クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

08-09 No.11-1

2008年09月09日 14時13分53秒 | Weblog
<RCA RED SEAL>
88697338342(SACD-Hybrid) 2枚組 \2700
ドヴォルザーク: 「スターバト・マーテルOp.58」(全曲)
ルーバ・オルゴナソーヴァ(Sp) ビルギット・レンメルト(A)
ピョートル・ベチャーラ(T) フランツ・ハヴラータ(Bs)
ニコラウス・アーノンクール(指揮)
バイエルン放送交響楽団
バイエルン放送合唱団(合唱指揮:ペーター・ダイクストラ)
絶望の淵からの魂の救済を託した、ドヴォルザーク最美の名作の決定盤登場。
絶賛を博したシューマン「楽園とペリ」に続く、アーノンクール&バイエルン
放送響の共演第2弾。
「スターバト・マーテル」は、1877年、ドヴォルザーク36歳のときに完成させ
た、4人の独唱と合唱を伴い、全曲演奏に1時間半を必要とする大規模な作品で、
ドヴォルザークの作品中、最美と讃えられる名作。1875年から1877年にかけて、
長女、次女、長男を相次いで亡くすという深い悲劇に見舞われたドヴォルザー
クは、その深い喪失感を芸術的に昇華させ、聖母マリアが十字架に架けられて
死んだわが子イエスを嘆く様を描いた続唱「スターバト・マーテル」に付曲し
た。1880年にプラハで初演されたあと、1884年にロンドンでドヴォルザーク自
身の指揮によって演奏された際に大成功を収め、ドヴォルザークの名声を確立
させ、ひいてはドヴォルザークの音楽に代表されるチェコの文化を世界に広く
知らしめるきっかけを作った重要な作品と位置づけられている。終曲を除いて
全編が遅いテンポの楽曲であることも大きな特徴で、随所でバロック音楽、と
りわけヘンデルの影響を感じさせる。
コンセルトヘボウ管弦楽団やヨーロッパ室内管弦楽団を指揮して後期三大交響
曲や主要交響詩やスラヴ舞曲など、ドヴォルザークの主要オーケストラ曲を演
奏・録音してきたアーノンクールだが、合唱を伴う声楽曲の録音はこの「スタ
ーバト・マーテル」が初めて。作品の随所に聞かれるバロック音楽の影響を丹
念に掘り起こしながら、全曲をまとめあげていく手腕は巨匠アーノンクールな
らでは。ターリヒ指揮によるモノラル録音以来、スメターチェク、ノイマン(映
像のみ)、サヴァリッシュら歴代の名指揮者とチェコ・フィルによる地元なら
ではの名盤をはじめ、当アルバムと同じバイエルン放送響が演奏したアナログ
期の名演であるクーベリック盤や、シノーポリ晩年の壮絶なライヴ盤など、録
音の数は決して多くはないものの、それぞれが個性的な輝きを備えた演奏がひ
しめく中で、当アーノンクール盤は、これまでとは全く異なる視点でこの名作
を解釈した点が高く評価されると思われる。
【録音】2007年5月25日&26日、ミュンヘン、ヘルクレスザールでのライヴ・
レコーディング

88697291462 \1680
デニス・マツーエフ、カーネギー・ホール・ライヴ
「シューマン: 子供の情景Op.15」 「リスト: ピアノ・ソナタ ロ短調S.178」
「プロコフィエフ: ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調Op.83戦争ソナタ」
「リャードフ: 音楽玉手箱」 「スクリャービン: 練習曲嬰ニ短調Op.8-12」
「グリーグ(ギンスブルク編): ペール・ギュント-山の魔王の宮殿で」
デニス・マツーエフ(ピアノ)
カーネギー・ホールの聴衆を熱狂の渦に巻き込んだマツーエフ超絶のライヴが
登場。
1998年チャイコフスキー・コンクールの覇者、デニス・マツーエフは、その豪
壮華麗なヴィルトゥオジティで日本でも多くのファンを魅了してきた。2004年
にRCAレッド・シール・レーベルに移籍以後、持ち前の超絶技巧に繊細深遠な味
わいを加味し、正統派ロシア・ピアニズムの後継者であることをますます明ら
かにしつつある。
このマツーエフによる新録音は、2007年11月にニューヨーク・カーネギー・ホ
ールで行ったリサイタルの模様をライヴ・レコーディングしたもの。マツーエ
フの尽きることのないヴィルトゥオジティにふさわしいリストとプロコフィエ
フの代表的なソナタ2曲に加えて、シューマン「子供の情景」という、マツーエ
フとしては意外な曲目を含む。またリャードフ、スクリャービン、グリーグの
3曲は、当日の熱狂的な聴衆の拍手に応えてのアンコールである。当夜の「ニュ
ーヨーク・タイムズ」紙の批評によると、シューマンでは、マツーエフの「繊
細で内省的な趣き」が高く評価され、リストでは「詩的な情感」や「トリルの
模範的正確さ」が強い印象を与え、またプロコフィエフは「作品の内包する気
分の移ろいを見事なまでに描き出して見せた一級の演奏」と絶賛されている。
このアルバムに隠されたキーワードは20世紀ロシアの伝説的巨匠ウラディミー
ル・ホロヴィッツ。マツーエフは、ホロヴィッツが半世紀以上の時を経てロシ
アへ帰還したときにモスクワで開いた演奏会を聴いて強烈な印象を受けており、
それ以来ホロヴィッツに対して崇拝の念を抱いてきた。マツーエフがカーネギ
ー・ホールという桧舞台でのプログラムに選んだシューマン「子供の情景」、
リスト「ロ短調ソナタ」、プロコフィエフ「戦争ソナタ」は、いずれもホロ
ヴィッツが極め付きの名録音を残している愛奏曲であり、さらにアンコールで
弾いたスクリャービンの練習曲も、ホロヴィッツがアンコールでよく取り上げ
た作品であった。
1998年、第11回チャイコフスキー国際コンクールで優勝。以後世界各地でリサ
イタルを開き、 RCA Red Sealより新録音が発売されている。リストの「ダン
テを読んで」、メフィスト・ワルツ、ハンガリー狂詩曲第2番、ビゼー-ホロヴィ
ッツ編の「カルメン」変奏曲、ロッシーニ-ギンズブルク編の「セビリャの理
髪師」の主題による幻想曲を収めた『ホロヴィッツに捧ぐ』と題された小品集
(82876612732)、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」からの3楽章とチャ
イコフスキーの「四季」(82876788612)、テミルカーノフ指揮サンクトペテル
ブルク・フィルと共演したチャイコフスキーとショスタコーヴィチのピアノ協
奏曲(88697002332)、さらに世界初録音2曲を含むラフマニノフのピアノ作品集
(88697155912)がある。
【録音】2007年11月17日-19日、ニューヨーク、カーネギー・ホールでのライヴ
・レコーディング

