<JVC>
JM-M24XR09 \3465
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
NBC交響楽団
指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ
[録音]1953年12月6日、ニューヨーク、カーネギー・ホールでのライヴ・レコ
ーディング[モノラル]
[リマスタリング・エンジニア] 杉本一家(JVCマスタリング・センター)
[マスターテープ・トランスファー]ジョン・サミュエルズ(ニューヨーク、
レコーディッド・レガシー)
[LP初出] LM-2387[1960年1月]
[国内LP初出] A-3012(「トスカニーニ名盤頒布会」の「トスカニーニ/ベー
トーヴェン」3枚組LPセットとして)[1963年8月] 単独初出はVRA-2001(世紀
の巨匠「トスカニーニ芸術の神髄」第1巻)[1965年7月]
RCA所蔵のオリジナル・モノラル・マスターテープ(76cm/sec.)を使用して最高
の状態で復刻する「XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション」の
第5回発売は、トスカニーニが生涯にわたって取り上げ続け、ベートーヴェンの
交響曲の中でも最も数多く演奏した、交響曲第3番「英雄」の1953年盤。トスカ
ニーニにとって現役最後のシーズンとなった1953/54年シーズンの3回目の演奏
会で取り上げた時のライヴ・レコーディングである。このシーズンは、RCAによ
る純粋なレコーディング・セッションは行なわれなかったが、毎週ラジオで生
中継されていたNBC交響楽団との演奏会は、放送用と並行してRCAのスタッフに
よって録音されていた。引退後、トスカニーニは息子のワルターと共に残され
た放送録音からレコード化できる演奏を試聴・選定する作業を行なった。この
「英雄」もその過程で選ばれたものと思われる。
トスカニーニによる「英雄」は、RCAから正規盤として3種類の録音が発売され
ている(NBC響との同一曲の録音としては最多)ことからも、この作品へのこだわ
りが見て取れる。1939年の有名なベートーヴェン・チクルスでのライヴはSP時
代にこの曲の決定盤の一つと謳われたし、最初期のテープ収録である1949年の
セッション録音は、LP初期の代表盤であり、ベートーヴェンの交響曲全集とし
てBOX発売されたときにも含まれていた。当1953年のライヴ盤は、トスカニーニ
の没後3年が経過した1960年に発売され、演奏・音質両面でトスカニーニによる
「英雄」の決定盤とされてきたもの。
この演奏が、トスカニーニにとって生涯最後の「英雄」の指揮となったが、こ
の演奏会のゲネ・プロの時に、トスカニーニは第2楽章の「葬送行進曲」を一通
り演奏したあと、「もう一度、私のために」と言って、再度演奏させたという。
生涯を通じて演奏を重ねてきた最愛の交響曲への惜別の思いのこもった本番の
演奏は、この作品におけるトスカニーニならではの刻印(例えば第1楽章コーダ
で第1主題が最後にトランペットに出るとき、旋律線を補強した上でレガートで
演奏させ、最初にチェロで提示される第1主題の回帰を力強く印象付けるなど)
はそのままに、それ以前の演奏よりもさらに深く、雄大なスケールで作品を描
き出している点に大きな特徴がある。
今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなア
ナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢
行。1950年代のモノラル・ライヴ録音としては驚異的なクオリティで収録され
たトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さ
と色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。
この『XRCD トスカニーニ・エディション』の【SHM-CD】化の予定はございませ
ん。
<PentaTone>
PTC 5186 341(SACD-Hybrid) \2850
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11/同第2番へ短調Op.21
サ・チェン(ピアノ)、
ローレンス・フォスター(指揮)、グルベンキアン管弦楽団
ユンディ・リ、ラン・ランと並び現在の中国ピアノ界における『トップ3』の
1人と称される可憐なる新星サ・チェンが"ペンタトーン"に仲間入り!
中国の河南省生まれのサ・チェンは、ユンディ・リの師匠としてもその名を知
られる名教師ダン・ジャオイ(但 昭義)にピアノを師事。
その後のサ・チェンの活躍は目覚しく、1996年のリーズ国際ピアノ・コンクー
ルで第4位入賞、2000年の第14回ショパン国際ピアノコンクールで第4位入賞に
加えポロネーズ賞受賞、そして2005年の第12回ヴァン・クライバーン国際ピア
ノ・コンクールでは第3位に輝くなど、国際コンクールでの実績も抜群!
