クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

08-09 No.21

2008年09月24日 19時36分02秒 | Weblog
<PHOENIX EDITION DVD>
PE-801(DVD-Video) \3450
2007年ブレゲンツ音楽祭 プッチーニ(1858-1924):歌劇「トスカ」
演奏:トスカ・・・ナージャ・ミヒャエル(S)
カヴァラドッシ・・・ゾラン・トドロヴィチ(T)
スカルピア男爵・・・ギドン・サクス(Br)
アンジェロッティ・・・セバスティアン・ソウルス(Br)
スポレッタ・・・アレクサンダー・クラヴェツ(T)
堂守&看守・・・マルティン・ヴィンクラー(Br)
羊飼い・・・カティア・ヴェルターズ(S)
ブレゲンツ祝祭合唱団/ウィーン交響楽団/ウルフ・シルマー(指揮)
字幕:独語・英語・仏語・伊語
湖の上で繰り広げられる一夜の饗宴。野外オペラ特有の、風になびく歌手たち
の髪がたまりません。この「トスカ」とにかく不気味です。とりわけ舞台中央
に設えられた巨大な眼!この視線から逃れることは不可能です。ある時は青く
光り、またある時は拷問に悶え苦しむ恋人の姿を映します。瞳孔はテーブル代
わりにもなり、幕切れでは塔の天辺の役割も果たします。不可解なオペラ冒頭
のコマ割りも心に微かな棘を残します。実力派を揃えた歌手たちの熱唱を手堅
くまとめたウルフ・シルマーの手腕にも感服です。

PE-804(DVD-Video) \3450
J・ネストロイ(1801-1862)&カール・ビンダー(1816-1860)
オペラ・パロディ「80分 DE タンホイザー」
演奏:ロベルト・マイヤー(俳優/歌い手/ウィーン・フォルクスオーパー
総裁)
ノイエ・ヴィーナー・コンチェルト・シュランメルン
字幕:独語・英語・仏語
ヴェヌスの魅力におぼれ、道を踏み外したタンホイザーを救うのは、領主の娘
エリーザベトの純愛と死・・・・。そんな切ない悲劇を80分の濃縮版で。しか
し、このお話なんか変だぞ???序曲からなんだか酒場の賑わい・・・。シュ
ランメルの伴奏に乗って歌い語りまくるのは、フォルクスオーパーの総裁でも
あるロベルト・マイヤー。彼の一人芝居によるタンホイザーはまさにやりたい
放題の楽しさ一杯です。王冠をかぶった領主はすぐにヨーデルを歌い出し、花
環をかぶれば恋する乙女に早変わり。きついウィーン訛りのセリフではありま
すが、これは言葉がわからなくても充分に楽しめます。

PE-803(DVD-Video) \3450
ワイル:オペレッタ「クーハンデル」(武器と牛)
演奏:ファニータ・サンチェス・・・ウルズラ・プフィッツナー(S)
ファン・サントス・・・ディートマー・ケルシュバウム(T)
マンデス大統領・・・カルロ・ハルトマン(Br)
武器商人ジョーンズ・・・ミヒャエル・クラウス(Br)
ヒメネス・・・ヴォルフガンク・グラチュマイアー(T) 他
ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団&合唱団
クリストフ・エーベルレ(指揮)
字幕:独語・英語・仏語
「三文オペラ」で有名なワイルの知られざる名作「クーハンデル」。架空の貧
乏な国に暮らす恋人たちファニータとファン。国を守る大統領(座ってばかり
で動かない)とその側近。武器を売りつけ大儲けしようと企む商人ジョーン
ズ。さまざまな思惑をはらみつつ物語は進みます。武器を買うには国の財政が
逼迫しているために国民たちに重税がかけられ、ファンの牛は差し押さえられ
てしまうは、ファニータは飲み屋で働くことになるは…。結末はある意味予想
通りのオチが付きます。軽妙なメロディの陰に潜む強烈な批判と風刺が心地良
く、見終わった後の心に清涼な風(?)が吹き抜けることでしょう。

PE-802(DVD-Video) \3450
フランケッティ:歌劇「ゲルマニア」全曲
CAPRICCIO 93518の再発売盤
演奏:フェデリコ・レーヴェ・・・カルロ・ヴェントレ(T)
カルロ・ヴォルムス・・・ブルーノ・カプローニ(Br)
リッケ・・・リーゼ・リンドストレム(S)
ジョヴァンニ・フィリッポ・パルム・・・アンテ・イェルクニカ(B)、
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団、他
レナート・パルンボ(指揮)
字幕:独語・英語・仏語・伊語
今でこそ、その名前はほとんど忘れられてしまっているイタリアのオペラ作曲
家、フランケッティ。あのヴェルディが「アメリカ発見400年記念」の際にオ
ペラを書くように委嘱された時、その仕事を丸投げされたのが彼(完成したの
が歌劇クリストフォロ・コロンボ)でした。この歌劇「ゲルマニア」はナポレ
オン軍に対するドイツの暴動に関わった一人の男の物語。イタリアのヴェリズ
モ・オペラにワーグナーの楽劇の要素を加え、R・シュトラウスの煌く響きを
振りかけた見ごたえのある作品です。イタリア、ドイツ・オペラ双方を得意
とするパルンボの指揮で。
                     
