クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

10-01 No.12-1

2010年01月16日 18時12分04秒 | Weblog
<Orchid Classics>
ORC100005 \1750
1-3.ロージャ(1907-1995):ヴァイオリン協奏曲 Op.24
4-6.コルンゴルト(1897-1957):ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35
7.ポンセ(1901-1987):小さな星(ハイフェッツ編)
8.ベンヤミン(1893-1960):ジャマイカン・ルンバ(プリムローズ編)
9.フォスター(1826-1864):金髪のジェニー(ハイフェッツ編)
7-9…管弦楽版編曲 P.アッシュ
演奏 :マシュー・トラスター(ヴァイオリン)/デュッセルドルフ交響楽団/
篠崎靖男 (指揮)
ORCHID CLASSICSレーベルの創立者である、イギリスのヴァイオリニスト、マシュ
ー・トラスターの初の協奏曲録音です。ロージャもコルンゴルトもハイフェッツ
が初演した作品ということで、3つの小品も含め「名手へのオマージュ」という
コンセプトに沿った聴き応えたっぷりの 1枚です。ロージャのヴァイオリン協奏
曲は、最初からハイフェッツに演奏してもらうことを夢見て書かれたものです。
ロージャ自身はハイフェッツとは面識がなかったものの、彼の伴奏者であるエマ
ニュエル・ベイを知っていたため、この曲を聴いてもらう機会を得たそうです。
この曲を気に入ったハイフェッツは、若干の譜面の変更を依頼し、1956年1月に
初演、続いて RCAに録音もして、この曲を紹介することに力を尽くしたのです。
一方、コルンゴルトの協奏曲は、ハリウッドの作曲家として人気を得たウィーン
生まれの作曲家の心の底にずっと溜まっていた「純音楽への思い」が結実した名
作として知られています。甘くとろけるようなメロディと、官能渦巻くオーケス
トラの融合は 20世紀のヴァイオリン協奏曲の中でも一際輝く魅力を放ち、こち
らもハイフェッツの演奏が長らく BESTと称されていました。最近ブームを迎え、
様々な演奏家たちがこの曲を取り上げていますが、このトラスターの演奏は
1711年製のストラディヴァリをハイフェッツ自身が使用したの弓の1つを使って
いるところが聴きどころです。

ORC100006 \1750
シューベルト(1797-1828):歌曲集「美しき水車屋の娘」 D795
演奏 :ジェームス・ギルクリスト(テノール)/アンナ・ティルブルック(ピアノ)
シューベルトの名作「水車屋の娘」にはすでに様々な名唱が存在し、聴き手とし
ても選択肢が多すぎて迷ってしまうほどですが、そんな中に新たな 1枚を投入い
たします。ここで見事な歌唱を聴かせるギルクリストは 1970年生まれのイギリ
スのテノールです。最初は医者として薬学を学びつつ、ケンブリッジ・キングス
・カレッジ聖歌隊で歌っていましたが、1996年に完全に音楽家へと転向し、以降
は合唱団のソリストを務めたりコンサートで歌ったりと八面六臂の活躍をしてい
ます。イギリス室内管弦楽団を始めとしたイギリスの主要オーケストラと共演し、
高い評価を得ています。このシューベルトの「水車屋」も彼の得意とするレパー
トリーで、ピアニストのアンナ・ティルブロックとツアーを組み全英中でコンサ
ートを開き喝采を浴びています。線は細めで端正な声質が魅力で、この曲集が要
求する「一途な若者のひたむきさ」を存分に表現しきった素晴らしい仕上がりで
す。とりわけ甘さたっぷりの高音は彼ならではのもの。全20曲での緊張感を湛え
つつも情感溢れる歌いぶりには思わず感動します。

RPOSP005 2枚組 \1750
モーツァルト(1756-1791):管楽作品コレクション
CD1:
1.クラリネット協奏曲イ長調 K622/2.ホルン協奏曲第4番変ホ長調 K495/3.ディ
ヴェルティメントニ長調 K136/
CD2:
1.フルート協奏曲第1番ト長調 K313/2.オーボエ協奏曲ハ長調 K314/3.ファゴ
ット協奏曲変ロ長調 K191
演奏 :マイケル・ホワイト(クラリネット)/マーティン・オーウェン(ホルン)/
アンドリュー・ニコルソン(フルート)/ジョン・アンダーソン(オーボエ)/ダニ
エル・ジェミソン(ファゴット)/ニコラス・クレオベリー(指揮)/ロイヤル・
フィルハーモニー管弦楽団
2005年1月.4月録音。ロイヤル・フィルの首席奏者たちによる、目の覚めるほど
素晴らしいモーツァルトの協奏曲集です。

RPOSP006 2枚組 \1750
チャイコフスキー(1840-1893):バレエ音楽「くるみ割り人形」全曲 Op.71
演奏 :デイヴィッド・マニノフ(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
名指揮者マニノフが死の直前1995年に残した、目の覚めるほど素晴らしいチャイ
コフスキーです。

RPOSP012 \1750
バレエ音楽「誰がかまうものか」(原曲:ガーシュウイン、 H・ケイ編 )
1.ストライク・アップ・ザ・バンド/ 2.ギター弾きの恋/3.Somebody loves me
/4.Bidin' my time/5.ス・ワンダフル/ 6.ドゥ・ドゥ・ドゥ/7.ザ・マン・
アイ・ラヴ/8.ステアウェイ・トゥ・パラダイス/9.Embraceable You/
10.Fascinatin' Rhythm/11.誰がかまうものか/12.My One and Only/13.リザ
/14.アイ・ガット・リズム/ 15.プロムナード -ウォーキング・ザ・ドッグ
/16.「ポーギーとベス」交響的情景(R.ベネット編)/17.キューバ序曲
演奏 :ヴィヴ・マクリーン(ピアノ)…1-14/サイモン・リー(指揮)…1-16/
ジョン・ボルティモア(指揮)…17/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
「誰がかまうものか」とはガーシュウインのソングブックの名曲を H.ケイが管
弦楽版にアレンジ、楽しいバレエ音楽に仕上げたものです。ゴージャスなサウン
ドにメロメロです。他にも「ポーギーとベス」の名場面集や「キューバ序曲」な
ど、ガーシュウイン好きにはたまらない 1枚です。2007年の録音。

