クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-06 No.15

2009年06月12日 16時06分24秒 | Weblog
★ダイレクト・トランスファー CD-R DSD録音 再発売シリーズ★
2006年秋に発売を開始した当シリーズもおかげさまで約190タイトルを発売
する事ができましたが、2月よりマスター制作にDSD録音を採用する事にいた
しました。これまでより更に生々しい音質をお届けする事が出来るようにな
りましたのでご期待下さい。

今月は既発売分78CDR-1030から1039の10タイトルをDSD録音で再発売いたしま
す。商品番号は78CDR-3000番となり、下3桁は共通で使用いたします。従来の
78CDR-1000番台の商品は、当面は販売を継続いたします。
DSD録音による有料サンプラー(\300)も販売開始いたしましたので、ご注文
をお待ちしております。

■製作者からのメッセージ
DSD録音になったグッディーズ・ダイレクト・トランスファーCDR!
従来のCDを高音質化するさまざまな試みが盛んな中で、「グッディーズ・オ
リジナル企画」のダイレクト・トランスファーCDRは、2009年2月発売新譜か
らDSD録音を採用することになりました。DSD録音によって、これまでのSP
復刻からさらに飛躍し、SPレコードの直接再生と区別がつかないところに
到達したと自負しています。DSD録音は従来の方式に較べて中音から低音にか
けての音の形が明瞭になり、高音は一皮剥けた感じです。LPとは比較にな
らない強大な音響勢力を持つSPレコードをカスタムメイドの直熱真空管
フォノイコライザーを使用し、またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最
も気を配り一切のノイズリダクションを使用していないのは従来通りです。
(新 忠篤)

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★ダイレクト・トランスファー CD-R DSD録音 再発売シリーズ★
2009年6月新譜 10タイトル
発売予定:2009年6月下旬 価格:各1枚 \1500(税込)
※セット販売ではありません。1枚づつお申し込みいただけます。

78CDR-3030
ボッケリーニ:チェロ協奏曲変ロ長調 G.482
パブロ・カザルス(チェロ)
サー・ランドン・ロナルド指揮
ロンドン交響楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB3056/8)
(1936年11月29日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
パブロ・カザルス(1876-1973)が HIS MASTER'S VOICE で初めてのソロ協奏曲
録音である。録音はJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第2番と第3番(78CDR-3004)
の6日後に行われた。録音時カザルスは60歳。指揮者のサー・ランドン・ロナル
ド(1873-1938)はイギリス指揮界の長老で、コルトーやクライスラーの協奏曲
録音も務めたベテラン。録音当時63歳だった。

78CDR-3031
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
(カデンツァ:G.エネスコ)
ドゥニーズ・ソリアーノ(ヴァイオリン)
ジュール・ブーシュリ指揮
管弦楽団
仏 PATHE PAT127/9
(1937年6月3-4日パリ録音)
ドゥニーズ・ソリアーノ(1916-2006)はパリ音楽院の名ヴァイオリン教授ジュー
ル・ブーシュリ(1878-1962)に師事したカイロに生まれたフランスの女流ヴァイ
オリニスト。1932年16歳でパリ音楽院の一等賞を得た。1936年にはピアノのマ
グダ・タリアフェロと録音したフォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番
(78CDR-1135)がディスク大賞を受賞した。ソリアーノはソリストとしての活動
の傍ら、ブーシュリ教授の片腕として後進の指導にあたった。ソリアーノは
2006年3月5日パリの病院で90歳の生涯を閉じた。この録音は師のブーシュリが
愛弟子のために指揮棒を取った唯一の録音。ヴァイオリニストとしてのブー
シュリは機械式録音時代に録音はあるが、電気録音になってからは録音をしな
かった。ソリアーノは本シリーズでモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番
K.454(78CDR-3027)、ヴァイオリン・ソナタ第34番 K.378(78CDR-1047)、ヴァ
イオリン協奏曲第7番 K.271a(78CDR-1108)、ヴィヴァルディ=ダンドゥロー編:
ヴァイオリン協奏曲作品3-9「調和の幻想」より(78CDR-1140)が出ている。