88697301002 \1680
神尾真由子- In Recital  
「フランツ・ワックスマン:カルメン幻想曲」 
「チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォOp.34」
「シマノフスキ:神話-3つの詩Op.30」 「ショーソン:詩曲Op.25」
「チャイコフスキー:瞑想曲Op.42-1-なつかしい土地の想い出Op.42第1曲」
ストラヴィンスキー:
「イタリア組曲(バレエ「プルチネルラ」より作曲家自身&S.ドュシュキン編
曲)」
神尾真由子(Vn) ヴァディム・グラドコフ(p)
神尾真由子はティーン・エイジャーの時から、プロとしての演奏活動に入り、
国内外のオーケストラなどと共演して、その大器ぶりを発揮、超・逸材として
その将来が嘱望されてきました。2007年6月、モスクワで行われた第13回チャイ
コフスキー国際コンクール・ヴァイオリン部門で本命視されたプレッシャーを
撥ね退けて、見事、優勝。その快挙で一躍世界の注目を浴び、コンクールの模
様などを収めたNHKのドキュメンタリーなどのTV番組で、そのユニークな素顔と
新人らしからぬ図抜けた演奏が国内で大きな反響と驚愕を呼び話題が沸騰しま
した。そして2008年、争奪戦の末にSONY BMGマスターワークス(SONY BMG Music
Entertainmentのクラシック部門)が国際専属契約を結びました。このディスク
は真のヴィルトゥオジティを発揮する神尾真由子の真髄が聴ける待望の、イン
ターナショナル・デビュー・アルバムとなるもので、コンクールで弾いて絶賛
を博したチャイコフスキーの作品だけでなく、極めて高度な技巧と深い音楽性
が求められるヴァイオリン名曲を収録。 神尾真由子が演奏するヴァイオリン
は、サントリー株式会社より貸与されたもので、1727年製作のアントニオ・ス
トラディヴァリ(あのヨーゼフ・ヨアヒムが所有、使用していたもの)である。
【録音】 2008年3月16-19日 チューリヒ、ZKOハウス

88697329322 \1680
エリザベス・ワッツ/シューベルト:歌曲集を歌う
「月に寄せて」「吹き通うものの気配は」「夕映えの中に」
「くちづけを贈ろう」「ます」「秘めた恋」「岩のそばの歌手」
「テクラ、霊の声」「太陽に寄せて」「ディエゴ・マナツァレスより」
「夜と夢」「春の想い」「花の言葉」 「恋人の近くに」
「夜うぐいすに寄せて」「リアーネ」「乙女の嘆き」「夜咲きすみれ」
「マリー」「ランベルティーネ」「男ってみんなやくざなもの」
エリザベス・ワッツ (Sp)
ロジャー・ヴィグノールス(p)
1979年生まれ。ノーヴィッチ大聖堂聖歌隊に入り、またシーフィールド大学で
学んだ。その後ロイヤル・カレッジとブリテン国際オペラ・スクールで学位を
とり、2006年キャスリーン・フェリア・コンクール優勝、2007年MIDEMヤング・
アーティスト賞を受賞した。現在では、ロイヤル・オペラやイングリッシュ・
ナショナル・オペラを中心に、多くのモーツァルトやバロック・オペラに出演。
またイギリスの主要オーケストラと競演して絶賛を浴びている。今年のプロム
スに出演しており、特にイギリスで人気が高まってきています。
【録音】 2008年5月18-20日サフォーク・ポットン・ホール(UK)

88697373402 \1680
ウィレム・ラチュウミア-ブラジリアン・ピアノ・リサイタル
ヴィラ=ロボス:
「ブラジルの詩」「赤ちゃんの一族(第1組曲)」「オリオンの3つ星」
「トリストローザ」「カボークロの伝説」 
モサルト・カマルゴ・グァルニエリ:
「ポンティエス第30,49,50番」「トッカータ」
ヒナステラ:「アルゼンチン舞曲集」
カルロス グアスタビーノ:「バイレシート」
ウィレム・ラチュウミア(p)
8歳にスーパーマーケットで電子オルガンに初めて触り、グラフィックとして壁
に貼ってあったA・ブークレシュリーフの「アルシペルIV」の楽譜をはがして、
トイピアノで弾いていたという。パリ近郊の中学校に入学してから本格的にピ
アノを習い始め、ミュロー市立メディアテークのCDをほとんどすべて聴いた。
長年にわたりカタローニアのアンサンブル・ディアボラス・イン・ムジカのピ
アニストであったローズ=マリ・キャベスタニィに市立音楽学校で学び、現代音
楽に興味をもつ。その後リヨン音楽院に進み、それとともにレパートリーも20
世紀音楽から時代をさかのぼっていった。リヨン音楽院で、ハイドシェック、
J・ムティエのクラスで学び、審査員満場一致で1位を獲得。高等音楽教育の国
家ディプロマ。リヨン大学で音楽学。2004年ヒューレット・パッカード財団
「明日の音楽家」賞。同年ジローナ(スペイン)の第12回グザヴィエ・モンサル
ヴァージュ・国際ピアノ現代音楽コンクールで第2位。第7回オルレアン20世紀
ピアノコンクールで優勝。ベルリン・コンツェルトハウス、パリ音楽都市、サ
ル・コルトー、オルセー美術館、グゼラシオン2000+4フェスティヴァル(スペ
イン、ヴィーゴ)、ニューヨーク、中国においてリサイタルおよびオーケスト
ラとの共演、室内楽で活躍。2008年6月に来日し絶賛を浴びた。
【録音】 2008年5月 リヨン・モリエール・ザール 