RPOSP013 \1750
ベートーヴェン:(1770-1827)ピアノ協奏曲第4番, 第5番
1.ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
2.ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73「皇帝」
演奏 :マリオ・ガレアーニ(ピアノ)
グルジェゴルス・ノヴァーク(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
2007年の録音。ソリストを務めるガレアーニはイタリア、メッシーナ生まれのピ
アニスト。アルド・チッコリーニの薫陶を受けた実力派です。明るい開放的な音
色が特色で、ロイヤル・フィルの華麗な音色と相俟って、素晴らしいベートー
ヴェンを聴かせてくれます。

RPOSP014 2枚組 \1750
シューマン(1810-1856):交響曲全集
CD1:
1.交響曲第1番変ロ長調 Op.38「春」
2.交響曲第2番ハ長調 Op.61
CD2:
1.交響曲第3番変ホ長調 Op.97「ライン」
2.交響曲第4番ニ短調 Op.120
録音 2008年2月4.5日(2番&4番)2009年1月6.7日(1番&3番)
演奏 :グルジェゴルス・ノヴァーク(指揮)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ロイヤル・フィルの首席准指揮者としてじっくり活動しているノヴァークの手堅
い演奏を。これがなかなか遅めのテンポの熱いシューマンで、気楽に聴こうと思
うと火傷するかもしれません。

RPOSP015 \1750
スペイン・ギター音楽の祭典
1.ロドリーゴ(1901-1999):アランフェス協奏曲/ 2.バカリッセ:コンチェルティ
ーノイ短調より第2楽章ロマンス/ 3.ジョルジュ・ビゼー(1838-1875):カルメン
組曲第1番より抜粋/4.ロドリーゴ:ある貴紳のための幻想曲/ 5.モレノ=トロ
ーバ:ギター・ソナチネ(ギターと管弦楽編)/6.ロッシーニ(1792-1868):歌劇
「セヴィリャの理髪師」より序曲
2007年12月12.13日録音
演奏 :ローランド・サード(ギター)…1.2.4.5/フアト・マンスロフ(指揮)/
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
30年以上のキャリアを持ち、40カ国以上の都市でソロ・リサイタルを開く実力派
ギタリスト、ローランド・サードの最も得意とするスパニッシュ・ギター音楽。
最初のロドリーゴから魅力満載。ゆったりとしたオーケストラも鄙びた魅力を添
えています。

RPOSP017 \1750
ベスト・オブ・ボンド
1.ジェームズ・ボンドのテーマ(1962)/2.ダイヤモンドは永遠に/ 3.サンダー
ボール作戦/4.ゴールドフィンガー/5.ゴールドフィンガー…フォート・ノック
スへの夜明けの襲撃/ 6.美しき獲物たち/7.黄金の銃を持つ男/8.私を愛した
スパイ/9.ロシアより愛をこめて/10.消されたライセンス/11.ユア・アイズ・
オンリー/12.私を愛したスパイ/13.死ぬのは奴らだ/14.007は二度死ぬ/15.
カジノ・ロワイヤル/16.トゥモロー・ネバー・ダイ
演奏 :カール・デイヴィス(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ロイヤル・フィルお得意のレパートリーをカール・ディヴィスの極上の指揮で。
これは一度聴くと頭から離れません。 2008年の録音です。

RPOSP018 \1750
デレク・ハンモーツァルトを弾く!
1.3台のピアノのための協奏曲ヘ長調 K242/2.2台のピアノのための協奏曲変ホ
長調 K365/3.ロンドニ長調 K382/4.ロンドイ長調 K386
録音 2008年9月12.13日
演奏:デレク・ハン(ピアノ)/ウー・ハン(ピアノ)…1.2のみ/ペーター・アシモ
フ(ピアノ)…1のみ
マッシモ・クアルタ(指揮者)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
中国系アメリカ人ピアニスト、デレク・ハンの久々の新譜。ジーナ・バッカウア
ーやリリー・クラウス直伝のモーツァルトをたっぷりお楽しみください。柔らか
い響きにうっとりします。

RPOSP019 3枚組 \1750
シンフォニック・ロック
演奏 : ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/VA
ロイヤル・フィルのお得意のゴージャスにアレンジされた POPS集大成。 CD3枚
に3時間以上、これでもかとばかりの極彩色世界です。クイーンの「ボヘミアン
・ラプソディ」やオアシス、ノラ・ジョーンズ、ボン・ジョヴィ、ツェッペリ
ン、ビートルズなどの超有名曲がたっぷり入ってます。もちろんマイケルの「ス
リラー」も。日曜の午前のAM放送のようなゆるーい感じがたまりません。これは
ゴキゲンです。

RPOSP021 3枚組 \1750
フィルムハーモニック
演奏:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/VA
こちらは映画音楽名曲集。「ロッキー」や「インディアナ・ジョーンズ」のテー
マなどの有名曲が、また違った味わいで楽しめます。BGMにも最適。全ての人に
オススメしたい 3枚組です。

RPO019 \1750
アメリカン・クラシック
1.ガーシュウイン(1898-1937):パリのアメリカ人
2.コープランド(1900-1990):組曲「ビリー・ザ・キッド」
3.レナード・バーンスタイン(1918-1990):
ウェスト・サイド物語よりシンフォニック・ダンス
2006年7月録音
演奏 :ジョン・ボルティモア(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
21世紀、最もエキサイティングな指揮者、ジョン・ボルティモア(もともとは打
楽器奏者出身!)。彼が繰り出す華麗なる音によるパンチをお楽しみください。