また去る8月には、韓国の女流指揮者シヨン・ソンが指揮するロサンゼルス・
フィルハーモニックとの共演でハリウッド・ボウルにデビューを果たし、今後
のスケジュールではトゥガン・ソキエフ指揮のトゥールーズ・キャピトル国立
管、エド・デ・ワールト指揮のミルウォーキー響との共演が予定されるなど、
世界のトップ・ピアニストへの道を邁進し続けている大型アーティストである。
サ・チェンの"ペンタートン"からのリリース第1弾は、音楽監督ローレンス・
フォスターが率いるポルトガルのオーケストラ、グルベンキアン管とのコンビ
によるショパンの協奏曲集。ショパンのピアノ作品はサ・チェンが最も得意と
して弾き続けてきたレパートリーなだけに、あのユリア・フィッシャーを名実
ともに世界一流のヴァイオリニストへと育て上げた実績を持つ"ペンタトーン"
からのコンチェルト・アルバムに懸かる期待は非常に大きい。
2008年7月、カルースト・グルベンキアン財団大講堂(リスボン)での録音。
PTC 5186 329(SACD-Hybrid) \2850
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調D.959/楽興の時D.780,Op.94
マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)
ペンタトーン・デビュー・アルバムとなったモーツァルト「ピアノ協奏曲第24
番&第13番」(PTC 5186 305)では、ユリア・フィッシャーと並ぶレーベルの大
黒柱として期待に違わぬ見事な演奏を聴かせてくれたドイツの若き天才ピアニ
スト、マーティン・ヘルムヘン。
NHK交響楽団との共演、ソロ・リサイタル、デュオ・リサイタルなど来日公演の
大成功によって日本での知名度を一気に押し上げたヘルムヘンのペンタトーン
第2弾は、同レーベルからリリースされる最初のソロ・アルバムとなるシューベ
ルトのピアノ・ソナタ第20番!
ヘルムヘンのソロ・コンサートやユリア・フィッシャーとのデュオによるシュ
ーベルト(レコーディングの予定あり!)は聴衆から数多くの称賛の声が寄せら
れるなど絶大な支持を得ており、シューベルト最晩年の作品集でのさらなる凄
演は間違いないだろう。
ヘルムヘンは2001年には難関として知られる「クララ・ハスキル・コンクール」
で弱冠19歳という若さで歴戦の猛者たちを抑えてグランプリを獲得。
2006年にはルツェルン音楽祭でゲルギエフ&ウィーン・フィルとシューマンで
共演を果たすなど既に実績は十分。ドイツ・ピアニズムの系譜を継ぐ大型アー
ティストである。
PTC 5186 310(SACD-Hybrid) \2850
R・シュトラウス:交響詩集 ――
交響詩《ドン・ファン》Op.20/交響詩《死と浄化》Op.24
交響詩《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》Op.28
歌劇《インテルメッツォ》Op.72より 炉端の夢想
マルク・アルブレヒト(指揮)、
ストラスブール・フィルハーモニック管弦楽団
フランスとドイツの国境近くに位置するストラスブール。1855年にストラスブ
ールを本拠地として創設され、ヨーロッパでも有数の歴史を持つフランスの古
豪ストラスブール・フィルが音楽監督マルク・アルブレヒトとのコンビでペン
タトーン初登場!
R・シュトラウスの作品の演奏と解釈に定評のある1964年ドイツ生まれのマエス
トロ、マルク・アルブレヒトと、地理的な関係からフランスとドイツ両国の文
化の影響を受けてきたストラスブール・フィルによるR・シュトラウスの交響詩
集は、指揮者、オーケストラの特色を最大限に発揮することの出来る最適な選
曲と言えるだろう!
