クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

10-11 No.13-1

2010年11月13日 00時04分21秒 | Weblog
<TESTAMENT>
UK版 新譜
SBT 1458 \1850
スターン&ヘス/ヴァイオリン・ソナタ集
(from 第14回エジンバラ音楽祭 in 1960)
1. ブラームス:ヴァイオリン協奏曲第2番
2. シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第1番 D.384
3. ハワード・ファーガソン:ヴァイオリン・ソナタ第2番 op.10
4. ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番 ト長調 op.96
アイザック・スターン(ヴァイオリン)
マイラ・ヘス(ピアノ)
録音:1960年8月28日 エジンバラ アッシャー・ホール 
モノラル録音
マイラ・ヘスとアイザック・スターンはソリストとして遍く広く知られる存在
ですが、二人とも室内楽に情熱を持ち、マイラ・ヘスの晩年、二人はデュオ・
リサイタルでしばしば共演しました。彼らの最後のリサイタルとなった1960年
のエジンバラ音楽祭での録音がここに登場します。ブラームスの2番のソナタ
に始まり、シューベルトのソナチネ、ファーガソンのソナタを挟んでベートー
ヴェンの10番でしめくくる趣味の良いプログラム。室内楽を愛して止まなかっ
た二人の豊かな音楽性が香り立つ音楽ファン必聴の一枚です。


●既に日本語版で発売された下記タイトルのUK版が扱えるようになりましたの
で合わせてご案内いたします。
以下全て 「UK版」です。

SBT 1430 \1850
ベートーヴェン:交響曲 第4番 変ロ長調 作品60
R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」 作品40
レオン・シュピーラー(Vn)[英雄の生涯]
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音:1985年4月27日
ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴ録音

SBT 1431 \1850
シェーンベルク:浄夜 作品4-1917年弦楽オーケストラ編曲版
ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 作品68
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音:1988年10月5日
ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴ録音

SBT 1452 \1850
1)ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 op.68 《田園》
2)R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》 op.40
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
ミシェル・シュヴァルベ(ソロ・ヴァイオリン)(2)
録音:1972年5月16日 ロンドン、ロイヤル・フェスティヴァル・ホール(ライヴ)

SBT1453 \1850
1)モーツァルト:ディヴェルティメント第15番 変ロ長調 K.287
2)ストラヴィンスキー:バレエ《春の祭典》
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音:1972年5月15日 ロンドン、
ロイヤル・フェスティヴァル・ホール (ライヴ)

SBT 1444 \1850
イダ・ヘンデル(ヴァイオリン)
バーミンガム市交響楽団 指揮:サイモン・ラトル
録音:1993年9月7日 ロンドン ロイヤル・アルバート・ホール(1)
1984年2月22日 ロンドン ロイヤル・フェスティヴァルホール(2)

SBT2 1436 2枚組 \2800
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ
録音:1984年2月11日 ベルリン、フィルハーモニー・ホール (ライヴ)
ステレオ録音

SBT 1437 \1850
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ
録音:1985年3月5日 ベルリン フィルハーモニー・ホール(ライヴ)
ステレオ録音

SBT2 1439 2枚組 \2800
ムソルグスキー:歌劇《ホヴァンシチナ》前奏曲(モクスワ河の夜明け)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品3
ドヴォルザーク:交響曲第7番 ニ短調 作品70
キョン・ファ・チョン(Vn)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 
指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ
録音:1973年5月10日&11日 
ベルリン、フィルハーモニー・ホール (ライヴ) ステレオ録音




<Timpani>
1C 1182 \2300
ルクー:弦楽四重奏のための作品全集 ――
モルト・アダージョ/弦楽四重奏曲/瞑想曲/メヌエット
ドビュッシー四重奏団
ティンパニ(Timpani)初登場となるドビュッシー四重奏団は、モーツァルトの
"弦楽四重奏版"「レクイエム」で話題を呼んだリヨンを活動拠点とするフラン
スの弦楽四重奏団。
2010年3月の録音

1C 1163 \2300
サクル:ピアノ作品集Vol.2 ――
新しい子供の歌/主題と変奏/ヌフ・コント・モロー/独り言
プチ・エグゼルシス・デ・ラ・ソリテチュード/謝肉祭
ビリー・エイディ(ピアノ)
作曲家、ピアニスト、音楽評論家、そしてパリ・ショパン・フェスティヴァル
のミュージック・アドヴァイザーなど、多彩な才能を持つフランスのアーティ
スト、ギイ・サクル(1948-)のピアノ作品集。
現代で活躍するサクルのピアノ作品からは、印象派的な響きや、ケックランを
思わせる旋律など、近代フランス音楽の様々な要素が聴こえてくる。サクルと
親交の深いエイディの洗練された演奏もグッド。

1C 1169 \2300
デルベ:管弦楽作品集 ――
2つの夜想曲/アダージョ/ジェネス/プレモニティオ・パッショニス/
マヌ・タラ
ジャン=フランソワ・アントニオーリ(指揮)
ティムショハラ・フィルハーモニー管弦楽団
ジャン・デルベ(1937-1982)は、スイス・ロマンド放送の音楽プロデューサーと
してスイスで活躍したフランス人音楽家。
セリー技法、エレクトロ・アコースティック、ジャズなど、様々なジャンル、
現代的な技法を拒むことなく受け入れるなど、時代の先端、独自のスタイルを
模索し続けた探求者である。




<Centaur>
CRC 3011 \2080
ラモー:歌劇《ピグマリオン》/フランス皇太子妃/カンタータ《焦燥》
コンサート・ロイヤル・オーケストラ&コーラス
ジェームズ・リッチマン(指揮)、
マティアス・ヴィダル(テノール)、ジェニファー・レーン(メゾ・ソプラノ)、
レベッカ・チョート・ビーズリー(ソプラノ)、アヴァ・パイン(ソプラノ)
フランス・バロックの大家ラモーの歌劇「ピグマリオン」は、自らが製作した
彫像に恋をしてしまったピグマリオンの物語を題材とした1幕のオペラ。
ピリオド楽器、古楽唱法を取り入れ、17-18世紀の音楽を専門とするアメリカ
の古楽演奏団体コンサート・ロイヤルが、人間と彫像の不思議(?)な恋を巧み
に描きます。

CRC 3036 \2080
コンスタンティニデス:
サクソフォン四重奏と弦楽オーケストラのための協奏曲
ルイジアナへのオマージュ/ヴァイオリン協奏曲/トレノス・オヴ・クレオン
/ファゴット協奏曲
アテネ・サクソフォン四重奏団、
シモス・パパナス(ヴァイオリン)、
ジェームズ・リオン(イングリッシュ・ホルン)、
ガブリエル・ビーヴァース(ファゴット)、
ルイジアナ・シンフォニエッタ
ディノス・コンスタンティニデス(1829-)は、ルイジアナ州立大学の作曲科教
授、ルイジアナ州立大学現代音楽フェスティヴァルのディレクターなどの重責
を担うギリシャ出身のベテラン作曲家。
"サクソフォン四重奏"をソリストとした「サクソフォン四重奏のための協奏曲」
は、吹奏楽ファン、サクソフォン・プレーヤーにチェックしてもらいたい作品。
演奏機会も増えるかも?