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10-01 No.12-2

2010年01月16日 18時11分37秒 | Weblog
<ジェイズミュージック・レーベル(日本)>
JMCC-20216 \2800
「赤いはりねずみ」-ウィーンのブラームスと仲間たち
ロベルト・フックス(1847-1927):チェロ・ソナタ第1番ニ短調op. 29
ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899):
ロマンス第1番 ニ短調 op. 243/ロマンス第2番 ト短調 op. 255/ロマンス「甘
美な涙」ト長調op. posth.
アントニン・ドヴォルジャーク(1841-1904):ロンドト短調 op. 94
ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
チェロ・ソナタ第2番 ヘ長調op. 99/ハンガリー舞曲第13番(ピアッティ編)/
子守歌op. 49/4(サルター編)
平野玲音(チェロ)、スレブラ・ゲレヴァ(ピアノ)
<赤いはりねずみ――ウィーンのブラームスと仲間たち> に寄せて
フランクのチェロ・ソナタをメインにしたデビュー盤「レイネデビュー」
(JMCC20202)につづいて、平野玲音が2枚目のディスクをリリースする。それは
<赤いはりねずみ-ウィーンのブラームスと仲間たち>という表題のもと、ブラ
ームス作品と、ブラームスが交友を持った当時のウィーンの作曲家の作品で固
められた明確なコンセプトに基づくアルバムだ。
ブラームスのチェロ作品といえば、2つのソナタがあまりにも有名で、頻繁に演
奏会でも取り上げられている。けれども、ブラームスが高く評価したロベルト・
フックスのソナタとなると、その存在すらほとんど知られていない状態だ。ブラ
ームスは彼を評して「素晴らしい音楽家。すべてがとても繊細に、巧みに、魅力
的に描かれていて、いつも喜びを与えてくれる」と語ったという。試聴盤をきい
て、そうしたブラームスの判断が正しいことを実感した。
全く異なった個性を持ったヨハン・シュトラウス2世もブラームスが高く評価し
た作曲家の一人。そして、ドヴォルジャークは彼がその才能を「発見」し広く
世に送り出した関係にある。彼らの作品も珠玉の輝きを放つものである。そし
て、メインのブラームスのソナタ第2番は、改めて言うまでもなく、チェロとい
う楽器の持つ可能性を突き詰めた名作のひとつである。
平野の近年の活動に接していると、その進境の著しさに驚かされる。演奏家とし
ての経歴の積み方は、大きな回り道をした彼女だが、そこで得た経験が大きく
生かされてきた感がある。以前は知的な面がやや勝っていた印象もあったが、
知・情・意のバランスが高い次元で均衡し、着実に円熟への道を歩んでいる感
がある。そして、彼女の何よりの強みはウィーンを本拠として活動することに
よって音楽の都の伝統をごく自然な形で受け継いでいるところだ。このディス
クは、格好の素材といえる。
(岡本 稔/音楽評論家)




<ALBANY>
TROY1148 \1980
(1)バーバー:ヴァイオリン協奏曲(1939)
(2)デヴィッド・ストック:ヴァイオリン協奏曲(1995)
(3)コープランド:ヴァイオリン・ソナタ(1943)
(ジェラルド・エリアス編、室内管弦楽伴奏版)
アンドレス・カルデネス(Vn)、
イアン・ホブソン指揮
(1)(2)シンフォニア・ヴォルソヴィア、
(3)シンフォニア・ダ・カメラ
録音:2004-2007年
20世紀アメリカのヴァイオリン協奏曲集。アダージョで有名なバーバーのヴァイ
オリン協奏曲は予想に違わぬロマンティックな名品。問題意識がない!と言われ
れば、確かにその通りの保守的な作風だが、20世紀のメンデルスゾーンかグラズ
ノフ?とでも言いたくなるような美しい旋律にあふれている。ストックはピッツ
バーグ響とシアトル響のコンポーザー・イン・レジデンスでヴァイオリン協奏曲
はピッツバーグ響100周年記念としてマゼールとカルデネスによって初演された。
ハリウッドのSFスペクタクル映画のようなダイナミックな曲でジェームズ・ホー
ナーかアラン・シルヴェストリあたりを彷彿とさせる。おしまいはコープランド
のヴァイオリン・ソナタの珍しいオケ版。ヴァイオリンのカルデネスはピッツバ
ーグ響のコンサート・マスターを長年勤めたベテラン。

TROY1142 \1980
「タッチ/ザ・トッカータ・プロジェクト」
-1900年以降のピアノ・トッカータ集Vol.1「アメリカの作曲家」
ローレム:トッカータ/ジョージ・アンタイル:トッカータ第1番、第2番
アーヴィン・ファイン:小さなトッカータ/ロイ・ハリス:トッカータ
メノッティ:リチェルカーレ、トッカータ/パーシケッティ:トッカータ第1-3番
ほかホイビー、サワビー、ロウェル・リーバーマン、ベンジャミン・リース、
マーク・ルイス・レーマン、ムチンスキー、レイモンド・レーウェンタール、
ウォリングフォード・リーガー、ジェイムズ・バスティアンの作品全20曲
フィリップ・アマロング(Pf)
20世紀に書かれたトッカータばかりを集めたユニークなアルバム。その第1巻は
アメリカの作曲家特集。ローレム、アンタイルらの薬味の効いたハーモニーと
メカニックな音楽は20世紀前半のアメリカの台頭と躍進そのものであり、その
楽観ぶり脳天気ぶりが楽しい。一聴してプロコフィエフ、ミヨー、サティらの
影響を受けた作曲家が多いようだ。後のアメリカのミニマリストたちは意外と
この時代のこういう音楽の影響(もしくは先祖帰り?)を受けているのかもしれ
ない。今だったらジョン・アダムスが書きそうな曲もある。

TROY1134 \1980
「ドナルド・サー(b.1936)の音楽」
(ユニコーンと淑女/ヴァイオリンとピアノのための子守唄/パークアヴェニュ
ーのサトリ(悟り)/カテーナI-III/反復しながら交差するネオ・プラトニック
な結句/打楽器アンサンブルのためのレッド・ダスト)
デヴィッド・フース(指揮)
フランク・エプスタイン(指揮)
カレッジ・ニュー・ミュージック
録音:1972-2008年
ドナルド・サーは韓国人を両親に1936年ホノルルで生まれた。プリンストン大学
でロジャー・セッションズに師事。現在はボストンを中心に活動している。ウェ
ーベルンの影響を感じさせる点描的な音楽に韓国の民族音楽の要素をブレンドし
たような作風。