78CDR-3032
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲ニ長調
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
シャルル・ミュンシュ指揮
パリ音楽院管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB3885/6)
(1939年5月12日パリ、アルベール・スタジオ録音)
モーリス・ラヴェル(1875-1937)は第1次世界大戦(1914-1918)で負傷し右手を
失ったオーストリアのピアニスト、パウル・ヴィットゲンシュタイン(1887-
1961)の依頼で「左手のためのピアノ協奏曲ニ長調」を作曲した。初演はヴィッ
トゲンシュタインのソロ、ロベルト・ヘーガー(1886-1978)指揮で1931年ウィー
ンで行われた。ヴィットゲンシュタインは力量不足で楽譜通りに弾ききれず勝
手に手を加えて演奏した上にピアノがあまりにも難技巧のため音楽性がないと
曲を非難した。そのため以降このピアニストとラヴェルの仲は険悪となった。
楽譜通りの初演は1933年にジャック・フェヴリエール(1900-1979)によってパリ
で行われた。アルフレッド・コルトー(1877-1962)の演奏は、彼のあらゆる録音
の中の最高傑作ではなかろうか。この曲はSP時代にコルトーを含めて3種類の
録音があり、そのいずれもシャルル・ミュンシュ(1891-1968)が指揮をしていた。
録音時コルトーは62歳だった。

78CDR-3033
ベートーヴェン:
ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調作品12-1
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調作品12-2
ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調作品12-3
フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)
フランツ・ルップ(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB2554/60
(1935年4月2日=第1番,4月3日=第2番,4月3-4日=第3番ロンドン、アビー・
ロード第3スタジオ録音)
フリッツ・クライスラー(1875-1962)はウィーン生まれの20世紀最高のヴァイ
オリニスト。1935年と1936年にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全10曲
をSPレコード27枚に録音し、HIS MASTER'S VOICEは "ベートーヴェン・ヴァ
イオリン・ソナタ協会" としてアルバム4巻で発売した。この第1番から第3番
は第1巻にあたる。この録音時クライスラーは60歳だった。第2巻は第4番、
第5番「春」、第8番(78CDR-3014)、第3巻は第7番、第9番「クロイツェル」
(78CDR-3002)、第4巻は第6番、第10番(78CDR-3025)で発売されている。

78CDR-3034
フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調
マルセル・シャンピ(ピアノ)
カペー弦楽四重奏団
リュシアン・カペー(第1ヴァイオリン)
モーリス・エウィット(第2ヴァイオリン)
アンリ・ブノワ(ヴィオラ)
カミユ・ドゥロベール(チェロ)
日本コロムビア J8242/6
(1928年10月10日&15日パリ録音)
カペー弦楽四重奏団の最後の録音。この録音の数週間後リーダーのリュシアン
・カペー(1873-1928)が急逝したのだった。享年55歳。カペー弦楽四重奏団は
1893年に結成された。途中メンバーの交代があったが、1927年と1928年にフラ
ンス・コロンビアに録音した時は1919年以来のメンバーであった。ピアノのマ
ルセル・シャンピ(1891-1980)はパリ生まれ。パリ音楽院でルイ・ディエメール
(1843-1919)に師事し、1909年に一等賞を得て、1941年から1961年でパリ音楽院
の教授の地位にあった。弟子には、イヴォンヌ・ロリオ、エリック・ハイドシェ
ック、セシル・ウーセなどがいる。

78CDR-3035
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第4番ニ長調作品1-13
ジョルジュ・エネスコ(ヴァイオリン)
サンフォード・シュルッセル(ピアノ)
米 COLUMBIA 50187/8-D
(1929年ニューヨーク録音)
ヴァイオリニスト、ピアニスト、指揮者、作曲家の全能音楽家だったエネスコ
(1881-1955)が1929年にアメリカ・コロンビアに録音した電気録音6枚の中の一
曲である。全霊精根を傾けてひたすら弾くこのアーティストのベストフォーム
で、ヴァイオリン・レコードの最高峰といえる。録音時エネスコは48歳だった。
復刻にはアメリカ・コロンビアの初版ブルー・シェラック盤を使用した。第3楽
章と第4楽章の前半で周期ノイズが出るのをご容赦願いたい。

