お通夜)
(7)ヒナステラ:美しい娘のダンス
(8)マヌエル・サウメル・ロブレド:Tu Sonrisa(あなたの笑顔)
(9)グアスタヴィーノ:カンタレーナ第1番
(10)セルバンテス:No Bailes Mas(もう踊ってはいけない)
(11)フアン・ホセラモス:南のミロンガ
(12)ヒアナヴァロ:Pasillo
(13)レクオーナ:ダンツァ・ネグラ
(14)サウメル:ラメントス・デ・アモール
(15)ホアン・モレル・カンポス:No me toques(さわらないで)
(16)マヌエル・ポンセ:インテルメッツォ
(17)セルバンテス:
4手連弾のための3つのキューバのダンス「カマグエイ」、「ロシータ」、
「操り人形」
(18)セルバンテス:さようならキューバ
(19)モレイロ:ホロッポ
森川実千代(ピアノ)
伊藤正美(ピアノ(17))
南米ピアノ作品集。賑やかなリズムの連弾から、ノスタルジックでロマンティ
クな旋律美の「さようならキューバ」など、色とりどりの作品が並びます。ヒ
ナステラの「美しい娘」は複雑なハーモニーと美しい旋律、そして南米の大地
を思わせる雄大な音楽。メキシコの空気を知るピアニスト、森川実千代が瑞々
しい感性で多彩な世界を紡ぎます。
=森川実千代(ピアノ/プロフィール)=
長野県出身。桐朋学園高校、同大学卒業後、メシキコへ渡り孤児院で音楽教師
としてボランティア活動をする。その間、黒沼ユリ子アカデミーでの伴奏、グ
アダラハラ日本人補習校で合唱指導を行う。マンハッタン音楽院修士課程修了。
マネス音楽院プロフェッショナルスタディーズ修了。日本、ヨーロッパ、アメ
リカ、中南米で演奏活動を行う。日本―ハリスコ州政府友好記念コンサートに
て、ゲストソリストとしてハリスコフィルハーモニックオーケストラと共演。
イグナシオ・セルバンテス国際ピアノコンクール(キューバ)にて特別賞を受賞。
ヘルマン・ディエス、ジェローム・ローズ、カール・U・シュナーベル、ヒュ
ーゴ・ゴールデンツバーグ、高橋従子各氏に師事。現在、グリニッジハウス音
楽学校、サードストリート音楽学校でピアノ教師として、また伴奏者としても
活躍している。




<Arte dell'arco Japan>
ADJ 029 \2450
ラ・フォンテヴェルデ / 「文学の響き」イタリアン・マドリガル集
1.ジャッケス・アルカデルト(c.1505-1568):
「白く優しい白鳥」Il bianco e dolce cigno
2.クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643):
「星に向かって打ち明けた」Sfogava con le stelle
3.モンテヴェルディ:「誰も私に忠告するな」Alcun non mi consigli
4.ジュゼッペ・カイモ(c.1540-1584):「嘆け、谷よ」Piangete valli
5.モンテヴェルディ:「死んでしまいたい」Si, ch'io vorrei morire
6.アドリアン・ヴィラールト(c.1490-1562):
「愛は私を死なせる」Amor mi fa morire
7.シジスモンド・ディンディア(c.1582-1629):
「無慈悲な慰め」Dispietata pietate
8.モンテヴェルディ:
「さあ、さあ、可愛い羊飼いたちよ」Su, su, su pastorelli vezzosi
9.ディンディア:
「“ああ”、とフィレーノは言った」"Lasso", dicea Fileno
10.フィリップ・ヴェルドロ(1480-1532):「わがイタリアよ」Italia mia
11.チプリアーノ・デ・ローレ(c.1516-1565):
「別れのとき」Ancor che col partire
12.シジスモンド・ディンディア(c.1582-1629):
「“情けを”、と泣きながら叫んでも」"Merce!", grido piangendo
13.モンテヴェルディ:
「ああ私の愛しい人はどこに」Ohime dov'e il mio ben
14.カイモ:「カッコーが鳴く間に」Mentre il cuculo
15.モンテヴェルディ:「私は若い娘」Io mi son giovinetta
16.マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643):
「あのころ私は燃えていた」Arsi un tempo e l'ardoro
17.オラツィオ・ヴェッキ(1550-1625):
「知っているよ、誰が楽しい思いをしているか」So ben mi c'ha bon tempo
18.ルカ・マレンツィオ(1553-1599):
「千回の口づけを」Basciami mille volte
19.マレンツィオ:
「輝く愛しい星に告げた」Dissi a l'amata mia lucida stella
20.ジョバンニ・ジャコモ・ガストルディ(c.1550-1622):
「勝ち誇る愛の神」Amor vittorioso
ラ・フォンテヴェルデ【星川美保子、鈴木美登里、山村奈緒子(ソプラノ) 
上杉清仁(カウンター・テナー)、谷口洋介(テノール) 浦野智行、
小笠原美敬(バス) 上尾直毅(チェンバロ、オルガン) 金子浩(リュート)】
録音:2010年6月10-13日、秩父ミューズパーク音楽堂
鈴木美登里を中心に結成された実力派声楽アンサンブル“ラ・フォンテヴェル
デ”の初アルバムが遂に登場!モンテヴェルディ他マドリガーレ作曲家達に
よる珠玉の作品を集め、「声による言葉の表現」に焦点を当てて精緻なアン
サンブルを聴かせてくれます。
「日本人によるマドリガーレのグループを作りたい」という想いを10年程も
持ち続けた後、2002年に《ラ・フォンテヴェルデ》は誕生した。メンバーの
殆どは古楽の分野で活躍している歌手であったがマドリガーレに関しては初
体験に近く、試行錯誤の日々が続いた。更に8年の年月を経た今、ようやく録
音に至ったことはこの上ない喜びである。
(プログラムノート鈴木美登里 より)




<Supraphon>
SU 4040 \1780
アルビノーニ:アダージョ ト短調
ハイドン:ロンド
リーグラー:ジプシー・ダンス
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
パガニーニ:カプリース第24番
ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番,第12番
リスト:ハンガリー・ラプソディ第2番
カルマン:コム・テガーヌ
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番,「わが母に教え給いし歌」
スロヴァキア・ツィンバロン・バンド
録音:2009年10月、2010年3月、ブラチスラヴァ、ARSスタジオ
おとぎ話においてジプシー音楽は「悪魔」と称されますが、この音楽は誰もが
心躍るであろう魅力的なものです。演奏のスロヴァキア・ツィンバロン・バン
ドは国内を問わず、ドイツ、イギリス、フランス、カナダと海外公演を成功さ
せ、伝統的な奏法を基盤にクラシックからジャズ、ポップスと幅広いジャンル
を演奏しております。その中で彼らのレパートリーで最も重要であるクラシッ
クのサラサーテをはじめ、ジプシー音楽にインスパイアされ作曲されたブラー
ムス、リスト、ドヴォルザークの作品が本アルバムに収録されております。
明るいアプローチの演奏は名曲の新たな一面を垣間見ることができるでしょう。

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10-11 No.6-2

2010年11月06日 00時27分48秒 | Weblog
<HUNGAROTON>
HCD 10340 \2080
「チャールダーシュからジャズまで」
-サンタJr.が弾きまくるヴァイオリン名曲集
(1)ロージャヴェーギー:楽しい祭り (2)メドレー・ソング
(3)メドレー・ソング (4)ブラームス:ハンガリー舞曲第4番
(5)ディニーク:ホラ 変ホ長調 (6)黒い瞳
(7)オールド・ロシアン・ロマンス
(8)ガーシュウィン(ハイフェッツ編曲):
ポギーとベスより「そんなことはどうでもいいさ」
(9)『スイート・ジョージア・ブラウン』 (10)エルガー:愛の挨拶
(11)カルロス・ガルデ:ポル・ウナ・カベーサ
(12)ピアソラ:リベル・タンゴ (13)メドレー・ソング
(14)チャールダーシュ・メロディ
フェレンツ・サンタJr.& フェレンツ・サンタ・バンド
録音:2010年3月29日-4月1日、フンガロトン・スタジオ、ブダペスト
7歳でヴァイオリンを弾き始め、フランツ・リスト音楽院を卒業、以後国内外
を問わず活躍しているフェレンツ・サンタJr.と彼が率いるバンド、2010年の
最新録音はチャールダーシュからジャズのナンバーまでジャンルをこえたオム
ニバス・アルバムです。サンタJr.はアルバム「ハンガリー舞曲」(HCD 10330)
など、いわゆる伝統音楽のアプローチでクラシック音楽を演奏し、ツィンバロ
ンの響きがワールドミュージック感を表しています。




<Praga Digitals>
PRDDSD 350054(SACD-Hybrid) \2780
(1)ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83[録音:1949/52]
(2)プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.16[録音:1951/53]
ヤコフ・ザーク(Pf)、
クルト・ザンデルリンク(指)
レニングラード・フィル(1)、モスクワ放送響(2)
1937年に開催された第3回ショパン国際コンクール優勝者にしてアファナシエ
フやヴィルサラーゼの師として高名ながら、その演奏に接する機会の極めてす
くない巨匠ヤコフ・ザーク(1913-1976)。リヒテルやギレリスと同世代で、彼
らに勝るとも劣らぬ実力の持ち主ながら、海外公演等を制約され、セッション
録音も少ないため正当に評価されていません。そのザークの芸風を堪能できる
アルバムの登場です。師ネイガウス譲りの深々としたタッチと悠然とした表現
で、ロシア・ピアニズム最良の例を聴くことができます。2曲とも難曲中の難
曲ですが、技術的にも余裕。指揮をクルト・ザンデルリンクが務めているのも
魅力で、ブラームスはことに絶品。SACD化され明瞭な音で全盛期の両巨匠の
至芸を味わえます。




<Alba>
ABCD 301 \1980
ディエゴ・オルティス(c.1510-c.1570):
レセルカーダ(リチェルカーレ)第1番「パッサメッツォ・アンティーゴ」
レセルカーダ第2番「パッサメッツォ・モデルノ」
レセルカーダ第4番 「ガンバ」
レセルカーダ第8番「ガンバ」
レセルカーダ第5声部「ルッジェーロ」
レセルカーダ第3番「パッサメッツォ・モデルノ」
レセルカーダ第6番「ロマネスカ」
レセルカーダ第7番「ロマネスカ」
クリストファー・シンプソン(c.1602-1669):
前奏曲 ニ長調、グラウンド ニ長調、前奏曲 イ短調、
グラウンド イ短調、前奏曲 ト短調、
グラウンド ト長調 前奏曲 ホ短調、グラウンド ホ短調
マラン・マレ(1656-1728):スペインのフォリア
アントワーヌ・フォルクレ(c.1672-1745):シャコンヌ
ミカ・スイヒコネン(ヴィオラダガンバ) バッロ・デッラ・バッタリア
16世紀から18世紀に生きた4人の音楽家のガンバ作品集。ヴィオール演奏に関
する即興と装飾技法の最初の教本とされる <Tratado de Glosas>(1553)を著
したスペインの作曲家、音楽学者ディエゴ・オルティス。ヴィオールの独奏と
アンサンブルの華麗な技巧曲を載せた本を発表したイギリスの音楽家、作曲家
クリストファー・シンプソン。フランスの宮廷に仕えた、ヴィオラダガンバの
名手ふたり、マラン・マレとアントワーヌ・フォルクレ。フィンランドの音楽
祭やヨーロッパ各地のコンサートに出演してきたヴィオラダガンバ奏者、ミカ
・スイヒコネンとバッロ・デッラ・バッタリアに、彼らと定期的に共演してい
るイギリスのハープ奏者、アンドリュー・ローレンス=キングの加わったアン
サンブルによる録音です。

ABCD 306(SACD-Hybrid) \1980
シャルル=マリー・ヴィドール(1844-1937):
オルガン交響曲第3番 ホ長調 作品13-3、
オルガン交響曲第8番 ロ短調 作品42-4
ヤン・レヘトラ(Org) [聖フランソワ教会(リヨン、フランス)のカヴェイエ
=コル・オルガン(1879年製)]
フィンランドのオルガニスト、ヤン・レヘトラの「歴史的オルガンと作曲家」
シリーズの第2作は、ヴィドールの2曲のオルガン交響曲。初期のスタイルを
代表し、後年改訂された第3番。大規模で、高度な技術を求められる第8番。
この録音にレヘトラは、ヴィドールが1838年から1889年にかけてオルガニス
トを務めたリヨンの聖フランソワ教会に1879年に設置されたオルガンを選び
ました。この楽器を建造したアリスティード・カヴァイエ=コルは、ヴィド
ール家と交際があり、ヴィドールのブリュッセル留学を整えたことで知られ
るオルガン製作者。ヴィドールの作品は、オルガニストとオルガン製作者の
協力が見事な結果をもたらした最良の例とも言われます。

NCD 40(SACD-Hybrid) \1980
夜明けに-伝統と新しいクリスマスキャロル
ヘイッキ・リーモラ:待降節の入祭唱
ヘイノ・カスキ:小屋は雪の下に眠る
ピエ・カンツィオーネス:めでたし、花と飾りの教会よ
ユハニ・コムライネン:慈悲深きイエス・キリストよ
ペッカ・ユハニ・ハンニカイネン/イルマリ・ハンニカイネン編:
クリスマスイブに
T・イルマリ・ハーパライネン編:クリスマスツリーは誇らしく
ヘイッキ・リーモラ:幼児イエスへのクリスマスの贈り物
セリム・パルムグレン:平和の御子
ピエ・カンツィオーネス:歓びの歌を声高く歌え
ヘイッキ・クレメッティ編:歓びの歌を声高く歌え
ヘイッキ・リーモラ:クリスマスキャロル
マルッティ・ヘラ:静かなクリスマスキャロル
ヘイッキ・リーモラ:クリスマスのキャンドルの煌めきのなかに、夜明けに
ヨウコ・リンヤマ:クリスマスイブ
イルマリ・ハンニカイネン:クリスマスキャロル
ヘイッキ・リーモラ:わが心のクリスマス
ユハニ・コムライネン:めでたき海の星
エイノユハニ・ラウタヴァーラ:
クリスマスの賛美歌、マルヤッタのクリスマス賛美歌
シベリウス:5つのクリスマスの歌 作品1
【クリスマスはもうそこに/クリスマスがやってくる/夜のとばりがおりて/
クリスマスの歌「私には富も名声もいらない」/雪はうず高く積もり】
ハルユ室内合唱団 ヘイッキ・リーモラ(指) ヤン・レヘトラ(Org)
フィンランド、タンペレ市の混声合唱団。コープランド、エルガー、マデトヤ、
フォーレ、ラターの作品を歌った『ルクス・エテルナ』(NCD19)のハルユ室内
合唱団がクリスマスアルバムを録音しました。指揮者のヘイッキ・リーモラ
(1958-)はシベリウス・アカデミーの出身です。ヨルマ・パヌラとエーリク・
エーリクソンに学び、1977年からハルユ室内合唱団(旧 ハルユ青年合唱団)の
指揮者に就任。フィンランド各地の合唱団を指揮し、1998年にはフィンラン
ド合唱指揮者協会の最優秀指揮者に選ばれました。ラテン語の聖歌集「ピエ
・カンツィオーネス」の曲、カスキ、ペッカ・ユハニ・ハンニカイネン、パ
ルムグレン、ラウタラーヴァをはじめとするフィンランド作曲家の曲、リー
モラが新たに作曲した曲によるプログラム。シベリウスの「5つのクリスマス
の歌」は、トペリウスの詩による第1曲から第4曲がスウェーデン語、ヨウカ
ハイネンの詩による第5曲がフィンランド語と、すべてオリジナルの歌詞で歌
われています。

NCD 41(SACD-Hybrid) \1980
クリスマスへの旅
アルマス・マーサロ/ヨウコ・トルマラ編:
小さなイエスよ、あなたの元へまいります
ピエ・カンツィオーネス/カリ・アラ=ポラネン編:
おお学生たち、おなじ声で - 歓べ
ピエ・カンツィオーネス/ヘイッキ・クレメッティ編:歓びの歌を声高く歌え
ペッカ・ユハニ・ハンニカイネン:クリスマスの鐘
ペッカ・コスティアイネン:静かなひととき
レナード・ワークハウス/ペッカ・コスティアイネン編:
リンリンとそりの鈴が鳴る
オット・コティライネン/サンナ・サルミネン編:クリスマスの朝の雀
イーヴァル・ラスムセン/カリ・アラ=ポラネン編:天使の歌
伝承曲/ペッカ・コスティアイネン編:真夜中にめざめが
伝承曲/(カリ・アラ=ポラネン編:御子が生まれた時
伝承曲/サンナ・サルミネン編:ディンドン、空高く
伝承曲/カリ・アラ=ポラネン編:マリアに御子が生まれた
伝承曲/セッポ・ホヴィ編:スウィート・リトル・ジーザス・ボーイ
オッリ・モイラネン:旅
伝承曲/サンナ・サルミネン編:旅
伝承曲:救い主よ讃えられよ
伝承曲:われらに御子が生まれた
フランツ・クサヴァー・グルーバー/サンナ・サルミネン、
ペッカ・コスティアイネン編:きよしこの夜
アドルフ・アダン:クリスマスの歌「聖らに星すむ今宵」
ヴォックス・アウレア サンナ・サルミネン(指)
ラテン語で "黄金の声"、ヴォックス・アウレアは、1968年、11歳から17歳の
才能ある児童を集めユヴァスキュラ市に創設された合唱団です。トシュテン・
リンドフォシュ、カリ・アラ=ポラネン、ペッカ・スティアイネンをはじめ
とする指揮者の下、海外ツアーを含むさまざまな活動を行い、フィンランド
を代表する児童合唱団のひとつに成長しました。ペッカ・コスティアイネンの
2つの自作自演集、『ロルライレー』(NCD7)と『1000×1000年』(NCD36)につづ
く録音は、クリスマスキャロル集。フィンランド歌われてきた歌と世界各国の
キャロルが集められました。ヴォックス・アウレアとムジカ室内合唱団のボイ
ストレーナーと副指揮者から、この合唱団の指揮者に就任し、各国との交流な
どさまざまに活躍するサンナ・サルミネンが指揮しています。