TROY1137(DVD-Video) \1980
シャマイム(shamayim)-エリオット・キャプラン(映像)とデヴィッド・フェルダ
ー(音楽)による映像作品
(1)チャッシュマル(2)サ・アラー(3)黒い炎/白い炎
ニコラス・イッシャーウッド(バス・ヴォイス)、
制作:2009年
声とコンピューター合成による音響が水面の波紋や木々の映像とともにまったり
とした時間を作り出すアンビエント・ヴィデオ。

TROY1141(SACD-Hybrid) \1980
(SACDハイブリッド)
ケリー・ターナー:管弦楽作品集
(1)交響詩「カランカワ」
(2)序奏とメイン・イヴェント-ホルン四重奏と管弦楽のための
(3)チューバ協奏曲
(4)低音ホルンと室内オーケストラのための協奏曲
ダリウス・ヴィスニェフスキ指揮
シンフォニア・ユヴェントゥス(ポーランド青年交響楽団)、
(2)アメリカン・ホルン四重奏団、
(3)カイル・ターナー(Tba)、
(4)チャールズ・パットナム(F.h)
録音:2009年1月
ケリー・ターナーはケルン・ギュルツェニヒ管やアンサンブル・モデルンでホル
ン奏者として活躍し、アメリカ・ホルン四重奏団のメンバーも務めるプレイヤー
兼作曲家。オーケストラの機能とダイナミズムをフルに駆使した管弦楽作品を作
る。ジョン・ウィリアムズ、ショスタコーヴィチ、アイヴズ、クラム、その他、
ありとあらゆるハリウッドの映画音楽の影響を恥ずかしげもなく受けつつ自分の
ロマンをブルドーザーのごとく推し進めてゆくパワーには脱帽。《カランカワ》
はアメリカ先住民の神話に基づく交響詩で先住民の旋律やドンドコドンという
野性的なリズム、また時にベン・ハーのサントラみたいな崇高な響きがあふれ
ている傑作。オーケストラはセムコフが設立し、さきごろ発売になったシュー
ベルトの「グレート」交響曲(CD ACCORD,ACD146)が話題のポーランド青年交響
楽団、SACDハイブリッドでの発売です。

TROY1143 \1980
カーソン・クーマン(b.1982):
オラトリオ「神の愛の啓示」
レベッカ・ヘニング(S)、ジョナサン・マーク・ロバーツ(Br)
ルパート・グフ(指揮)バットリック・シンフォニア
ロンドン大学ロイヤル・ハロウェイ校合唱団
録音:2009年6月26日
クーマンは1982年生まれの米国の作曲家。オラトリオ「神の愛の啓示」は2009年
の新作。14世紀英国の女性キリスト教神秘主義者ノリッチのジュリアンによる
『神の愛の十六の啓示』によるオラトリオ。ロンドン大学ロイヤル・ハロウェイ
校合唱団の依頼によって作曲されたもの。題材通り、神秘的で美しい曲である。

TROY1144 \1980
アンソニー・ブラント:
(1)室内オペラ「何かの誕生」
(2)歌曲「ドラゴンと不死者」/眠りの歌
(3)クリーリー歌曲集
キャロル・ベネット(S)、
(1)マイケル・キオルディ(Br)、
ジョナサン・シェイムズ(指揮)、マイア弦楽四重奏団、
ブレイク・ウィルキンズ(打楽器)
(2)エンソ弦楽四重奏団、(3)ブライアン・コネリー(Pf)
アンソニー・ブラントは1961年生まれの米国の作曲家。「何かの誕生」は、30分
ほどの5幕の小オペラ。クリーリー歌曲集は、ロバート・クリーリー(1926-2008)
の詩に曲をつけたもの。

TROY1145 \1980
「形をもった風景」-トム・シプロの声楽作品
《ノッドの島・・・》/《エクアドルの船員》/《ゴーイング》/《雨》
《形をもった風景》
マリー・アン・ハート(MS)、モニカ・ハート(S)ポール・スペリー(T)、
デヴィッド・ストック指揮
ピッツバーグ・ニューミュージック・アンサンブルほか
トム・シプロはニューヨークを中心に活動する作曲家でこれまでにアメリカの詩
人の詩に多くの音楽を作曲している。調性に基づく、抒情的で温かな作風。歌曲
というよりモノ・オペラといった趣き。

TROY1146/47 2枚組 \3960
ヴィクター・ハーバート(1859-1924):「帽子店の娘」
サラ・アン・ミッチェル(フィフィ),トッド・ストレンジ(エティエンヌ),
ジュリー・ライト(セシリ嬢),ボイド・マッカス(サン・マール伯爵),
デニス・ジェシー(ハイラム・ベント),ジェイコブ・アレン(ガストン),ほか
マイケル・ボロウィッツ(指揮)オハイオ・ライト・オペラ
録音:2009年
ヴィクター・ハーバード(1859-1924)は、アイルランド出身で米国に移住した作
曲家。ライトオペラの分野で活躍した。「帽子店の娘」は、1905年に初演された
作品。パリの帽子店の人気モディスト(フランス語で洋服や帽子の仕立職人のこ
と。この場合は帽子店のカリスマ店員といった意味)であるフィフィを他店に引
き抜かれたくないセシリは、彼女を息子のガストンと結婚させようとする。フィ
フィは大尉エティエンヌを愛しているのだが、身分違いの恋だとエティエンヌの
親族から反対されている。ところがパトロンを得たフィフィは歌手として大成功
を収め、ついにエティエンヌと結ばれる、という話。ハーバートの作品復活に力
を入れているオハイオ・ライト・オペラの上演。