CRC 3051 \2080
ブラームス:
クラリネット五重奏曲ロ短調Op.115(ヴィオラ版)
クラリネット三重奏曲イ短調Op.114(ヴィオラ版)
ロナルド・ゴレヴィク(ヴィオラ)、エリック・ルイス(ヴァイオリン)、
ロイ・ルイス(ヴァイオリン)、ジョン・デクスター(ヴィオラ)、
マティアス・ネーゲル(チェロ)、ジュディス・ゴードン(ピアノ)
クラリネット奏者にとってのドイツ・ロマン派の重要レパートリー、ブラーム
スの「クラリネット五重奏曲」と「クラリネット三重奏曲」の"ヴィオラ版"!
"クラリネット+弦楽器(+ピアノ)"の組み合わせではなく、弦楽器の音色で統
一された響きが醸し出すブラームスの憂愁もまた美しい。

CRC 3052 \2080
ヴィオラとピアノのためのブラジル音楽 ――
クリーゲル:ブラジリアーナ/ミニョーネ:3つのブラジルのワルツ
ラセルダ:アパッショナート、カンティレーナとトッカータ/マーレ:ソナチナ
グアルニエリ:田舎の歌、エンカンタメント/ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌
ブラウス:ソナタ
バーバラ・ウェストファル(ヴィオラ)、
クリスティアン・ルヴォロ(ピアノ)
なかなか聴く機会に恵まれない南米ブラジルの室内楽作品、しかも"ヴィオラ"
にスポットライトをあてた意欲的なプログラム。
"ブラジル=サンバ"と想像してしまいがちだが、収録曲はブラジル・クラシッ
ク界の現在を伝える本格的な作品ばかり。中でもブレンノ・ブラウスの「ソナ
タ」はイチオシ。

CRC 3039 \2080
ハイドン:チェロ協奏曲集 ――
チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb-1/チェロ協奏曲第2番ニ長調Hob.VIIb-2
スティーヴン・フラミル(チェロ)
ポール・フリーマン(指揮)、チェコ・ナショナル交響楽団
ベトナムの首都ハノイで演奏を行った最初のアメリカ人チェリスト、スティー
ヴン・フラミルが弾くハイドンの協奏曲集。
アメリカではフィラデルフィア、アジアではブルネイや香港に活動拠点を置く
など国際経験も豊富。

CRC 3018 \2080
トーマス・イー&モーリン・フォルク - ピアノ・デュオのための音楽 ――
ベックウィズ:《ダンシング・ミュージック》より/クレシャ:神話
クローリー:3つの暗闇の影/ベイカー:カプリッチョ
バーンスタイン(クローリー編):《ウェスト・サイド・ストーリー》より
トーマス・イー(ピアノ)、モーリン・フォルク(ピアノ)
ナディア・ブーランジェの弟子ベックウィズ、キッチナー=ワーテルロー交響
楽団&カナディアン・オペラ・カンパニーのコンポーザー・イン・レジデンス
のクレシャなど現代作曲家たちのピアノ・デュオ作品集。
アメリカのデュオ、トーマス・イー&モーリン・フォルクのために2008年にア
レンジされた「ウェスト・サイド・ストーリー」のデュオ・ヴァージョンが聴
きどころ。

CRC 3050 \2080
セラフィン弦楽四重奏団 ――
スティル:パナマの踊り/ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲ヘ長調Op.96
バーバー:弦楽四重奏曲ロ短調Op.11
ガーシュウィン:弦楽四重奏のための《ララバイ》
セラフィン弦楽四重奏団
ヴェニスの名工、サント・セラフィン(1665-1748)の名を冠するセラフィン弦楽
四重奏団は、2004年に活動をスタートさせ、2010年9月にロンドン・デビューを
飾ったアメリカの弦楽四重奏団。
第1ヴァイオリンのケイト・ランサムが弾く楽器は、サント・セラフィン1728年
製作の銘器。その音色に耳を傾けてみて下さい。

CRC 3045 \2080
故郷への追憶 - ヴィオラとピアノのための作品集 ――
アルベニス:マジョルカ/モンカージョ:ヴィオラ・ソナタ
フォーサイス:ケルトの歌/ラヴェル:ハバネラ形式による小品
ハンドシキン:ロシアの主題による変奏曲
マルティヌー:ヴィオラ・ソナタ第1番
ゴレスタン:アリオーソと演奏会用アレグロ
クリスティーナ・プラシラ(ヴィオラ)、ヘクトル・ランダ(ピアノ)
帝政ロシア時代のヴァイオリニスト&作曲家イワン・ハンドシキンの音楽や、
フォーサイス、マルティヌー、ゴレスタンなど、時代や国の壁を取り払った
ヴィオラのためのリサイタル・プログラム。

CRC 3059 \2080
カール・コートのギター音楽 ――
エヴォカシオン/2つのマカム/空想の声
デュオ46、エーリヒ・オスカー・ヒュッター(チェロ)
カール・コート(1928-)は、パーシケッティに作曲を学び、ベルギーのエリザベ
ート王妃国際コンクールでは1969年の作曲部門で第2位に輝いたアメリカの作曲
家。ギターとヴァイオリンのコンビ、デュオ46のコンビネーションもハイレベ
ル。

CRC 3021 \2080
サターホワイト:室内楽作品集 ――
メメント・モリ3/ヴァイオリン・ソナタ/メメント・モリ2
スパイキー・エピファニーズ
アーセナル・トリオ、ルイビル弦楽四重奏団
米国の名門ミシガン州立大学とインディアナ大学でコントラバスと作曲を学ん
だテキサスの作曲家マーク・サターホワイトの音楽。「メメント・モリ」とは、
「死を忘れるな」という意味を持つ宗教用語のこと。