PTC 5186 309(SACD-Hybrid) \2850
ブラームス:
交響曲第4番ホ短調Op.98
ハンガリー舞曲第1番ト短調(ブラームス編)/同第3番ヘ長調(ブラームス編)
/同第10番ヘ長調(ブラームス編)/同第17番嬰ヘ短調(ドヴォルザーク編)/
同第18番ニ長調(ドヴォルザーク編)/同第19番ロ短調(ドヴォルザーク編)/
同第20番ホ短調(ドヴォルザーク編)/同第21番ホ短調(ドヴォルザーク編)
マレク・ヤノフスキ(指揮)、ピッツバーク交響楽団
「交響曲第1番」(PTC 5186 307)、「交響曲第2番&第3番」(PTC 5186 308)と続
いたペンタートンの大型プロジェクト、ヤノフスキ&ピッツバーク交響楽団の
ブラームス・チクルスが今回の「交響曲第4番」でいよいよ完結!この9月から
マンフレッド・ホーネックを新音楽監督に迎え新たなスタートを切ったピッツ
バーク響。
2005年から続いたアンドルー・デイヴィス、ヤン=パスカル・トルトゥリエと
のトロイカ体制の集大成という点でもヤノフスキのブラームス・チクルスが持
つ価値は高い。
これまでにリリースされたヤノフスキのブラームスは2タイトルとも大きな成功
を収めており、交響曲第4番とハンガリー舞曲集を収めたチクルス完結盤での熱
演に期待したい。
2007年11月、ハインツ・ホール(ピッツバーク)でのライヴ録音。
PTC 5186 175(SACD-Hybrid) \2850
ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲第7番ヘ長調Op.59-1《ラズモフスキー第1番》
同第6番変ロ長調Op.18-6
イタリア四重奏団〔パオロ・ボルチャーニ(ヴァイオリン)、エリサ・ペグレッ
フィ(ヴァイオリン)、ピエロ・ファルッリ(ヴィオラ)、フランコ・ロッシ
(チェロ)〕
SACD Hybridによる高音質の復刻盤として活発なリリースを続けるクァドラフォ
ニック(RQR/4チャンネル録音)シリーズの最新作はイタリア四重奏団。
イタリア四重奏団が1967年から1975年にかけて全集を完成させたベートーヴェ
ンの中から第6番&第7番(ラズモフスキー第1番)の2曲がマルチチャンネルで新
たに復活!
PTC 5186 322(Normal-CD) \1450
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
今は亡きオランダの名匠ハンス・フォンクのセント・ルイス響時代に録音され
た遺産とも言うべきライヴ音源のリリースを行う「ハンス・フォンク・レガシ
ー」の続編4タイトルがペンタトーンより登場!第1回目のリリースとなった4タ
イトル(PTC 5186 318-321)は、オランダのグラミー賞との呼ばれる権威あるエ
ディソン賞に選出されるなど母国オランダを含む世界各国で称賛の声を集めて
いる。
スラットキンの後任として1996年にセントルイス響の音楽監督に着任したハン
ス・フォンクは、数多くのレコーディングやコンサートを精力的にこなしてい
たが、度重なる病の影響で1996年から務めていたセント・ルイス交響楽団の音
楽監督を2002年に辞任。
その後、筋萎縮性側索硬化症との闘病の末、2004年8月29日に63歳で志半ばにし
てこの世を去ってしまったハンス・フォンクだが、セントルイス響と歩んだ軌
跡は、今回のリリースで計8タイトルとなる「ハンス・フォンク・レガシー」の
中にしっかりと刻み込まれている。
パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
PTC 5186 323(Normal-CD) \1450
マーラー:交響曲第4番ト長調
エスター・ハイデマン(ソプラノ)、
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
"ハンス・フォンク・レガシー"のリリース第6弾。ハンス・フォンクはハーグ・
レジデンティ管の首席指揮者時代など数々のオーケストラとの共演でマーラー
の名演を生み出しており、マーラー指揮者として特に欧米を中心とした海外で
の評価はすこぶる高い。パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
PTC 5186 324(Normal-CD) \1450
フォーレ:組曲《ペレアスとメリザンド》Op.80
シェーンベルク:交響詩《ペレアスとメリザンド》Op.5
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
"ハンス・フォンク・レガシー"のリリース第7弾はフォーレとシェーンベルクの
「ペレアスとメリザンド」のカップリングというユニークなプログラム。ハン
ス・フォンクのレパートリーの広さ、セントルイス響を完全に掌握していた手
腕の証しである。パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
PTC 5186 325(Normal-CD) \1450
チャイコフスキー:
幻想序曲《ロメオとジュリエット》/交響曲第4番へ短調Op.36
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
8枚目のリリースで初登場となるロシアン・レパートリーはチャイコフスキー!