<Little Star>
LS 1003 \1000
LS 10031(CD+楽譜) \2000
日本の水彩画:故郷-椰子の実-さくら-荒城の月
アマラウ・ビエイラ(Pf,編曲)
アマラウ・ビエイラは作曲家、ピアニスト、音楽学者。1952年サンパウロに生
まれる。
パリ音楽院でピアノをリュセット・デカーブ、作曲をオリヴィエ・メシアン
に師事、その後、フライブルグ音楽大学でピアノをカール?ゼーマン、作曲を
コンラッド・レヒナーに師事。卒業後、英国カウンシル・ロンドンの招聘で
渡英。リストの流れをくむピアニスト、ルイス・ケントナー氏とともに演奏
活動を行う。
演奏家より:
世界の国々には日本がそうであるように、歌い継がれてきた音楽が豊富にあり
ます。私は繊細な日本のメロディーが、色合い豊かで魅力的な永遠の音楽の水
彩画に似ている事を常に感じてきました。私は、日本や世界のコンサートでこ
れらの永遠のメロディーを私自身演奏する事を強く望んできました。それが、
私が日出る美しい地に私の個人的な敬意を表して日本の水彩画を作曲した理由
です。




<EURO ARTS>
20 56028(DVD-Video) \2180
字幕:英、独、仏、西
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」(全曲)
クラウディオ・アバド(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
収録:2001年2月 サンタ・チェチーリア音楽院(ローマ)
【ドキュメンタリー】
・「自由の内部」と「運命の力」(作曲経緯)
・ヴルフ・コーノルト氏による楽曲解説(各楽章)
制作:2007年
交響曲の重要なレパートリーを解説と演奏で紹介する新シリーズ。全曲演奏の
映像だけではなく、専門家の洞察力に富んだドキュメンタリーで構成され、視
聴者に分かりやすく、詳しく作品の構造を案内します。
このベートーヴェンの「運命」は有名な音楽学者ヴルフ・コーノルト氏がベー
トーヴェンの生涯と楽曲について論じています。ベートーヴェンの出身地ボン
を背景に豊富な知識と譜例を用い、ベートーヴェンの傑作を紐解いていきます。
演奏はアバド&ベルリン・フィルの熱演。アバドが病に倒れ、その後の復活を
果たした記念すべき演奏。

20 56178(DVD-Video) \2180
字幕:英、独、仏、西
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調(全曲)
クラウディオ・アバド(指揮)
ルツェルン祝祭管弦楽団
収録:2004年8月ルツェルン・フェスティヴァル(ライヴ)
【ドキュメンタリー】
・we are composed(作曲経緯)
・ジェレミー・バラム氏による楽曲解説(各楽章)
制作:2007年
交響曲の重要なレパートリーを解説と演奏で紹介する新シリーズ。全曲演奏の
映像だけではなく、専門家の洞察力に富んだドキュメンタリーで構成され、視
聴者に分かりやすく、詳しく作品の構造を案内します。
このマーラーの交響曲第5番はマーラーの研究家ジェレミー・バラム氏が、作
曲の経緯、楽曲の性格、緻密な分析を行い、詳細な解説を聞くことができます。
マーラーがこの交響曲第5番を作曲したオーストリアの美しい街ヴァルターザ
ーを背景に、この名曲の謎を解き明かします。
演奏はアバドが2004年ルツェルン音楽祭で行ったコンサート。マーラーを知り尽くしたアバドならではの名演が堪能できる映像です。

20 56168(DVD-Video) \2180
字幕:英、独、仏、西
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(全曲)
ピエール・ブーレーズ(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
収録:1996年聖フローリアン修道院(ライヴ)
【ドキュメンタリー】
・偉大な作品の創設(作曲経緯)
・ハバクク・トレイバー氏による楽曲解説(各楽章)
制作:2008年
交響曲の重要なレパートリーを解説と演奏で紹介する新シリーズ。全曲演奏の
映像だけではなく、専門家の洞察力に富んだドキュメンタリーで構成され、視
聴者に分かりやすく、詳しく作品の構造を案内します。
このブルックナーの交響曲第8番は、高名な音楽評論家ハバクク・トレイバー
氏が案内役として、この記念碑的傑作を鮮やかに解説しています。演奏はブ
ルックナーゆかりの聖フローリアン修道院で行われたブーレーズ&ウィーン
・フィルのライヴ映像。



<恩地マンドリン研究所>
R 0900241 \3000
Fantasy Sacra
マクダウエル:野ばらに
ダウランド:Kemp’s Jig/What if I Never/Come again
グリーンスリーヴス
カラーチェ:星空の奇想曲
W.アルトホッフ:メルヘン/ユーモレスク/気まぐれなワルツ
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ
グラナドス:アンダルーサ
ボッタキアーリ:岸辺にて
平井康三郎:平城山
日本古謡:桜
フロトー:庭の千草
スコットランド民謡:スコットランドのつり鐘草  
中山晋平:砂山
恩地早苗(マンドリン)渡部延男(G)
世界ではじめてのパイプオルガンとの協奏(「ファンタジー」)、オリジナル
Twilight toneのイメージを共有する抒情的作品のピアノとの協奏(「Twilight
Tones」)など、幅広い分野でマンドリン音楽の可能性を追求してきた恩地早
苗の新録音がリリースされました。日本を代表する名歌「さくらさくら」を
中心に、もっともマンドリンらしいともいえる小品を集め、また、マンドセ
ロ演奏も含まれております。

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10-11 No.5

2010年11月03日 20時46分44秒 | Weblog
★ダイレクト・トランスファー CD-Rのお知らせ★
2006年秋に発売を開始した当シリーズもおかげさまで約280タイトルを発売
する事ができましたが、2009年3月よりマスター制作にDSD録音を採用する事
にいたしました。これまでより更に生々しい音質をお届けする事が出来るよ
うになりましたのでご期待下さい。

DSD録音の商品番号は78CDR-3000番を使用します。また今後、これまで発売し
ました78CDR-1000番台のタイトルを随時DSD録音の新マスターで再発売を行な
う予定です。商品番号は下3桁は共通で使用いたします。従来の78CDR-1000番
台の商品は、当面は販売を継続いたします。

DSD録音のサンプラーも販売を開始いたしましたので、ご利用下さい。

■製作者からのメッセージ
DSD録音になったグッディーズ・ダイレクト・トランスファーCDR!
従来のCDを高音質化するさまざまな試みが盛んな中で、「グッディーズ・オリ
ジナル企画」のダイレクト・トランスファーCDRは、2009年2月発売新譜から
DSD録音を採用することになりました。DSD録音によって、これまでのSP復刻
からさらに飛躍し、SPレコードの直接再生と区別がつかないところに到達し
たと自負しています。DSD録音は従来の方式に較べて中音から低音にかけての
音の形が明瞭になり、高音は一皮剥けた感じです。LPとは比較にならない強
大な音響勢力を持つSPレコードをカスタムメイドの直熱真空管フォノイコラ
イザーを使用し、またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り一切
のノイズリダクションを使用していないのは従来通りです。(新 忠篤)

===================================

●2010年11月現在での店頭取り扱い店

富士レコード社 古書センター店
101-0051
東京都千代田区神田神保町2-3 古書センター9階
TEL.03-3264-8546 FAX.03-3264-8256

イディア・クラシック
101-0051
東京都千代田区神田神保町3-11 よりたてビル 1F
TEL.03-5275-7806 FAX.03-5275-7807

コンセール 夕陽ケ丘
557-0012
大阪府大阪市西成区聖天下2-11-18
TEL&FAX. 06-6656-2768

プレミアムジーク
231-0023
神奈川県横浜市中区山下町90-1 ラコスタ横浜山下公園 1F
TEL.045-633-6305 FAX.045-633-6306

ワルティ堂島
530-0001
大阪府大阪市北区梅田1丁目3番1-B100 大阪駅前第1ビルB1F
TEL.06-6344-3940 FAX.06-6344-7967

ラ・ヴォーチェ京都
600-8092
京都府京都市下京区綾小路通東洞院東入神明町247 吉村ビル2F
TEL.075-341-3330 FAX.075-341-3287

===================================

★ダイレクト・トランスファー CD-R 2010年11月新譜 5点発売★
発売予定:2010年11月下旬 価格:各1枚 \1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。

78CDR-3284
ラヴェル:序奏とアレグロ(1906)
リリー・ラスキーヌ(ハープ)
マルセル・モイーズ(フルート)
ユリス・ドレクリューズ(クラリネット)
カルヴェ弦楽四重奏団
(1938年5月19日パリ、アルベール・スタジオ録音)
小ハープ協奏曲と目されるラヴェルの傑作。ハープのリリー・ラスキーヌ
(1893-1988)は12歳の時パリ音楽院で一等賞を得た。コンセール・ラムルーの
ハーピスト、ソリストとしても活躍し、1948年から1958年まで母校の教授を
つとめた。フルートのマルセル・モイーズ(1899-1984)は1906年にパリ音楽院
で一等賞を得て、1908にソロ・デビュー。オペラ・コミック、ストララム管
弦楽団に席を置き、1932年から1949には母校の教授もつとめた。クラリネット
のユリス・ドレクリューズ(1907-1995)は1925年にパリ音楽院で一等賞を得た
後、ギャルド・レピュブリケーヌのソリストに就任。1948年退団後母校の教
授をつとめた。カルヴェ四重奏団は1919年ジョゼフ・カルヴェによって組織
され、1950年に解散したフランスの名門四重奏団。本シリーズではモイーズ、
ラスキーヌ、ジノによるドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのための
ソナタ(78CDR-3064)が出ている。

78CDR-3285
ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調作品101 Hob. VIIb-2
エマヌエル・フォイアマン(チェロ)
サー・マルコム・サージェント指揮
管弦楽団
米 COLUMBIA 69925/8D(英COLUMBIA LX8227/30と同一録音)
(1935年11月25日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
エマヌエル・フォイアマン(1902-1942)はウクライナのコロミア生まれ。ライ
プツィヒの音楽院で名教授ユリウス・クレンゲル(1859-1933)に師事した。
1929年ベルリン高等音楽院の教授になり斎藤秀雄(1902-1974)も教えた。ナチ
スを逃れて一時スイスに居を構えたが、1938年アメリカに移住した。フィラデ
ルフィアのカーティス音楽院で教える一方、ヴァイオリンのハイフェッツ、ピ
アノのルービンシュタインと "百万ドル・トリオ" を結成して活躍した。1942
年に40歳の若さでニューヨークで死去した。指揮者のマルコム・サージェント
(1895-1967)は指揮者、オルガニスト、作曲家。特に合唱作品の指揮に秀でて
いた。SP時代に協奏曲の録音を多く残した。

78CDR-3286
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61
(カデンツァ:ヨアヒム)
ヨーゼフ・ヴォルフスタール(ヴァイオリン)
マンフレート・グルリット指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
米 BRUNSWICK 90277/81 (独 GRAMMOPHON 95243/7 と同一録音)
(1929年1月ベルリン高等音楽院録音)
ヨーゼフ・ヴォルフスタール(1899-1931)はウクライナのレンブルク(現在の
リヴォフ)に生まれた。1912年13歳の時ベルリンの名教師カール・フレッシュ
(1873-1944)につき厳格な指導を受け、3年後にデビュー。オーケストラのコン
サートマスターをつとめた後、1922年に師フレッシュのアシスタントとして
ベルリンで後進の指導にあたった。1928年指揮者のオットー・クレンペラー
(1885-1973)の要請でベルリンのクロル・オペラのコンサートマスターに就任し
たが、1930年11月にインフルエンザに感染、それをこじらせたのが原因で翌
1931年2月、32歳で他界した。指揮者のマンフレート・グルリット(1890-1972)
はドイツ生まれ。ベルリン高等音楽院で教鞭をとると同時に国立歌劇場の客演
指揮者として活躍した。1939年から日本に住みわが国の音楽界の発展に寄与
した。

78CDR-3287
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第7番ヘ長調作品59-1「ラズモフスキー第1番」
ハイドン:
弦楽四重奏曲第83番変ロ長調作品103 よりメヌエット・マ・ノン・トロッポ
ブッシュ弦楽四重奏団
アドルフ・ブッシュ(第1ヴァイオリン)
ゲスタ・アンドレアソン(第2ヴァイオリン)
カール・ドクトル(ヴィオラ)
ヘルマン・ブッシュ(チェロ)
米 COLUMBIA 71474/9D
(1942年5月15&25日ニューヨーク録音)
ブッシュ弦楽四重奏団は1919年にアドルフ・ブッシュ(1891-1952)によって組
織され、1930年代には英 HIS MASTER'S VOICE に多くの録音をしている。ブッ
シュはまたピアニストのルドルフ・ゼルキン(1903-1991)とのデュオ録音でも
活躍した。ブッシュは1939年に実弟でチェリストのヘルマン・ブッシュと共に
アメリカに移住、その後四重奏の二人のメンバーもアメリカに渡り、1941年か
らアメリカCOLUMBIAに録音を再開した。このシリーズではヨーロッパ時代に
録音したベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番作品135(78CDR-3195)が出ている。

78CDR-3288
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
(1945年RCA VICTOR録音)
ワンダ・ランドフスカ(ハープシコード)
米 RCA VICTOR 11-8939/44
(1945年3月29-30日、4月2日、6月5-6日+12日ニューヨーク、
RCA VICTORスタジオ録音)
ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)による2回目の「ゴルトベルク変奏曲」の
録音。ランドフスカはポーランドのワルシャワ生まれ。20世紀最高のハープシ
コード奏者。またピアニスト、音楽学者、教授で1900年から13年間パリのスコ
ラ・カントルムで教鞭をとった。二列の鍵盤と七個のペダルを有する自分のハ
ープシードをパリのプレイエル社に作らせて生涯この楽器を使用した。1940年
フランス国籍を得たが、1941年ドイツ軍のフランス侵攻によりアメリカに逃れ
た。アメリカへ移住後、1942年2月21日、14年ぶりにニューヨークのタウン・
ホールでゴルトベルク変奏曲を弾いた。作曲家ヴァージル・トムソン(1896-
1989)の感激的なリポートがこのオリジナルSPアルバムに載っている。ラン
ドフスカは1933年にゴルトベルク変奏曲をフランスDISQUE GRAMOPHONEに録音
していた(78CDR-3073)。

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10-11 No.4-1

2010年11月03日 11時59分27秒 | Weblog
<ALIA VOX>
AVSA 9872(SACD-Hybrid) 5枚組 \4050
マレ:ヴィオール曲集全5巻より
[CD1] 第1巻(1686刊)より組曲ニ短調、シャコンヌ ト長調、組曲ト長調
[CD2] 第2巻(1701刊)より「スペインのフォリア」(II-20)、「人間の声」
(II-63)、組曲ロ短調(II-83-95)
[CD3] 第3巻(1711刊)より組曲第1番イ短調、同第4番ニ長調、同第7番ト長調
[CD4] 第4巻(1717刊)より異国風の組曲
[CD5] 第5巻(1725刊)より組曲ト短調、組曲ホ短調/ホ長調
ジョルディ・サヴァール(Gamb)、
ホプキンソン・スミス(テオルボ,バロックG)、
[1][3]-[5]トン・コープマン(Cemb)、[1]クリストフ・コワン(Gamb)、
[2]アンヌ・ガレ(Cemb)、
[5]ジャン=ミシェル・ダミアン(ナレーター)
録音:[1]1978年4月フランス、オルヌ(県)、アブロヴィルの教会、
[2]1975年7月、[3]1992年1月、[4]1977年1月、
[5]1983年3月フランス、イヴリーヌ、サン=ランベール・デ・ボワのロマネス
ク教会
サヴァールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ。最新作はサ
ヴァールの代表作で代名詞とさえ言える、マレのヴィオール曲集全5巻(抜粋)。
サヴァール、コープマン、ホプキンソン・スミスを核として録音されたこの
曲集は、各巻からの抜粋とはいえ、他の追随を許さない高水準の演奏。また、
映画「めぐり逢う朝」を1つの象徴とする、マレ復権の烽火を上げた記念碑的
作品です。作曲当時、このタイプの音楽の演奏場所であった城内は、豊かで
華麗な響きが特長。初発売当初から名盤の声が高いこのアルバムですが、音楽
そのものに身を委ね、心から楽しむ演奏が、その特長を生かした、より美しい
音で蘇りました。
なお、サヴァールは、ヴィオール曲集第2巻から2つの組曲を2003年にAlia Vox
レーベルに録音しています(AV9828)。そのうちの1曲(組曲ロ短調)が再録音で
すが、新録と旧録の一番の違いは楽器編成にあります。具体的には、旧録は、
旋律を受け持つヴィオール、通奏低音のクラヴサンとテオルボという固定した
編成で、組曲の一体性に重点を置いているのに対し、新録は、通奏低音を各曲
毎に、テオルボ、ギター、クラヴサン、ヴィオールの中から適宜選択し、組曲
内の各曲の表現の幅を最大限生かすことを目指している点にあります。比べて
お聴き戴けると、マレの音楽の、本質的で変わらない部分と、音質的な変化に
よる表現の彩の楽しみを味わって戴けます。