CRC 3026 \2080
フォルカー:室内楽&独奏作品集 ――
ゴースト・シグナルズ/イン・ザ・プレゼンス・オヴ・ミステリー/深い冬
ペインテッド・オン・ザ・ファーマメント
ソサイエティ・フォー・ニュー・ミュージック、
ラウラ・キャンベル(フルート)、ルナ・ノヴァ
1974年生まれのアメリカ人作曲家マーク・フォルカー(1974-)。アメリカ現代音
楽の理解者たちが、若手有望株として注目を浴びるフォルカーの作品を取り上
げる。

CRC 3034 \2080
リヴィングストーン:フィジカル・オーヴァーチュアーズ
ジョー・クィグリー(ヴァイオリン)、
ジョセフ・リヴィングストーン(電子楽器)
イギリス、リヴァプール出身の作曲家、ジョセフ・リヴィングストーン(1962-)
のコンテンポラリー・ミュージック・アルバム。

CRC 3017 \2080
フュージョンズ - エレクトロアコースティック・ミュージック ――
コンゴ:フュージョンズ/インヴェンション1:16/前奏曲(春96)
デイヴィッド・コンゴ(電子楽器)
アメリカの現代作曲家デイヴィッド・コンゴ(1952-)が構築した音楽プログラ
ム、「デイヴィッド"サジェスト"ミュージック」による電子音楽集。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10-11 No.13-2

2010年11月13日 00時03分48秒 | Weblog
<ALBANY>
TROY1192 9枚組 \7920
エズラ・ラダーマン(b.1924)の音楽
Vol.1(TROY399)
(1)ピアノ・ソナタ第2番/
(2)ヴァイオリンとチェロの二重奏曲/
(3)チェロとピアノの二重奏曲
(1)アン・ルイーズ=タージオン(P)、
(2)キャシー・ロビンソン(Vn)、キース・ロビンソン(Vc)
(3)パンジー・チャン(Vc)、E.パリソット(P)
Vol.2(TROY434)
(1)ヴァイオリン・ソナタ/
(2)ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲/
(3)ヴァイオリンとピアノのための主題と変奏/
(4)チェロのための幻想曲
(1)(2)エリック・フリードマン(Vn)、
(1)(2)(3)エリザベス・パリソット(P)、
(3)ユ・キョンハク(Vn)、
(4)パトリック・ジェー(Vc)
Vol.3(TROY473)
弦楽四重奏曲第6-8番
カサット弦楽四重奏団
Vol.4(TROY454)
(1)アルド/(2)シモンエス/
(3)パリソット(ピアティゴルスキー/カザルス/フォイアマン/シュタルケル
/パリソット)
アルド・パリソット指揮イェール・チェロ・アンサンブル
Vol.5(TROY537)
(1)ヴァイオリン二重奏曲/(2)ファゴット協奏曲/
(3)六重奏曲
ピッツバーグ室内楽プロジェクト
Vol.6(TROY637)
(1)ピアノ三重奏曲第1・2番/
(2)想像上の生活からの情景第1・2巻
(1)コネティカット三重奏団(ピアノ三重奏)、
(2)トマス・ラバドルフ(Cl)
Vol.7(TROY939)
ピアノ・ソナタ第3番/《B’shert》(訳注:イディッシュで「…を意味した」
の意)
スィンアイ・スー(Pf)
Vol.8(TROY1057)
(1)フルートとクラリネットのための二重奏/
(2)フルートと弦楽四重奏のための《天体》/
(3)クラリネットと弦楽のための協奏曲
ランサム・ウィルソン((1)(2)Fl、(3)指揮)
(1)(3)デヴィッド・シフリン(Cl)
(2)カサット弦楽四重奏団
(3)イェール・フィルハーモニア弦楽合奏団
Vol.9(TROY1155)
弦楽四重奏曲第9番,第11番,第12番
アリアンツァ弦楽四重奏団
これまでリリースされたアメリカの作曲家ラダーマンのCDをボックスとしてま
とめたもの。エズラ・ラダーマンは1924年ブルックリン生まれの作曲家でアメ
リカ人としては最も早い時期に12音技法を取り入れた作曲家として知られ、
12音技法ながらほのかな抒情を感じさせる音楽室内楽を中心に多くの作品を
発表。12音技法は彼の主な手法だが、時に調性的な素材と無調的な素材を組み
合わせて用い現代的な文脈の中に叙情的な様式を混合している。クラリネット
の名匠デヴィッド・シフリン、ハイフェッツの高弟エリック・フリードマン、
EMIなどに多数の録音も行っているフルートのランサム・ウィルソンら演奏陣
も一流。

TROY1197 \1980
「ヴィクトール・バシュティクスの音楽」
ヴィクトール・バシュティクス(1912-2001):
レクイエム/クリスマス・カンタータ/
讃美歌/ラトヴィアの民謡集
アンドレイス・ヤンソンス指揮
ラトヴィア国立歌劇場室内管弦楽団、ラトヴィア音楽アカデミー混声合唱団、
ニューヨーク・ラトヴィア・コンサート合唱団、ほかソリスト
録音:2010年2月リガ
バシュティクスはラトヴィアの教会の合唱指揮者の父と合唱団員の母のもと
1912年に生まれた。第二次大戦中はドイツに占領され戦後がソ連に蹂躙される
という国家的民族的苦難を味わったが作品はそんな苦労を打ち払うかのように
力強く清冽なリリシズムを恥らうことなく大らかに歌い上げる。

TROY1191 \1980
「遠く離れて」
-ミロス・ライコヴィッチ(b.1956)の音楽
(1)空飛ぶ三人(1979-1980)
(2)ピアノ・ソナタ(1988-1989)
(3)B-A-G-D-A-D(バグダッド)-6音の主題による音楽(2004)
(4)エル・コントルノ(輪郭)変奏曲(2000)
(5)3つのロマンス(1988)/(6)冬のワルツ(2006)
(1)EVIトリオ(ピアノ三重奏)、
(2)タチアナ・ランコヴィッチ(Pf)、
(3)ミレン・ナチェフ指揮RTS(セルビア放送)響、
(4)ヴァレリヤ・ショロホヴァ(Vc)、ミロス・ライコヴィッチ(Pf)、
(5)B.クロフォード(Fl)、ヤスナ・ポポヴィッチ(Pf)、
(6)ボヤン・スジッチ指揮RTS(セルビア放送)響
録音:2008-09年
ライコヴィッチは1956年セルビアのベオグラード出身の作曲家で指揮者。かの
地の紛争のため世界各地を転々とし、日本にも滞在したことがある。メシアン、
デル・トレディチという全く個性の異なる作曲家に師事した変り種。作品も変
わっている。「空飛ぶ三人」は一度の三和音がメジャーとマイナー・コードが
時々変わるだけでひたすらジャカジャカ鳴らされ、ヴァイオリンとチェロは
「ドソミソ・ドドミソ・ソミドミソ・・・」といった態のアルペジオだけとい
うぶっ飛んだ曲。ちょっとフィリップ・グラスのミニマル手法を思わせるがア
ルペジオの音形パターンになかなか工夫が凝らされてれてパズルを見ているよ
うな面白さがある。「バグダッド」はハープ版、弦楽四重奏版、ピアノ版は既
に録音されている。エル・コントルノ変奏曲はペルトと佐藤聡明を組み合わせ
たような瞑想的な音楽。