TROY1151 \1980
「ディーズ・アー・ディファレント・タイムズ」-メアリー・リー・テイラー・
キノシアン:ピアノ三重奏曲作品集
(ジ・アメリカン・ストーリー/喚起:2001年9月11日の追憶に/四大元素)
アップトン・トリオ:【メアリー・リー・テイラー・キノシアン(Vn)、
デュサン・ヴカイロヴィッチ(Vc)、ビリー・シェファード(Pf)】
録音:2009年
メリー・リー・テイラー・キノシアンはサン・ホセ響、ナッシュビル響、グリー
ンビル響のコンサート・マスターを歴任、近年は作曲と室内楽に力を注いでい
る。収められた作品はジャズ、ロックと現代音楽の要素を融合した作風で、弦
楽四重奏だったらクロノス・カルテットが喜んでレパートリーにしそうである。

TROY1154 \1980
「アメリカン・ハンドスタンズ」
(1)デヴィッド・デル・トレディチ(b.1937):3つのジムノペディ
(2)エリック・モー(b.1954):バラード「悲しい三人組の伝説」
(3)トム・シプロ(b.1957):2つの瞑想、睡蓮
(4)レオ・オーンスタイン(1892-2002):
2台ピアノのためのソナタ(ピアノ協奏曲からの作曲者自身による編曲)
ジーン・ゴラン(Pf)、
(4)クリストファー・オールドファーザー(Pf)
録音:2008/2009年
ピアノのゴランはフィリップ・グラス・アンサンブルのメンバーとして長く活動
する一方、ブルックリン・フィルハーモニック・チェンバー・プレーヤーなどで
ソリストとしても活動している。現代音楽のスペシャリストで、ここに収められ
た都会的でロマンティックな作品に彼女の特性が生かされている。

TROY1155 \1980
エズラ・ラダーマンの音楽Vol.9
弦楽四重奏曲第9番/第11番/第12番
アリアンツァ弦楽四重奏団
エズラ・ラダーマンは1924年ブルックリン生まれの作曲家で室内楽を中心に多く
の作品を発表、CDもALBANY以外からたくさん出ている。12音技法が彼のとる主要
な方法で表現主義的でドラマティックな展開を信条としている。アリエンツァ
弦楽四重奏団は2004年にイエール大学の学生で結成され、すでに数々の室内楽
コンクールで優勝している俊英グループ。

TROY1158 \1980
「ドナルド・ホイーロックの音楽」
(1)ピアノ変奏曲(Pf solo)
(2)7奏者のための音楽(Fl,Cl,Perc,Pf,vn,Va,Vc)
(3)10のバガテル(Ob,Vn,Va,Vc)
(4)独り言(Vc)
(1)(2)ジュディス・ゴードン(Pf)、(2)マシュー・ゴールド(Perc)、
(2)(3)ジョエル・ピチョン(Vn)、
(3)ローラ・アールベック(Ob)、
(4)マット・ハイモヴィッツ(Vc)、ほか
録音:1997/2000/2008年
ホイーロックは室内楽を中心に作品を多数発表、5つの弦楽四重奏曲、11の歌曲
集、管弦楽作品などがあり、ハートフォード交響楽団コンクールで優勝をしてい
る。作風は無調と調性を適宜折衷したもので現代的なロマンティシズムを持って
いる。(4)は5分弱の小品だが名チェリスト、ハイモヴィッツが弾いている。

TROY1159 \1980
「脱出速度」-TCUパーカッション・アンサンブル
デイヴ・ホール:脱出速度/E.エワゼン:打楽器のための交響曲
リカルド・スーザ:オフェレンダス第3番
レイモンド・ヘルベル:前奏曲と行進曲風ロンド/ティル・マイン:ZZZing!
ブレイク・タイソン:星降る天上/ドウェイン・ライス:易経
ブライアン・A.・ウェスト指揮
TCUパーカッション・アンサンブル
TCUパーカッション・アンサンブルはアメリカ打楽器アーツ・ソサエティの国際
打楽器アンサンブル・コンクールに入賞したメンバーから構成され新しい作品の
紹介のため活動している。ここに収められた作品は現代音楽といっても、どれも
ラテン要素ありロック的要素あり、ロマンティックなものばかりで気軽に打楽器
の面白さが楽しめる内容になっている。

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10-01 No.11

2010年01月16日 18時08分52秒 | Weblog
<SUPRAPHON>
SU 4014 \1480
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
カレル・アンチェル(指)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1954年6月4-5日プラハ・ルドルフィヌム(モノラル)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番変ニ長調Op.10
カレル・アンチェル(指)プラハ交響楽団
録音:1954年5月24日プラハ・ルドルフィヌム(モノラル)
J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第1番ニ短調BWV 1052
ヴァーツラフ・ターリヒ(指)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1954年6月8日プラハ・ルドルフィヌム(モノラル)
スヴィヤトスラフ・リヒテル(P)
「ピアノの巨人」リヒテルの弾く協奏曲録音が、あらたなリマスタリングで登場
します。1954年5月末から6月初旬、プラハのルドルフィヌムにおいて、チェコの
2大指揮者ターリヒとアンチェルとの顔合わせで実現したもので、いずれもリヒ
テル絶頂期の姿を伝える貴重な内容です。
リヒテルにとって、チャイコフスキーの第1番は、1957年のラクリン指揮ソビエト
国立響、1958年のムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル、1962年のカラ
ヤン指揮ウィーン響、そして1968年のコンドラシン指揮モスクワ国立響の録音と
並んで5種目。J.S.バッハのBWV.1052は、1955年のクルト・ザンデルリンク指揮
ソビエト国立響、1978年のニコラエーフスキー指揮モスクワ音楽院管との録音を
含めて現状3種を数えます。プロコフィエフの第1番はほかに1952年のコンドラシ
ン指揮モスクワ・ユース管というのもありました。
すでに国内盤では同内容でリリースされたことがありますが(廃盤)、この組み合
わせではスプラフォンより初リリースとなります。