<MN RECORDS>
MNRCD 118 \1880
マイケル・ナイマン:ヴェルトフ・サウンズ
映画「世界の六分の一」のための音楽(5曲)
映画「11年」のための音楽(5曲)
マイケル・ナイマン(指)マイケル・ナイマン・バンド
「カメラを持った男」についで、旧ソ連の監督ジガ・ヴェルトフのサイレン
ト映画にマイケル・ナイマンが新たに作曲したサウンドトラックの作曲者編
集盤。「世界の六分の一」は1926年作のニュース映画。ソ連は世界の陸地の
6分の1を占めるという大国意識丸出しの国策映画で、スターリン御大も出演。
「11年」は1928作。革命から11年を経たウクライナに於ける社会主義建設を
描くドキュメンタリー。これだけ聞くと、いかにも観たくない宣伝映画のよ
うですが、ヴェルトフの才能恐るべし。ロシア・アヴァンギャルドの影響明
瞭で、70年以上前のものとは思えぬ新鮮さ。通常ならばアレグロで明朗な社
会主義リアリズムの音楽が付くはずですが、ナイマンの新曲はオシャレでポ
ップ、一見ミスマッチのようながら、むしろ映像の先進性を際立たせさすが。
音楽単独でもナイマンならではの不思議な魅力に満ちあふれています。

MNRCD 204(CD+DVD) \3650
マイケル・ナイマン:シネ・オペラ
(1)レーベルのポートレート(CD)
[ ひかりのまち/マン・アンド・ボーイ:ダダ/リバティーン/英国式庭園
殺人事件/プロスペローの本/ピアノ・レッスン/ツェランによる歌曲/
アクツ・オブ・ビューティ/魔王/ラヴ・カウンツ/エロティックな歌/MGV
/グレア/地球最寒の地]*いずれも抜粋
マイケル・ナイマン・バンドほか
(2)間違っているはずのない5万枚の写真(DVD)
[バルセロナ・グラフィティ/本屋/尋ね人/脂肪ビーチ/アスファルト上の
生命/プールの少女/反射/灰色男/酒場の娘]
(3)シネ・オペラ(50ページ美麗写真集)
いまやカリスマ的な存在となったマイケル・ナイマン。彼の芸術を巧くまとめ
たアルバムで、入門用にも最適。3つの部分から成り、CDでは彼の映画音楽と
純音楽から聴きどころを16曲厳選。さらにすごいのはナイマンによる芸術写真
集。DVDではカメラロール的に多量の写真が次々現れます。BGMとして流れ続け
るナイマンの音楽が都会的で超オシャレな雰囲気を醸し出します。また美麗
装丁によるミニ写真集も豪華の極み。音楽、映像、写真が有機的に結びつい
ているのも興味津々。ナイマンの世界にはまること間違いなしのセットアル
バムです。




<haenssler>
93 261 \2250
ケクラン:ピアノ曲集 Vol.3
(1)ジンジャー・ロジャースのための舞曲 Op.163(1937/9)
(2)ソナチネ第3番 Op.59の3(1915/6)
(3)アンダンテ・コン・モト(1896)
(4)古い田舎屋敷 Op.124(1923/33)
(5)小品(アダイジョ・トレ・カルム)Op.83bis(1923)
(6)ソナチネ第2番 Op.59の2
(7)12のエスキス Op.41(1905/15)
ミヒャエル・コルスティック(Pf)
コルスティックによるケクランの第3弾。「展覧会の絵」のプロムナードを想
わす「古い田舎屋敷」の冒頭、ガーシュウィンかサティのようにオシャレな
「ジンジャー・ロジャースのための舞曲」、バッハのインヴェンション風な
「12のエスキス」など美しい曲の発見に興味津々ですが、独特のユルさが全
体を覆う世界にはまるとなかなか抜け出せられません。




<naive>
V 5175 \2280
ザック・ミスキン:お客様の安全のために
ワズント・ザット・ラッキー/バット・アイ・グレイブド・ア・ブランチ/
クロスチェック/イディオッツ/オーヴァー・アナド・アウト/シャディ・
ガリー/イン・ジ・オーシャン/シートベルト・アッセンブリ/ロング・ウィ
ンター/アイ・フィール・オフ・ア・クリフ
ザック・ミスキン(Vc)、ニック・ツァムート(Vo、Guit)、
トッド・レイノルズ(Vn)、
パウル・デ・ヨング(Vc)、ブライス・デスナー(e-guit)ほか
一見全くクラシック音楽ではないアルバム。ザック・ミスキンはニューヨーク
生まれでパリ在住のチェリスト。もともとはアラン・ムニエ門下の正統派のは
ずながら、チェロをクラシックの箱から解き放ちたいと、ポップスらロックの
ミュージシャンとコラボした革命的アルバムをリリース。ユニットThe Books
のメンバーらのエレキギターやドラムス、ヴォーカルとチェロが不思議な融合
を見せています。




<IDEALEAUDIENCE>
30 79188(DVD-Video) \2900
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a「告別」
ショパン:
ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58、練習曲Op.10-4嬰ハ短調、
練習曲Op.10-10 変イ長調
ネルソン・ゲルネル(P)
収録:2009年7月19日ヴェルビエ音楽祭、スイス(ライヴ)
アルゼンチン出身の俊英ピアニスト、ネルソン・ゲルネル(ゲルナー)は、同じ
くアルゼンチン出身の世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチにその才能を
認められ、今や彼の世代で最も注目すべきピアニストの一人です。
2009年スイスで行われたヴェルビエ音楽祭に出演し、ベートーヴェンとショ
パンの重要なソナタ2作品を、ゲルネル独自の解釈をはっきりと提示する演奏
を披露しました。ベートーヴェンのソナタ第26番「告別」は後期の作風への
転換点となる重要な作品。ゲルネルの第3楽章の「再会」の歓喜の表現が見事。
ショパンのソナタ第3番は、厳格な構成美、重厚な和声、美しくロマンティッ
クな旋律を持つ円熟期の傑作。ゲルネルはこの作品を1996年に録音しています
が、ここでは以前のような正統的なアプローチに加え、自然な音楽性とあふれ
出る抒情、情熱がプラスされ、作品の本質により一層深く迫る演奏を聴かせて
くれます。続くショパンのエチュード2曲は、華麗で繊細かつ安定したゲルネ
ルのテクニックが印象的。

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10-11 No.4-2

2010年11月03日 11時59分07秒 | Weblog
<harmonia mundi>
HML 5908366 3枚組 \2500
J.S.バッハ:
[CD1&2] ロ短調ミサ BWV 232
ヴェロニク・ジャン、ヨハネッテ・ゾマー(S)
アンドレアス・ショル(A)
クリストフ・プレガルディエン(T)
ペーター・コーイ、ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Bs)
[CD3]
モテット(1)「おそるるなかれ、われ汝とともにあり」BWV 228
(2)「イエスよ、わが喜び」BWV 227
(3)「来ませ、イエスよ、来ませ」BWV 229
(4)「主を頌めまつれ、もろもろの異邦人よ」BWV 230
(5)「主に向かいて新しき歌をうたえ」BWV 225
(6)「おお、イエス・キリスト、わが生命の光」BWV 118
アニェス・メロン、グレタ・デ・レイゲール(S)
ヴァンサン・ダラス(A)
ハワード・クルック(T)
ペーター・コーイ(Bs)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)
コレギウム・ヴォカーレ、シャペル・ロワイヤル
録音:[CD1&2]1996年7月/[CD3]1985年11月
「キリエ」冒頭を聴くだけでこの録音の物凄さを実感する、ヘレヴェッヘの
ロ短調。劇的な演奏や悲痛な演奏、様々なものがありますが、ヘレヴェッヘ
のはとにかく「美」が前面に出ています。モテットでも細かなアーティキュ
レーションが徹底して施されています。

HML 5908360 3枚組 \2500
J.S.バッハ:
[CD1]
(1)カンタータ「キリストの徒よ、この日を彫り刻め」BWV 63
(2)マニフィカトBWV 243a 変ホ長調
キャロリン・サンプソン(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、
マーク・パドモア(T)、セバスティアン・ノアーク(Bs)
[CD2]
(1)マニフィカト BWV 243 (ニ長調)
(2)カンタータ「われらが神は堅き砦」BWV 80
バーバラ・シュリック(S)、アニェス・メロン(S/ BWV 243)、
ジェラール・レーヌ(A)、ペーター・コーイ(B)
[CD3]
(1)カンタータ「いと尊き御神よ、いつわれは死なん」BWV 8
(2)カンタータ「平安と歓喜もて われはいく」BWV 125
(3)カンタータ「汝なにゆえにうなだるるや、わが心よ」BWV 138
デボラ・ヨーク(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、マーク・パドモア(T)、
ペーター・コーイ(B)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:[CD1]2002年10月[CD2]1990年1月[CD3]1998年2月
クリスマスの時期にふさわしいセット。[CD1]に収められているのは、マニ
フィカトBWV 243(ニ長調)の初稿。クリスマス用の4つの挿入曲を含みます。
改訂稿と比べてやや荒削りの印象のする部分もありますが、楽器の用法など、
捨てがたい魅力に溢れています。待降節のカンタータなどが中心に収められ
ているので、大変に華々しいセットとなっています。それにしてもヘレヴェッ
ヘの指揮にかかると、トランペットなどのファンファーレもなぜかしっとり
とした独特の質感を帯びるのが不思議であり、たまらなく魅力的です。

HML 5908369 3枚組 \2500
J.S.バッハ:待降節&クリスマスのためのカンタータ集
[CD1]
(1)カンタータ「喜び勇みて羽ばたき昇れ」BWV 36
(2)カンタータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV 61
(3)カンタータ「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」BWV 62
シビッラ・ルーベンス(S)、サラ・コノリー(A)、
クリストフ・プレガルディエン(T)、ペーター・コーイ(B)
[CD2]
(1)カンタータ「賛美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」BWV 91
(2)カンタータ「キリストをわれらさやけく頌め讃うべし」BWV 121
(3)カンタータ「われ汝にありて喜び」BWV 133
ドロテー・ブロツキー=ミールズ(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、
マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(Bs)
[CD3]
(1)カンタータ「新たに生まれし嬰児」BWV 122
(2)カンタータ「笑いは、われらの口に満ち」BWV 110
(3)カンタータ「試練に耐えうる人は幸いなり」BWV 57
ヴァジリカ・イェゾブシェク(S)、サラ・コノリー(A)、
マーク・パドモア(T)、ペーター・コーイ(B)
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:[CD1]1996年11月[CD2]2001年12月[CD3]1995年12月
クリスマスはキリスト教の中でも特に重要な行事なだけに、カンタータ作曲に
も熱が入ります。ここに収められているのはどれも充実した器楽パート、華や
かな合唱など、非常に楽しめる内容のものばかり。ヘレヴェッヘ率いるコレギ
ウム・ヴォカーレの奏者たちの巧さもあらためて実感の出来栄えです。

HML 5908372 3枚組 \2500
J.S.バッハ:ソロのためのカンタータ集
[CD1]バスのためのカンタータ集
(1)われは満ちたれり BWV 82 (2)われは喜びて十字架を負わん BWV 56
(3)平安 汝にあれ BWV 158
ペーター・コーイ(バス)
[CD2]アルトのためのカンタータ集
(1)満ち足れる安らい、うれしき魂の悦びよ BWV 170
(2)罪に手むかうべし BWV 54 (3)霊と心は驚き惑う BWV 35
アンドレアス・ショル(カンターテナー)
[CD3]ドイツ・カンタータ集
フランツ・トゥンダー(1614-1667):
(1)主はわが光 
(2)汝の怒りをひるがえし 
(3)われらが神は堅き砦,
ヨハン・クーナウ(1660-1722):
(4)神よ、あなたの恵みによって
ニコラウス・ブルーンス(1665-1697):
(5)私は横になり眠る
クリストフ・グラウプナー(1683-1760):
(6)主よ、水の流れが生じ
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)
コレギウム・ヴォカーレ
録音:[CD1]1991年1月[CD2]1997年7月[CD3]1999年9月
ペーター・コーイは今なおバッハ・コレギウム・ジャパンなどでも抜群に安
定した歌唱で聴く者を唸らせ続けていますが、これはコーイの約20年前の声が
聴ける興味深い盤。何も飾らず、一切の小細工なしに、カンタータの言霊を私
たちに伝えてくれます。管弦楽パートが美しいのは言うまでもありません。
ショルのソロ・カンタータ集も奇跡としかいいようのない美しさ。ドイツ・
カンタタータ集では、コレギウム・ヴォカーレの巧さが光ります。



<C-major>
70 2708(DVD-Video) \3500
シューベルト/ウェーベルン編:6つのドイツ舞曲D.820
ヨーゼフ・シュトラウス:
ポルカ・マズルカ「女心」Op.166、ワルツ「うわごと」Op.212、
ポルカ・シュネル「ごちゃまぜポルカ」Op.161
シューベルト:交響曲第9番ハ長調D.944「ザ・グレイト」
ニコラウス・アーノンクール(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
映像監督:ミヒャエル・ベイヤー
収録:2009年7月26日&28日ザルツブルク祝祭大劇場(ライヴ)
2009年7月に行われたウィ-ン・フィルのザルツブルク音楽祭オープニング・
コンサート映像。また、この公演は巨匠アーノンクールの80歳を記念したも
のでもありました。
メインはシューベルト「ザ・グレイト」。旋律線をくっきりと描き出し、決
然とリズムを刻むアーノンクール節が炸裂の勢いのある演奏。ウェーベルン
編曲のシューベルト「6つのドイツ舞曲」は、2人の作曲家の感性が混ざり合
い、とても甘美な響きを持った音楽。アーノンクールは深い色合いや透明な
響きを巧みに操り音楽の面白さを生み出しています。ヨーゼフ・シュトラウ
スの3曲は、ヨーゼフ特有の穏やかさと上品さが描き出された気品ある演奏。
アーノンクール&ウィーン・フィルのコンビで生み出される至高の響き、ア
ーノンクールの年齢を感じさせない熱い指揮ぶりで、印象的な演奏を楽しむ
ことができます。




<Grand Slam>
GS 2057 \2250
ステレオ
(1)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調、作品64
(2)ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調、作品61
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
シャルル・ミュンシュ指揮、ボストン交響楽団
録音:(1)1959年1月23日、 25、シカゴ、オーケストラ・ホール
(2)1955年11月27日、28日、ボストン、シンフォニー・ホール
使用音源:RCA(U.S.A.)(1)FTC 2046(19センチ、4トラック、オープンリール・
テープ)
(2)FCS 24(19センチ、2トラック、オープンリール・テープ)
■制作者より
GSレーベル初の器楽奏者の復刻は、ヴァイオリンの王者ヤッシャ・ハイフェッ
ツです。使用した素材は1950年代から60年代に発売されたオープンリールで、
その音は既存のCD等とは印象が大きく異なります。残念ながらメンデルスゾ
ーンの方は普及型の4トラックでしか発売の実績がなく、このテープからのリ
マスターとなりますが、それでもその情報量の多さは十分に実感出来ます。
ベートーヴェンの方はメンデルスゾーンよりも4年前の録音ですが、2トラッ
クのテープを使用しているため、より密度の濃い、柔らかく繊細な音色で再
現されます。
■解説書の内容
これらのLPが発売された頃の雑誌の批評を一部引用します。また、ハイフェッ
ツの珍しい写真も掲載します。
■お知らせ
ハイフェッツによるチャイコフスキー、ブラームスのヴァイオリン協奏曲
(RCA、ステレオ録音)も近々発売を予定しています。この2曲はともに19セン
チ、2トラックのオープンリール・テープからの復刻です。(以上、平林直哉)
(古いテープより復刻しており、わずかな音揺れや細かいノイズが混入してい
ます)





<WAON RECORDS>
WAONCD 200 \2080
甘き喜びのうちに In dulci jubilo
富山鹿島町教会 礼拝奏楽より -アドヴェントからクリスマス-
〈礼拝の開始と御言葉に耳を傾けられるようにとの祈り〉
1. 中世のキャロル:「甘き喜びのうちに」
2. J.M.バッハ:「甘き喜びのうちに」
3. J.C.H.リンク:「いとも尊いイエスよ、われらはここにて」
〈待望(I)〉
4. J.S.バッハ:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
5. コラール:「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」(和声:J.S.バッハ)
6. G.M.トラバーチ:第3旋法による3つの主題によるリチェルカータ
〈預言〉
7.コラール:「一輪のバラの花が萌え出で(エッサイの根より)」
8. J.ブラームス:「一輪のバラの花が萌え出で」
〈天使による良い知らせ〉
9. J.S.バッハ:「高き天よりわれは来たれり」
〈天使、羊飼いの讃美〉
10. C.ウェスレー:パストラーレ
11. 『讃美歌21』278番 「暗き闇に星光り」(松原葉子 編曲)
12. J.S.バッハ:「ほめ讃えられよ、汝イエス・キリストよ」
13. 『讃美歌21』259番「いそぎ来たれ、主にある民(神の御子は今宵しも)」
(松原葉子 編曲)
14. O.ギボンズ:ヴォランタリー
〈マリアの讃歌、すべてのものらの礼拝と讃美〉
15. D.ブクステフーデ:「マニフィカト(わが魂は主をあがめ)第9旋法」
16. 『讃美歌21』255番 「生けるものすべて」(松原葉子 編曲)
17. J.S.バッハ:「全能なる神に讃美あれ」
18. E.クレンケル:「いざ歌い、喜べ」
19. B.カー:シチリアの歌に基づく変奏曲より
20. O.アーベル:「われは汝の馬槽の前に立ち」
〈待望(II)と成就〉
21. J.ボワヴァン:第4旋法による容易なプレリュード
22. 松原葉子:「久しく待ちにし」による前奏曲
23. 『讃美歌21』231番 「久しく待ちにし」
〈讃美と安らぎ、平和〉
24. G.P.チーマ:カンツォーン第4番「安らぎ」
25. 『讃美歌21』264番「きよしこの夜」(松原葉子 編曲)
松原葉子-リードオルガン
録音:2009年9月28日、12月7日、2010年5月6日、6月21日 
日本基督教団富山鹿島町教会礼拝堂(富山市)
一人の教会オルガニストが、日々礼拝を営む際に使用するオルガンを用いて
の、待降節-クリスマスにかけての音楽集。リードオルガンのストレートに心
に響く音色、松原の真摯な歌心がすべて捉えられた優秀録音。
「きよしこの夜」の、天上から降り注ぐ天使たちの合唱を思わせるような雰囲
気は感動的。クリスマスの時期に、こうした音楽を聴いて心静かな時を過ごす
のも大変よいものです。
=松原葉子(オルガン)=
1973年、富山生まれ。幼少の頃よりピアノを始める。15歳より教会での礼拝奏
楽に携わり、教会音楽の学びを志す。フェリス女学院大学音楽学部楽理学科卒
業。オルガンを林佑子、宮本とも子、三浦はつみ、作曲を岡島雅興、松本日之
春、土田英介、音楽学を寺本まり子、秋岡陽 の各氏 に師事。2000年「立教学
院創立125周年記念教会音楽作曲コンクール」3位入賞。日本オルガン研究会、
日本リードオルガン協会、日本賛美歌学会会員。日本基督教団富山鹿島町教会
オルガニスト。