TROY1194 \1980
「いま再び」-バーナード・ランズ(b.1934)の音楽
(1)前奏曲(2004)-Fl,Va,Hpのための
(2)「・・・声なき人の間で・・・」(2004)-Fl,Va,Hpのための
(3)スケルツィI-V(1974)-Cl,Vn,Vc,Pfのための
(4)ウォルコット歌曲集(2004)-メゾ・ソプラノとVcのための
(5)いま再び-サッフォーからの断章(2006)
-3人の女声と8人のアンサンブルのための
(1)-(5)ヤン・クシヴィツキ指揮
ネットワーク・オブ・ニューミュージック・アンサンブル
(4)(5)ジャニス・フェルティ(MS)、
(5)ジェニファー・ウィアー(S)、
(5)バーナデット・ディマジオ(A)
録音:2009-2010年
ランズはベリオ、ダラピッコラに師事し、作品はメータ、バレンボイムらによ
って盛んに取り上げられている。1984年にはピューリツァー賞を受賞。この賞
の受賞者には保守的で型にはまった作風の作曲家が多いのだがランズは例外的
で前衛と保守の間のバランスをうまく保ちながら現代の抒情的表現を追求し続
けている。武満徹が彼の才能に惚れ込み、サントリー国際作曲委嘱シリーズ作
曲家として日本に招聘したこともある。ドビュッシーの色彩感とウェーベルン
の切り詰められた表現が融合した声楽と室内アンサンブルのための最新作「い
ま再び-サッフォーからの断章」は近年の傑作。

TROY1171 \1980
ヘンリー・マーティン:ピアノ作品集
ピパの歌/ピアノ・ソナタ第4番《真夜中の時間》/
インヴェンションズ(I-VII)/
新しい前奏曲XVI/新しいフーガXVI/4つのジャズ・シーン
ヒラリー・デムスク(Pf)
録音:2009年
マーティンはアメリカの中堅世代の作曲家で、このアルバムには1980年から
2007年までに書かれたピアノ作品が収められている。マーティンは放送用の音
楽を手がける傍ら、多くの室内楽、交響楽、ピアノ作品を発表している。曲名
からも察せられるようにバッハに深く傾倒し、その対位法を現代流に組み替え
ようとしているのが彼の音楽である。バッハ、ジャズ、バルトーク、シェーン
ベルクが矛盾なく融合され、キース・ジャレットのような無国籍民族音楽のよ
うに聴こえる。

TROY1184 \1980
「エヴリシング・マスト・ゴー」
-マーティン・ブレスニックの音楽
(1)ウィリーのやり方(2006)/(2)落下(1993)/(3)バラード(2004)
(4)3つの合唱曲-アミカイの詩による(1988)
(5)エヴリシング・マスト・ゴー(2007)
(1)(3)リサ・ムーア(Pf)、(2)A.ニムズ(S)
(2)ウェイ=イ・ヤン(Pf)
(3)A.バスゲイト(Vc)
(4)M.ブルックス指揮エール・カメラータ
(5)プリズム・サクソフォン四重奏団
ブレスニックはクラシックから映画音楽まで幅広い分野で作品を発表している。
第1回アイヴス賞、アメリカ・ローマ大賞、ベルリン賞など多数の賞を受賞。
作品はジャズの影響を受けた「ウィリーのやり方」、バーンスタインやコープ
ランドを思わせる叙情的な「3つの合唱曲」、ミニマルの影響のある(5)など多
彩。

TROY1186 \1980
「水銀」-フルートとギターのためのアメリカ大陸の歌と踊り
(1)ロバート・ビーザー:山の歌(1985)
(2)デヴィッド・リプタク:ペルセポネのための歌(1997)
(3)アストル・ピアソラ:タンゴの歴史(1986)
ボニタ・ボイド(Fl)、
ニコラス・ゴルセス(G)、
(1)キャスリン・レウェック(S)
録音:2009年
ボニタ・ボイドはアメリカを代表する女流フルート奏者で若くしてロチェス
ター・フィルの首席を勤め現在はソリストとして多くの新作初演を行ってい
る。その中にはミクロス・ローザ、シエラの作品も含まれている。ギターの
ゴルセスとのユニットは1993年に結成され、アメリカ国内、ヨーロッパで盛
んに活動している。ロバート・ビーザーの「山の歌」はアメリカ民謡による
組曲。素朴な旋律が懐かしく味わい深い。アストル・ピアソラの「タンゴの
歴史」では二人の息のあったアンサンブルを聴かせる。

TROY1187 \1980
アラン・シュルマン(1915-2002):チェロのための作品集
(1)無伴奏チェロ組曲(1951)/(2)エリック・サティへのオマージュ(1938)
(3)若いチェリストのための組曲(1960)/(4)ラメント(1939)
(5)セレナーデ(1941)/(6)ラメントII(1983)
(7)コル・ニドレ(1970)/(8)チェロ協奏曲(1948)
ウェズリー・ボールドウィン(Vc)
(3)-(7)ケヴィン・クラス(Pf)、
(8)ジーン・レイズ指揮ホット・スプリングス音楽祭管弦楽団
録音:2009年、(9)のみライヴ
シュルマンはジュリアード音楽院でチェロを学んだ後、作曲をヒンデミットに
師事。チェリストとしては室内楽に力を入れると同時にトスカニーニのNBC交
響楽団に在籍したこともあった。作曲家としても多くの作品を残し、大作
「チェロ協奏曲」はレナード・ローズのために作曲されミトロプーロス&ニュ
ーヨーク・フィルによって初演された。ブロッホの「シェロモ」を思わせる神
秘的でロマンティックな秀作である。