SU 4015 \1480
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K 216
カレル・アンチェル(指)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1954年4月27日プラハ・ドモヴィナ・スタジオ(モノラル・セッション)
ベートーヴェン:ロマンス第2番ヘ長調Op.50
カレル・アンチェル(指)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1954年4月27日プラハ・ドモヴィナ・スタジオ(モノラル・セッション)
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
アントニオ・ペドロッティ(指)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1961年5月31日プラハ・市庁舎スメタナ・ホール
(モノラル・プラハの春音楽祭ライヴ)
ダヴィド・オイストラフ(Vn)
大家オイストラフがスプラフォンにおこなったレコーディングを新カップリング。
ブラームスはペドロッティとのライヴのほかに、1952年のアーベントロートとの
ライヴ録音に始まり、1950年代初めのコンドラシンとのセッション録音、1954年
のコンヴィチュニーとのセッション録音、1960年のクレンペラーとのセッション
録音、1969年のセルとのセッション録音など、現状少なくとも14種の別演奏を数
えることからもわかるように、まさしくオイストラフにとって特別なプログラム
といっていいでしょう。
また、ロマンス第2番はほかに3種、モーツァルトの第3番も1971年のベルリン・
フィル弾き降りによるセッション録音を筆頭に、ほかに6種の同曲異演盤が存在
します。
それぞれSU.3678、SU.3685、SU.3780でも聴くことができますが、このたび、す
べて新リマスタリングを施しているとのことです。




<PRO PIANO>
PPR224 512765(CD+DVD) \2700
ショパン:スケルツォ 第2番、バラード 第1番
ドビュッシー:練習曲 第11番、前奏曲集第2巻-花火
バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻-前奏曲とフーガ 第14番
ベルク:ピアノソナタOp1
小野寺 美輪(Pf. Hamburg Steinway D-274#0920)
0着物を着た日本女性のモノクロームの写真、帯とProPianoのロゴだけが赤とい
う印象的なジャケ。40タイトル近い((ProPiano))レーベルのジャケットの中でも
最も「上品」と申せましょうか?なかには、アーチストにモザイク処理をしたア
ダルトか?と疑わせるジャケもあっただけに、5年ぶりの新譜に期待が高まりま
す。ただ「着物を着るピアニスト 小野寺 美和」との日本語があるのが気にか
かります。着物を着てピアノを弾くのが、そんなに特別なことですか?着物には
「大リーグボール養成ギブス」のような負荷があるのでしょうか?CDを聴いてい
てもそんな疑問は解消されないのですが、DVDの映像を見ていると「着物を着る」
ことにこだわった気持ちがわかるような気がしてきます。




<SIMAX>
PSC 1265(SACD-Hybrid) \2680
ベートーヴェン:弦楽四重奏第13番 作品130、大フーガ 作品133
ヴェルターヴォ・カルテット
【オイヴォール・ヴォッレ(Vn)ベーリット・カルダス(Vn)ヘンニンゲ・ランドー
ス(Va)ビョルグ・ルイス(Vc)】
録音:2008年6月16-20日ソフィエンベルグ教会(オスロ)
1984年に結成されたノルウェーの女性4人によるヴェルターヴォ・カルテットは
2009年11月に結成25周年を迎えました。現在は全員が母となり、子育てと演奏活
動を両立させ、意欲的にコンサート、音楽教育などを行っています。また幅広い
レパートリーを持ち、母国ノルウェーの作曲家の作品も積極的にも取り組んでい
ます。CDでは、SIMAXレーベルからリリースされたニールセン、シューマン、ブ
ラームス、グリーグ、ドビュッシーなどがあり、いずれも各音楽誌で高い評価を
受けています。今回結成25周年を記念して録音されたのは、ヴェルターヴォ初の
ベートーヴェン。ベートーヴェンの室内楽の中で最高峰と言われる第13番(大フ
ーガ付き)。彼女たちの確かな構成力、伸びやかに歌い上げる美しい音色、そし
て緻密なアンサンブルはカルテットの醍醐味を感じさせる演奏です。





<2L>
2L 66SACD(SACD-Hybrid) \2280
イーヴェル・クライヴェ:オルガン音楽集-
映画「姿を消した者(DeUsynlige)」より(エリック・ポッペ監督)
サイモン&ガーファンクル/イーヴェル・クライヴェ編:明日に架ける橋
イーヴェル・クライヴェ:トッカータ
ヴィヴァルディ:シンフォニア第21番 ロ短調 RV169 「聖なる墓にて」
ハンス・レオ・ハスラー:いばらの針の
カタリーナ・エリーサベト・エーレンボリ:
神の狭き道を外せと誘惑する者があれば-導入部
リヴ=ベネティクテ・ビョルネボー:アレグロ
イーヴェル・クライヴェ:サラ
カタリーナ・エリーサベト・エーレンボリ:
神の狭き道を外せとそそのかす者があれば
ウィリアム・ヘンリー・モンク/イーヴェル・クライヴェ編:
日暮れて四方は暗く-おお、わたしのそばにいてください
サイモン&ガーファンクル/イーヴェル・クライヴェ編:明日に架ける橋
イーヴェル・クライヴェ(Org)
録音:2007年6月26日 ベルゲン大聖堂(ベルゲン、ノルウェー)
制作:エリック・ポッペ、モッテン・リンドベルグ
録音:モッテン・リンドベルグ、ハンス・ペーテル・ロランジュ
4歳の少年が姿を消した。8年後、ひとりの青年が刑務所を出た。ヤン・トマス。
彼は少年の失踪にかかわりがあった。ヤンは、かつて暮らした町に戻り、教会オ
ルガニストの職を得る……。エリック・ポッペ監督の映画『姿を消した者』
(2008)は、ひとりの青年と、愛する者を失った母親を通じて、罪悪感、愛、
信仰、責任、喪失感、家族の価値を問い、欧米で高い評価を受けるとともに、
人々に深い感銘を与えたといわれます。この映画のための音楽はスウェーデン
の映画音楽作家、ユーハン・セーデルクヴィスト(1966-)が作曲し、ヤン・トマ
スの弾くオルガンの音楽をノルウェーのオルガニスト、イーヴェル・クライヴェ
(1949-)が担当しました。クライヴェはオスロ音楽院とミュンヘンの州立音楽大
学で学び、1978年にオスロでオルガニストとしてデビュー。ノルウェー映画
『DeUsynlige』 の英語名は "Troubled Water"。この映画のためクライヴェは、
サイモン&ガーファンクルの《明日に架ける橋》をはじめとする既存の曲を巧
みに使いながら、脚本の意図に沿った音楽を書き上げました。サウンドトラッ
クのための録音セッションはベルゲン大聖堂で行われ、ポッペ監督と2Lのモッ
テン・リンドベルグが制作にあたりました。