88697369662 \1680
ザ・ベスト・オブ・ザ・ファイヴ・ブラウンズ
リムスキー=コルサコフ:「くまばちの飛行」
バーンスタイン:「ウェスト・サイド・ストーリーからのシーン」、
ラフマニノフ:「ワルツ」
コープランド:「ささやかな贈りもの(シェイカー教徒の賛歌)」
ドヴォルザーク:「家路」
イグナツ・フリードマン:「音楽の天窓Op.33-3」
グリーグ:「君を愛す-自作の歌曲によるピアノ曲集Op.41-3」
アストル・ピアソラ:「アルフレッド・ゴッビの肖像-タンゴの歴史」
ドビュッシー(編曲:ジェフリー・シャムウェイ):「月の光-ベルガマスク組曲」
ガーシュウィン(編曲:ジェフリー・シャムウェイ):
「ホーム・ブルース-パリのアメリカ人」 【withクリス・ボッティ(tp)】
サン=サーンス(編曲:ゴドフスキー):「白鳥-動物の謝肉祭」
ウィリアム・クリストファー・ハンディ(編曲:アート・テイタム):
「ハガーおばさんのブルース」
ガーシュウィン(編曲:アール・ワイルド):
「エンブレイサブル・ユー-7つのヴィルトゥオーゾ・エチュード」
ラフマニノフ(編曲:グレッグ・アンダーソン):
「第18変奏-パガニーニの主題による変奏曲」
エルネスト・レクオーナ:「マラゲーニャ-アンダルシア組曲」
ガーシュウィン:「ラプソディ・イン・ブルー」
アーロン・ジェイ・カーニス:「スーパースター・エテュードNo.1」 
ザ・ファイヴ・ブラウンズ (デザレー、デオンドラ、グレゴリー、メロディ
ー&ライアン・ブラウン)  
ピアノ5台、50本の指が奏でる驚愕のピアノ・スペクタキュラー!
5人姉弟の驚異のクインテット、ザ・ファイヴ・ブラウンズのベスト・アルバム
登場!このディスクはデビュー・アルバム「ザ・ファイヴ・ブラウンズ」でク
ラシック界に旋風を巻き起こした、ザ・ファイヴ・ブラウンズのベスト・アル
バムで、アメリカではビルボード・クラシック・チャートで10週連続第1位を
記録したデビュー・アルバム「ザ・ファイヴ・ブラウンズ」、初登場第1位(21
週連続第1位)を獲得し、79週も25位以内にチャート・インしたセカンド・アル
バム「ラプソディ・イン・ブルー-ノー・バウンダリーズ」、そしてJazzトラン
ペットのクリス・ボッティやディーン・マーチンとのバーチャル・コラボで話
題となったサード・アルバム「パリのアメリカ人-ブラウンズ・イン・ブルー」
(初登場第1位)という3枚のアルバムから厳選されたトラックばかりです。
ブラウン家の5人の姉弟(長女デザレー、次女デオンドラ、長男グレゴリー、三
女メロディー&次男ライアン)は全員がアメリカの名門ジュリアード音楽院で
ピアノを学び、ピアノ・クインテットを中心にしたザ・ファイヴ・ブラウンズ
を結成し、全米でのコンサート・ツアー、CDデビュー、メディアへの登場で大
きな話題を呼んできました。昨2007年秋の待望の初来日公演では、チケット売
り切れが続出し、ロビーでのサイン会の長い列は語り草になっているほどです。
今年9月-10月に2度目の日本ツアーが決定しています。

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08-09 No.11-2

2008年09月09日 14時13分24秒 | Weblog
<DHM(ドイツ・ハルモニア・ムンディ)>
88697326322(SACD-Hybrid) \1780
アンナ・ボニタティバス-ハイドン・オペラ・アリアを歌う
歌劇「報いられた真心(報いられたまこと)」より、
歌劇「オルランド・パラディーノ」より、 歌劇「真の貞節」より、 
歌劇「勘違いの不貞(当てはずれの不貞)」より、 歌劇「無人島」より、 
アリア「アルチーナよ」、 アリア「薄幸な花嫁」、 
カンタータ「ナクソスのアリアンナ(わが愛しのテセウス)」
アンナ・ボニタティバス(Ms)
アラン・カーティス(指揮&フォルテピアノ) 
イル・コンプレッソ・バロッコ
モーツァルト、ロッシーニ、ヘンデル、バロック・オペラに欠かせないメゾ・
ソプラノ歌手アンナ・ボニタティバスの、ハイドンのアリア集。ムーティやマ
ゼール、チョン・ミュンフンだけでなく、様々な古楽指揮者ミンコフスキ、ル
ネ・ヤーコプス、ピノックらとも競演をし、絶賛を浴びています。最近ではア
ラン・カーティスとのヘンデル・オペラ・プロジェクトには欠かせない歌手と
なってきています。今回も起伏の激しいハイドンのアリアを集め、感情豊かに
表現していきます。もちろん、バックにはアラン・カーティス&イル・コンプ
レッソ・バロッコを起用しているのも、見逃せません。
【録音】 2008年2月10-13日 Lonigo, Villa San Fermo

88697318702 \1680
ヴィヴァルディ:聖母マリアの夕べの祈りのための作品集
「主よ、私をお助け下さい RV.593」「ディキシット・ドミノス RV.807」
「詩篇第121:ラエタトゥス・スム(われ喜べり)ヘ長調RV.607」
「ニシ・ドミノス RV.803」「詩篇第147:イェルサレムよ、主をほめ讃えよ 
ホ短調RV.609」「マニフィカト ト短調 RV.610」
ローランド・ウィルソン(指揮) 
ラ・シャペル・デュカーレ&ムジカ・フィアータ
このアルバムでの注目は、2003年に発見されたRV.803と2005年に発見された
RV.807が収録されています(世界発録音ではありませんが)。特にRV.803は、独
特な楽器を含む5つのソロ楽器(トロンバ・マリーナ風ヴァイオリン、ヴィオラ
・ダ・モーレ、シャルモー、チェロ、オルガン)の並はずれた活躍など、聴き
どころ盛りだくさんの作品となっています。中でも、「トロンバ・マリーナ風
ヴァイオリン」という特殊な楽器(シャーシャーかすれた音がするヴァイオリ
ンですが、実際はわかっていない楽器)に振り当てられたオブリガートは、自
由闊達な書法で書かれています。もともとコルネット(ツィンク)奏者であった
ローランド・ウィルソンは、1980年代からドイツやヴェネツィア初期バロック
の宗教作品を数多く録音してきているベテランですが、今回はヴィヴァルディ
の作品を更にことごとく調べ上げ、各曲をヴァイオリンとヴィオラが各2、そ
れ以外は各パート1人という小器楽編成で演奏されています。またローランド
・ウィルソンが結成した各メンバーが全てソリスト級の合唱団ラ・シャペル・
デュカーレも各パート2人の小編成。独唱も合唱団メンバーが担当しています。