TROY1188 \1980
デヴィッド・ストック(b.1939):
弦楽四重奏曲第6番(2000)/第5番(2000)/第7番(2006)
ラテン・アメリカ四重奏団
録音:2008年
ストックはデューケンス大学で教鞭を取る一方、指揮者としても活動してい
る。ピッツバーグ響、シアトル響のレジデンス・コンポーザーを勤めたことも
ある。多くの委嘱を受け、ニューヨーク・フィル創立150周年記念として委嘱
された管弦楽曲「キック・オフ」はクルト・マズアによって初演され絶賛され
た。2000年に入ってから集中的に書かれた3つの弦楽四重奏曲は様々な様式が
折衷されている。バルトーク、ミニマル、ベルク、コープランド、民族音楽の
要素などが巧みにブレンドされ独自の世界を生み出している。

TROY1189 \1980
「必然」-ホルヘ・ヴァリエゴの一人クラリネット・アンサンブル
ホルヘ・ヴァリエゴ:ステートメンツ(2007)(クラリネット四重奏)/
セルヒオ・フィデムライサー:南風(2008)-バスCl&テープ/
ヴァリエゴ:歌(2009)-ClとバスClのための/
ヴァリエゴ:巨大な形(2008)-プリペアードClとコンピュータのための/
マイク・ソロモン:
サン・マルコ広場へは徒歩(2008)
-フィクスド・クラリネット・アンサンブルのための/
ビリー・ホリデイ:ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド/ほか全11曲
ホルヘ・ヴァリエゴ(Cl,複数パートがある場合は全て多重録音)
録音:2008年
ヴァリエゴは1975年アルゼンチン出身のクラリネット奏者・作曲家。カーネギ
ー・メロン大学で学び、フロリダ大学で博士号を取得した学術派。このCDには
彼と彼の仲間の作曲家の作品が収められている。テープ、コンピュータとのコ
ラボレーション作品など実験的な傾向の作品が主体となっている。

TROY1190 \1980
「魂の歌」-アフリカ系アメリカ人作曲家の室内楽
(1)ウンディーヌ・スミス・ムーア:
《アフロ・アメリカン》組曲(1969)(Fl,Vc,Pf)
(2)トーマス・ジェファーソン・アンダーソン:
スピリット・ソングズ(1993)(Vc,Pf)
(3)ウィリアム・バンフィールド:魂が家に帰った(2001)(室内Ens,声)
(4)アンソニー・ケリー:製粉工場(2005)(Fl,Cl,Vc,Perc)
マラルメ・チェンバー・プレイヤーズ、
(3)ネンナ・フリーロン(Vo)
録音:2008年
アメリカのアフリカ系アメリカ人の作曲家の作品を集めた楽しいアルバム。多
少の差はあれ、どの作曲家もジャズ、黒人霊歌の要素が含まれ、ブルース調あ
りスウィンギーな曲ありと理屈ぬきに楽しめる。

TROY1193 \1980
「タービュレント・ウィンズ(乱気流)」
-東ヨーロッパの木管アンサンブルのための音楽
(1)F.ファルカシュ(1905-2000):17世紀ハンガリー舞曲(1959)(全5曲)/
(2)エンドレ・セルヴァンスキー(1911-77):木管五重奏曲第1番(1953)/
(3)ジェルジ・リゲティ(1923-2006):6つのバガテル(1953)/
(4)パヴェル・ハース(1899-1944):木管五重奏曲Op.10(1929)
プレイリー・ウィンズ木管五重奏団
録音:2004-2005年
プレイリー・ウィンズ木管五重奏団は1996年に結成された。20世紀ハンガリー
の木管五重奏が集められているが現代音楽的要素は皆無で素朴な味わいある小
品ばかり。ファルカシュはリゲティの先生で明るく朴訥で親しみやすい音楽。
リゲティの木管五重奏曲はウィーン亡命前のまだ師匠ファルカシュと大先輩バ
ルトークの影響下にある民族的要素の濃い楽しい組曲。

TROY1195 \1980
ニュー・アメリカン・マスターズVol.3(世界初録音集)
エリック・エワゼン:パリサデ組曲(2007)/
ブライアン・ショーバー:ウィンド・スペース(2007)/
フレッド・メスナー:アイネ・クライネ・アーベント・ムジーク(2007)/
ディック・ハイマン:オウムのための寓話(2007)/
ランダル・E・ファウスト:3つのアメリカの肖像(2007)/
ベン・モデル:プログラムのスパイス(2005)
パリセイド・ヴィルトゥオーゾ:
【M.スウィンコスキ(Fl)、D.モクリンスキ(Cl)、ロン・レヴィ(Pf)】
録音:2007年
パリサデ・ヴィルトゥオーゾが委嘱した作曲家の作品を集めたアルバム。アメ
リカの中堅からベテランの作曲家の作品が収録。現代音楽というより良質のサ
ロン音楽といった趣向の内容。

TROY1196 \1980
「セカンド・チャンス」
-マーティン・ボイカン(b.1931)の音楽
(1)セカンド・チャンス/(2)ソングラインズ/
(3)モテット/(4)弦楽四重奏曲第3番
(1)(3)P.デラル(MS)、D.バーマン(Pf)
(2)S.ブレディ(Fl)、(2)H.ブラウン=ヒル(Vn)、
(2)(3)M.マルゴリーズ(Cl)、(2)(3)R.ポッパー=カイザー(Vc)
(4)リディアン弦楽四重奏団
録音:2007年
マーティン・ボイカンは作曲をピストン、コープランド、ヒンデミットに師事
しハーバード大学で学士号を取得。作品もそうした堅実な経歴を表すかのよう
に東海岸流の前衛アカデミズムの系統を受け継いでいる。ベルク、ウェーベル
ンらセリエリストの影響が濃く、緊密な構成のなかに乾いた抒情が漂う。

TROY1201/02 2枚組 \3960
ヨハン・シュトラウスII:喜歌劇《こうもり》(英語版)
ジョン・ナードリロ指揮
ケンタッキー大学歌劇場、
ケンタッキー大学交響楽団、
D.ジョンソン、J.ラドーサー、E.グラハムほか
録音:2007年
キワモノなどと思うなかれ。ウィーンの本家本元には及ばないとは言え、歌手、
オーケストラとも大健闘で、アメリカ特有のエンターテイメント精神にあふれ
ていて楽しい。英語版なのでミュージカルを聴いている気分に。それにしても
大学内の併設組織とは言え、地方都市でさかんにオペラ興業が行われているの
は日本としてはうらやましいところ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10-11 No.12