<VDE GALLO>
GALLO 1277 \1880
カロリーヌ・ボワシエ・ビュティーニ(1786-1836):
(1)協奏曲 第6番「スイス」(ピアノ、フルートのための)
(2)オルガン小曲
(3)ピアノ・ソナタ 第1番
(4)ディヴェルティメント
(1)エヴァ=マリア・ツィマーマン(ピアノ) リギュラ・クーファー(フルート) 
ベルン室内管弦楽団、マティアス・クーン(指)
(2)ニコレッタ・パラシベスク(オルガン)
(3)バベッタ・ドーン(ピアノ)
(4)ディディエ・プントス(ピアノ) ミシェル・ウェストファル(クラリネット)
カロリーヌ・ペピン(バスーン)
録音:(1)2008年3月18日 グランド・サル音楽院、ベルン
(2)2008年8月22日 テオドール教会(クーン・オルガン)、バーゼル、スイス
(3)2009年2月26日 ヒンデミット財団ホール、ブロネイ
(4)2009年2月27日 ヒンデミット財団ホール、ブロネイ
一聴後、心地よく流れる美しき旋律!ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン
を思わせる、カロリーヌ・ボワシエ・ビュティーニは1786年ジュネーヴで生まれ
1836年3月に故郷で亡くなった女性作曲家です。ヨーロッパ中で評判の医者の父
を持ったカロリーヌは家族と共に様々な国の音楽に触れ、その経験が彼女を豊か
な音楽家とさせました。ピアノ協奏曲第6番では民謡をもとに作曲されたフルー
トとのかけ合いが美しい曲です。シンプルな冒頭と中間部の技巧的なピアノ・
パートが魅力で、19世紀のサロン・ミュージックの前身とも言うべき音楽がここ
にあります。これまで、ほとんどの作品が草稿しか世に知られていませんでした
が、この度「スイスの遺産」が陽の目をみることができたと申せましょう。

GALLO 1289 \1880
モーツァルト:ディヴェルティメント 第1番 変ロ長調KV439b(Anh 229)
シューベルト:弦楽三重奏曲 第1番 変ロ長調 D.471
ベートーヴェン:弦楽三重奏曲 ハ短調 作品9-3
トリオ・レニータ
【セルジュ・シャルレ(ヴァイオリン),フランソワ・マルティニエ(ヴィオラ),
ギョーム・マルティニエ(チェロ)】
録音:2009年4月21-23日 コルソー、スイス
若き才能の溢れたフランスとスイス出身のトリオ・レニータによるモーツァル
ト、シューベルト、ベートーヴェンの三重奏曲集。ビロードのようなシャルレの
ヴァイオリンが名曲をきらびやかに演出いたします。

GALLO 1296 \1880
フェリックス・メンデルスゾーン:ヴァイオリン・ソナタ全集
ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調(1820年)
ヴァイオリン・ソナタ ヘ短調 Op.4(1825年)
ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調(1838年)
トーマス・ウィッキー=シュタム(ヴァイオリン(使用楽器:カルロ・フェルディナ
ンド・ランドルフィ、ミラノ1772年))、
カルロ・レヴィ・ミンツィ(ピアノ)
録音:2009年8月3-5日、バーゼル、スイス
メンデルスゾーン生誕200周年である2009年に録音されたヴァイオリン・ソナタ
全集。ヴァイオリンのウィッキー=シュタムはスイス生まれ。ヨーロッパ、アメ
リカをはじめ、日本にも来日の実力派ヴァイオリニスト。室内楽にも積極的に
参加しており、ブダペストでバルトーク四重奏団のもと研鑽を積みました。ピア
ノのミンツィと息の合った演奏です。

GALLO 1290 \1880
ナポレオン・コスト(1805-1883):
幻想ソナタ op.34-b,オーボエ協奏曲,スーベニア作品17
ベルリオーズ:アレグレット
ベートーヴェン:アデレード
シューベルト:ソナチネ D.384
以上、コスト編曲
デュオ・コスト【ファブリス・フェレ(オーボエ),フィリップ・ルー(ギター))
ベルリオーズの友人でもあったナポレオン・コストのオーボエとギターのデュオ
作品集。
コストはギターにとって不遇な時代とされる19世紀の中期のロマン主義時代に生
きたフランスの巨匠。コスト編曲によるベルリオーズ、ベートーヴェン、シュー
ベルトの3曲も注目。

GALLO 1286 \1880
エリック・ゴディベール(1936-):
「オーシャンズ」(フルートのための)
「アルバムの綴り」(アルトのための)
クラリネット協奏曲、他
ブリジット・ブクストルフ(フルート)
クリスティーナ・ソーレンセン(アルト)
ルネ・メイヤー(クラリネット)
エリック・ゴディベール(ピアノ)
アルペジョーネ室内管弦楽団ホーエネムス
ジャン・フランソワ・アントニオーリ(指)
スイス現代作曲家エリック・ゴディベール(1936-)のオーケストラを中心とした
作品集。

GALLO 1297 \1880
ムソルグスキー:「展覧会の絵」
J.S.バッハ:「シャコンヌ」
リスト:「死の舞踏」
アンヌ・ショレ(オルガン/ヴァルガー製オルガン使用)
録音:聖フランソワ教会、ローザンヌ
聖フランソワ教会の歴史的オルガンによるクラシック名曲集。いずれも原曲は
パイプオルガンではありませんが、オルガンの効果を最大に生かした響きは圧
巻です。