88697366582 \1680
サン=サーンス:
「クリスマス・オラトリオOp.12」
「汝の祭壇はいとも美しくOp.148」
フランク:
「パニス・アンジェリクスOp.12」
「詩篇150番:主をほめたたえよ(1884オリジナル版)」
グノー:「ノエル(1886)」「アヴェ・マリア」
フォーレ:「ノエル Op.43-1」「ジャン・ラシーヌの讃歌(1885オリジナル版)」
シモーナ・ホウダ・シャチュローヴァ(Sp) レジーナ・ペッツァー(Ms)
アンケ・フォンドゥング(A)
ハンス・イェルク・マンメル(T) フローリアン・ベッシュ(Br)
ラルフ・オットー(指揮) 
マインツ・バッハ合唱団 ラルパ・フェスタンテ(ピリオド楽器使用)
ペトラ・モラス=プシネッリ(org)フランソワ・フリードリヒ(Hp)
ブルクハルド・シェーファー(p)
近代フランス音楽の礎を築いたサン=サーンスの隠れた名曲「クリスマス・オラ
トリオ」などココロに染み入る宗教作品を、オリジナル楽器の伴奏による静謐
な合唱で聴く魅惑のディスク!
「動物の謝肉祭」等で有名なサン=サーンスは、幼時よりモーツァルト並みの才
覚を現し、パリ音楽院でオルガンと作曲を学ぶ。作曲家としては劇音楽全盛の
フランスにあって、ベートーヴェンに傾倒して、古典様式による純器楽曲を多
く作曲した多作家で知られ、その作品はあらゆるジャンルにわたる。パリ・マ
ドレーヌ教会のオルガニストを20年勤めたほど(交響曲第3番「オルガン」にも
結晶)宗教音楽にも精通し、その作品はほとんど聴かれることはないが、隠れた
名曲が少なからずある。
このアルバムはそのサン=サーンスの宗教作品の中でも、録音の少ない作品
「クリスマス・オラトリオ(オラトリオ・ドゥ・ノエル)」をメインとして、グ
ノー、フランク、フォーレの、独唱、合唱、オルガンと弦楽を中心とした編成
の佳曲・名曲を集めたもので、ミュンヘンを本拠とするピリオド楽器のバロッ
ク・オーケストラとして高く評価されているラルパ・フェスタントとマインツ
・バッハ合唱団が快演してディスクとして一聴の価値を持つものです。
【録音】 2008年6月21-24日  ヴィースバーデン、聖キリアン教会

88697333212 2枚組 \2500
J.S.バッハ:「クリスマス・オラトリオ」BWV.248(全曲) 【再発】
クリスティーネ・シェーファー(Sp)  ベルナルダ・フィンク(A)
ヴェルナー・ギューラ(T) クリスティアン・ゲルハーヘル(Br) 
ジェラルド・フィンレイ(Bs)
ニコラウス・アーノンクール(指揮) 
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 
アルノルト・シェーンベルク合唱団
昨年限定盤(クリスマスカード付きゴールドスリップ箱入りSACD)で発売された
【88697112252(完売)】が、通常盤仕様で再発売となります。なお、SACDでなく
通常CD盤となります。もちろん、レコード芸術特選です。
【録音】2006年12月8日-10日、2007年1月13日&14日 ウィーン、ムジークフェ
ラインザールでのライヴ



<OEHMS CLASSICS>
OC925 2枚組 \3560
ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」(全曲)
ファルク・シュトルックマン(ヴォータン) ヤン・ブッフヴァルト(ドンナー) 
ラディスワフ・エルグル(フロー)  ペーター・ガイヤール(ローゲ)
ヴォルフガング・コッホ(アルベリヒ)  ユルゲン・ザッヒャー(ミーメ)
ティグラン・マルティロシアン(ファーゾルト) 
アレクサンドル・ツィムバリュク(ファーフナー)
カーチャ・ピーヴェック(フリッカ)  ヘレン・クォン(フライア)
デボラ・ハンブル(エルダ)  ハ・ヤン・リー(ヴォークリンデ)
ガブリエーレ・ロスマニト(ヴェルグンデ)  
アン=ベス・ソルヴァング(フロースヒルデ)
シモーネ・ヤング(指揮) 
ハンブルク・フィル (ハンブルク歌劇場管弦楽団)
満を持しての登場!シモーネ・ヤングのワーグナー「ラインの黄金」
ハンブルク州立歌劇場のインテンダントとフィルハーモニーの音楽監督を務め
るシモーネ・ヤングはオペラのほかコンサート・レパートリーにも強く、どん
なレパートリーにおいても重厚なスタイルで聴きごたえある音楽をつくりあげ
ることで知られています。CDとしても、今までにリリースされたブルックナー、
ヒンデミットでの熱演ぶりを見れば彼女の振るワーグナーに期待せざるを得な
いはずです。
さて、この「ラインの黄金」です。ご存知、ニーベルングの指輪の序夜にあた
る部分で、他の3部に比べれば規模は小さいものの、物語のすべてのキーワード
が隠された重要な作品です。至るところに張り巡らされたライトモティーフも
聞き逃せません。もちろんヤングは細部のすみずみまで神経が行き届いた「痒
いところに手の届く演奏」を聴かせます。歌手陣には、飛び抜けて大物と呼べ
る名前はあまりなくそれが却ってバランスの良い舞台を作り上げていると言え
るのではないでしょうか。
そんな中で目立つのはヴォータン役のファルク・シュトルックマン。この名前
は最近至るところで見かけます。現代最高のヴォータンの一人と言っても差し
支えないでしょう。大きな体躯をフル活用した底力のある声が魅力。ヤングと
は「画家マティス」で共演していて、気心が知れているのかもしれません。
ARTE NOVAでおなじみのソプラノ、ヘレン・クォンの成長ぶりにも目を細めた
くなるでしょう。「ヴァルキューレ」、「ジークフリート」、そして「神々の
黄昏」。全曲が揃うのが楽しみでなりません。
【豊富なステージカラー写真入り120ページの解説&リブレット付き】
【録音】 2008年3月 ハンブルク州立歌劇場でのライヴ