2010年11月13日 00時03分11秒 | Weblog
<BIS>
BIS SA 1829(SACD-Hybrid) \2500
ブルックナー:交響曲第2番ハ短調(1877年ノヴァーク版)
トーマス・ダウスゴー(指)
スウェーデン室内管
[録音:2009年1月/エレブロ・コンサートホール(スウェーデン)]
コンサートもCDも評価の高いダウスゴーがブルックナーに挑戦。それも壮大で
重厚、大音量が売りの交響曲をわずか40名余りの室内管弦楽団で料理するとい
う驚きの試み。ダウスゴーはこの作品に、ブルックナーがオルガンで瞑想、即
興するような非常に個人的な祈りの心情を見出し、それを念頭に交響楽を底流
とした室内楽的即興の集合体を描いたと述べています。その結果、かつて聴い
たことのないようなブルックナー像が出現しているとのこと。室内オーケスト
ラによるブルックナー、このアルバムが成功すれば全集も夢ではない、画期的
企画の胎動を感じます。

BIS SA 1817(SACD-Hybrid) \2500
(1)モーツァルト:ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563
(2)シューベルト:弦楽三重奏曲第1番変ロ長調 D.471
トリオ・ツィンマーマン
【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)、アントワーヌ・タムスティ(Va)、
クリスチャン・ポルテラ(Vc)】
[録音:2009年7月(モーツァルト)、2010年7月(シューベルト)
/旧ストックホルム音楽アカデミー]
弦楽三重奏ながら演奏時間50分、各奏者に協奏曲ばりの演奏技術を要求するモ
ーツァルトのディヴェルティメント K.563。ならばこそ、フランク・ペーター
・ツィンマーマン、アントワーヌ・タムスティ、クリスチャン・ポルテラで結
成したトリオに役者の不足はないと申せましょう。実際、久々の充実演奏で、
モーツァルト晩年の心のひだを絶妙に表現しています。驚異の弦楽トリオの出
現です。

BIS SA 1794(SACD-Hybrid) \2500
モーツァルト:
(1)ピアノ協奏曲第9番変ホ長調 K.271「ジュノム」
(2)同第12番イ長調 K.414
(3)ピアノと管弦楽のためのロンド イ長調 K.386
ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)、
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー
[録音:2009年11月/ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール]
プロジェクト進行中のベートーヴェンの協奏曲シリーズではスタインウェイの
モダンピアノを用いているブラウティハムが、1795年製アントン・ヴァルター
のフォルテピアノのコピーで挑んだモーツァルトの協奏曲。評価の高いソナタ
集と同じく、楷書的ながら愉悦と滋味あふれる演奏を繰り広げています。ヴィ
レンズ指揮ケルン・アカデミーも好演。

BIS SA 1868(SACD-Hybrid) \2500
グンナル・イデンスタム:ユッカスイェルヴィの歌
(1)ポエムI (2)夜の歌(サーミ語版) (3)八季 (4)初雪の踊り (5)風神 
(6)フィンランド人の踊り (7)水の精の歌
(8)夜の歌(スウェーデン語版) (9)冬至 (10)サーリ・ポルスカ 
(11)ハリング (12)凍った川上のトナカイ 
(13)春の踊り (14)夏の風 (15)夜の歌(フィンランド語版) (16)夜の歌II
(17)ポエムII (18)エピローグ
シモン・マライネン(ヨイク)、ブリタ=スティナ・シャッゴ(Vo)、
サンドラ・マルテレウル(Vn)、
トルビョルン・ヤコブソン(Sax)、グンナル・イデンスタム(Org、テープ)
[録音:2010年3月/キルナ教会(スウェーデン)]
オルガニストとしても高名なイデンスタムがスウェーデンの北極圏ラップラン
ドにある教会の400周年を記念して作曲した組曲。この地にはサーミ(ラップ人)、
スウェーデン人、フィンランド人が混在し、その多彩な文化風習と自然を描い
ています。まさにワールドミュージック的な内容で、北欧に興味のある方すべ
てにオススメです。

BIS 1624 \2380
C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.21
(1)ソナタ ヘ長調Wq50/1(H136) (2)同ト長調 Wq50/2(H137) 
(3)同イ短調Wq50/3(H138) (4)同ニ短調 Wq50/4(H139) 
(5)同変ロ長調 Wq50/5(H126) (6)同ハ短調 Wq50/6(H140)
ミクローシュ・シュパーニ(クラヴィコード)
[録音:2007年6月/ヘイッキ・サルヴェラ・ホール(フィンランド)]
C.P.Eバッハの時代以前、ある作品が曲中で反復される際、演奏者が自由に即興
するのが普通でした。しかし、演奏家が必ずしも即興をできなくなった世とな
り、CPEがそのやり方を示す目的で作曲したのがこの6篇のソナタ。そのような
条件下ながら、非常に芸術的で表情に富んでいるのがさすがと申せましょう。

BIS 1954 \1350
ペーテル・マッテイ-万華鏡
(1)オルフ:カルミナ・ブラーナ(室内楽版)より
(2)デュリュフレ:「レクイエム」より犠牲と祈りを
(3)同:ミサ「クム・ユビロ」よりグリーリアとベネディクトス
(4)ステンハンマル:フローレスとブランセフロール Op.3よりバラード
(5)アダン:オー・ホーリー・ナイト
(6)コルネリウス:三人の王
(7)ヴェンネルベリ:詩篇24
(8)シベリウス:栄誉はいらない
(9)伝承曲:ロンドンデリーの歌ほか
ペーテル・マッテイ(Br)、オルフェイ・ドレンガル、聖ヤコブ室内合唱団、
ルヴェ・デルヴィンエル、ローランド・ペンティネン(Pf)、
ロベルト・スンド、パーヴォ・ヤルヴィ、ゲイリー・グラーデン(指)ほか
[録音:1991-2006年]
廉価盤。1965年生まれのスウェーデンのバリトン、ペーテル・マッテイ。まさ
に脂の乗り切ったベテランである彼のベスト盤が登場です。メトやスカラ座で
も活躍する彼ですが、ここではオペラ・アリアではなく名盤の誉れ高いグラー
デン指揮によるデュリュフレのレクイエムほかを絶美に歌うものが集められて
います。柔らかく甘い歌声に酔わされます。