ハンス・フォンクはドレスデン時代でもチャイコフスキーを積極的に取り上げ
ており、アメリカのオーケストラとのコンビによるチャイコフスキー、しかも
交響曲第4番という選曲には大きく期待させられる。
パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
<Avie>
821936-0019-2(SACD-Hybrid) \3380
マーラー:大地の歌
トーマス・ハンプソン(バリトン)、スチュアート・スケルトン(テノール)、
マイケル・ティルソン・トーマス(指揮)、サンフランシスコ交響楽団
これまでに「交響曲第6番《悲劇的》」(821936-0001-1)、「交響曲第3番」
(821936-0003-2)そして「交響曲第7番《夜の歌》」(821936-0009-2)の3作品が
グラミー賞の"ベスト・クラシカル・アルバム"や"ベスト・オーケストラル・パ
フォーマンス"の栄誉に輝くなど、オーケストラの驚異的なパフォーマンスと超
優秀録音の両面が全世界で認められ絶賛を博し続けているマイケル・ティルソ
ン=トーマス&サンフランシスコ響(SFS)のマーラー・チクルス。
この「大地の歌」でMTT&SFSは、偶数楽章の独唱に通常用いられることの多い
アルトではなくバリトンを設定。
マーラー自身によって偶数楽章の独唱は「アルト、もしくはバリトン独唱」と
指定されていもののアルトの独唱に比べてバリトン独唱による演奏や録音は少
ないだけに、MTT&SFSの「大地の歌」はこの作品の新たな名盤としてはもちろ
んのこと、テノール&バリトンが独唱を担当する「大地の歌」の新録音として
も大きな話題を呼ぶことは間違いない。
ソリストには、現代を代表する世界最高峰のバリトン歌手トーマス・ハンプソ
ン、巨匠マッケラスからの信頼も厚く世界各地のオペラハウスから引く手あま
たのテノール、スチュアート・スケルトンが迎えられるなど豪華陣容が実現。
また、MTT&SFSのマーラー・チクルスのほとんどでレコーディングを担当して
きたアンドレアス・ノイブロンナー&ピーター・ランガーの名コンビは「大地
の歌」でも健在!圧倒的なサウンド・クォリティもこのマーラー・チクルスが
持つ大きな魅力と言えるだろう!
2007年9月28日-10月2日、サンフランシスコ・デイヴィス・シンフォニー・ホ
ールでのライヴ録音。
JM-M24XR09 \3465
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
NBC交響楽団
指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ
[録音]1953年12月6日、ニューヨーク、カーネギー・ホールでのライヴ・レコ
ーディング[モノラル]
[リマスタリング・エンジニア] 杉本一家(JVCマスタリング・センター)
[マスターテープ・トランスファー]ジョン・サミュエルズ(ニューヨーク、
レコーディッド・レガシー)
[LP初出] LM-2387[1960年1月]
[国内LP初出] A-3012(「トスカニーニ名盤頒布会」の「トスカニーニ/ベー
トーヴェン」3枚組LPセットとして)[1963年8月] 単独初出はVRA-2001(世紀
の巨匠「トスカニーニ芸術の神髄」第1巻)[1965年7月]
RCA所蔵のオリジナル・モノラル・マスターテープ(76cm/sec.)を使用して最高
の状態で復刻する「XRCD24 RCAトスカニーニ・オリジナル・エディション」の
第5回発売は、トスカニーニが生涯にわたって取り上げ続け、ベートーヴェンの
交響曲の中でも最も数多く演奏した、交響曲第3番「英雄」の1953年盤。トスカ
ニーニにとって現役最後のシーズンとなった1953/54年シーズンの3回目の演奏
会で取り上げた時のライヴ・レコーディングである。このシーズンは、RCAによ
る純粋なレコーディング・セッションは行なわれなかったが、毎週ラジオで生
中継されていたNBC交響楽団との演奏会は、放送用と並行してRCAのスタッフに
よって録音されていた。引退後、トスカニーニは息子のワルターと共に残され
た放送録音からレコード化できる演奏を試聴・選定する作業を行なった。この
「英雄」もその過程で選ばれたものと思われる。
トスカニーニによる「英雄」は、RCAから正規盤として3種類の録音が発売され
ている(NBC響との同一曲の録音としては最多)ことからも、この作品へのこだわ
りが見て取れる。1939年の有名なベートーヴェン・チクルスでのライヴはSP時
代にこの曲の決定盤の一つと謳われたし、最初期のテープ収録である1949年の
セッション録音は、LP初期の代表盤であり、ベートーヴェンの交響曲全集とし
てBOX発売されたときにも含まれていた。当1953年のライヴ盤は、トスカニーニ
の没後3年が経過した1960年に発売され、演奏・音質両面でトスカニーニによる
「英雄」の決定盤とされてきたもの。
この演奏が、トスカニーニにとって生涯最後の「英雄」の指揮となったが、こ
の演奏会のゲネ・プロの時に、トスカニーニは第2楽章の「葬送行進曲」を一通
り演奏したあと、「もう一度、私のために」と言って、再度演奏させたという。
生涯を通じて演奏を重ねてきた最愛の交響曲への惜別の思いのこもった本番の
演奏は、この作品におけるトスカニーニならではの刻印(例えば第1楽章コーダ
で第1主題が最後にトランペットに出るとき、旋律線を補強した上でレガートで
演奏させ、最初にチェロで提示される第1主題の回帰を力強く印象付けるなど)
はそのままに、それ以前の演奏よりもさらに深く、雄大なスケールで作品を描
き出している点に大きな特徴がある。
今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなア
ナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢
行。1950年代のモノラル・ライヴ録音としては驚異的なクオリティで収録され
たトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしく豊潤なサウンドが、前代未聞の明晰さ
と色彩感を伴って瑞々しくよみがえっている。
この『XRCD トスカニーニ・エディション』の【SHM-CD】化の予定はございませ
ん。
<PentaTone>
PTC 5186 341(SACD-Hybrid) \2850
ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11/同第2番へ短調Op.21
サ・チェン(ピアノ)、
ローレンス・フォスター(指揮)、グルベンキアン管弦楽団
ユンディ・リ、ラン・ランと並び現在の中国ピアノ界における『トップ3』の
1人と称される可憐なる新星サ・チェンが"ペンタトーン"に仲間入り!
中国の河南省生まれのサ・チェンは、ユンディ・リの師匠としてもその名を知
られる名教師ダン・ジャオイ(但 昭義)にピアノを師事。
その後のサ・チェンの活躍は目覚しく、1996年のリーズ国際ピアノ・コンクー
ルで第4位入賞、2000年の第14回ショパン国際ピアノコンクールで第4位入賞に
加えポロネーズ賞受賞、そして2005年の第12回ヴァン・クライバーン国際ピア
ノ・コンクールでは第3位に輝くなど、国際コンクールでの実績も抜群!
また去る8月には、韓国の女流指揮者シヨン・ソンが指揮するロサンゼルス・
フィルハーモニックとの共演でハリウッド・ボウルにデビューを果たし、今後
のスケジュールではトゥガン・ソキエフ指揮のトゥールーズ・キャピトル国立
管、エド・デ・ワールト指揮のミルウォーキー響との共演が予定されるなど、
世界のトップ・ピアニストへの道を邁進し続けている大型アーティストである。
サ・チェンの"ペンタートン"からのリリース第1弾は、音楽監督ローレンス・
フォスターが率いるポルトガルのオーケストラ、グルベンキアン管とのコンビ
によるショパンの協奏曲集。ショパンのピアノ作品はサ・チェンが最も得意と
して弾き続けてきたレパートリーなだけに、あのユリア・フィッシャーを名実
ともに世界一流のヴァイオリニストへと育て上げた実績を持つ"ペンタトーン"
からのコンチェルト・アルバムに懸かる期待は非常に大きい。
2008年7月、カルースト・グルベンキアン財団大講堂(リスボン)での録音。
PTC 5186 329(SACD-Hybrid) \2850
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番イ長調D.959/楽興の時D.780,Op.94
マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)
ペンタトーン・デビュー・アルバムとなったモーツァルト「ピアノ協奏曲第24
番&第13番」(PTC 5186 305)では、ユリア・フィッシャーと並ぶレーベルの大
黒柱として期待に違わぬ見事な演奏を聴かせてくれたドイツの若き天才ピアニ
スト、マーティン・ヘルムヘン。
NHK交響楽団との共演、ソロ・リサイタル、デュオ・リサイタルなど来日公演の
大成功によって日本での知名度を一気に押し上げたヘルムヘンのペンタトーン
第2弾は、同レーベルからリリースされる最初のソロ・アルバムとなるシューベ
ルトのピアノ・ソナタ第20番!
ヘルムヘンのソロ・コンサートやユリア・フィッシャーとのデュオによるシュ
ーベルト(レコーディングの予定あり!)は聴衆から数多くの称賛の声が寄せら
れるなど絶大な支持を得ており、シューベルト最晩年の作品集でのさらなる凄
演は間違いないだろう。
ヘルムヘンは2001年には難関として知られる「クララ・ハスキル・コンクール」
で弱冠19歳という若さで歴戦の猛者たちを抑えてグランプリを獲得。
2006年にはルツェルン音楽祭でゲルギエフ&ウィーン・フィルとシューマンで
共演を果たすなど既に実績は十分。ドイツ・ピアニズムの系譜を継ぐ大型アー
ティストである。
PTC 5186 310(SACD-Hybrid) \2850
R・シュトラウス:交響詩集 ――
交響詩《ドン・ファン》Op.20/交響詩《死と浄化》Op.24
交響詩《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》Op.28
歌劇《インテルメッツォ》Op.72より 炉端の夢想
マルク・アルブレヒト(指揮)、
ストラスブール・フィルハーモニック管弦楽団
フランスとドイツの国境近くに位置するストラスブール。1855年にストラスブ
ールを本拠地として創設され、ヨーロッパでも有数の歴史を持つフランスの古
豪ストラスブール・フィルが音楽監督マルク・アルブレヒトとのコンビでペン
タトーン初登場!
R・シュトラウスの作品の演奏と解釈に定評のある1964年ドイツ生まれのマエス
トロ、マルク・アルブレヒトと、地理的な関係からフランスとドイツ両国の文
化の影響を受けてきたストラスブール・フィルによるR・シュトラウスの交響詩
集は、指揮者、オーケストラの特色を最大限に発揮することの出来る最適な選
曲と言えるだろう!
PTC 5186 309(SACD-Hybrid) \2850
ブラームス:
交響曲第4番ホ短調Op.98
ハンガリー舞曲第1番ト短調(ブラームス編)/同第3番ヘ長調(ブラームス編)
/同第10番ヘ長調(ブラームス編)/同第17番嬰ヘ短調(ドヴォルザーク編)/
同第18番ニ長調(ドヴォルザーク編)/同第19番ロ短調(ドヴォルザーク編)/
同第20番ホ短調(ドヴォルザーク編)/同第21番ホ短調(ドヴォルザーク編)
マレク・ヤノフスキ(指揮)、ピッツバーク交響楽団
「交響曲第1番」(PTC 5186 307)、「交響曲第2番&第3番」(PTC 5186 308)と続
いたペンタートンの大型プロジェクト、ヤノフスキ&ピッツバーク交響楽団の
ブラームス・チクルスが今回の「交響曲第4番」でいよいよ完結!この9月から
マンフレッド・ホーネックを新音楽監督に迎え新たなスタートを切ったピッツ
バーク響。
2005年から続いたアンドルー・デイヴィス、ヤン=パスカル・トルトゥリエと
のトロイカ体制の集大成という点でもヤノフスキのブラームス・チクルスが持
つ価値は高い。
これまでにリリースされたヤノフスキのブラームスは2タイトルとも大きな成功
を収めており、交響曲第4番とハンガリー舞曲集を収めたチクルス完結盤での熱
演に期待したい。
2007年11月、ハインツ・ホール(ピッツバーク)でのライヴ録音。
PTC 5186 175(SACD-Hybrid) \2850
ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲第7番ヘ長調Op.59-1《ラズモフスキー第1番》
同第6番変ロ長調Op.18-6
イタリア四重奏団〔パオロ・ボルチャーニ(ヴァイオリン)、エリサ・ペグレッ
フィ(ヴァイオリン)、ピエロ・ファルッリ(ヴィオラ)、フランコ・ロッシ
(チェロ)〕
SACD Hybridによる高音質の復刻盤として活発なリリースを続けるクァドラフォ
ニック(RQR/4チャンネル録音)シリーズの最新作はイタリア四重奏団。
イタリア四重奏団が1967年から1975年にかけて全集を完成させたベートーヴェ
ンの中から第6番&第7番(ラズモフスキー第1番)の2曲がマルチチャンネルで新
たに復活!