OC627(SACD-Hybrid) \1780
マティアス・ヴェックマン:オルガン作品集
ヨゼフ・ケレメン(ハンブルク、聖ヤコビ教会、1693年製シュニットガー・オル
ガン)
マティアス・ヴェックマン(1616年頃生)は、ハンブルクで活躍した作曲家。ド
レスデンでシュッツより音楽教育を受け、イタリアヘ留学しモンテヴェルディ
やガブリエリの音楽に影響を受けました。またハンブルクでスヴェーリンクの
作曲様式にも影響され、ザクセン選帝侯の宮廷オルガニスト、ハンブルクのヤ
コビ教会専属オルガニストを務めた。彼の作品はシュッツをさらに発展させた
様式で、半音階的、対位法的なものが感じられます。 この録音では、ヴェッ
クマンが使用したオルガンではありませんが、彼が務めた教会での録音となり
ます。このシュニットガー・オルガンは、オルガン界のストラディバリと呼ば
れるほどの名器で、第2次世界大戦中でも破壊される前に分解され、オリジナル
のパイプのまま保存されました。1992年にユルゲン・アーレント(現代最高のバ
ロック・オルガン製作者)によって、当時のままに復元されました。
【録音】 2006年10月12-15日 ハンブルク、聖ヤコビ教会

OC723 \1680
ブリテン:弦楽のための作品集
「シンプル・シンフォニー」「ブリッジの主題による変奏曲」
「前奏曲とフーガ」
アヒム・フィードラー(指揮) ルツェルン祝祭弦楽合奏団
今や世界で最も人気の音楽祭となった、ルツェルン音楽祭の名を冠した名門オ
ーケストラ。昨年設立50周年を迎えた、数々の名演に裏付けられた確固たる実
力をもつルツェルン祝祭弦楽合奏団の最新録音は、ブリテンの作品。ブリテン
が作曲家として生計を立てるためにはじめて作曲した「シンプル・シンフォニ
ー」、彼の作曲の師であるフランク・ブリッジの弦楽四重奏の主題から作曲さ
れた変奏曲。18声の弦楽ための「前奏曲とフーガ」を収録。もちろん50年前の
演奏様式は変化し、ややヴィブラートを押さえ、スマートで起伏の大きい現代
的表現は、イギリスの作品の醍醐味でしょう。メンバー全員の揃った弦楽アン
サンブルには、見事としかいいようがありません。
【アヒム・フィードラー】 
シュトゥットガルト生まれ。ケルン音楽院、ロンドンのギルドホール音楽院で
学んだ後、タングルウッドにおける小澤征爾主宰のマスタークラスに招かれ、
ベルナルト・ハイティンクとカルロ・マリア・ジュリーニのアシスタントを務
めました。1997年にカラヤン奨学金を獲得。1996年カダケス国際指揮コンクー
ル(スペイン)にて第1位、他入賞多数。ドレスデン国立歌劇場管弦楽団、ベルリ
ン交響楽団、ハノーヴァー北ドイツ放送フィルなど多くの著名オーケストラに
客演。1998年よりルツェルン祝祭弦楽合奏団の芸術監督を務めています。
【録音】 2007年2月26日、2008年4月21日、ジュネーヴ・ヴィクトリア・ホー
ルでのライブ

OC719 \1680
ステラ・グリゴリアン-スパニッシュ歌曲集
「モンサルバーチェ:5つの黒人歌曲」「カルロス・グァスタヴィーノ:ローザと
サロー」「ホアキン・ニン=クルメル:グラナダ」「ファルドナンド・J・オブ
ラドルス:ビート(アンダルシア地方の踊り)」「グリンカ:夜のそよ風; ボレ
ロ; イネジリアよ、私はここに」「チャイコフスキー:ドン・ファンのセレナ
ード」「ショスタコーヴィチ:さよならグラナダよ; 小さな星」「マルク・
ミンコフ:景色」「チャールズ・ヴィラーズ・スタンフォード:“スペインのジ
プシー”より8つの歌」「ドリーブ:スペインの歌」「ビゼー:君の心を開いてく
れ」「マスネ:スペインの夜」「ラヴェル:スペインの歌」「ロッシーニ:スペイ
ンのカンツォネッタ“絵の具にまみれて”」「ドニゼッティ:スペイン人の恋人」
「ヴィンツェンツォ・ディ・シアラ:スペインの娘」「バーンスタイン:影響さ
れやすいの」
ステラ・グリゴリアン(Ms)
ヘルムート・ドイチュ(p)
1998年ウィーン音楽院で卒業後、すぐにウィーン国立歌劇場ソリストとなった
グリゴリアン。既にウィーン国立歌劇場&フォルクスオーパでのロッシーニや
モーツァルト歌いとして数多くのオペラに出演。小澤征爾やムーティ、ド・ビ
リーは彼女を多く起用し絶賛を浴びました。現在では、ウィーンだけでなくフ
ランクフルト・オペラにも出演し、ヴェルディやカルメンなどの主役にも抜擢
されています。このアルバムでは、彼女が高校時代より研究していたスペイン
歌曲を収録。
【録音】 2008年5-6月 
フランツ・リスト・ツェントラム・ライディング、オーストリア

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08-09 No.10

2008年09月09日 11時20分51秒 | Weblog
★EMI BOX 初回特価のご案内★
先日ご案内いたしました下記のEMI BOX 4点の初回ご注文価格のご案内です。
締切日までのご注文分は特別価格となりますが、それ以降は基本的に通常価格
の扱いに戻ります。よろしくご検討ください。

●ご注文締切り日:9月11日

<EMI CLASSICS>
CZSW-2175972 CDx26枚組+DVDx2枚 \16500(通常価格) ※初回価格 \13250
ロストロポーヴィチ/コンプリートEMIレコーディングス-チェロ演奏(限定盤)