<ENZO Recordings>
EZCD 10013 \2450
日本語帯解説書付
製造:スペイン
エッセンシャル・デ・ムジカ エスパニョーラ
グラナドス :12のスペイン舞曲集 Op.37
(1)スペイン舞曲第1番ト長調「ガランテ、メヌエット」 
(2) 第2番ハ短調「オリエンタル」 
(3) 第3番ニ長調「ファンダンゴ」 (4) 第4番ト長調「ビジャネスカ」 
(5) 第5番ホ短調「アンダルーサ」 
(6) 第6番ニ長調「ロンダージャ アラゴネッサ」 
(7) 第7番ト長調「バレンシアーナ」 
(8)第8番ハ長調「サルダーナ、アストゥリアーナ」 
(9) 第9番変ロ長調「ロマンティカ」 
(10)第10番ト長調「メランコリカ」 (11)第12番イ短調「アラベスカ」 
(12)第11番ト短調「ボレロ」
比石妃佐子(Pf)
スペインに在住し、1986年よりサグラダファミリア聖堂にて定期演奏会を継続、
スペインで最重要とされるぺララダ城、夏のインターナショナルフェスティバ
ルにも出演するなど現地で活躍するピアニスト比石妃佐子の最新録音。比石は
デ・ラローチャ、カルメン・モンポウらに師事。スペイン・マリア・カナルス
国際コンクール名誉賞受賞、スイス・ピアノ80コンクール第一位優勝など輝か
しい実績を持つ。そんな比石がライフワークとして取り組むスペイン音楽は日
本でも評価が高い。2011年4月には東京でリサイタルが予定されている。
なお、比石の夫はサグラダファミリア聖堂の主任彫刻家としてコーヒーのテレ
ビCMにも出演した外尾悦郎氏。
『アントニ・ガウディの死後も建築が続くサグラダ・ファミリア聖堂の彫刻家
であり、私の夫でもある外尾悦郎とのスペインでの生活は、かれこれ20年以上
になりました。夫が、偉大なガウディが目指した方向を見て彫刻しているのと
同じように、私もスペイン音楽の神髄を日本人の感性を持って追求し続けてき
ました。それが10年をかけて師ラローチャと校正したアルベニス「イベリア組
曲」の出版、地元で大変栄誉あるアルベニス・メダルの受賞へとつながりまし
た。このCDも、そんな成果の一つです。この演奏を通じてスペインの魂を皆様
のお手元にお届けできればとても幸せです。(比石妃佐子)




<STUDIO FROHLA>
GAIA-CD010 \3150
「大樹の雫」
1. クライスラー:美しきロスマリン op.55-4
2. クライスラー:中国の太鼓 op.3
3. ジョン・ケージ:夜想曲
4. ヴィエニャフスキ:グノーの「ファウスト」の主題による幻想曲 op.20
5. ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」ト長調 op.78
6. J.シュトラウス:ピチカート・ポルカ(多重録音)
石亀協子(ヴァイオリン)
中川賢一(ピアノ)
録音:2010年2月9日、16日/三鷹市芸術文化センター 風のホール
石亀協子のデビュー・アルバム。振幅の大きい旋律の歌い方、スケールの大き
な音楽作り、ひたむきで瑞々しい感性に彩られた音色、そして確かな技巧で聴
き手を感動させます。聴き手の感情にすっと入りこんできて聴き手を魅了しま
す。ジョン・ケージでは出身地・秋田県の世界遺産である白神山地の大樹の下
で撮影されたジャケット写真からも石亀の大らかな人柄が伝わってきます。
アルバムタイトルの通り、神秘的な森に育まれた大樹を思わせるおおらかな石
亀の魅力が詰まった1枚です。
=石亀協子(ヴァイオリン)=
秋田市出身。桐朋女子高等学校音楽科を卒業後に留学。ウィーン国立音楽大学
にてライナー・キュッヘル氏に、ドイツ・リューベック国立音楽大学シュムエ
ル・アシュケナージ氏に師事、5年間に渡り研鑽を積む。
ミケランジェロ・アバド国際バイオリンコンクールにて最高位、他国内外のコ
ンクールにて多数入賞。ヨーロッパ、アメリカ各地でソロリサイタルをはじめ
多くの室内楽等のコンサートに出演。ソリストとして仙台フィルハーモニー管
弦楽団、東京フィルハーモニー管弦楽団、東京シティ・フィルハーモニック管
弦楽団等と共演。
ザルツブルク音楽祭、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭、宮崎国際音楽
祭など国内外の多数の音楽祭に参加。現在は、テレビ、雑誌、新聞等各メディ
アにも取り上げられ、ソロ、室内楽を中心に多方面に亘り活動する一方、後進
の指導にもあたっている。トウキョウ・モーツァルト・プレイヤーズメンバー。
加藤道子、鷲見健彰、徳永二男、江口有香、小林健次、篠崎史紀、ミハエラ・
マーティン各氏に師事。