<DOREMI>
DHR 7997 \2080
「アリリオ・ディアス / ギター名演集」
・アントニオ・ラウロ:ギター協奏曲
ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指)ベネズエラ交響楽団
録音:1957年カラカス、ラテン・アメリカ音楽祭におけるライヴ
・ヴィンチェンツォ・ガリレイ:ガリアルダ
・フレスコバルディ:アリアと変奏「フレスコバルダ」
・J.S.バッハ:
前奏曲BWV 999 / リュート組曲第1番BWV 996よりアルマンド /
前奏曲とフーガBWV 998
・モレノ・トローバ:12の性格的な小品集より五月祭の歌 / アルバーダ
・リョベート:アメリア様の遺言(カタルーニャ民謡)
・ヴィラ=ロボス:練習曲第1番 / 練習曲第7番 / ショーロ第1番
・ホルヘ・ゴメス・クレスポ:夜想曲
・バリオス:アコンキーハ / パラグアイ舞曲
・ラウル・ボルヘス:ベネズエラ風ワルツ
録音:1956-57年
・エドゥアルド・サインス・デ・ラ・マーサ:ギター讃歌
・ロドリーゴ:祈りと踊り
 録音:1962年
アリリオ・ディアス(G)
セゴビアに学んだベネズエラを代表するギタリスト、アリリオ・ディアスの
録音をDOREMIがまとめてリリース。すべて初CD化となる内容は、師ボルヘス
の作品やディアスに献呈されたロドリーゴの「祈りと踊り」などのソロ作品
に加えて、なんと巨匠ホーレンシュタインがベネズエラ響に客演した際のラ
ウロの協奏曲といった異色のライヴも収録されているのも注目されるところ
です。
アリリオ・ディアス…1923年ベネズエラ北西部の小村カローラに生まれたギ
ター奏者。カラカス音楽院でラウル・ボルヘス、クレマン・ピメンテルに師
事。さらに政府奨学金により、マドリードに留学してサインス・デ・ラ・マ
ーサに師事、1951年から1958年にかけてシエナのキージ音楽アカデミーでセ
ゴビアに師事、1954年にその助手となり、1965年にはセゴビアの後任として
教授に就任。1952年スペインとイタリア、つづいて1954年にはパリでデビュ
ー。1959年に北米で初公演を行う。以後、欧米をはじめ、世界的に活躍しな
がら、チェリビダッケ、スワロフスキーなどの指揮者と共演を果たす。1966
年に初来日。

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10-11 No.3-1

2010年11月03日 11時58分44秒 | Weblog
<FLORA>
FLORA1909 2枚組 \3250
J・S・バッハ(1685-1750):ヴァイオリンとチェンバロのための6つのソナタ
ヴァイオリンとチェンバロ・コンチェルタントのためのソナタ
第1番ロ短調 BWV1014/第2番イ長調 BWV1015/第3番ホ長調 BWV1016
第4番ハ短調 BWV1017/第5番ヘ短調 BWV1018/第6番ト長調 BWV1019
ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト長調 BWV1021(*)
フランソワ・フェルナンデス(ヴァイオリン)
バンジャマン・アラール(チェンバロ)
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ(*))
録音:2009年2月8-11日、ボーフェ教会(フランス)
使用楽器:
1670年、クレモナ、アンドレア・グァルニエーリ製(ヴァイオリン)
アントニー・シドニー製
(モデル:1740年頃、ゴットフリート・ジルバーマン製)(チェンバロ)
1625年、トマス・オールレッド製(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
当レーベルのベストセラーである「無伴奏ソナタ&パルティータ集」
(FLORA 0402, 0403)から7年、フランソワ・フェルナンデスがついに録音に踏
み切った「伴奏付きソナタ」。チェンバロ・パートがたいへん重要なこれらの
作品の録音にあたって彼が組んだのは、1985年生まれという若さにして「レオ
ンハルト以来最高のバッハ弾き」とも称されるフランスの逸材バンジャマン・
アラール。チェンバロ一台とは思えないほど多彩な音響を生成するそのテク
ニックは驚異的で、左手はときにヴィオラ・ダ・ガンバを弾いているようにす
ら感じさせます。そして、求めていたものがおそらくすべて整えられた上で自
由自在に語り歌い踊るフェルナンデスのヴァイオリン。「無伴奏」では孤高の
求道者を思わせた彼が、ここでは凛々しい天使のよう。フィリップ・ピエルロ
は最後の1曲のみの参加ですが、がらりと雰囲気を変えてしまうところはさす
がです。

FLORA 2110 \2080
セヴィニエ夫人のためのコンサート
不詳:
ああ、良き日ふたたび[Ah! quand reviendra-t-il](*)
若きイリス(*)/サラバンド(*)/シャコンヌ(*)
ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)/
ロベール・ド・ヴィゼ(1650頃-1725頃)編曲:
バレエ「アムールの勝利」(1681)より アポロンの入場(++)
不詳:シンフォニー(*)/サラバンド(*)
ゴーティエ:レシ(#)
ジャック・オトテール(1674-1763):2つの高音楽器のための組曲第2番(**)
荘重な二重奏曲(均等八分音符)/アルマンド/ロンド、愛情、雉鳩
ロンド/ジグ/パサカーユ
リュリ/編曲者不詳:オペラ「ペルセ」(1682)より
ああ、愛は何と不安を招くことか[Ah que l'amour cause d'Alarmes](+)
マラン・マレ(1656-1782):メヌエット-ガヴォット(*)
不詳:ゴーティエ氏の喜び(+)
リュリ/編曲者不詳:
オペラ「アマディス」(1684)より フルートによる魅惑のためのシンフォニー(+)
オペラ「アルミード」(1686)より アルミードの眠りの前奏曲(+)
不詳:カナリー(#)
マラン・マレ:(##)
前奏曲/アルマンド=ドゥブル/クラント=ドゥブル/サラバンド
ガヴォット/ジグ
不詳:シンフォニー(*)/パサカーユ(*)
出典:
(*)Trio de la Chambre Tome Premier(フランス国立図書館、RES 1397)
(+)Recueil de Plusiers belles pieces de Symphonie...1695
(フランス国立図書館、RES F.533)
(#)Trio//de//Mr Gautie(r)(フランス国立図書館、RES 1536)
(**)Premier suite de pieces, a deux dessus, sans basse continue pour
les flutes traversiegres, flute aabec, violes...Paris, 1712
(++)Vaudry de Saizenay写本(ブザンソン市立図書館)
(##)Panmure写本(エジンバラ、スコットランド国立図書館)
マルク・アンタイ、ジョルジュ・バルテル(フラウト・トラヴェルソ)
エドゥアルド・エグエス(テオルボ)
フィリップ・ピエルロ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
録音:2009年9月、バス=ボドー教会(ベルギー)
使用楽器:
アラン・ウェーマールス製(モデル:オトテール製)(フラウト・トラヴェルソ)
ヤコプ・ファン・ヘースト製(テオルボ)
1625年、トマス・オールレッド製(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
セヴィニエ夫人ことセヴィニエ侯爵夫人マリー・ド・ラビュタン=シャンタル
(1626-1696)は、子供たちに書き送った1500通を超える手紙により書簡文学の
先駆者と称せられる人物。彼女の書簡は当時のフランス貴族の生活ぶりを伝え
る歴史資料であり、そこにはもちろん音楽に関する記述も見られます。
『若い人たちは、楽しむために小唄(シャンソン)に合わせて踊りました。これ
が今、宮廷で大流行しているのです。ある者は、カード遊びに興じ、ある者
は、ヴェゼ、マレ、デコトー、フィルベールの美しいコンサートに耳を傾けま
した。そうこうしているうちに真夜中になり、結婚式がクレキ邸の礼拝堂で
執り行われました。』(1696年2月3日、セヴィニエ夫人の手紙より、永田美穂
訳)
いかにも貴族的な、節度をわきまえながらも華のある愉悦の音楽。フィリップ
・ピエルロが自ら通奏低音パートを補筆復元した楽譜を弾いた(#)は圧巻です。
ピエルロは現存する6つの楽譜資料から「セヴィニエ夫人のためのコンサート」
と題したプログラムを構成し、2009年から2010年にかけて世界各地で演奏して
います。2010年11月にはマルク・アンタイとフィリップ・ピエルロが来日し、
リチェルカール・コンソート名義で東京にてこれに近いプログラムを演奏しま
す。参照:木の器。
ブックレットは添付されない仕様となっております。ご了承ください。

FLORA 2310 \2080
ラ・サクブート 初期バロックのサックバット音楽
ザムエル・シャイト(1587-1654):ベルガマスカ(1622)
ダリオ・カステッロ(1590-1644):
ソナタ・コンチェルタータ集(1644)から 第4番/第3番/第16番
アンドレア・ファルコニエロ(ファルコニエーリ;1585頃-1656):
カツォーネ、シンフォニアとファンタジア集第1巻(1650)から
パッサカリアとチャッコーナ
タルクイニオ・メルラ(1594/1595-1665):
教会用と室内用のカンツォーナまたはソナタ・コンチェルタータ集(1637)から
チャッコーナ
クリストバル・デ・モラレス(1500頃-1553)/パコ・ルビオ編曲(装飾):
それでも女たちは呼ばわりつつ(1547)
ディエゴ・オルティス(1510-1570):レセルカダス[リチェルカーレ](1553)
ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630):音楽の饗宴(1617)から
パヴァーヌ/ガイヤルド/クラント/アルマンド
ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):シンフォニエ・サクレ第2巻(1647)から
そして神は起き上がり SWV356
ミシェル・ベケ(テナー・サックバット)
レ・サックブーティエ[トゥールーズ古楽金管アンサンブル]
ジャン=ピエール・カニャック、
マリー・ガルニエ・マルズッロ(コルネット[ツィンク])
ダニエル・ラサル(アルト・サックバット、テナー・サックバット)
ウィム・ベク(バス・サックバット) 
エドゥアルド・エグエス(テオルボ、ビウエラ)
ヤスコ・ブヴァール(オルガン) ペドロ・エステバン(打楽器)
録音:2002年8月 前出:Ambroisie, AMB 9929
トロンボーンの前身楽器であるサックバットをトロンボーンの名手ミシェル
・ベケが吹奏した話題盤が復活しました。




<ARS PRODUKTION>
ARS 38071 \1850
室内楽珍曲集 Vol.2
ハインリヒ・アントン・ホフマン(1770-1842):
ヴァイオリンとチェロのための協奏的大二重奏曲集
イ長調 Op.5 No.2/ト長調 Op.5 No.3
変ホ長調 Op.5 No.6/ヘ長調 Op.6 No.1
ヤンサ・デュオ
クリスティーネ・ロクス(ヴァイオリン)
クラウス=ディーター・ブラント(チェロ)
録音:2009年6月、ホンラート(ドイツ)、福音教会
ハインリヒ・アントン・ホフマンはマインツに生まれ、フランクフルト市立
劇場の音楽監督を務めたドイツのヴァイオリニスト・指揮者・作曲家。ヴァイ
オリンを含む編成のための楽曲や歌曲等の作品を残しました。Vol.1にあたる
「ARS 38067」のご案内の際、演奏者名を誤って「ヤスナ・デュオ」と表記し
ておりました。お詫び申し上げます。

ARS 38087 \1850
ヘンデル(1685-1759):独唱カンタータ集
私も愛から逃れた HWV118
優しいときに BWV135
つれないけれど美しいドーリよ HWV151
私から離れよ、暴虐の思いよ HWV125b
悩みに疲れ HWV167a
私の目の喜びと苦しみであるクローリ BWV91a
マリアンネ・ベアテ・シェラン(メゾソプラノ)
ベルゲン・バロック
トーマス・C・ボイセン(テオルボ)
マルック・ルオラヤン=ミッコラ(チェロ)
ハンス・クヌート・スヴェーン(チェンバロ)
録音:2010年3月、ヴッパータール、インマヌエル教会
マリアンネ・ベアテ・シェラン(1975年生まれ)はオラトリオ等の分野で高い
評価を得ているノルウェーのメゾソプラノ。バッハ・コレギウム・ジャパン
のソリストとして来日したこともあります。ピリオド楽器の精鋭が揃ったベ
ルゲン・バロックとのスリリングな共演。

ARS 38088 \1850
私たちのために御子が生まれた クリスマス合唱曲集
アリエル・ラミレス(1921-2010):La Peregrinacion(1964)
ユルゲン・エスル(1961-):Die Nacht ist vorgedrungen
フーゴ・ディストラー(1908-1942):Ich brach drei durre Reiselein
ヨハン・クリューガー(1598-1662):Wie soll ich Dich empfangen(1640)
ヘルムート・バルベ(1927-):Leise rieselt der Schnee(1989)
カルステン・グンダーマン(1966-):Susser die Glocken nie klingen(2003)
オラ・イェイロ(1978-):A Spotless Rose
ハビエル・ブスト(1949-):Ave Maria(1992)
ラフマニノフ(1873-1943):晩祷 Op.37(1891)からBogoroditse Devo(1891)
ゴットフリート・ヴォルタース(1910):Maria durch ein Dornwald ging(1891)
ブリテン(1913-1976):A Hymn to the Virgin(1930/1934)
ヤン・サンドストレーム(1954-):Det ar en Ros utsprungen(1995)
クルト・ズットナー(1936-):Il est ne, le divin Enfant
ウィリアム・J・カークパトリック(1838-1921):Away in a Manger
スチュアート・マレイ・ターンブル(1975-):Unto us a Child is Born(2010)
ハンス・シャンダール(1960-):Kiris Bara Bari(Christ ist geboren)(1996)
ブライアン・ケイ(1950-):Gaudete(1986)
ボブ・チルコット(1955-):The Gift
伝承曲:Stille Nacht! Heilige Nacht!
(フランツ・X・グルーバー(1787-1863)作曲のキャロルによる)
エリック・バンクス(1969-):To Hear the Angels Sing(2004)
レーガー(1873-1916):Schlaf, mein Kindelein(1899)
ヘルムート・ランメル(1950-):Sei uns mit Jubelschalle
ヘルベルト・ビットリヒ(1960-):Festejo de Navidad
ウーヴェ・ウンゲラー(1969-):Little Drummer Boy(Carol of the Drum)(2007)
ジェフリー・キーティング(1950-)The Twelve Days of Christmas(1981)
アマデウス合唱団
ニコル・マット(指揮)
録音:2010年6月18-20日、7月10日、9月24-26日、場所未詳

ARS 38494 \1850
シューベルト(1797-1828):白鳥の歌
白鳥の歌 D.318
歌曲集「白鳥の歌」D.957
白鳥の歌 D.744 Op.23 No.3
ドミニク・ヴェルナー(バスバリトン)
クリストフ・ハンマー(フォルテピアノ)
録音:2009年10月25-28日、場所未詳




<PREISER>
PRCD 89734 \2080
ボリス・クリストフ アリア集第4集
ベッリーニ:「ノルマ」,「夢遊病の女」
ヴェルディ:
「ナブッコ」,「運命の力」,「シモン・ボッカネグラ」,
「ドン・カルロ」,「アイーダ」
ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」
からのアリア,場面
ムソルグスキー:サウル王,風は激しく吹く,ゴパーク,蚤の歌
ボリス・クリストフ(Bs)
ヴィットーリオ・グイ(指)ローマ歌劇場管弦楽団,合唱団
イサイ・ドヴロウェン(指)フランス国立放送管弦楽団
ジョルジュ・ツィピーヌ(指)フランス国立放送管弦楽団 ほか
録音:1954-57年
20世紀最大のバスの一人、ボリス・クリストフ(1914-1993)のアリア集第4集。
クリストフはブルガリアの生まれですが、若くからイタリアに留学していた
ことで、ブルガリアの力強さとイタリアの旋律美を兼ね備えたバスになりま
した。このCDには1950年代の全盛期の録音が集められています。

PRCD 89739 \2080
クラウディア・ムツィオ アリア集
ベッリーニ:「夢遊病の女」,「ノルマ」
ヴェルディ:
「トロヴァトーレ」,「トラヴィアータ」,「運命の力」,「オテッロ」
ボーイト:「メフィストーフェレ」
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」
プッチーニ:「ボエーム」,「トスカ」
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」
チレーア:「アルルの女」,「アドリアーナ・ルクヴルール」
レフィーチェ:「チェチーリア」
からのアリア
クラウディア・ムツィオ(S)
録音:1935年
クラウディア・ムツィオ(1889-1936)は、イタリアのパヴィア出身の20世紀前
半の偉大なプリマドンナ。1910年にデビューするや、瞬く間に大スターにな
り、スカラ座、パリのオペラ座、ロンドンの王立歌劇場、メトロポリタン歌
劇場などで活躍。ことにプッチーニのヒロインで名高く、1918年、メトでの
「外套」の初演でジョルジェッタを歌っています。潤いのある情感豊かな声
は今聞いてもとても魅力的です。ここには1935年の英Columbia(=EMI)録音を
収録。中でも「チェチーリア」は、リチーニョ・レフィーチェ(1883-1954)が
ムツィオのために書いたオペラで、彼女の魅力が存分に引き出されています。