CZSW-2174662 14枚組 \12500(通常価格) ※初回価格 \8800
オリヴィエ・メシアン1908-1992/生誕100周年
トリビュート・ボックス(限定盤)

CZSW-2175002 16枚組 \11500(通常価格) ※初回価格 \8800
コレクターズ・エディション/20世紀の傑作たち(限定盤)

CZSW-2175752 22枚組 \17900(通常価格) ※初回価格 \8800
コンポーザーズ・イン・パーソン-コレクターズ・エディション(限定盤)

====================================

※コメントはメーカー案内書より抜粋です。

<Glossa>
GCD 921524 \2300
ヘンデル:イタリアン・カンタータ集Vol.4 ――
カンタータ《アミンタとフィリデ(歩みを止めて)》HWV.83
カンタータ《クローリ、私の美しいクローリ》HWV.92
マリア・グラツィア・スキアヴォ(ソプラノ)、ヌリア・リアル(ソプラノ)、
ファビオ・ボニッツォーニ(指揮&チェンバロ)、
アンサンブル・リゾナンサ
イタリア滞在時代(1706年-1710年)にヘンデルが作曲を行った100曲のカンター
タの中から、器楽伴奏が付いた約30曲のレコーディングを行う「イタリアン・
カンタータ集」最新作となる第4集では、2人のソプラノ歌手マリア・グラツィ
ア・スキアヴォとヌリア・リアルが初登場!
この第4集にはオットボーニ枢機卿やパンフィーリ枢機卿と同じくイタリア時代
のヘンデルを支えた有力なパトロンの1人であるフランチェスコ・ルスポーリ侯
爵のために作曲が行われた「アミンタとフィリデ」など重要な2つのカンタータ
が収録されている。
シリーズ初登場となるナポリ生まれのマリア・グラツィア・スキアヴォは、古
楽界の名匠たちからの信頼も厚いイタリア期待のソプラノ歌手。パーセルの
「ディドとエネアス」、「妖精の女王」で大成功を収め、アンサンブル・リゾ
ナンサやコンチェルト・イタリアーノ、エウロパ・ガランテなどイタリアを代
表する世界屈指のアンサンブルからもソリストとして熱心な招聘を受けている
実力派アーティストである。
同じくシリーズ初登場となるヌリア・リアルは、ヨーロッパを中心に注目を浴
びているバルセロナ出身の実力派古楽系ソプラノ歌手。ヌリア・リアルが録音
に参加した名手ホセ・ミゲル・モレーノとのコンビによる「スペインのギター
音楽第3集」(GCD C80205)は、グロッサの名盤の1つとして絶賛を博してきただ
けに今回のヘンデルでの歌声も非常に楽しみ。
2007年6月、サン・ミッシェル・アン・ティエラシュ修道院(フランス)での録音。

GCD P31905 \2300
ステラ・デル・ノストロ・マー
-聖母マリアからインスピレーションを受けた過去と現在の音楽 ――
ペトルス・フラテル:アヴェ・マリア
ジャン・ムトン(c.1459-1522):アヴェ・フイト・プリマ・サルース
作曲者不詳:めでたし元后
フランシスコ・デ・ペニャローサ(c.1470-1528):
聖母マリアよ、どうかお願いします
ハインリヒ・イザーク(c.1450-1517):うるわしき救い主の母
カルロ・ガランテ(1959-):ステラ・デル・ノストロ・マー
ルートヴィヒ・センフル(ca.1486-1542/43):いと聡明なる乙女
アドリアン・ヴィラールト(c.1490-1552):めでたしマリア、恩寵に満ちた方
作曲者不詳:めでたし天の女王
ハインリヒ・イザーク:われら御身の保護のもとに
ジョスカン・デ・プレ(c.1450/55-1521):喜べ乙女、キリストの御母
ジャン・ムトン:おお、聖母マリアよ
ハインリヒ・イザーク:おお、最も素晴らしい
ヤコフ・グバノフ(1954-):ベネディクタとヴェネラビリス
カンティカ・シンフォニア〔ラウラ・ファブリス(ソプラノ)、ジュゼッペ・マ
レット(テノール)、ファビオ・フルナリ(テノール)、マルコ・スカヴァッツァ
(バリトン)
モテット集「クアドリヴィウム」(GCD P31902)、「シャンソン集」(GCD P31903)、
そしてモテット集の第2巻となる「人にとって最もよきもの」(GCD P31904)を発
表し、圧倒的な完成度を持つ「デュファイ三部作」を完結させたイタリアのア
ンサンブル、カンティカ・シンフォニア。
次なる大型プロジェクトに着手する前にマレット&カンティカ・シンフォニア
が手懸けたのは、4声のア・カペラ・アンサンブルというシンプルな編成による
「聖母マリア」にまつわる宗教作品集。
この作品集ではムトン、イザーク、センフル、そしてジョスカンなど14世紀-15
世紀の作曲家たちによる作品に加えて現代イタリアの作曲家カルロ・ガランテ、
ウクライナの作曲家ヤコフ・グバノフの作品を織り交ぜることにより、「聖母
マリア」からインスピレーションを受けて作曲されたモテットと賛歌の"過去"
と"現在"を1つの線で繋いでいる。
作品に秘められた究極の美と神秘性を追求することにより、デュファイの音楽
を伝える代弁者としての名声を確立したカンティカ・シンフォニア。アンサン
ブルの核となる4人の歌い手たちが絶妙にブレンドされたハーモニーを響かせる。
2007年8月&2008年4月、コレット教会(イタリア)での録音。