PTC 5186 322(Normal-CD) \1450
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
今は亡きオランダの名匠ハンス・フォンクのセント・ルイス響時代に録音され
た遺産とも言うべきライヴ音源のリリースを行う「ハンス・フォンク・レガシ
ー」の続編4タイトルがペンタトーンより登場!第1回目のリリースとなった4タ
イトル(PTC 5186 318-321)は、オランダのグラミー賞との呼ばれる権威あるエ
ディソン賞に選出されるなど母国オランダを含む世界各国で称賛の声を集めて
いる。
スラットキンの後任として1996年にセントルイス響の音楽監督に着任したハン
ス・フォンクは、数多くのレコーディングやコンサートを精力的にこなしてい
たが、度重なる病の影響で1996年から務めていたセント・ルイス交響楽団の音
楽監督を2002年に辞任。
その後、筋萎縮性側索硬化症との闘病の末、2004年8月29日に63歳で志半ばにし
てこの世を去ってしまったハンス・フォンクだが、セントルイス響と歩んだ軌
跡は、今回のリリースで計8タイトルとなる「ハンス・フォンク・レガシー」の
中にしっかりと刻み込まれている。
パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
PTC 5186 323(Normal-CD) \1450
マーラー:交響曲第4番ト長調
エスター・ハイデマン(ソプラノ)、
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
"ハンス・フォンク・レガシー"のリリース第6弾。ハンス・フォンクはハーグ・
レジデンティ管の首席指揮者時代など数々のオーケストラとの共演でマーラー
の名演を生み出しており、マーラー指揮者として特に欧米を中心とした海外で
の評価はすこぶる高い。パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
PTC 5186 324(Normal-CD) \1450
フォーレ:組曲《ペレアスとメリザンド》Op.80
シェーンベルク:交響詩《ペレアスとメリザンド》Op.5
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
"ハンス・フォンク・レガシー"のリリース第7弾はフォーレとシェーンベルクの
「ペレアスとメリザンド」のカップリングというユニークなプログラム。ハン
ス・フォンクのレパートリーの広さ、セントルイス響を完全に掌握していた手
腕の証しである。パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
PTC 5186 325(Normal-CD) \1450
チャイコフスキー:
幻想序曲《ロメオとジュリエット》/交響曲第4番へ短調Op.36
ハンス・フォンク(指揮)、セントルイス交響楽団
8枚目のリリースで初登場となるロシアン・レパートリーはチャイコフスキー!
ハンス・フォンクはドレスデン時代でもチャイコフスキーを積極的に取り上げ
ており、アメリカのオーケストラとのコンビによるチャイコフスキー、しかも
交響曲第4番という選曲には大きく期待させられる。
パウエル・シンフォニー・ホールでのライヴ録音。
<Avie>
821936-0019-2(SACD-Hybrid) \3380
マーラー:大地の歌
トーマス・ハンプソン(バリトン)、スチュアート・スケルトン(テノール)、
マイケル・ティルソン・トーマス(指揮)、サンフランシスコ交響楽団
これまでに「交響曲第6番《悲劇的》」(821936-0001-1)、「交響曲第3番」
(821936-0003-2)そして「交響曲第7番《夜の歌》」(821936-0009-2)の3作品が
グラミー賞の"ベスト・クラシカル・アルバム"や"ベスト・オーケストラル・パ
フォーマンス"の栄誉に輝くなど、オーケストラの驚異的なパフォーマンスと超
優秀録音の両面が全世界で認められ絶賛を博し続けているマイケル・ティルソ
ン=トーマス&サンフランシスコ響(SFS)のマーラー・チクルス。
この「大地の歌」でMTT&SFSは、偶数楽章の独唱に通常用いられることの多い
アルトではなくバリトンを設定。
マーラー自身によって偶数楽章の独唱は「アルト、もしくはバリトン独唱」と
指定されていもののアルトの独唱に比べてバリトン独唱による演奏や録音は少
ないだけに、MTT&SFSの「大地の歌」はこの作品の新たな名盤としてはもちろ
んのこと、テノール&バリトンが独唱を担当する「大地の歌」の新録音として
も大きな話題を呼ぶことは間違いない。
ソリストには、現代を代表する世界最高峰のバリトン歌手トーマス・ハンプソ
ン、巨匠マッケラスからの信頼も厚く世界各地のオペラハウスから引く手あま
たのテノール、スチュアート・スケルトンが迎えられるなど豪華陣容が実現。
また、MTT&SFSのマーラー・チクルスのほとんどでレコーディングを担当して
きたアンドレアス・ノイブロンナー&ピーター・ランガーの名コンビは「大地
の歌」でも健在!圧倒的なサウンド・クォリティもこのマーラー・チクルスが
持つ大きな魅力と言えるだろう!
2007年9月28日-10月2日、サンフランシスコ・デイヴィス・シンフォニー・ホ
ールでのライヴ録音。