PE-103(SACD-Hybrid) \2450
シュニトケ:ピアノ協奏曲集
1-3.ピアノ協奏曲(1960)
4.ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲(1979)
5.4手ピアノと室内オーケストラのための協奏曲(1988)
演奏:エヴァ・クピエツ(ピアノ)/マリア・レットベリ(ピアノ)・・・5
ベルリン放送交響楽団/フランク・ストローベル(指揮)
シュニトケ(1934-1998)の音楽を論じるのはとても困難なことと言われます。
なぜなら彼は時代に即してその作風を変えてきたからです。このアルバムで
はショスタコーヴィチの影響を受けたと思われる最初期の作品からセリー、
12音、多様式と時代に合わせて形を変えてきた彼の音楽性を楽しむことがで
きます。26歳の時に書かれた最初のピアノ協奏曲(2005年にクピエツが公式に
演奏するまで忘れられていた作品)と、4手のための協奏曲など3つの協奏曲が
すべて収録されています。

PE-104 \2450
モーツァルト:オペラ「劇場支配人」
演奏:オットー・シェンク(語り/劇場支配人)
ノエミ・ネーデルマン(ソプラノ)/オフェーリア・サラ(ソプラノ)
ローター・オディニウス(テノール)/カーステン・サブロフスキ(バス)
ベルリン・ドイツ交響楽団/サー・ネヴィル・マリナー(指揮)
この作品は、モーツァルト(1756-1791)が皇帝ヨーゼフ2世の依頼により1786年
に作曲したもの。とはいえ、序曲とアリアが4曲あるのみで、あとはセリフで
補ったり他のバレエ曲をあわせたりと上演の際は色々と趣向が凝らされます。
この演奏はあの名演出家オットー・シェンクが劇場支配人となって絶妙な語
りを聴かせます。あの有名な「こうもり」での名演出&看守フロッシュ役で
の名演技を彷彿させるなんとも楽しい一人芝居。ドイツ語がわからずともこ
の雰囲気はしっかり伝わるはずです。
                        
PE-105 \2450
マーラー:さすらう若人の歌/亡き子をしのぶ歌 他
1-4.さすらう若人の歌/5-9.なき子をしのぶ歌/
10-13.「少年の不思議な角笛」より(死んだ鼓手/少年鼓手/番兵の夜の歌/
魚に説教するパドヴァの聖アントニウス)
CAPRICCIO 71124の再発盤。
演奏:トーマス・クヴァストホフ(バス・バリトン)・・・1-9
ホーカン・ハーゲゴール(バリトン)・・・10-13
ケルン放送交響楽団/ガリー・ベルティーニ(指揮)
今なお忘れがたきベルティーニのマーラー(1860-1911)。この歌曲集でも涙が
溢れるほどの共感できる名演を聴かせてくれます。柔軟な「若人」、思いの
他引き締まったテンポが新鮮な「なき子」。息つく暇もなくマーラーの世界
へと引き込まれることでしょう。ソリストも万全。瑞々しいクヴァストホフ、
表現力豊かなハーゲゴート。2人の持ち味を存分に生かした選曲も見事です。

PE-113 \2450
ヘンツェ:交響曲 第8番 他
1-3.歌劇「バッカスの巫女たち」より アダージョ、フーガと侍女たちの踊り
4-8.夜曲とアリア/9-11.交響曲 第8番
CAPRICCIO 71134の再発売盤(SACDから通常盤への変更あり)
演奏:クラウディア・バラインスキ(ソプラノ)
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/マルクス・シュテンツ(指揮)
現代のドイツで最も重要な作曲家の一人であるヘンツェ(1926-)。彼は多彩な
音色を駆使した特異で重厚な作品を発表し続け高い人気を誇っています。こ
のアルバムは、歌劇「ルプパ」の初演などで評価され、ヘンツェ解釈の第一
人者と目されているシュテンツの指揮によるもの。シェイクスピアの「真夏
の夜の夢」に着想を得たという交響曲第8番など特有の濃厚な世界が広がり
ます。