<Timpani>
1C 1135 \2300
フィリップ・ゴーベール(1879-1941):
交響曲(世界初録音)/海の歌/協奏曲(世界初録音)
マルク・スーストロ(指揮)、ルクセンブルク・フィルハーモニック管弦楽団
絶好調ティンパニ(Timpani)が2008年後半最大の目玉として強力にプッシュする
注目の最新作は、両大戦下のフランスで同国を代表するフルート奏者、指揮者、
そして作曲者として活躍したフィリップ・ゴーベールの管弦楽作品集!
3曲のフルート・ソナタを含むフルートのための名作、通称"タファネル・ゴー
ベール"と呼ばれる世界的に有名なフルート奏者のためのエチュード、モイーズ
を育て自身はパリ音楽院管の首席奏者を務めるなどフランス・フルート界の巨
匠として君臨したゴーベール。
指揮者としても高名だったゴーベールは他の作曲家の作品の録音は比較的数多
く行ったものの、自身の管弦楽作品の録音についてはSPレコード時代を含めて
も極僅かな数だっただけに、今回のリリースはその作品、しかも大作「交響曲」
の全容を知ることを可能にした快挙と言っても過言ではないだろう。
オリエンタルな情景が浮かぶ「海の歌」、管楽器の巧みな使い方が実に見事な
「協奏曲」、そして印象派の作曲家たちに通じる作風を感じさせる「交響曲」
(第4楽章冒頭で鳴り響くホルンとトランペットは絶品!)は、どれも20世紀フラ
ンスの知られざる傑作である。
"クセナキス"のシリーズなどでお馴染みの高性能オーケストラ、ルクセンブル
ク・フィルを振るのはマルク・スーストロ。
堅実なタクト捌きによってオーケストラをコントロールするスーストロと、そ
れに答えるルクセンブルク・フィルがゴーベールの管弦楽作品をじっくりと聴
かせてくれる。大注目!




<世界文化社>
「フィガロの結婚」
SBKI 4(2DVD+解説BOOK) \4800
DVD決定盤 オペラ名作鑑賞シリーズ4 
モーツァルト:「フィガロの結婚」
[Disc 1]ベルリン国立歌劇場 (191分) 
[Disc 2]コンピエーニュ帝国劇場 (180分)
[解説書]オペラの知識を深めるの鑑賞マニュアル。(64ページ) 
[Disc 1]ルネ・パーペ(フィガロ) ドロテア・レシュマン(スザンナ)
ロマン・トレケル(アルマヴィーヴァ伯爵) エミリー・マギー(伯爵夫人)
パトリシア・リスレイ(ケルビーノ) ペーター・シュライアー(ドン・バジリオ)
ダニエル・バレンボイム(指)ベルリン国立歌劇場管弦楽団、合唱団
演出:トーマス・ラングホフ
[Disc 2]ニコラ・カヴァリエ(フィガロ) 
アンネ=ゾフィ-・シュミット(スザンナ)
フィリップ・ル・シュヴァリエ(アルマヴィーヴァ伯爵) 
ソフィ-・フルニエ(伯爵夫人)
ジェローム・ピルマン(指)
ファイローニ・ハンガリー国立歌劇場室内管弦楽団
ミッレ・エ・トレ合唱団
演出: ピエール・ジュルダン
収録:1997年 コンピエーニュ帝国劇場公演
[解説書]永竹由幸 監修・著
名門ベルリン国立歌劇場盤のドラマ展開と音楽の調和。コンピエーニュ盤の楽
しく艶っぽい演出。モーツァルトの大傑作オペラを、ドイツ系とフランス系、
二大劇場ライヴで観比べ聴き比べる、オペラの醍醐味!




<Profil>
PH 07063 \2180
E.T.A.ホフマン:室内楽曲集
(1)ハープ五重奏曲ハ短調AV 24
(2)フォルテピアノ・ソナタ イ長調AV 22
(3)同 ヘ短調AV 27
(4)グラン・トリオ ホ長調AV 52
(1)長澤真澄(Hp;シングル・アクション・ペダル)
(2)(3)(4)荒木紅(フォルテピアノ)
(1)ホフマイスター四重奏団(ピリオド楽器使用)
(4)トリオ・マルゴー(ピリオド楽器使用)
録音:(1)-(3)2007年11月(4)2006年2月ベルリン、グリューネヴァルト新教教会
E.T.A.ホフマンの室内楽作品を収めた注目のアルバム。ハープが幻想的な美し
さを醸す五重奏に、モーツァルティアンとしての顔をのぞかせるソナタなど、
基本的には古典派のソナタ形式に拠りながらときにハッとさせられるような独
自の美を聴かせて惹かれます。インマゼールに師事した荒木紅ら、ピリオド勢
の演奏もみごとなもの。録音も楽器の繊細な表情をあますところなく伝えてい
ます。





<HUNGAROTON>
HCD 16886 \2080
「サヴォイの舞踏会-アブラハム・パール:オペレッタのハイライト集」
サヴォイの舞踏会、ヴィクトーリア、ハワイの花ほかより
全14ナンバー
エルジェーベト・ハーツィ、マリカ・ネーメト、アンナ・ゼンタイ、
ジェルジ・メリシュ、ラースロー・メンシャーロシュ、
ラートニ・ローベルト
タマーシュ・ブロディ(指)
ハンガリー放送交響楽団ほか
ハンガリーのオペレッタ作家アブラハム・パール(1892-1960)の代表作より、選
りすぐりのナンバーを収めています。あまく薫るムードがどれも共通していて、
お好きなかたにはたまらない内容です。




<AUDITE>
AU 92569(SACD-Hybrid) \2580
チャイコフスキー:四季 Op.37b(全曲)
ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲Op42
原田英代(P)
録音:2008年5月19-21日 イエス・キリスト教会(ベルリン)
日本人女流ピアニストとしては、圧倒的なスケールと存在を放つ原田英代。
昨年発売されたグリーグ:「抒情小曲集」(AU 92555)は、日本はもちろん海外を
中心に大絶賛されました。今年5月に録音されたこのアルバムは、彼女の得意と
するラフマニノフ、チャイコフスキーの作品。力強さと豊かな表現が魅力の彼
女の演奏にピタリとはまった1枚です。
=原田英代プロフィール=
東京芸大、同大学院で松浦豊明氏に師事した後、渡欧。モスクワ音楽院の名教
師ヴィクトール・メルジャーノフ教授の愛弟子として研鑽を積む。
84年ジュネーブ国際音楽コンクール最高位、91年シューベルト国際ピアノコン
クール第1位、ウィーン現代音楽コンクール第2位。そして93年モスクワにおけ
る第1回ラフマニノフ国際ピアノコンクールで旧西側参加者の中で唯一入賞を果
たす。
これまでに日本の主なオーケストラ、海外の有名オーケストラとも共演。また
講習会、公演なども開催し多方面で活躍中。
原田英代シューベルト・チクルス(全10回)と題して演奏会を開催。
2008年11月19日シューベルトの命日に最晩年のピアノ曲を演奏予定。