PRCD 89740 \2080
アルバート・ダ・コスタ アリア集
ベッリーニ:「清教徒」
ヴェルディ:「アイーダ」,「オテッロ」
ポンキエッリ:「ジョコンダ」
レオンカヴァッロ:「道化師」
ワーグナー:「ローエングリーン」,「ニュルンベルクのマイスタージンガー」,
「ワルキューレ」,「ジークフリート」
アレヴィ:「ユダヤの女」
マイヤベーア:「ユグノー」,「預言者」,「アフリカの女」
グノー:「ファウスト」
ビゼー:「カルメン」
からのアリア
アルバート・ダ・コスタ(T)
アルバート・ダ・コスタ(1927-1967)は、ニューヨーク生まれのテノール。ロ
シアとジャマイカの血を受け継いでいると言われています。ジュリアード音楽
院で学んだ後、1949年にバリトンでデビュー。数年後テノールに転向し、1955
年にメトロポリタン歌劇場にデビュー、1957年に《マイスタージンガー》の
ヴァルター・フォン・シュトルツィングで成功を収め、以来メトでは伊独仏
いずれのオペラでも大活躍をします。1960年代に入るとヨーロッパで歌う機
会が増え、チューリヒやケルンの歌劇場に進出。しかし名声を確立し始めた
40歳の若さで亡くなってしまいました。早世したため録音が少なく、ブルーノ
・ワルターが1959年に録音したベートーヴェンの第9交響曲のテノール・ソロ
を務めているのが有名なくらい。このCDには、Allegro RoyaleやConcordと
いった米国のマイナーレーベルから発売されたLPから採られています。幻の
名テノールの歌をお楽しみください。

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10-11 No.3-2

2010年11月03日 11時58分14秒 | Weblog
PRCD 89741 \2080
クルト・バウム アリア集
ベッリーニ:「ノルマ」
ロッシーニ:「グリエルモ・テル」,スターバト・マーテル
アレヴィ:「ユダヤの女」
マイヤベーア:「ユグノー」
グノー:「ファウスト」
ヴェルディ:「トロヴァトーレ」,「運命の力」,「アイーダ」
ビゼー:「カルメン」
ポンキエッリ:「ジョコンダ」
レオンカヴァッロ:「道化師」
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」
プッチーニ:
「マノン・レスコー」,「ボエーム」,「トスカ」,「トゥーランドット」
R.シュトラウス:「ばらの騎士」
からのアリア
クルト・バウム(T)
クルト・バウム(1908-1989)は、プラハ出身で米国のメトロポリタン歌劇場で
活躍したテノール。若い頃はアマチュア・ボクシングでチェコスロヴァキア
のチャンピオンになったこともあるといいます。1933年にチューリヒでデビュ
ー。ヨーロッパで活躍した後、1941年11月にメトロポリタン歌劇場に初出演、
1940、1950年代に幅広い活躍をしました。太く逞しい声の持ち主でありなが
ら、ハイCも楽々出せ、ことにヴェルディ「トロヴァトーレ」のマンリーコを
得意としていました。残された録音はほとんどがメトのライヴ録音で、それ
以外は僅か。このCDには、RemingtonとAllegro RoyaleでLP発売されたバウム
の貴重なアリア集から得意の歌が収録されています。

PRCD 89742 \2080
マヌエル・アウセンシ アリア集
モーツァルト:
「フィガロの結婚」,「ドン・ジョヴァンニ」,
「コジ・ファン・トゥッテ」,彼に目を向けてください K.584
ロッシーニ:「セビリアの理髪師」
ヴェルディ:
「リゴレット」,「トラヴィアータ」,「仮面舞踏会」,「オテッロ」
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」
レオンカヴァッロ:「道化師」
グノー:「ファウスト」(イタリア語)
ビゼー:「真珠採り」(イタリア語)
トーマ:「ハムレット」(イタリア語)
マルティン・イ・ゲレロ:「モンテリア」
セラーノ:「神の魂」
からのアリア
リカルド・ラモテ・デ・グリニョン(指)大交響楽団
インダレシオ・シスネロス(指)大交響楽団
アタウルフォ・アルヘンタ(指)マドリッド室内管弦楽団
マヌエル・アウセンシ(1919-2005)は、バルセロナ生まれのバリトン。1946年
にデビュー、翌1947年の暮れにはバルセロナのリセウ大劇場に初登場、以来
二十年以上に渡ってこの劇場の花形バリトンでした。1973年に引退。長いキャ
リアと広大なレパートリーを誇る万能型バリトンですが、残された録音は少
なく、メジャーな録音は、DECCAにヴァルヴィーゾの指揮で録音した「セビリ
アの理髪師」のフィガロくらいでしょう。ヴェルディを中心としたイタリア
オペラ、フランスオペラ、そしてサルスエラと、お得意のアリアが並んでい
ます。

PRCD 89743 \2080
チェーザレ・シエピ コール・ポーターを歌う
ポーター:
「陽気な離婚」-夜も昼も
「ケイトよ、私にキスしてくれ(キス・ミー・ケイト)」
-それほどあなたを愛している,素晴らしい
「踊るために生まれた(踊るアメリカ艦隊)」-あなたはしっかり私のもの
「何か大声で叫びたいこと(サムシング・トゥ・シャウト・アバウト)」
-家に帰ってあなたが居てくれたら嬉しい
「七つの活き活きとした芸術(セブン・ライヴリー・アーツ)」
-いつもさよならを
「記念祭」-ビギンを始めよう(ビギン・ザ・ビギン)
「踊るために生まれた」-すぐに恋するのは
「全てが移ろう」
-あなたから刺激を喰らった,吹くんだ、ゲイブリエル、吹くんだ
「メキシコ逃避行」-君を愛する
「ロザリー」-夜の静けさに
トスティ:魅惑,君なんてもう愛してない,セレナータ,最後の歌
デンツァ:妖精の瞳
ロトーリ:私の花嫁は旗
ビッリ:こおろぎは歌う
ブロージ:ヴェネツィアの風景
ローランド・ショー管弦楽団
チェーザレ・ガッリーノ(指)RAI室内管弦楽団
録音:1948年
今年亡くなった名バス、チェーザレ・シエピ(1923-2010)は、ポピュラー名曲
でもたいへんな人気を博した人でした。このCDには、シエピがコール・ポータ
ーのヒットナンバーを歌った録音と、トスティを始めとするカンツォーネもの
を収録。シエピのこの上なく滑らかに美しいバスの美声を堪能しましょう。

PRCD 93457 \2080
ヴォルフガング・ヴィントガッセン オペラ名場面集
ワーグナー:
「タンホイザー」,「ワルキューレ」,「ジークフリート」,「神々の黄昏」
ダルベール:「低地」
ロルツィング:「密猟者」
からの場面
ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T) アストリッド・ヴァルナイ(S)ほか
フェルディナント・ライトナー(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
アルトゥール・ロータ(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
フェルディナント・ライトナー(指)ヴュルテンベルク国立歌劇場管
レオポルト・ルートヴィヒ(指)バイエルン放送交響楽団ほか
録音:1950-1956年
偉大なヘルデン・テノール、ヴォルフガング・ヴィントガッセン(1914-1974)
が、1950年代にDGに録音した様々な録音を集めています。ヴィントガッセンは
亡くなる直線まで舞台に立っていましたが、1950年代半ばから末くらいまでの
若々しい声はたいへんに美しく、1960年代のものとは違った魅力があります。
お得意のワーグナーの作品や、ダルベールの「低地」、ロルツィングの「密猟
者」といった珍しい作品まで、ヴィントガッセン節が楽しめます。

PRCD 93460 2枚組 \4160
マルタ・メードル アリアと歌曲集
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」
ベートーヴェン:「フィデリオ」
ヴェルディ:「マクベス」,「ドン・カルロ」
ビゼー:「カルメン」
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」,「神々の黄昏」,「パルジファル」
ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」
からのアリア,場面
ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集
マルタ・メードル(S) ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
ヨハンナ・ブラッター(Ms) ルドルフ・ショック(T)
ハンス・レーヴライン(指)ベルリン市立歌劇場管弦楽団
アルトゥール・ローター(指)ベルリン市立歌劇場管弦楽団
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指)NWDR管弦楽団
ヨゼフ・カイルベルト(指)ケルン放送交響楽団
ヴィルヘルム・シュヒター(指)NWDR管弦楽団
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)バイロイト祝祭管弦楽団
録音:1950-1958年
バイロイト音楽祭で活躍した、ソプラノ、メッゾソプラノのマルタ・メードル
(1912- 2001)の全盛期の録音。最も有名なのは、Telefunkenに録音した「トリ
スタンとイゾルデ」の抜粋で、第1幕の「タントリスの歌」、第2幕の愛の二重
唱、第3幕の愛の死と、計およそ1時間たっぷり収録。トリスタン役がヴィント
ガッセンというのも魅力で、メードルとヴィントガッセンのコンビの「トリス
タン」はライヴでもないはず。「神々の黄昏」からは幕切れが20分超収録。ど
ちらも名匠アルトゥール・ローターの指揮がまた素晴らしい。カイルベルト
指揮によるヴェーゼンドンク歌曲集も聞きもの。ヴェルディの「マクベス」
と「ドン・カルロ」、ビゼーの「カルメン」、さらにはムソルグスキーの
「ボリス・ゴドゥノフ」という珍しいレパートリーも貴重。全てドイツ語に
よる歌唱です。

PRCD 93461 \2080
アニー・シュレム アリア集
モーツァルト:「フィガロの結婚」(ドイツ語)
ウェーバー:「魔弾の射手」
ロルツィング:「ウンディーネ」
ニコライ:「ウインザーの陽気な女房たち」
トーマ:「ミニョン」(ドイツ語)
オッフェンバック:「ホフマン物語」(ドイツ語)
スメタナ:「売られた花嫁」(ドイツ語)
からのアリア
アニー・シュレム(Ms)
ヴィルヘルム・シュヒター(指)管弦楽団
フェルディナント・ライトナー(指)バンベルク交響楽団
ヴィクトール・ラインスハーゲン(指)バンベルク交響楽団
フェルディナント・ライトナー(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
ハインリヒ・ホルライザー(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
フリッツ・レーマン(指)バイエルン放送交響楽団
録音:1953-1955年
アニー・シュレム(1929-)は、ドイツ、フランクフルト・アム・マイン近郊の
ノイ・イーゼンブルクに生まれたメッゾソプラノ。1946年、僅か17歳でデビュ
ー。1950年代にベルリン国立歌劇場に所属、また各地の歌劇場に客演し、卓越
した歌と演技で活躍しました。当たり役の一つに「さまよえるオランダ人」の
マリーがあり、ウォルデマール・ネルソンが指揮したバイロイトでの上演の映
像と、ヴォルフガング・サヴァリッシュが指揮したバイエルン国立歌劇場での
ライヴ映像の2種に出演していました。長い期間、様々な役を歌い、録音を残
したシュレムですが、脇役が多いのであまり目立ちませんでした。このアリア
集では彼女の全盛期の素敵な歌を聞けます。

PRCD 93463 \2080
ジョージ・ロンドン アリアと歌曲集
グルーエンバーグ:「皇帝ジョーンズ」
マスネ:「タイス」
ヴェルディ:「リゴレット」,「オテッロ」,「ファルスタッフ」
ムソルグスキー:「ボリス・ゴドゥノフ」
ワーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」,
からのアリア,場面
ムソルグスキー:「死の歌と踊り」
ジャン・モレル(指)コロムビア交響楽団
ルドルフ・モラルト(指)ウィーン交響楽団
ポール・ウラノフスキ(P)
録音:1955年
重厚な声で幅広いレパートリーで活躍したバス・バリトン、ジョージ・ロンド
ン(1920-1985)が1955年に米COLUMBIA社に録音したアリア集を中心としたもの。
1955年というと、ロンドンがカール・ベームに引っ張られてウィーン国立歌劇
場再建記念公演の「ドン・ジョヴァンニ」のタイトルロールを歌った年で、
この後ますますヨーロッパでの活躍が活発になっていきます。ルイス・グル
ーエンバーグの「皇帝ジョーンズ」は1933年にメトロポリタン歌劇場で初演
されたオペラ。

PRCD 93471 \2080
ヘルマン・ウーデ アリア集
ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」(ドイツ語)
ウェーバー:「魔弾の射手」
ヴェルディ:「リゴレット」(ドイツ語)
ビゼー:「カルメン」(ドイツ語)
ダルベール:「低地」
ワーグナー:
「さまよえるオランダ人」,「ローエングリーン」,「ワルキューレ」
からのアリア,場面
ヘルマン・ウーデ(Br)
フェルディナント・ライトナー(指)ヴュルテンベルク国立歌劇場管弦楽団
フェルディナント・ライトナー(指)バンベルク交響楽団
アルトゥール・ローター(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)バイロイト祝祭管弦楽団
ヨゼフ・カイルベルト(指)バイロイト祝祭管弦楽団
録音:1952-1957年
バイロイト音楽祭で活躍したドイツのバリトン、ヘルマン・ウーデ(1914-1965)。
ライヴ録音は多数残されているものの、セッション録音はほとんど復活しない
ままでした。このCDは1950年代前半のDG録音が中心になっています。得意の
ワーグナーから、チェーザレ、リゴレット、エスカミーリョなど、珍しい役
の録音も含まれています。

PRCD 93472 \2080
フェルディナント・フランツ アリア集第2集
レーヴェ:バラード集
海を駆けるオーディン Op.118,オイゲン王子 Op.92,
鳥刺しハインリヒ Op.56-1,アーチボルド・ダグラス Op.128,
詩人トム Op.135,小さな所帯 Op.71,時計 Op.123-3,海の光 Op.145-1,
水の精 Op.129-2
フェルディナント・フランツ(Br) ハンス・アルトマン(P)
録音:1956年10月22-23日
R.シュトラウス:「サロメ」から
フェルディナント・フランツ(Br ヨカナーン) インゲ・ボルク(S サロメ) 
フランツ・フェーリンガー(T ナラボート)
クルト・シュレーダー(指)ヘッセン放送交響楽団
録音:1952年5月9日
プフィッツナー:「パレストリーナ」から
フェルディナント・フランツ(Br ジョヴァンニ・モロネ) 
アルフレート・ペル(Br ルーナ伯爵)
オットー・ヴィーナー(Br 司教エルコレ・セヴェロルス)
ルドルフ・ケンペ(指)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1955年8月1日
PRCD 90490に続く、フェルディナント・フランツの第2集。フェルディナント
・フランツ(1906-1959)はドイツのバス・バリトン。1927年にデビュー。1943
年から亡くなるまで、バイエルン国立歌劇場に所属し、ここで大きな名声を
得ました。フルトヴェングラーが、1950年のスカラ座での「ニーベルングの
指環」、1953年のローマでの「指環」、そして1954年のEMIへの「ワルキュー
レ」の録音、いずれでもヴォータンにフランツを選んだことで知られていま
す。オペラの録音は比較的多数残されていますが、レーヴェのバラードは貴
重です。

PRCD 93473 \2080
ゴットロープ・フリック アリア集第3集
ベートーヴェン:「フィデリオ」
マイヤベーア:「ユグノー」(ドイツ語)
ワーグナー:「ローエングリーン」,
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」,
ヴェルディ:「運命の力」(ドイツ語)+
コーネリウス:「バグダッドの理髪師」
ヴォルフ:「お代官様」
プフィッツナー:「パレストリーナ」
からのアリア,場面
ゴットロープ・フリック(Bs)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ロベルト・ヘーガー(指)大ウィーン放送管弦楽団
ハインリヒ・ホルライザー(指)大ウィーン放送管弦楽団
ヴィルヘルム・シュヒター(指)ハンブルクNWDR交響楽団
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指)ハンブルクNWDR交響楽団
ルドルフ・ケンペ(指)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・エルメンドルフ(指)ザクセン州立歌劇場管弦楽団
リヒャルト・クラウス(指)ケルンNWDR交響楽団
録音:1944-1956年
ドイツの偉大なバス、ゴットロープ・フリック(1906-1994)のアリア集第3集
第1集はPRCD 93443、第2集はPRCD 93452。この第3集では、「フィデリオ」,
「ローエングリーン」,「ニュルンベルクのマイスタージンガー」はEMIによ
る全曲録音から、「お代官様」,「ユグノー」,「運命の力」,「バグダッ
ドの理髪師」,「パレストリーナ」は放送曲による全曲録音から採られてい
ます。

PRCD 93475 \2080
グスタフ・ナイトリンガー アリア集
ワーグナー:
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」,「ラインの黄金」,
「ワルキューレ」,「ジークフリート」,「神々の黄昏」,
R.シュトラウス:「ばらの騎士」
ヴェルディ:「運命の力」(ドイツ語)
モーツァルト:「恋の花作り」,「ドン・ジョヴァンニ」
からのアリア,場面
グスタフ・ナイトリンガー(Bs-Br)
ロルフ・ラインハルト(指)トンシュトゥディオ管弦楽団
レオポルト・ルートヴィヒ(指)北西ドイツ放送交響楽団
ハンス・シュミット=イッセルシュテット(指)北西ドイツ放送交響楽団
ルドルフ・ケンペ(指)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴィルヘルム・シュヒター(指)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
クレメンス・クラウス(指)バイロイト祝祭管弦楽団
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)バイロイト祝祭管弦楽団
ヴィルヘルム・シュヒター(指)ベルリン・ドイツオペラ管弦楽団
録音:1950-1958年
グスタフ・ナイトリンガー(1910-1991)といえば、1952年から1975年の長きに
渡ってバイロイト音楽祭に出演、ことに極めつけのアルベリヒとして有名だっ
たドイツのバス・バリトン。ここでも1953年の「ラインの黄金」と「ジーク
フリート」、1957年の「神々の黄昏」とバイロイト音楽祭でのアルベリヒが
聴けます。一方「ワルキューレ」にはアルベリヒは登場しないはず。なんと
ここではヴォータンの告別を歌っています。悪役を得意としたナイトリンガ
ーですが、若い頃はむしろコミカルな役所が多く、ここでも「ドン・ジョヴァ
ンニ」のマゼットや「運命の力」のメリトーネ神父を聞くことができます。
「恋の花作り」は、1950年の米国のPeriodレーベルから発売された初の全曲
録音から。

PRCD 93476 \2080
アンネリース・クッパー アリア集
モーツァルト:
「フィガロの結婚」(ドイツ語),「ドン・ジョヴァンニ」(ドイツ語)
ワーグナー:「タンホイザー」
ヴェルディ:「アイーダ」(ドイツ語)
ダルベール:「死んだ眼」,「低地」
コルンゴルト:「死の都」
R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」,「ダフネ」,
からのアリア,場面
アンネリース・クッパー(S)
フェルディナント・ライトナー(指)ヴュルテンベルク国立歌劇場
ヘルベルト・サンドベリ(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
ロベルト・ヘーガー(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
アルトゥール・ローター(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
フリッツ・レーマン(指)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
リヒャルト・クラウス(指)ベルリン放送交響楽団
ゲオルク・ショルティ(指)バイエルン国立管弦楽団
ヴィクトール・ラインスハーゲン(指)バンベルク交響楽団
録音:1949-1957年
アンネリース・クッパー(1906-1987)は、オーストリアのグラーツに生まれた
ソプラノ。1946年から1961年までバイエルン国立歌劇場に所属、幅広く活躍
しました。このCDに収録されているものは、いずれもDGによる録音で、初発
売以来まったく復活していないものも多く、貴重です

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10-11 No.2-1

2010年11月02日 14時19分46秒 | Weblog
<NAXOS> 各1枚 \1000
8.572305
シベリウス:
1-4.交響曲第1番ホ短調 Op.39/5-7.交響曲第3番ハ長調 Op.52
ニュージーランド交響楽団
ピエタリ・インキネン(指揮)
日本でもおなじみ、ピエタリ・インキネンによるシベリウス(1685-1957)。い
よいよ交響曲の登場です。まずは第1番からお聴きください。いつものような
透明感溢れるオーケストラの響き、そして湧き上がるような感情の迸り。まさ
に「これは名演だ」と心から叫ばずにいられません。 1899年に書かれた第1番
は、表題こそ付いてないものの、終楽章には「幻想風に」と記されていたり
と、かなり物語性を帯びた曲です。誰もが想像する北欧の大自然を音にすれば
こんな感じで間違いないでしょう。インキネンは曲の随所にメリハリを持たせ、
テンポ良く進めていきます。そして、金管を思い切り歌わせ、弦を可能な限り
まで揺らめかせ、シベリウスをこれ以上ないほどに丁寧に表現しています。も
っと簡素な趣きを持つ第3番では、爽やかな風を思わせる第1楽章で始まり、曲
の最後まで緊張感が途切れることがありません。全集完成が本当に楽しみです。

8.572228-29 2枚組
メンデルスゾーン:オラトリオ「エリヤ」
エリヤ…ラルフ・ルーカス(バス)/寡婦…ルート・ツィーザク(ソプラノ)/
天使/女王イゼベル…クラウディア・マーンケ(メゾ・ソプラノ)/オバデヤ/
アハブ…クリストフ・ゲンツ(テノール)/少年…ルイゼ・ミュラー(トレブル)
/ライプツィヒ MDR放送合唱団
ライプツィヒ MDR交響楽団
準・メルクル(指揮)
イスラエルの神ヤハウェに仕える預言者を描いた、メンデルスゾーン(1809-
1847)最後の完成作品であるオラトリオ「エリア」。1836年に初演された「パ
ウロ」を越える物を書くために、ルターが訳したドイツ語聖書をもとに作成さ
れた台本を練り上げ、感動的な音楽が付けられています。旧約聖書の「列王
記」に記されたエリアは、徹底した預言者であり、正しき言葉を伝えるために
は、権力者から民衆まで、この世の全てを敵に回すことも厭わないほど激しい
人物でした。しかし、メンデルスゾーンは、彼の中に理想の指導者の姿を見出
し、音楽で余すことなく描き切ったのです。準・メルクルは現代最高の歌い手
たちとともに、この素晴らしいオラトリオを理想的な形で現代に問います。

8.572216
サラサーテ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集第2集
1-5.カルメン幻想曲 Op.25/6.グノーの「ロメオとジュリエット」による演奏
会用幻想曲 Op.5/7.ロシアの歌 Op.49(ヴァイオリンと管弦楽編 )
8.ナイチンゲールの歌 Op.29(ヴァイオリンと管弦楽編 )/9.狩り Op.44
10.ホタ・デ・パブロ Op.52(ヴァイオリンと管弦楽編)
楊天堝(ヴァイオリン)
ナバーラ交響楽団
エルネスト・マルティネス=イスキエルド(指揮)
有名な「カルメン幻想曲」で始まるこのアルバムは、NAXOS期待の新人、1987
年生まれの楊天堝によるサラサーテ(1844-1908)の管弦楽とヴァイオリンのた
めの作品集第2集になります。冒頭から素晴らしい緊張感と美音に満ちた彼女
の演奏に引き込まれない人はいないでしょう。彼女はNAXOSのサラサーテ録音
を一手に引き受けていますが、リリースが進むごとに成熟度が高まるのはさす
が!少女時代から数多くのコンクールを制覇し、アイザック・スターンに学び、
13歳でパガニーニの「24の狂詩曲」を録音、世界各国のオーケストラとも共演
する彼女の今後が本当に楽しみです。サラサーテは一部の曲のみばかりが知ら
れますが、こんなに良い曲があるとは!と驚かれた人も多いはず。情熱的な曲
をもっと聴きたい方は第1集(8.572191)か、ピアノとヴァイオリンのための作
品集の第1集(8.557767)、第2集 (8.570192)もどうぞ。

8.572344
ショパンの弟子たち
《ミクーリ(1819-1897)》
1.2つのポロネーズ Op.8より第1番ト短調/ 2-5.10のピアノ小品集 Op.24より
(ルーマニア風 /練習曲/カンティレーナ/即興曲)/6.2つのポロネーズ Op.8
より第2番変イ長調/《テレフセン(1823-1874)》7.ワルツ変ニ長調 Op.27/
8.即興曲ト長調 Op.38/9.小さな物乞い Op.23/10-13.4つのマズルカ Op.3
/《フィルチ(1830-1845)》14.即興曲第1番変ト長調/ 15.マズルカ変ホ長調
Op.3-3/16.ヴェネツィアの別れ/17.舟歌変ト長調/18.言葉のないロマンス
/19.即興曲第2番変ロ短調/《グートマン(1819-1882)》20.夜想曲変イ長調
Op.8-1/21.鳥たちの目覚め、牧歌 Op.44/22.ボレロ Op.35
フベルト・ルトコフスキ(ピアノ)
優れたピアニストが、そのまま優れた教師であるとは決して言えませんが、
ショパンは「本当に素晴らしい才能を持った者」に自らの音楽を伝えていたよ
うです。ショパンより 9歳年下のミクーリは、「ショパンのピアノ奏法の継承
者」と言われてますが、第1番のポロネーズで見られる和声はかなり独特で、
また先進的。洗練されているとは言い難いかもしれませんが、今、こうして聴
いてみるとかなり面白いと言えるでしょう。ノルウェイのピアニスト、テレフ
センは2年半待ってショパンに弟子入りを許されたという人。その後パリで大
勢し、確固たる地位を築きました。フィルチは11歳から4年間だけショパンに
師事したのですが、残念なことに15歳の時に肺結核で世を去ってしまします。
タッチもショパンに似ていたそうですが、この即興曲第1番は、ショパンその
ものを彷彿させる繊細な作品で、せめてあと 20年生きていれば、ピアノ界の
歴史を塗り替えていたかもしれません。そしてグートマンはショパンとは違
い、大柄で力強い人だったそうで、ショパンは彼に「スケルツォ第3番」を献
呈しています。ショパンが心から信頼を寄せていた人物の一人です。

8.572499
ショパン:歌曲全集
1-17.17の歌曲集 Op.74(乙女の願い/春/悲しみの川 /浮かれた女/好きな場所
/消え失せよ/使者/美しき若者/メロディー/戦うもの/二つの死/いとしき人 /
無くてはならぬものは無く……/指環/許婚者/リトアニアの歌/舞い落ちる木
の葉)/18. 不思議な力/19. ドゥムカ(寂しき小唄)/20-23.ショパンのマズ
ルカによる歌曲(ポーリーヌ・ヴィアルト=ガルシア編 )(16歳(マズルカ第31
番変イ長調 Op.50-2)/私を愛して(マズルカ第23番ニ長調 Op.33-2)/小鳥(マズ
ルカ第47番イ短調 Op.68-2)/コケット(マズルカ第5番変ロ長調 Op.7-1))
オルガ・パシシュニュク(ソプラノ)
ナターリャ・パシシュニュク(ピアノ)
ショパン(1810-1849)はその生涯に、折りに触れて歌曲を書いていましたが、
結局のところ出版することはありませんでした。理由はわかりませんが、もし
かしたらこれらは彼の個人的心情の表れだったのではないでしょうか?ショパ
ンの死後、友人のフォンタナが遺稿を整理し、16曲をまとめて作品74として出
版します。その後、シュレジンガーがもう一曲追加し17曲としてまとまりまし
た。このアルバムではその後に発見された2曲も歌われています。ピアノ曲と
は違い、ほとんどが単純な有節歌曲で素朴なものですが、実に味わい深い音楽
であることに間違いありません。このアルバムでは、ショパンの友人で才能あ
る女性作曲家ポーリーヌ・ヴィアルドがショパンのマズルカに歌詞をつけ「歌
曲に設えた」作品も4曲歌われています。パシシュニク姉妹のチャーミングな
演奏が知られざるショパンの姿を生き生きと伝えます。

8.572450
ルトスワフスキ:ラスト・コンサート
1-5.パルティータ(ヴァイオリンと管弦楽編)/6.インターリュード/7-10.
チェーン II/11-19.花の歌と花のお話(夜の美人/バッタ/ヴェロニク/野ばら、
サンザシ、藤の花/カメ/バラ/ワニ/天使/蝶々)/20.チェーン I
フジコ・イマジシ(ヴァイオリン)…1-5.7-10/ヴァルディン・アンダーソン
(ソプラノ)…11-19/ニュー・ミュージック・コンサーツ
ヴィトルト・ルトスワフスキ(指揮)
偉大なるポーランドの作曲家、ルトスワフスキ(1913-1994)は自作を表現する
にあたって最高の演奏家でもありました。作曲する際も当時流行の前衛主義な
どの周囲のやり方に惑わされることなく、常に彼独自の思想に基づいており、
常に新しい形式を開発し、またそれを推し進めたことで知られています。彼が
追求した形式の一つに「チェーン」というものがありますが、これは偶然性や
不確定な繰り返しなど様々な要素を含み、真意を表現するのは並大抵のことで
はありません。ここで聴ける「チェーンI」と「チェーンII」はまさにこの形
式の最良の姿と言えるでしょう。パルティータは比較的演奏される機会の多い
作品ですが、ここは作曲家の意図が120%伝わる演奏で聴いてみたいものです。
仄暗く神秘的な音色に終始する「花の歌と花のお話」も興味深い連作歌曲集で
す。ルトスワフスキはこのコンサートの3か月と2週間後にこの世を去りました
が、ここには全く感傷めいたものはありません。常に前進する芸術家の意思
強く感じられます。

8.572501
カステルヌオーヴォ=テデスコ:シェイクスピア序曲集第2集
1.お気に召すまま Op.166/2.ヴェニスの商人 Op.76/3.空騒ぎ Op.164/
4.キング・ジョン Op.111/5.冬の叙事詩 Op.80
※トラック3以外世界初録音
西オーストラリア交響楽団/アンドリュー・ペニー(指揮)
第1集(8.572500)で、その劇的で壮大な音楽に驚かされた人も多いことでしょ
う。カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)のシェイクスピア序曲集の第
2集です。まるで映画を見るかのように、シェークスピアの名作の各々場面を
彷彿させ、ここまで想像を膨らませるだけの音楽を書くには、相当作品を読
み込んでいたのでしょう。「お気に召すまま」ではアーデンの森に響き渡る
角笛の音で幕を開けます。羊飼いたちと主人公たちの恋愛騒動は、まるでワー
グナーを思わせる森のささやきと共に描かれていくのです。トスカニーニに
献呈された「ヴェニスの商人」では重苦しい弦のユニゾンで幕を開けます。
聴き手は、シャイロックとアントニオのやりとりを頭の中で描きながら音楽
に没頭できます。他の3曲も素晴らしい描写力です。

8.557881
モーツァルト:ピアノ協奏曲第12、13、14番(ピアノと弦楽四重奏編)
1-3.ピアノ協奏曲第12番イ長調 K414
4-6.ピアノ協奏曲第13番ハ長調 K415
7-9.ピアノ協奏曲第14番変ホ長調 K449
ロバート・ブロッカー (ピアノ)/ビアヴァ四重奏団(メンバー)オースティン
・ハルトマン(ヴァイオリン)/コー・ヒュンスー(ヴァイオリン)/マリー・
パージン(ヴィオラ)/ジャンソン・キャロウェイ(チェロ)
ザルツブルクの大司教コロレドと訣別し、ウィーンに活動の拠点を移したモー
ツァルト(1756-1791)が、1782年の秋に作曲し、自ら主宰した予約演奏会で初
演した第12番と第13番、そしてその2年後に作曲された第14番。各々作風の違
いや、本来の楽器編成の若干の違いはありますが、どれもが若き作曲家の自
信に満ち溢れた輝かしい作品です。とは言え、当時、旅行する機会の多かった
モーツァルトは、例えオーケストラが準備できない場所でも自作を演奏しなく
てはいけませんでした。そんな時のために、これらの協奏曲には「弦楽四重奏
伴奏」の版も用意してあったのです。オーボエやホルンやトランペット、ティ
ンパニ・・・これらがなくとも何と輝かしくたおやかなことでしょう。シンプ
ルな響きの中に溢れる音楽性と知性。「むずかしすぎず易しすぎず、音楽通は
もちろん、そうでない人もなぜだか満足」できるように作られた名曲です。

8.570380
クロイツェル:
1-3.ヴァイオリン協奏曲第17番ト長調
4-6.ヴァイオリン協奏曲第18番ホ短調
7-9.ヴァイオリン協奏曲第19番ニ短調
アクセル・シュトラウス(ヴァイオリン)
サン・フランシスコ音楽院管弦楽団/アンドリュー・モグレリア(指揮)
クロイツェル(1766-1831 フランス読みではクレゼール)は、フランス・ヴァイ
オリン楽派の基礎を作った人で、当時としては先進的なヴァイオリンのヴィ
トゥオーゾであったため、ベートーヴェンから第9番のソナタを献呈されたこ
とで知られています。ただし、クロイツェル自身は演奏しなかったと言われて
いますが・・・。このアルバムで聴ける協奏曲はクロイツェルの作曲家として
の最も脂の乗った時期に書かれたもので、彼の19曲ある協奏曲の最後の3曲と
なります (NAXOSでは彼の協奏曲を全曲リリースする予定です)。溢れるような
旋律美はロマン派を先取りしていて、自由自在に歌うヴァイオリンの調べには
ため息をつく他ありません。脈々と息づくヴァイオリン音楽の伝統を遡る喜び
を味わってみてください。NAXOSイチオシの若手、アクセル・シュトラウスの
素晴らしい演奏です。

8.572088
リース:ピアノ協奏曲集第4集
1-3.ピアノ協奏曲第5番ニ長調「田園風」Op.120
4-6.ピアノ協奏曲第4番ハ短調 Op.115
7.序奏と華麗なるロンド WoO54
クリストファー・ヒンターフーバー(ピアノ)
ボーンマス交響楽団/ウーヴェ・グロット(指揮)
NAXOSのリース (1784-1838)のピアノ協奏曲もこれで第4集目となります。
第5番のタイトル「田園風」は、彼自身が名付けたもので、彼の3曲あるタイト
ル付きの協奏曲の中の1曲ですが、他の2曲とは違い、最初に出版されたスコア
に付されていたものです。このタイトルを聴いて誰もが思い出すのは、ベート
ーヴェンの「田園交響曲」でしょう。もちろんリースもこの曲を良く知っては
いましたが、別に影響されたわけではないようで、当時のボヘミアとオースト
リアには、「牧歌的」なイディオムがそこら中にあったと考える方が正しいよ
うです。タイトル通り、平和で美しい音楽です。もちろん、時として爆発する
瞬間もありますが。それに比べ、ハ短調の協奏曲は調性の特性もあってか、か
なり劇的に始まりますが、終楽章が予想外にのどかなのも面白いところです。
1835年に書かれたロンドは、当時流行の「自らの技巧を誇示するために最適」
な作品。こんな良いものが出版されなかったのが不思議です。

8.572416
カゼッラ:五
1.声楽と管弦楽のための「五月の夜」 Op.20…世界初録音
2-4.チェロ協奏曲 Op.58
5-9.ピアノと少管弦楽のための D.スカルラッティの音楽によるディヴェル
ティメント「スカルラッティアーナ」 (シンフォニア/メヌエット/カプリッ
チョ/パストラーレ/終曲)
アリヴィア・アンドレイニ(メゾ・ソプラノ )…1/アンドレア・ネフェリーニ
(チェロ)…2-4/ユ・ソンヒ(ピアノ)…5-9
ローマ交響楽団/フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
NAXOSレーベルが力を注ぐ、アルフレード・カゼッラ(1883-1947)の作品集。
今回は声楽曲とチェロ協奏曲、そして彼が研究していたスカルラッティの音楽
に基づいた管弦楽作品と、広範囲に渡る曲を収録しました。「5月の夜」はス
トラヴィンスキーの「春の祭典」に触発されて書かれた作品で、不可解な月の
光が広がる夜から、光溢れる夜明けまでを入念に描いています。同じくストラ
ヴィンスキーのプルチネルラを思わせる「スカルラッティアーナ」、タイトル
こそは付されていないものの、新古典主義的な音の動きを持つ1934年に書かれ
たチェロ協奏曲、と、カゼッラが目指した音楽の方向が見えるような曲ばかり
が選ばれています。

8.559248
スーザ:吹奏楽作品集第8集
1.士官候補生/2.北部の松/3.喜歌劇「エル・カピタン」からセレクション
4.アメリカのボーイスカウト/5.十字軍行進曲
6.喜歌劇「エル・カピタン」から第2幕「オー、ウォリアー・グリム」
7.キャンパスにて/8.ジャック・ター/ 9.在郷軍人会の戦友たち
10.ピッツバーグの誇り/11-13.組曲「王宮にて」
(伯爵夫人/閣下夫人/女王陛下)/14.ワシントン・ポスト
マーティン・ヒントン(コルネット)…6
ロイヤル・アーティレリー・バンド/キース・ブライオン(指揮)
NAXOSの人気シリーズ、スーザ(1854-1932)の行進曲集もこの盤で第8集となり
ます。100曲を越えるマーチは、どれもエネルギーに満ち、聴いているだけで
元気が出てくるような溌剌としたものばかりです。誰もが知っている「ワシン
トン・ポスト」や「士官候補生」はもちろんのこと、こんなに良い曲があった
のか!と驚かせてくれるような曲ばかりが詰まっています。そんなスーザは
「マーチ王」として知られていますが、実はオペレッタも数多く書いています。
この盤では、最も成功した演目「エル・カピタン」からの曲を聴くことができ
ます。1896年に作曲されボストンで初演されたこのオペレッタ、 17世紀のペ
ルーを支配していた臆病な総督が主役の 3幕ものの作品で、今では行進曲ばか
りが知られていますが、1992年にブロードウェイで再演されてから、少しずつ
人気が再燃している息の長い音楽です。スーザのオーソリティ、キース・ブラ
イオンの素晴らしい演奏で。

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10-11 No.2-2

2010年11月02日 14時19分06秒 | Weblog
8.572173
レーガー:クラリネット・ソナタ全集
1-4.クラリネット・ソナタ第1番変イ長調 Op.49-1
5-8.クラリネット・ソナタ第2番嬰ヘ短調 Op.49-2
9-12.クラリネット・ソナタ第3番変ロ長調 Op.107
ジャネット・ヒルトン(クラリネット)/ヤコプ・フィッケルト(ピアノ)
レーガー(1873-1916)の 3曲あるクラリネット・ソナタの全集です。第1番と
第2番のソナタは、ブラームスのクラリネット・ソナタに触発されて書いたと
されますが、曲の雰囲気はかなり違い、妙に懐かしいメロディと複雑な転調が
組み合わせられた曲で、なかなか美しさを理解するには時間がかかりそうな
作品です。彼の個人的な教師であったリントナーが紹介したクラリネット奏
者、キュルマイヤーのために書かれており、キュルマイヤーも演奏に際して、
この曲を丹念に研究したということです。第3番のソナタは形式こそ古典的で
すが、曲想はもっと自由で、禁欲的なクラリネットと、演奏困難とも言えるピ
アノ・パートが見事な対話を繰り広げています。

8.559660
メルツァー:
1-3.ブリオン(2008)/4-5.「サイラス・マーナー」からの 2つの歌(2000-2001)
(夜になると彼はお祭り騒ぎ/目覚めの当惑)/シンドバッド
(浜辺/クラスルーム/シンドバッドの妻はルックバック/ボザール・ボール/
テニス/夜に/体験/ウォーター・キャノン/ワルツ/教え)
16-17.亡命者(亡命者/亡命者(中国へ) )
シグナス・アンサンブル… 1-3/ジェイムズ・ベイカー(指揮)…1-3
エリザベス・ヘンリクソン・ファルム(ソプラノ)… 4-5
グレゴリー・ヘッセリンク(チェロ)…4-5
ジョン・シャーリー=カーク(ナレーター)…6-15
ピーボディ・トリオ… 6-15/リチャード・ラリ(バリトン)…16-17
セクィトゥル… 16-17/ポール・ホステッター(指揮)…16-17
1966年ブルックリン生まれのメルツァーは、作曲だけでなく、教育者としても
高く評価されています。新古典主義の影響も感じられる彼の音楽は、深淵でも
あり、また探究心を刺激するまたとないユニークなものです。2008年に作曲
された「ブリオン」では、楽器たちが入れ替わり立ち替わり、雄弁な歌を歌い
ます。その風景はまるで魔法の森の中で小鳥たちの不思議な歌を聴いているか
のようです。奇妙な懐かしさを持つ「 2つの歌」、現代の世界を訪れてテニス
をするシンドバット、そして、ピューリッツァー賞も受賞したアメリカの詩
人、コンラッド・エイケンの詩に基づいた暗澹とした作品「亡命者」。現代
アメリカの混沌とした部分を垣間見るような作品が並びます。

8.572291
イギリスの女性作曲家たち
1-4.エセル・スミス(1858-1944):ヴァイオリン・ソナタイ短調 Op.7
5-7.エリザベス・マコンキー(1907-1994):3つの前奏曲
8-10.イレーネ・レジーナ・ウィエニアウスカ(ポルドウスキ ):ヴァイオリン
・ソナタニ短調/11-13.フィリス・テイト (1911-1987):三部作
14.エセル・バーンズ(1874-1948):狩り
クレア・ホウィック(ヴァイオリン)/ソフィア・ラーマン(ピアノ)
一部の愛好家や研究者の尽力のおかげで、最近になって、ようやくイギリスの
音楽は広く普及してきたと思われますが、これが「イギリスの女性作曲家」と
なると知名度はまだまだ低いのが現状です。このアルバムには、19世紀終わり
から20世紀を生きた5人の女性作曲家のヴァイオリン作品を収録しました。お
よそ80年の間に彼女たちは様々な音楽を書き、人知れずこの世を去っていきま
した。これらの音楽の何と芳しいこと。決して女性の地位が高くはなかった時
代において、彼女たちは音楽でのみ自らの声を伝えていたのでしょうか?

8.572120
エネスク:ピアノ作品集
1-3.ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.24-1
4-5.組曲第3番「即興的小品」 Op.18より(コラール/鐘の夜想曲)
6-9.組曲第2番ニ長調 Op.10(トッカータ/サラバンド/パヴァーヌ/ブーレ)
マテイ・ヴァルガ(ピアノ)
20世紀最高のヴァイオリニストの一人、ジョルジェ・エネスク(1881-1955)。
彼はパリで学び、自作にルーマニア民俗音楽を取り入れたことでも良く知られ
ています。彼のピアノ曲はあまり知られていませんが、魅力的な作品が多く、
このアルバムが再評価のきっかけになることを祈るばかりです。1924年に作曲
されたピアノ・ソナタは彼が休暇で訪れたカルパチア山で完成させたもので、
第2楽章の特徴的なリズムが印象的な作品です。調性感は弱いものの、得も言
われぬ抒情性を帯びたメロディは聴き手を引きつけて離しません。組曲は、
もう少し前に書かれた作品ですが、こちらもかなり個性的。例えば「鐘の夜想
曲」での倍音を模した響きはありそうでなかった音色です。後のメシアンを予
感させる多元的な音色とでも言えましょうか。

8.570960
レーガー:オルガン作品集第10集
1-2.前奏曲とフーガホ短調 Op.85-4/3-8. 52のやさしいコラール前奏曲より
(第39番天にいますわれらの父よ /第40番高き天より、われは来たり/第41番
目覚めよと、呼ぶ声あり /第42番われは神より離れず /第43番何ゆえにわれは
悩むや /第44番神のみわざはよきかな )/9-10.前奏曲とフーガ嬰ト短調/
11-18. 52のやさしいコラール前奏曲より(第45番ただ愛する神の摂理にまかす
者/第46番ただ愛する神の摂理にまかす者 /第47番目覚めよ、わが心 /第48番
わが終わりの近きをだれぞ知らん/第49番暁の星のいと美しきかな /第50番
幸いなるかな、おお魂の友よ /第51番イエスは来たれり /第52番おお、いかに
喜びに満ちたるか、汝ら信仰深き者)/19.コラール幻想曲「おおわが魂よ、
大いに喜べ」
マルティン・ヴェルツェル
(オルガン…トリーア教会ヨハネス・クライスオルガン)
レーガー(1873-1916)の「52のやさしいコラール前奏曲」は彼のオルガン作品
の中でも重要な位置を占めているものです。1902年に作曲され、プロテスタン
トの良く知られた讃美歌が元になっており、中にはバッハのコラールなどでお
なじみのメロディもあり、なかなか聴きごたえがあります。タイトルに「やさ
しい」とありますが、なかなかどうして。どれも凝った作風で一筋縄ではいか
ないところがさすがレーガーです。さすがに半音階的な和声は姿を潜めていま
すが、いつものような「網の目のような対位法」が散りばめられていて、複雑
怪奇な物が好きな人にはたまらない作品群と言えるのです。第1-10番までは
8.553927、第11-30番までは 8.570455で聴くことができます。独立した3つの
作品もこれまた素晴らしく、こちらは完全に近代の音楽で、和声的にも音楽的
にもすこぶる充実しています。

8.572107
D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ全集第13集
1.同イ長調 K.65/L.195/P.142/2.同ニ長調 K.160/L.15/P.131/3.同ト長調
K.125/L.487/P.152/4.同ホ短調 K.232/L.62/P.317/5.同ニ長調 K.416/L.149
/P.454/6.同ト長調 K.71/L.81/P.17/7.同ニ長調 K.164/L.59/P.274/8.同
ト短調 K.35/L.386/P.20/9.同ニ長調 K.534/L.11/P.538/10.同ハ短調 K.22
/L.360/P.78/11.同ヘ長調 K.205/L.S.23/P.171/12.同変ロ長調 K.529/L.327
/P.533/13.同ニ長調 K.491/L.164/P.124/14.同ロ短調 K.197/L.147/P.124/
15.同ホ長調 K.28/L.373/P.84/16.同ハ短調 K.363/L.160/P.104
ホワン・チューファン(ピアノ)
大好評、ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)の同第13集です。NAXOSでは
各々のアルバム毎に違うピアニストを起用し、それぞれの個性も打ち出して
います。今回演奏しているのは、中国の若き才能、ホワン・チューファン。
彼女は2005年のクリーヴランド国際ピアノ・コンクールで1位を獲得し、ヴァ
ン・クライバーン国際コンクールではファイナリストとなった注目の人です。
すでに世界的な演奏活動を行っており、日本でも室内楽のコンサートを開い
ています。全体的にしっとりとした風情があり、重みのある打鍵、美しい音色
が印象的。大人の風格を感じさせてくれます。

8.572325
クレメンティ :グラドゥス・アド・パルナッスム Op.44 第1巻
1.速く/2.できるだけ活発に/3.活発に/4.早く、しかし優雅に/5.歩く
テンポより少し早く。表情豊かに/6.活発に中庸のテンポで、更に中庸に/
7.極度に早く/8.やや活発に、中庸のテンポで、そして優雅に/9-11.3つの
小品からなる組曲(前奏曲/活発に中庸のテンポで/活発に中庸のテンポで、
そして歌うように)/12-15.4つの小品からなる組曲 (前奏曲/フーガ/ゆるや
に音を保持して)/16.急速に/17.急速に/18.序奏とフーガ/19.急速に/
20.活発に/21.急速に/22.活発に、心をこめて/23.急速に/24.急速に
アレッサンドロ・マラゴーニ (ピアノ)
グラドゥス・アド・パルナッスム。この名前はドビュッシーの「子どもの領
分」の中の1曲でおなじみでしょう。しかしこの名前の由来をご存知ですか?
もともとは芸術や文化の聖地、ギリシャにある「パルナッソス山」への梯子
という意味で、クレメンティ(1752-1832)は自らの練習曲にこの名前を当てま
した。この当時は指のために書かれた練習曲がとても少なく、ひたすら機械的
に指を鍛えることができるこの曲集は「芸術を極めるための近道」として学習
者たちに重用されたのです。ドビュッシーは、愛娘がこの曲を練習している姿
を見て、少々皮肉を込めて自作に引用したというわけです。ただ、練習曲とし
て聴くにはもったいないほどの高い音楽性を秘めた曲集でもあることは確か
です。

8.660277-78 2枚組
ロッシーニ :歌劇「新聞」
ドン・ポンポーニオ…マルコ・クリスタレッラ・オレスターノ(バス)/
リセッタ…ジュディス・ゴーティエ(ソプラノ)/フィリッポ…ジューリオ・
マストロトターロ(バリトン)/アルベルト…マイケル・スパイレス(テノール)
/ドラリーチェ…ロッセラ・ベヴァクア(ソプラノ)/ラ・ローゼ夫人…マリア
・ソーリス(メゾ・ソプラノ)/トラヴェルセン氏…フィリッポ・ポリネッリ
(バス)/ドン・アンセルモ…ヴィンセンツォ・ブルッツァニティ(バス)/
ウーゴ・マイユー(チェンバロ)/ナポリ・サン・ピエトロ・ア・マジェラ音楽
院合唱団/チェコ・チェンバー・ソロイスツ
クリストファー・フランクリン (指揮)
「セビリアの理髪師」と「チェネレントラ」の間に書かれた喜劇「新聞」全曲
です。カルロ・ゴルドーニの「結婚競争」を原作とし、ロマンティックであり
ながらも多くの風刺を含んだ楽しい作品です。たくさんのオペラを短期間で仕
上げることの多かったロッシーニ(1792-1868)らしく、音楽の使い回しも見受
けられますが、それはそれで、却って楽しいものとなっています。新聞広告で
愛娘の婿を募集する金持ちの父親、世界中を探し回っても理想の女性に巡り合
えない気の毒な若者。婿を募集されてしまった娘、彼女を秘かに愛する宿屋の
主人、そんな登場人物たちが入り乱れて、最後は仮面舞踏会で騒ぎはクライ
マックスに・・・。映像がなくても音だけでかなり楽しめます。

8.572125
ハイドン:ミサ曲第5集
ミサ曲第2番変ホ長調「祝福された聖処女マリアへの讃美のミサ(大オルガン
ミサ)」Hob.XXII:4(1.キリエ/2-4.グローリア/5-7.クレド/8.サンクトゥス/
9.ベネディクトゥス/10-11.アニュス・デイ)/ミサ曲第8番変ロ長調「オッフィ
ーダの聖ベルナルドの賛美のミサ」Hob.XXII:10(12.キリエ/13-16.グローリア
/17-20.クレド /21.サンクトゥス/22.ベネディクトゥス/23-24.アニュス・デイ)
アン・ホイット(ソプラノ)…1-24/ルーシエン・ブラケット(アルト)…1-11
/ヘイティン・チン(アルト)…12-24/キルステン・ゾレク =アヴェラ(アルト)
…12-24/スティーヴン・サンズ(テノール)…1-11/ダニエル・ムトル
(テノール)…12-24/リチャード・リポルド(バス)…1-24/アンドリュー・
ノーレン(バス)…1-24/ドンショク・シン(オルガン)…1-11/ニューヨーク・
トリニティ教会合唱団/ルベル・バロック管弦楽団
オーウェン・バーディック(指揮)
1768-69年頃、ハイドン(1732-1809)がエステルハーツィ候ニコラウスに仕え始
めた頃に書かれた「ミサ曲第2番」はアイゼンシュタットのベルク教会のため
に作曲されたとされています(聖母マリアの祝日のために演奏された後は、聖
ヨゼフの日にも使いまわされたようです)。全編に渡ってオルガンが活躍する
ため「大オルガンミサ」と呼ばれます。ハイドン自身がオルガンを演奏し、喝
采を浴びたのではないでしょうか?曲調も全体的に明るく、快活で喜びに満ち
た美しいものです。そのほぼ30年後に書かれた「オッフィーダの聖ベルナルド
の賛美のミサ」は、サンクトゥスの部分に古い聖歌が使われていることで「ハ
イリゲ・ミサ」としても知られています。一度はロンドンに永住しようと考え
たハイドンですが、結局ウィーンに戻り、この曲が書かれた1796年にはエステ
ルハーツィ家の楽長に再就任、2代目当主のために書かれたミサ曲です。合唱
パートがとりわけ充実していて、60歳を超えたハイドンの旺盛な創作意欲が感
じられる傑作です。

8.504017 4枚組
ルーセル:交響曲全集
《8.570323》
1-4.交響曲第1番「森の詩」 Op.7/5.交響的前奏曲「復活」 Op.4/
6-9.劇音楽「眠りの精」 Op.13(録音 2008年10月、2009年4月)
《8.570529》
1-3.交響曲第2番 Op.23/4.春の祭りに寄せて Op.22/5-7.組曲ヘ長調 Op.33
(録音2007年5月、2006年5月)
《8.570245》
1-4.交響曲第3番ト短調 Op.42/バッカスとアリアーヌ Op.43/
5-15.組曲 第1番/16-26.組曲第2番(録音 2006年5月、2006年10月)
《8.572135》
1-4.交響曲第4番イ長調 Op.53/5.交響詩「フランドル狂詩曲」 Op.56/
6-8.小組曲 Op.39/9-11.小管弦楽のためのコンセール Op.34/
12-14.シフォニエッタ Op.52(録音2006年10月、2007年5月、6月、2008年8月)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
ステファン・ドヌーヴ(指揮)
ルーセル(1869-1937)の交響曲全曲番と、交響詩、他管弦楽作品をまとめた
BOXです。アルベール・ルーセルは 1869年にルーアンに生まれ、印象主義から
新古典主義に進み、ラヴェルとともにドビュッシー亡き後のフランス楽壇を
リードした作曲家です。若い頃は海軍の道を志し、30歳の頃は海上で働き、
様々な異国の地の風景をその目で見てきました。退役後、真剣に音楽を学び直
し、若い頃の体験を音楽に移し変えることに専念。色彩豊かな素晴らしい曲を
数多く作曲したのです。演奏はステファン・ドヌーヴ。母国フランスの音楽を
こよなく愛する名指揮者による、最良の解釈をお聴きいただけます。