PE-114 \2450
グルリット:ゴヤ交響曲/4つの劇的な歌曲集
1-14.ゴヤ交響曲/15-18.4つの劇的な歌曲集(イゾルデの歌/
16.グレトヒェンの歌Iグレトヒェンの歌II/グレトヒェンの歌III)
演奏:クリスティアーネ・エルツェ(ソプラノ)・・・15-18
ベルリン放送交響楽団/アントニー・ボーモント(指揮)
作曲家、指揮者グルリット(1890-1972)をご存知でしょうか?終戦後ドイツを
逃れ、縁あって来日、幾多のオペラを初演し、音楽教育にも貢献した人です。
多くの作品を書いているのですが、そのほとんどは忘れ去られてしまいまし
た。彼の名前が残っているのは、「ヴォツェック」や「軍人たち」など、皮
肉にも他の作曲家によって同名のオペラが書かれた時の比較としてでしょう
か。何はともあれ、この時代の「典型的な」音楽に満ち溢れた作品です。「4
つの劇的な歌曲集」は彼の4番目の妻となった日高久子のために書かれたもの
です。

PE-119 \2450
ピアソラ:タンゴ・ヌェーボ
2台のピアノのための「グラン・タンゴ」/2台のピアノのための「フーガと
ミステリオ」/4手連弾「リベルタンゴ」による変奏曲/その他
演奏:デュオ・ヴィラルソー(アレクサンドラ・ソストマン&ユディス・モ
シュ)
ピアソラについては、もう多くを語る必要はないでしょう。アルゼンチンの
民衆のためのダンス音楽であったタンゴを芸術的な域にまで高めた彼の偉業
を知らない人がいるのでしょうか??? そんなピアソラの名曲の数々を現代
作曲家マーカス・ホルンがるピアノデュオに仕立て上げたものです。もちろ
ん彼自身の手による「ピアソラのオマージュ」も含まれています。バンドネ
オンやチェロの音色とは一味違う華麗なる音色をお楽しみいただけます。

PE-127 \2450
アレクサドル・ピエール・フランソワ・ボエリ:ソナタとカプリース集
1-3.ソナタ ハ短調 Op.1-1
4-23.ピアノのための30のエチュードとキャプリースより
24-26.ソナタ ト長調 Op.1-2
演奏:クリスティーネ・ショルンスハイム(フォルテピアノ)
アレクサンドル・ピエール・フランソワ・ボエリ(1785-1858)はパリ生まれの
作曲家、オルガン奏者、ピアニストです。彼が活躍した時代は古典派からロ
マン派への移行期で、愛国心に満ちた曲が次々と書かれた頃でもありました
が、フレスコバルディやクープランを愛した彼はその波に乗ることもなく生
涯厳粛な曲を書き続けたのです。ハイドンやシューベルトでこの上なき名演
を披露したショルンスハイムの絶妙な演奏で。

PE-128 \2450
ショスタコーヴィチ(1906-1975):チェロ協奏曲集
1-4.チェロ協奏曲 第1番/5-7.チェロ協奏曲 第2番
演奏:ドミトリ・マスレンニコフ(チェロ)/北ドイツ放送交響楽団
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)
冷戦終了後のロシアは、非常に才能ある音楽家を多く排出しています。ここ
でチェロを弾く1980年生まれのマスレンニコフもその一人です。並外れた才
能を持ち、既に幾つものオーケストラと共演を重ね高い評価を受けています
がフランス政府の給費留学生として3年間の研鑽を積み、その際、エッシェン
バッハの目に留まりました。この若き才能をエッシェンバッハは大切に育み
一層優れた音楽家として育て上げたのです。このデビュー盤で名技を確かめ
てください。
                        
PE-129 \2450
クジェネク:ピアノ・ソナタ 他
1-5.5つのピアノのための小品 Op.39
6-8.ピアノ・ソナタ 第2番 Op.59
9-12.ピアノ・ソナタ 第4番 Op.114
13-19.ジョージ・ワシントンの変奏曲 Op.120
20-26.オーストリアからの反響 Op.166
27.フォックストロット Op.138
演奏:ミハイル・コルジェフ
チェコの血をひくクジェネク(1900-1991)はシュレーカーに作曲を師事し、
ウィーンで活躍した音楽家で、この当時の作曲家らしく作風を時代に合わせて
変えていった人です。初期は後期ロマン派、無調、多調を経て、ジャズも採り
入れ、12音から電子まで行きました。多くの作品を残したクジェネクですが、
ピアノ曲はとりわけ重要な位置を占めており、生涯にわたって作品を書いて
いました。このアルバムでは彼の70年間に及ぶ作風の変遷が味わえます。