<Tahra>
TAH 657 2枚組 \4600
マーラー:(1)交響曲第1番「巨人」(2)交響曲「大地の歌」
ハンス・ロスバウト(指)
(1)ベルリン・フィル(1954年11月8日)
(2)ケルン放響、グレース・ホフマン(Ms),
エルンスト・ヘフリガー(Tn)(1955年4月18日)
指揮者としてのブーレーズに大きな影響を与えたロスバウトのマーラー、初期
と晩年の2枚組。作品に自己を投影することを一貫して避けようと努めたロスバ
ウトのマーラーは明快、簡潔、客観的で実に刺激的です。




<クリエイティヴ・コア>
CCAD 026 \2450
モーツァルト:ピアノ三重奏曲集
変ロ長調 K.502/ホ長調 K.542/ハ短調 K.548
スタンリー・ホッホランド(フォルテピアノ)
若松夏美(Vn) 鈴木秀美(Vc)
録音:2007年5月24-26日 秩父ミューズパーク音楽堂
音声収録編集:櫻井卓
先日発売され高い評価を得たモーツァルト:ピアノ作品集(CCAD 027)と同時期録
音。世界に誇るオリジナル楽器の名手、鈴木秀美と若松夏美がフォルテピアノ
の名匠ホッホランドを迎え、古雅な華やぎと、心に沁みる愉悦に彩られたモー
ツァルト円熟の小宇宙を、余すことなく奏でる至福の楽興の時。



<Ondine>
ODE 1130 \2080
カイヤ・サーリアホ(1952-):
ノーツ・オン・ライト-チェロと管弦楽のための 2006(世界初録音)、
オリオン-管弦楽のための 2002、蜃気楼-
チェロ、ソプラノと管弦楽のための 2007(世界初録音)
クリストフ・エッシェンバッハ(指)パリ管弦楽団
アンシ・カルットゥネン(Vc) カリタ・マッティラ(S)
録音:2008年3月12日-13日 パリ、サル・プレイエル(ライヴ)
[制作:アラン・デュシュマン、録音:ラッフィ・ケヴォルキアン]
2008年春、フランス各地をネットワークして<100%フィンランド・フェスティ
ヴァル>が開催されました。フィンランドの革新的な文化活動が幅広く紹介さ
れました。クラシカル音楽で焦点の当てられたのはパリ在住のカイヤ・サーリ
アホ。今日のフィンランド音楽を代表する作曲家のひとり。新しいディスクは、
このフェスティヴァルのオープニング・コンサートのライヴ録音です。フィン
ランドのソプラノ、カリタ・マッティラのソロ、アンシ・カルットゥネンのチェ
ロがエッシェンバッハ&パリ管と共演します。
ボストン交響楽団125周年記念の委嘱作、「ノーツ・オン・ライト」(光につい
ての備忘録)。「楽器固有の音には異なる光度がある」。サーリアホはチェロに
【光源】を求め、「Translucent、secret(半透明、秘密の)「On fire(燃えて)」
「Awakening(目覚め)」「Eclipse(蝕)」「Heart of Light(光の中心)」の5楽章
の音楽を作曲しました。これが初録音です。ギリシア神話に登場する狩人、オ
ーリオーンを曲名とする「オリオン」。サーリアホは、狂乱と平衡をともに、
ひとつの作品のうちに表現することに挑みます。クリーヴランド管弦楽団の委
嘱作です。メキシコのシャーマン、マリア・サビーナの呪文の言葉からテクス
トが採られている「蜃気楼」。パリ管弦楽団、BBC交響楽団、ベルリン・ドイツ
交響楽団が共同委嘱。

ODE 1126 \2080
イソコスキ、オペラ・アリアを歌う
チャイコフスキー:オペラ「エフゲニー・オネーギン」-
タチヤーナの手紙の場面「私は破滅してもいい」
ビゼー:オペラ「カルメン」-
ミカエラのアリア「何を恐れることがありましょう
グノー:オペラ「ファウスト」-
マルグリートの場面「あの若者が誰なのか/宝石の歌「なんと美しいこの姿 」
プッチーニ:オペラ「ラ・ボエーム」-
私の名はミミ、オペラ「トゥーランドット」-「氷のような姫君の心も」
ヴェルディ:オペラ「シモン・ボッカネグラ」-「
夕やみに星と海はほほえみ」、
オペラ「オテロ」-
柳の歌とアヴェ・マリア「泣きぬれてさびしい野にただ一人歌う
ソイレ・イソコスキ(S) 
ミッコ・フランク(指)
ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団
録音:2008年2月11日-12日、15日-16日 フィンランディアホール(ヘルシンキ)
[制作:セッポ・シーララ  録音:エンノ・マエメツ]
「けっしてオペラ歌手にはならないでしょう」。1987年ラッペーンランタのコ
ンペティションで優勝した後、そう語ったイソコスキ。歌曲と教会音楽のコン
サートと録音から経験を積んだ彼女は20年経った今日、欧米の主要なオペラハ
ウスで新しい歓びとともにオペラを歌っています。最初オペラは1989年フィン
ランド国立オペラの「ラ・ボエーム」。ミミを歌いました。1993年、「魔笛」
のパミーナ役でウィーン国立オペラ、2002年、「フィガロの結婚」の伯爵夫人
役でメトロポリタンオペラにそれぞれデビューしています。「ばらの騎士」の
元帥夫人に代表されるシュトラウスのオペラ、「ファルスタッフ」のフォード
夫人をはじめとするヴェルディの作品、イソコスキは、さまざまな性格の役を
レパートリーに加えてきました。モーツァルト(ODE1043/ODE698)につづくアリ
ア集。タチヤーナ、ミカエラ、マルグリート、リュー、アメーリア、デズデー
モナのアリアを歌っています。いずれもイソコスキのレパートリー。ヘルシン
キ・フィルハーモニックを指揮するミッコ・フランクは現在、フィンランド国
立オペラの芸術監督と音楽総監督を務めています。ひとつのアリア、ひとつの
場面にドラマが凝縮しています。

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