<Pro Musica>
PPC 9061 \2280
静かな村に明るい光が-オスロ大聖堂少年聖歌隊のクリスマス
ラーシュ・ソロース d.y./マグネ・H・ドローゲン編:静かな村に明るい光が
アドルフ・アダン/マグネ・H・ドローゲン編:
聖らに星すむ今宵(オー・ホーリー・ナイト)
エミー・シェーレル/エルセ・ベルントセン・オース編:
たくさんのキャンドルに灯がともった
ジョン・F・ウェイド/サー・デイヴィッド・ウィルコックス編:
神の御子は今宵しも
伝承曲/マグネ・H・ドローゲン編:つねに待ち望む心を
スタングヴィークの伝承曲/トロン・H・F・クヴェルノ編:
それは愛らしい幼子が
ヤコブ・ゲアハー・マイデル:青空はうるわしく
フランツ・クサヴァー・グルーバー/マグネ・H・ドローゲン編:きよしこの夜
フランク:天使の糧
J・A・P・シュルス/トロン・H・F・クヴェルノ編:
あなたの小さな軍隊がやってきます
サン=サーンス:クリスマス・オラトリオ Op.12-いけにえを捧げよ
ブラームス:
コラール前奏曲「一輪のばらは咲きて(エサイの根より)」Op.122-8
ミヒャエル・プレトーリウス/トロン・H・F・クヴェルノ編:
一輪のばらが咲いた
ニルス・W・ゲーゼ/マグネ・H・ドローゲン編:
クリスマスイブ「幼子イエスはかいばおけに横たわり」
シュレジェン民謡/テリエ・クヴァム編:この世はうるわし
オスロ大聖堂少年聖歌隊 マグネ・H・ドローゲン(指) 
アンデシュ・アイステン・ダール(Org)器楽アンサンブル
ベンヤミン・T・イーサクセン(ボーイソプラノ) 
マリアンネ・ベアテ・シェラン(Ms)  ヨハネス・ヴァイサー(B)
録音:2008年1月11日-12日、4月4日-5日 
ブラゲルネス教会(ドランメン、ノルウェー)
制作:ヴェーガルド・ランドース  エンジニア:トマス・ヴォルデン
「静かな村に明るい光が 夜どおし煌めく たくさんの子どもたちが手に 天
のともしびをにぎる……」。なつかしい歌、新しい響き。オスロ大聖堂少年聖
歌隊によるクリスマス・アルバム。
オスロ大聖堂少年聖歌隊は、合唱指揮者のテリエ・クヴァム(1944-)とカール・
ホグセット(1941-)が1985年に新たに創ったアンサンブルです。イギリス国教会
の聖堂聖歌隊にならい、少年全員がソプラノパートを歌いアルトパートをカウ
ンターテナーが担当するスタイルを採っています。
ノルウェーの教会音楽家、ラーシュ・ソロース d.y.のキャロル「静かな村に明
るい光が」に始まるクリスマスアルバム。少年聖歌隊に大聖堂の青年聖歌隊メ
ンバーが加わり、ソプラノ、カウンターテナー、テノール、バスの4声部で歌
われます。指揮者のマグネ・H・ドローゲンは、2002年から少年聖歌隊の音楽
監督を務め、2003年には大聖堂のアシスタント・オルガニストにも任命されま
した。ソロを歌うのは、少年聖歌隊のメンバー、ベンヤミン・T・イーサクセ
ン、メッツォソプラノはマリアンネ・ベアテ・シェラン、バリトンはヨハネス
・ヴァイサー(ヨハンネス・ヴァイセル)。ブラームスのコラール前奏曲を弾き、
合唱の伴奏を担当するアンデシュ・アイステン・ダールは、録音セッションの
行われたブラゲルネス教会のオルガニストです。伝統のキャロルを編曲したの
は、クヴァム、エルセ・ベルントセン・オース、サー・デイヴィッド・ウィル
コックス、指揮者のドローゲン。「マタイ受難曲」(Aurora ACD4994)を作曲し
たトロン・H・F・クヴェルノは3曲を担当し、ノルウェー語歌詞のつけられた
プレトーリウスの「一輪のばらが咲いた」は、バリトンソロと弦楽四重奏をと
もなう作品に編曲しています。




<SUPRAPHON>
SU 4033 \1780
「純潔なる聖母マリア-モラヴィアの待降節の歌&降誕祭(クリスマス)の歌」
1/ Kyrie eleison 1:08
2/ What happened that night 2:36
3/ What happened, what occurred 1:27
4/ There was a green meadow 1:42
II. Gloria
5/ Gloria in excelsis Deo 1:36
6/ It’s already winter, frost 1:17
7/ Shepherds herded sheep 2:33
8/ Are they Valachs? 0:57
9/ Everyone rejoice 1:49
III. Credo
10/ How beautiful the sun 2:18
11/ The Lord’s power 4:32
12/ The prophets foretold 3:28
13/ Christ, dear son 0:56
IV. Sanctus
14/ Welcome, Jesus Christ 2:21
15/ Visit us, little child 2:53
16/ Oh, Holy Virgin 3:39
17/ This joyous child 2:51
V. Benedictus
18/ The Lord’s Archangel came down from heaven 2:20
19/ Joseph, my dear 2:11
20/ Blessed, revered 1:00
21/ I know a grove 1:23
22/ It was winter 3:45
23/ Cold water springs 2:09
VI. Agnus Dei
24/ The Virgin Mary wandered the world 3:40
25/ The Lord’s son was born to us 2:18
ズザナ・ラプチコヴァー(ヴォーカル、ツィンバロン) 
ヨゼフ・フェチョ(コントラバス、ツインバロン)
ロスティスラフ・フラシュ(サキソフォン) 
イヴァン・ヘラーク(ヴァイオリン、ヴィオラ)
オンドジェイ・クライニャーク(ピアノ) 
カミル・スレザーク(パーカッション)
モラヴィア民謡のシンガーとして、またツィンバロン奏者として知られるズザ
ナ・ラプチコヴァーの歌うクリスマス・アルバム。ほとんど知られていないモ
ラヴィア地方に伝わるキャロルや、バロック時代の聖歌から選り抜いた内容は
素朴な味わいが新鮮。クリスマス・シーズンが過ぎたあとにもいつまでも心に
幸せな気分を残してくれるアルバムです。




<DOREMI>
DHR 7998 \2080
「ヤッシャ・ホーレンシュタインVol.2 / ショスタコーヴィチ、ヒンデミット
&コルンゴルト」
・コルンゴルト:「ヴィオランタ」より前奏曲と謝肉祭の音楽
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1965年6月2日ロンドン、キングズウェイ・ホール(セッション)
・ショスタコーヴィチ:交響曲第1番ヘ短調Op.10
 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
 録音:1970年7月18日イギリス、ノッティンガム音楽祭(ライヴ)
・ヒンデミット:交響曲「画家マチス」
 フランス国立放送管弦楽団
 録音:1954年5月27日(ライヴ)
ヤッシャ・ホーレンシュタイン(指揮)
巨匠の貴重な指揮姿を収めたベートーヴェンの「第九」DVD(DHR7960)が、おお
きな反響を呼んでいるDOREMIのホーレンシュタイン第2弾。
別のレーベルで以前CD化されたことがあるショスタコーヴィチの交響曲第1番は、
マーラーを得意とした巨匠が聴かせる個性的な演奏としてファンのあいだでは
よく知られているものですが、廃盤で長らく入手難が続いていたため、このた
びのカタログ復活はうれしいところです。
早熟の天才コルンゴルトが17歳のときに書いた「ヴィオランタ」からの2曲は、
1980年代初めにごく短い期間アナログ盤でリリースされ、当時、演奏のすばら
しさで評判となったもので、おそらくこのたびが初CD化。
ヒンデミットの交響曲「画家マチス」は、ホーレンシュタインには1972年の
LSOとのステレオ・セッション録音もありますが、そちらの評価が高かっただけ
に、このフランス国立放送管とのライヴも期待が持てそうです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする