クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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10-11 No.4-1

2010年11月03日 11時59分27秒 | Weblog
<ALIA VOX>
AVSA 9872(SACD-Hybrid) 5枚組 \4050
マレ:ヴィオール曲集全5巻より
[CD1] 第1巻(1686刊)より組曲ニ短調、シャコンヌ ト長調、組曲ト長調
[CD2] 第2巻(1701刊)より「スペインのフォリア」(II-20)、「人間の声」
(II-63)、組曲ロ短調(II-83-95)
[CD3] 第3巻(1711刊)より組曲第1番イ短調、同第4番ニ長調、同第7番ト長調
[CD4] 第4巻(1717刊)より異国風の組曲
[CD5] 第5巻(1725刊)より組曲ト短調、組曲ホ短調/ホ長調
ジョルディ・サヴァール(Gamb)、
ホプキンソン・スミス(テオルボ,バロックG)、
[1][3]-[5]トン・コープマン(Cemb)、[1]クリストフ・コワン(Gamb)、
[2]アンヌ・ガレ(Cemb)、
[5]ジャン=ミシェル・ダミアン(ナレーター)
録音:[1]1978年4月フランス、オルヌ(県)、アブロヴィルの教会、
[2]1975年7月、[3]1992年1月、[4]1977年1月、
[5]1983年3月フランス、イヴリーヌ、サン=ランベール・デ・ボワのロマネス
ク教会
サヴァールの旧作を最新技術で蘇らせるヘリテージ・シリーズ。最新作はサ
ヴァールの代表作で代名詞とさえ言える、マレのヴィオール曲集全5巻(抜粋)。
サヴァール、コープマン、ホプキンソン・スミスを核として録音されたこの
曲集は、各巻からの抜粋とはいえ、他の追随を許さない高水準の演奏。また、
映画「めぐり逢う朝」を1つの象徴とする、マレ復権の烽火を上げた記念碑的
作品です。作曲当時、このタイプの音楽の演奏場所であった城内は、豊かで
華麗な響きが特長。初発売当初から名盤の声が高いこのアルバムですが、音楽
そのものに身を委ね、心から楽しむ演奏が、その特長を生かした、より美しい
音で蘇りました。
なお、サヴァールは、ヴィオール曲集第2巻から2つの組曲を2003年にAlia Vox
レーベルに録音しています(AV9828)。そのうちの1曲(組曲ロ短調)が再録音で
すが、新録と旧録の一番の違いは楽器編成にあります。具体的には、旧録は、
旋律を受け持つヴィオール、通奏低音のクラヴサンとテオルボという固定した
編成で、組曲の一体性に重点を置いているのに対し、新録は、通奏低音を各曲
毎に、テオルボ、ギター、クラヴサン、ヴィオールの中から適宜選択し、組曲
内の各曲の表現の幅を最大限生かすことを目指している点にあります。比べて
お聴き戴けると、マレの音楽の、本質的で変わらない部分と、音質的な変化に
よる表現の彩の楽しみを味わって戴けます。





<MN RECORDS>
MNRCD 118 \1880
マイケル・ナイマン:ヴェルトフ・サウンズ
映画「世界の六分の一」のための音楽(5曲)
映画「11年」のための音楽(5曲)
マイケル・ナイマン(指)マイケル・ナイマン・バンド
「カメラを持った男」についで、旧ソ連の監督ジガ・ヴェルトフのサイレン
ト映画にマイケル・ナイマンが新たに作曲したサウンドトラックの作曲者編
集盤。「世界の六分の一」は1926年作のニュース映画。ソ連は世界の陸地の
6分の1を占めるという大国意識丸出しの国策映画で、スターリン御大も出演。
「11年」は1928作。革命から11年を経たウクライナに於ける社会主義建設を
描くドキュメンタリー。これだけ聞くと、いかにも観たくない宣伝映画のよ
うですが、ヴェルトフの才能恐るべし。ロシア・アヴァンギャルドの影響明
瞭で、70年以上前のものとは思えぬ新鮮さ。通常ならばアレグロで明朗な社
会主義リアリズムの音楽が付くはずですが、ナイマンの新曲はオシャレでポ
ップ、一見ミスマッチのようながら、むしろ映像の先進性を際立たせさすが。
音楽単独でもナイマンならではの不思議な魅力に満ちあふれています。

MNRCD 204(CD+DVD) \3650
マイケル・ナイマン:シネ・オペラ
(1)レーベルのポートレート(CD)
[ ひかりのまち/マン・アンド・ボーイ:ダダ/リバティーン/英国式庭園
殺人事件/プロスペローの本/ピアノ・レッスン/ツェランによる歌曲/
アクツ・オブ・ビューティ/魔王/ラヴ・カウンツ/エロティックな歌/MGV
/グレア/地球最寒の地]*いずれも抜粋
マイケル・ナイマン・バンドほか
(2)間違っているはずのない5万枚の写真(DVD)
[バルセロナ・グラフィティ/本屋/尋ね人/脂肪ビーチ/アスファルト上の
生命/プールの少女/反射/灰色男/酒場の娘]
(3)シネ・オペラ(50ページ美麗写真集)
いまやカリスマ的な存在となったマイケル・ナイマン。彼の芸術を巧くまとめ
たアルバムで、入門用にも最適。3つの部分から成り、CDでは彼の映画音楽と
純音楽から聴きどころを16曲厳選。さらにすごいのはナイマンによる芸術写真
集。DVDではカメラロール的に多量の写真が次々現れます。BGMとして流れ続け
るナイマンの音楽が都会的で超オシャレな雰囲気を醸し出します。また美麗
装丁によるミニ写真集も豪華の極み。音楽、映像、写真が有機的に結びつい
ているのも興味津々。ナイマンの世界にはまること間違いなしのセットアル
バムです。




<haenssler>
93 261 \2250
ケクラン:ピアノ曲集 Vol.3
(1)ジンジャー・ロジャースのための舞曲 Op.163(1937/9)
(2)ソナチネ第3番 Op.59の3(1915/6)
(3)アンダンテ・コン・モト(1896)
(4)古い田舎屋敷 Op.124(1923/33)
(5)小品(アダイジョ・トレ・カルム)Op.83bis(1923)
(6)ソナチネ第2番 Op.59の2
(7)12のエスキス Op.41(1905/15)
ミヒャエル・コルスティック(Pf)
コルスティックによるケクランの第3弾。「展覧会の絵」のプロムナードを想
わす「古い田舎屋敷」の冒頭、ガーシュウィンかサティのようにオシャレな
「ジンジャー・ロジャースのための舞曲」、バッハのインヴェンション風な
「12のエスキス」など美しい曲の発見に興味津々ですが、独特のユルさが全
体を覆う世界にはまるとなかなか抜け出せられません。




<naive>
V 5175 \2280
ザック・ミスキン:お客様の安全のために
ワズント・ザット・ラッキー/バット・アイ・グレイブド・ア・ブランチ/
クロスチェック/イディオッツ/オーヴァー・アナド・アウト/シャディ・
ガリー/イン・ジ・オーシャン/シートベルト・アッセンブリ/ロング・ウィ
ンター/アイ・フィール・オフ・ア・クリフ
ザック・ミスキン(Vc)、ニック・ツァムート(Vo、Guit)、
トッド・レイノルズ(Vn)、
パウル・デ・ヨング(Vc)、ブライス・デスナー(e-guit)ほか
一見全くクラシック音楽ではないアルバム。ザック・ミスキンはニューヨーク
生まれでパリ在住のチェリスト。もともとはアラン・ムニエ門下の正統派のは
ずながら、チェロをクラシックの箱から解き放ちたいと、ポップスらロックの
ミュージシャンとコラボした革命的アルバムをリリース。ユニットThe Books
のメンバーらのエレキギターやドラムス、ヴォーカルとチェロが不思議な融合
を見せています。




<IDEALEAUDIENCE>
30 79188(DVD-Video) \2900
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a「告別」
ショパン:
ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58、練習曲Op.10-4嬰ハ短調、
練習曲Op.10-10 変イ長調
ネルソン・ゲルネル(P)
収録:2009年7月19日ヴェルビエ音楽祭、スイス(ライヴ)
アルゼンチン出身の俊英ピアニスト、ネルソン・ゲルネル(ゲルナー)は、同じ
くアルゼンチン出身の世界的ピアニスト、マルタ・アルゲリッチにその才能を
認められ、今や彼の世代で最も注目すべきピアニストの一人です。
2009年スイスで行われたヴェルビエ音楽祭に出演し、ベートーヴェンとショ
パンの重要なソナタ2作品を、ゲルネル独自の解釈をはっきりと提示する演奏
を披露しました。ベートーヴェンのソナタ第26番「告別」は後期の作風への
転換点となる重要な作品。ゲルネルの第3楽章の「再会」の歓喜の表現が見事。
ショパンのソナタ第3番は、厳格な構成美、重厚な和声、美しくロマンティッ
クな旋律を持つ円熟期の傑作。ゲルネルはこの作品を1996年に録音しています
が、ここでは以前のような正統的なアプローチに加え、自然な音楽性とあふれ
出る抒情、情熱がプラスされ、作品の本質により一層深く迫る演奏を聴かせて
くれます。続くショパンのエチュード2曲は、華麗で繊細かつ安定したゲルネ
ルのテクニックが印象的。

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