78CDR-3036
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330(300h)
モーツァルト:ロマンス変イ長調 K.Anh.205
エトヴィン・フィッシャー(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3424/5)
(1937年3月6日=K.330,1938年3月8日=K.Anh.205
ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
エトヴィン・フィッシャー(1886-1960)はスイスのピアニスト。バーゼルの音
楽院で学んだ後ベルリンに出て、リストの高弟マルティン・クラウゼについた。
1930年にベルリン高等音楽院の教授に就任し、演奏家としても活躍した。1942
年にスイスに戻りソロ活動に加え、ヴァイオリンのクーレンカンプ(後にヴォル
フガング・シュナイダーハン)、チェロのマイナルディとフィッシャー・トリオ
を結成した。弟子にアルフレッド・ブレデル、パウル・バドゥラ=スコダ、レ
ーヌ・ジャノーリらがいる。このモーツァルトはフィッシャーが51歳の時の録
音。

78CDR-3037
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番ヘ長調 K.376(374d)
ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)
ヘフツィバ・メニューイン(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3552/3)
(1938年3月29日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
ユーディ・メニューイン(1916-1999)は6歳の時、サンフランシスコ交響楽団で
ラロのスペイン交響曲を弾いてデビューし、神童と騒がれた。その後パリでジョ
ルジュ・エネスコ(1881-1955)、ドイツでアドルフ・ブッシュ(1891-1952)の指
導を受けた。このソナタはメニューインが22歳の録音。他に17歳の時に録音し
たヴァイオリン・ソナタイ長調 K.526(78CDR-3026)もある。ヘフツィバ・メ
ニューイン(1920-1980)は 4歳年下の妹で1933年以降しばしば兄と共演した。

78CDR-3038
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第33番ヘ長調 K.377(374e)
アドルフ・ブッシュ(ヴァイオリン)
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
米 VICTOR 15176/7 (英 HIS MASTER'S VOICE DB3373/4と同一録音)
(1937年10月9日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
アドルフ・ブッシュ(1891-1952)はドイツのヴァイオリニスト。1922年以後ピア
ニストのルドルフ・ゼルキン(1903-1991)とデュオを組んで活躍した。1935年ゼ
ルキンはブッシュの娘イレーネと結婚したが、ゼルキンはナチのユダヤ人迫害
を避けアメリカに移住した。ブッシュもまたドイツを去りスイスに移住、その後
アメリカに定住した。この録音はブッシュが46歳、ゼルキンが34歳の時のもの。
70年前のドイツではどのようなモーツァルト演奏が行われていたかの良き例。

78CDR-3039
ルクー:ピアノ四重奏曲(未完)
シャルル・ファン・ランケル(ピアノ)
アンリ・コック(ヴァイオリン)
ジャン・ロジステル(ヴィオラ)
リド・ロジステル(チェロ)
仏 POLYDOR 516.555/7
(1933年1-5月録音)
24歳の生涯を閉じたギヨーム・ルクー(1870-1894)未完のピアノ四重奏曲をルク
ーのヴァイオリン・ソナタト長調を録音したヴァイオリンのアンリ・コック
(1903-1969)とピアノのシャルル・ファン・ランケルにヴィオラのジャン・ロジ
ステル(1879-1964)とチェロのリド・ロジステルが加わっての演奏である。これ
ら4人の音楽家はベルギーのリエージュで活躍した。長老格のジャン・ロジステ
ルはストコフスキー時代のフィラデルフィア管弦楽団の首席ヴィオラを務めた
こともある。第2楽章をルクーに代わって師のヴァンサン・ダンディ(1851-1931)
が補筆したこのピアノ四重奏曲は、ヴァイオリン・ソナタト長調と同じくベル
ギーの大ヴァイオリニスト、ウジェ-ヌ・イザイ(1858-1931)が作曲委嘱した作
品だった。コックとランケルによるヴァイオリン・ソナタト長調は78CDR-3005
で発売されている。

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