GALLO 1302 \1880
ヘンデル:シバの女王
クリストフ・シュトゥルツェネッガー(1976-):
GBQ(ジュネーヴ・ブラス・クインテット)のためのファンファーレ
アラン・スティーヴンソン:五重奏曲
アレクサンドル・アルチュニアン:アルメニアン・シーン「朝の歌」
クルト・シュトゥルツェネッガー:4つのファンファーレ
リチャード・ロブリー:アメリカのイメージより
ジュネーヴ・ブラス・クインテット【サミュエル・ゴール、リオネル・ウォル
ター(トランペット)、クリストフ・シュトゥルツェネッガー(Cor)、デヴィット
・レイ(トロンボーン)、エリック・レイ(テューバ)】
華やかなブラス五重奏曲集。演奏のクリストフ・シュトゥルツェネッガーは自作
の演奏でデビュー(GALLO-1162)しており、このCDにはジュネーヴ・ブラス・クイ
ンテットのためのファンファーレを披露しております。

GALLO 1298 \1880
ヴィクター・ウルマン、グスタフ・マーラー、アルバン・ベルク、
R.シュトラウス歌曲集
バーバラ・フックス(ソプラノ)
ユディット・ポルガー(ピアノ)
19世紀から20世紀にかけて作曲された美しき歌曲集。

GALLO 1300 \1880
DDD
J.S.バッハ:
(1)カンタータ第82番「われは満ち足れり」BWV82
(2)ミサ曲イ長調 BWV234より 第3曲
(3)ミサ曲ト短調 BWV235より 第3曲
(4)マニフィカト ニ長調 BWV243より 第5曲
(5)マタイ受難曲 BWV244より第23,42,57,64,65曲
(6)ヨハネ受難曲 BWV245より第48曲
(7)クリスマス・オラトリオBWV248より第8,47曲
ピエール=アラン・サヴァリー(バリトン)
クリスティーナ・インゼンク=ラジット(オルガン)
クレール・マルカート(ヴァイオリン)、パトリック・マルガレット(オーボエ)
ブレイズ・ヴァートル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
GALLO-1270でのオペラ・アリア集でも好評のピエール=アラン・サヴァリーと小
編成によるバリトンによるバッハの名曲選です。

GALLO 1312 \1880
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 遺作D.960
リスト:「ダンテを読んで」
エリザベス・ヘルビン(ピアノ)
シューベルトの傑作ピアノ・ソナタ第21番、リスト「ダンテを読んで」という重
厚なカップリング。演奏のエリザベス・ヘルビンは作曲家ルネ・ヘルビン(GALLO
-711)の娘で、今その才能が期待されているピアニストです。

GALLO 1295 \1880
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
ラヴェル:道化師の朝の歌
ショーソン:詩曲
ポンセ(ハイフェツ編曲):エストレリータ
ミヨー(ハイフェッツ編曲):ブラジルの女
エルガー:愛の挨拶 作品12
モーカン・ラザレヴィッチ(ヴァイオリン)
スザンヌ・ウッソン(ピアノ)
録音:2009年6月26,27日
7優美な音色が魅力のヴァイオリニスト、ラザレヴィッチと名コンビのウッソン
によるR.シュトラウスの傑作、ヴァイオリン・ソナタをはじめとしたヴァイオリ
ンの名曲集です。

GALLO 1305/7 3枚組 \2700
ギュイ・ファロの芸術
CD-1
(1)ブラームス:チェロ・ソナタ第1番 作品38、第2番 作品99
CD-2
(2)アンドレ・プロヴォー:ソナタ
(3)メシアン:イエスの永遠性への賛歌
(4)マルティヌー:チェロ・ソナタ第1番
(5)フォーレ:チェロ・ソナタ第2番
CD-3
(6)インドルジフ・フェルト(1925-):チェロ協奏曲
(7)ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
ギュイ・ファロ(チェロ)
(1)‐(3)リタ・ポッサ(ピアノ)、(4)エマニュエル・ラマーゼ(ピアノ)、
(5)モニク・ファロ(ピアノ)、
(6)フランス国立管弦楽団、アントニオ・デ・アルメイダ(指)、
(7)バーデンバーデン南西ドイツ放送交響楽団
(現バーデンバーデン&フライブルクSWR交響楽団)、アンドレ・ジュヴ(指)
ラヴェルの室内楽の録音でも有名な巨匠ギュイ・ファロ。GALLOレーベルに録音
したソナタ、協奏曲のお得な3枚組です。



<Grand Slam>
GS 2044 \2250
限定盤
モノラル
(1)フランツ・シューベルト:交響曲 第8(7)番 ロ短調、D.759「未完成」
(2)ヨハネス・ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調、作品98
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1948年10月24日、ベルリン、ティタニア・パラスト
使用音源:  (1)Vox/Turnabout TV 4478(U.S.A.)
(2)HMV(France/LA VOIX DE SON MAITRE)FALP 544
■制作者より
GSシリーズ、久々のフルトヴェングラーは1948年10月24日、ベルリンでの公演で
す。まず、シューベルトの「未完成」はフルトヴェングラーの数ある「未完成」
の中でも最も物々しい演奏として知られていますが、LP復刻は今回が初めてで
す。ブラームスの方は2006年に発売したGS 2012(廃盤)と同一音源ですが、
GS 2012がドイツ・エレクトローラのLP、E90095を使用したのに対し、今回はフ
ランスHMV盤FALP544を復刻の素材としています。その理由は、このFALP盤には
第3楽章冒頭のわずかなフライングがはっきりと聴きとれるからです。この一瞬
の乱れは最近のCDには入っていないようですが、この揃わない出だしこそフルト
ヴェングラーの重要な特色のひとつです。また、このFALP盤は中高域の抜けが
良いのが特色で、特に弦楽器のうねるような雰囲気がいっそう出ています。
■解説書の内容
今回もブックレットにはフルトヴェングラーの珍しい写真、貴重なプログラムを
掲載しています。(以上、平林 直哉)
なお、制作上の都合により原則として初回完全限定プレスとなります。

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