8.111357
ラフマニノフ・コンダクツ・ラフマニノフ
1.交響詩「死の島」 Op.29
2.ヴォカリーズ Op.34-14(ラフマニノフによる管弦楽版)
3-5.交響曲第3番イ短調 Op.44
フィラデルフィア管弦楽団/セルゲイ・ラフマニノフ(指揮)
録音:1929年4月20日…1-2,1939年12月11日…3-5
フィラデルフィア・アカデミー・オブ・ミュージック
マーク・オーバート=ソーン復刻
20世紀最大の作曲家ラフマニノフは、ピアニストであると同時に偉大なる指揮
者でもありました。彼はボリショイ劇場では優秀なオペラ指揮者として信頼さ
れ、数多く行った演奏会では、自国の作曲家、チャイコフスキーやボロディン
の作品を積極的に紹介し、評論家たちからは大絶賛されています。ロシアを出
国後は、ボストン交響楽団からも演奏会の申し出を受けたほど(結局実現する
ことはなかった)当時の注目指揮者でもありました。ここでは彼自身の指揮に
よる3つの作品をお聴きください。ピアノとは違う表現の幅を体感できること
でしょう。

8.111381
グレート・ピアニスト・シリーズ/コルトー1929-1937年録音集
1-4.パーセル(1659-1695):組曲ト長調(A.M. ヘンダーソンによるピアノ編)
(メヌエット/シチリアンヌ/ガボット/エア)(録音 1937年10月26日)
5-7.J.S.バッハ(1685-1750):
オルガン協奏曲ニ短調 BWV596(原曲-ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲
ニ短調 RV565)(A.コルトーによるピアノ独奏編 )(録音1937年5月18日)
8.J.S.バッハ:
ピアノ協奏曲ヘ短調 BWV1056 - 第2楽章ラルゴ( A.コルトーによるピアノ
独奏編)(録音1937年5月18日)
9.メンデルスゾーン(1809-1847):厳格な変奏曲 Op.54(録音1937年5月19日)
10.メンデルスゾーン:無言歌集第1巻よりOp.19-1 ホ長調(録音1937年5月19日)
11-13.フランク(1822-1890):
前奏曲、コラールとフーガ(録音1929年3月6、19日)
14-16.フランク:前奏曲、アリアと終曲(録音1932年3月8日)
17.サン=サーンス(1835-1921):
6つのエチュード集より Op.52-6「ワルツの形式で」(録音193)1年5月13日
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
ロンドンアビーロード・第3スタジオ…1-10.14-16
ロンドンクイーンズ・小ホール… 11-13.1
ウォード・マーストン復刻
稀代のショパン弾きとして知られるコルトーですが、彼のレパートリーは実
に多彩です。このアルバムには、メンデルスゾーンとフランクが中心に収録
されており、その才能の一端を遺憾なく知ることができるでしょう。例えば、
コルトーは「フランクの第1人者」として知られていたことをご存知ですか?
フランクのピアノ曲は作品自体が地味で、あまり演奏される機会も多くない
のですが、コルトーほどの名手の手にかかると、複雑な対位法や、きっちり
構築された和声の素晴らしさと、味のあるメロディを心から楽しむことがで
きるでしょう。

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10-11 No.1

2010年11月01日 20時00分49秒 | Weblog
<Deutsche Grammophon(France)>
4803653 \2180
ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》
ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
指揮:チョン・ミュンフン
録音:2007年3月、2008年12月 パリ
2000年に音楽監督に就任以来、チョン・ミュンフンがシェフを務めるフランス
放送フィルハーモニー管弦楽団による録音2曲を収録。エネルギッシュなタク
トの元、色彩感あふれる演奏が展開されています。

4803959 4枚組 \3150
アルゲリッチ/ピアノ・ソロ作品集
CD1=「デビュー・リサイタル」
1. ショパン:スケルツォ第3番嬰ハ短調
2. ブラームス:2つのラプソディ第1番ロ短調
3. ブラームス:2つのラプソディ第2番ト短調
4. プロコフィエフ:トッカータ ハ長調
5. ラヴェル:水の戯れ
6. ショパン:舟歌 嬰ヘ長調
7. リスト:ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調
8. リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
CD2=「アルゲリッチ・プレイズ・バッハ」 
1.イギリス組曲第2番 
2.パルティータ第2番 
3.トッカータ
CD3=ショパン前奏曲&ソナタ
ショパン:24の前奏曲 op.28
同:前奏曲嬰ハ短調 op.45
同:前奏曲変イ長調 (遺作)
同:ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 op.35
CD4:シューマン・アルバム
シューマン:子供の情景
同:クライスレリアーナ
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
録音:1960年(CD1:1-7)、1971年(CD1:8)、1979年(CD2)
1975年(CD3:1)、1974年(CD3:2)、1983年(CD4)
アルゲリッチのピアノ・ソロ作品4枚をそのままの形でBOXにまとめたフランス
企画。尋常ならざる才気が結晶した天才アルゲリッチの至芸。




<Deutsche Grammophon(韓国)>
DG 7701 \2180
1.ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 Op.15
2.同:創作主題による変奏曲Op.21-1
3.同:主題と変奏曲 ニ短調(弦楽六重奏曲第1番:第2楽章による)
クン=ウー・パイク(ピアノ)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:エリアフ・インバル
録音:2009年2月 プラハ(1)、2009年7月 ノイマルクト(2、3)
超一級の実力者ながら、なぜか日本では知られざるピアニスト、クン=ウー・
パイクによるリリシズム溢れる名録音。2009年の来日公演では紀尾井ホールで
2晩にわたるオール・ベートーヴェン・プロを組んで天上の響きで聴衆を圧倒
し、ブラームス録音についても語っていました。残念ながら実演を聴くチャン
スは限られていますが、ぜひこのアルバムで心の奥底に響く演奏をご堪能くだ
さい。




<DECCA(イタリア)>
4763922 \2180
1.ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
2. 同:交響組曲《キャットフィッシュ・ロウ》
3. 同:ピアノ協奏曲 へ調
4. 同:リアルト・リップルス
ステファノ・ボラーニ(ピアノ) 
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
指揮:リッカルド・シャイー
録音:2010年1月28日&29日 ライプツィヒ ゲヴァントハウス (ライヴ)
イタリア・ジャズ界の逸材、ステファノ・ボラーニとクラシック界の重鎮によ
る一期一会の火花散るコラボレーション。これぞガーシュウィン!これぞライ
ヴ!




<DECCA(UK)>
4764092 \2180
1. チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
2. ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 op.26
ニコラ・ベネデッティ(ヴァイオリン)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヤコブ・フルシャ
録音:2010年1月30日-2月1日 プラハ、ドヴォルザーク・ホール
2004年BBCの“Young Musician of the Year in 2004”に選ばれ輝かしいキャ
リアをスタートさせたたニコラ・ベネデッティの最新録音はヴァイオリン協奏
曲の双璧を成す2作。「コミュニケーション能力に長けている」と評されるニ
コラらしく、共演者および聴衆とひとつの感動を共有するひたむきな演奏が刻
まれた名盤の登場です。





<Opus Arte>
OACD 9005 3枚組 \4500
モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」
コリン・デイヴィス指揮
コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団、他
コヴェントガーデン王立歌劇場1981

OACD 9006 3枚組 \4500
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」
アンドリュー・デイヴィス指揮
コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団、他
コヴェントガーデン王立歌劇場1995




<ANALEKTA>
ANALEKTA 2 8730 \2080
ノエル - クリスマスの音楽集
クラシックのクリスマスにちなんだ曲から定番クリスマス名曲まで多彩な音楽集
アンジェル・デュボー(Vln)
ラ・ピエタ




<DUX>
DUX 0730 \2080
トランペットの王様
パーセル:トロンバと弦楽オーケストラのためのソナタ
コレッリ:コンチェルト・グロッソ第4番第5番
テレマン:トランペット協奏曲、トランペットソナタ
トレッリ:5声のソナタ第7番
ヘンデル:トランペットと弦楽と通奏低音のための組曲ニ長調
イゴール・ツェツォホ(Trp)
ヴロツワフ・フィルハーモニー
ヤロスラフ・ピエトシャック(Vln)Beata Solnicka(Vln)Ewa Dymek-Kus(Vc)
ヤン・トマシュ・アダムス(Vc)

DUX 0749 \2080
ショパン:ピアノ曲集
夜想曲Op.posth.、第15番、マズルカ第26番-第29番、ワルツOp.posth.、第7番
ブラームス:ピアノソナタ第2番
Niziurski:
ピアノのための子供の小品集、ソロ・アコーディオンのための前奏曲、
マレク・ミゼラ(pf)
2つのアコーディオンのためのワルツ「リング・オブ・ア・ファイン・レディー」
スウィトクルジースキ・アコーディオン・デュオ

DUX 0781 \2080
ヴォイチェフ・キラール:
管弦楽のための荘厳序曲、無伴奏混声合唱のための復活大祭の聖歌、
交響曲第5番「アドヴェント・シンフォニー」
ミロスラフ・ヤチェク・ブワシュチック指揮、
シレジア・フィルハーモニー管弦楽団

DUX 0704 \2080
ベートーヴェン:
モーツァルトの「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲
WoO.46、ヴァイオリンソナタ第9番「クロイツェル」(カール・ツェルニーによ
るチェロとピアノ編曲版)、チェロソナタ第5番
イワン・モニゲッティ(Vc)
パヴェル・ギリロフ(pf)

DUX 0785 \2080
ワィンツット城の音楽博物館所蔵の作品集 協奏曲編
クルンプホルツ:ハープ協奏曲第6番Op.9-6
コンティ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ツムシュテーク:チェロ協奏曲イ長調
ヨアンナ・スプラノヴィチ(Harp)
トマシュ・ストラール(Vc)
Robert Naciszewski(Vln)
グジェゴ・オリワ指揮、ジェシュフ室内管弦楽団


DUX 0704 \2080
ベートーヴェン(1770-1827):
モーツァルトの「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による
7つの変奏曲変ホ長調 WoO 46(1801)
ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調「クロイツェル」Op.47
(カール・チェルニー(1791-1857)編曲、チェロとピアノのための版)
チェロ・ソナタ第5番ニ長調 Op.102 No.2
イヴァン・モニゲッティ(チェロ)
パーヴェル・ギリロフ(ピアノ)

DUX 0781 \2080
ヴォイチェフ・キラル(1932-):
管弦楽のための荘厳序曲(2010)(+)
無伴奏混声合唱のための復活祭賛歌(2008)(*)
交響曲第5番「アドヴェント・シンフォニー(待降節交響曲)」
(合唱と管弦楽のための2007)(*/+)
シロンスク・フィルハーモニー合唱団(*)
シロンスク・フィルハーモニー管弦楽団(+)
ミロスワフ・ヤチェク・ブワシュチク(指揮)

DUX 0782 \2080
ショパン・レゾナンス
ショパン(1810-1849):幻想即興曲嬰ハ短調 Op.66
パデレフスキ(1860-1941):夜想曲変ロ長調 Op.16, No.4
スクリャービン(1872-1915):練習曲嬰ニ短調 Op.8 No.12
ショパン:前奏曲変ホ短調 Op.28 No.14/練習曲変イ長調 Op.25, No.1
ドビュッシー(1862-1918):
12の練習曲 から 組み合わされたアルペッジョのための(No.11)
ショパン:子守歌 変ニ長調 Op.57/マズルカ イ短調 Op.7 No.2a
シマノフスキ(1882-1937):マズルカ Op.50 No.2
ショパン:マズルカ ハ長調 Op.56 No.2
ビル・エヴァンス(1929-1980):ピース・ピース[The Peace Piece]
ショパン:マズルカ ホ短調 Op.17 No.2
バラキレフ(1837-1910):夜想曲第2番ロ短調(1901)
ジョージ・クラム(1929-):マクロコスモス第2巻 から 夢の映像(愛と死の音楽)
ケヴィン・ケナー(ピアノ)

DUX 0708 \2080
【未案内旧譜】
ヴォイチェフ・キラル(1932-):
ピアノ協奏曲(*)
コラール前奏曲(弦楽合奏のための)
オラヴァ
ペーター・ヤブロンスキ(ピアノ(*))
ポーランド放送管弦楽団
ヴォイチェフ・ライスキ(指揮)
録音:1998年10月5-11日、ワルシャワ、
ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ
入手が困難となっている可能性がございます。あらかじめご了承ください。

DUX 0755 \2080
【前回新譜再案内】
ショパン(1810-1849):室内楽作品全集
ピアノとチェロのための序奏と華麗なポロネーズ ハ長調 Op.3
ピアノ三重奏曲ト短調 Op.8(*)
マイアベーアの「悪魔ロベール」の主題による
チェロとピアノのための協奏的大二重奏曲(1833)
チェロ・ソナタ ト短調 Op.65
バルトゥオメイ・ニジョウ(ヴァイオリン(*))
ヤン・カリノフスキ(チェロ)
マレク・シュレゼル(ピアノ)
録音:2010年2月1日、エトボン(フランス)、アトリエ・アド・リビドゥム
使用楽器:1845年、プレイエル製(ピアノ)
ピアノがピリオド楽器と判明したため再案内いたします。




<EuroArts DVD> ※数量限定商品
EUROARTS 2051241(DVD-Video) \680
ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」
レイナルド・マシアス(Ten)カルロス・ショーソン(Bs)
ヴェッセリーナ・カサロヴァ(MSop)マヌエル・ランサ(Br)
ニコライ・ギャウロフ(Bs)エリザベス・ラエ・マグナソン(Sop)
ヴァレリィ・ムルガ(Ten)
ネルロ・サンティ指揮
チューリッヒ歌劇場管弦楽団、他

EUROARTS 2055011(DVD-Video) \680
モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」
マティアス・ハービヒ、ルース・アン・スウェンソン(Sop)
マリン・ハルテリウス(Sop)ハンス・ペーター・ブロッホヴィッツ(Ten)
マンフレート・フィンク(Ten)クルト・リドル(Bs)
ジャンルイジ・ジェルメッティ指揮
シュトゥットガルト放送交響楽団、他




<MEMBRAN>
MEMBRAN 233106 43枚組 \5400
ワーグナー:オペラ全集
「妖精」
ユルキ・コルホネン、スー・パッチェル、ウルリケ・ゾンターク、
マヌエラ・クリスチャック
ガボール・エトヴェシュ指揮
カリアリ・テアトロ・コムナーレ管弦楽団
録音:1998年
「恋愛禁制」
ルートヴィヒ・ヴェルター、ヘルベルト・プリコーパ、アントン・デルモータ、
ヒルデ・ザデック
ロベルト・ヘーガー指揮、ウィーン大放送管弦楽団
録音:1963年
「リエンツィ、最後の護民官」
ギュンター・トレプトウ、トルーデ・アイッパーレ、ヘルムート・フェーン、
エルナ・シュリュター
ヴィンフリート・ツィリッヒ指揮、ヘッセン放送交響楽団
録音:1950年
「さまよえるオランダ人」
ハンス・ホッター、ヴィオリカ・ウルスレアク、ゲオルク・ハン、
カール・オスターターク
クレメンス・クラウス指揮、バイエルン州立歌劇場管弦楽団
録音:1944年
「タンホイザー」
アウグスト・ザイダー、マリアンネ・シェヒ、カール・パウル、
マルガレーテ・ボイマー
ロベルト・ヘーガー指揮、バイエルン州立歌劇場管弦楽団
録音:1951年
「ローエングリン」
エレアノール・ステーバー、アストリッド・ヴァルナイ、
ヴォルフガング・ヴィントガッセン、ヘルマン・ウーデ
ヨーゼフ・カイルベルト指揮、バイロイト祝祭歌劇場管弦楽団
録音:1953年
「トリスタンとイゾルデ」
ルートヴィヒ・ズートハウス、キルステン・フラグスタート、
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、ブランシェ・シーボム
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮、
コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団
録音:1952年
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
オットー・エーデルマン、ハンス・ホップフ、
エリザベート・シュワルツコップ、エーリヒ・クンツ
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、バイロイト祝祭歌劇場管弦楽団
録音:1951年
「ラインの黄金」
ジョン・ヴェーグナー、ウィリャ・エルンスト=モスレイティス、
ハンス=イェルク・ヴァインシェンク、オレグ・ブリヤク、
サイモン・ヤング、マルコム・スミス
ギュンター・ノイホルト指揮、バーデン・シュターツカペレ
録音:1993-95年
「ヴァルキューレ」
エドワード・クック、フローデ・オルセン、ジョン・ヴェーグナー、
ガブリエレ・マリア・ロンゲ、ズラトミラ・ニコロワ、カーラ・ポール
ギュンター・ノイホルト指揮、バーデン・シュターツカペレ
録音:1994-95年
「ジークフリート」
ヴォルフガング・ノイマン、ハンス=イェルク・ヴァインシェンク、
ジョン・ヴェーグナー、オレグ・ブリヤク、サイモン・ヤング、
カーラ・ポール
ギュンター・ノイホルト指揮、バーデン・シュターツカペレ
録音:1994-95年
「神々の黄昏」
エドワード・クック、ボード・ブリンクマン、オレグ・ブリヤク、
マルック・テルヴォ、カーラ・ポール、ガブリエレ・マリア・ロンゲ
ギュンター・ノイホルト指揮、バーデン・シュターツカペレ
録音:1995年
「パルジファル」
ジョージ・ロンドン、ルートヴィヒ・ウェーバー、
ヴォルフガング・ヴィントガッセン、ヘルマン・ウーデ、マルタ・メートル
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮、バイロイト祝祭歌劇場管弦楽団
録音:1951年




<KULTUR>
KULTUR BD4684(Blu-ray) \3780
R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」
エリーザベト・シュヴァルツコップ
セーナ・ユリナッチ
アンネリーゼ・ローテンベルガー
オットー・エーデルマン
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カラー 192分

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