PE-133 \2450
シェーンベルク、ウェーベルン、ベルク:弦楽四重奏曲集
1-4.シェーンベルク(1874-1951):弦楽四重奏曲 第2番 Op.10
5.ウェーベルン(1883-1945):弦楽四重奏のためのラングザマー・ザッツ
6.ベルク(1885-1935):叙情組曲より「ラルゴ」
演奏:クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ)・・・3,4,6
ペーターゼン弦楽四重奏団
近代・現代音楽を得意とするソプラノは数多くあれど、このシェーファーに勝
る人はそうはいないのではないでしょうか。硬質な中に不思議な温かみを帯び
た彼女の声はまさに混沌とした世界に降り注ぐ一条の月の光のよう。20世紀の
音楽に抜群の理解度を示すペーターゼン弦楽四重奏団の明晰な解釈には有無を
言わせぬ説得力があります。

PE-135 5枚組 \4050
プロコフィエフ:交響曲全集
CD1.交響曲 第1番 ニ長調 Op.25「古典的」/交響曲 第7番 嬰ハ短調 Op.131
CD2.交響曲 第2番 ニ短調 Op.40/交響曲 第3番 ハ短調 Op.44
CD3.交響曲 第4番 ハ長調 Op.47(1930年オリジナル版)
交響曲 第4番 Op.112(1947年改訂版)
CD4.交響曲 第5番 変ロ長調 Op.100
CD5.交響曲 第6番 変ホ短調 Op.111
演奏:ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/ドミトリー・キタエンコ(指揮)
ショスタコーヴィチの交響曲で明晰でクールな解釈を披露し、大好評を博し
ているキタエンコ。とにかく爆発的な表現が話題となっている人ですが、こ
のプロコフィエフ(1891-1953)でも期待通りの凄演を聴かせてくれます。明晰
なテンポ、切れのあるアンサンブル、そして随所に漲るエネルギーの噴出に
は驚く他ありません。ロシア音楽と新古典主義の融合から生まれた傑作をこ
れでもか!とばかりに表出。これは価値ある5枚組です。

PE-142 \2450
フランク:室内楽曲集
1-3.ピアノ五重奏曲 へ短調/4-7.弦楽四重奏曲 ニ長調
演奏:アルトゥール・ピッツァーロ(ピアノ)/ペーターゼン弦楽四重奏団
ここに収録された2曲の室内楽作品はフランクの晩年に書かれたもので、その
緻密な構成と激渋さは、あの交響曲すら凌駕するものであり、室内楽の新し
い時代を予見させるものでもあります。サン=サーンスに献呈されたピアノ
五重奏の重苦しい響きはオルガン奏者としてのフランク(1822-1890)の特徴
がよく顕れているものでしょう。ポルトガル生まれの名手ピッツァーロの輝
かしいピアノの音色が華を添えます。また弦楽四重奏での堅固で格調高い音
楽も、まさに「通向け」です。

PE-144 \2450
シューベルト:オペラ「4年間の歩哨兵勤務」「双子の兄弟」
1.オペラ「4年間の歩哨兵勤務」全1幕 D.190
2.オペラ「双子の兄弟」全1幕 D.647
演奏:アガ・ミコライ(ソプラノ)/シュテファン・ゲンツ(バリトン)/
アンドレアス・カラシアク(テノール)/トーマス・ヤーコプス(テノール) 他
/コーラス・ムジクス・ケルン/ダス・ノイエ・オーケストラ
クリストフ・シュペリング(指揮)
歌曲での高い評価に比べ、なぜか忘れられてしまっているシューベルトのオ
ペラ。最近になって、ようやく復興の兆しは見えてきたものの、まだまだ納得
の行く演奏に出会うことは困難です。そんな状況に救いの手を差し伸べるであ
ろうこのアルバムの登場です。18歳の作品で、解放戦争を題材にした「4年間
の-」と、生まれてすぐに婚約させられた相手を見間違えたことで起こるドタ
バタ劇、「双子の兄弟」の2本が収録された嬉しい1枚です。シュペリンク&ダ
ス・ノイエ・オーケストラの溌剌とした演奏を聴くことで、シューベルトの新
しい魅力を発見する喜びに浸れることでしょう。

PE-145 2枚組 \3050
プフィッツナー(1869-1949):カンタータ「ドイツの精神」
CD1.第1部 人と自然/CD2.第2部 人生と歌
演奏:ソルヴェイグ・クリンゲルボルン(ソプラノ)
ナタリー・シュツッツマン(アルト)
クリストファー・ヴェントリス(テノール)/ローベルト・ホル(バス)
ベルリン・ドイツ交響楽団/インゴ・メッツマッハー(指揮)
10月3日の東西ドイツ統一の日。2007年のこの日のためにDSOとメッツマッヒャ
ーの用意したプログラムがこのカンタータ「ドイツの精神」でした。観衆の興
奮、熱狂の度合いは尋常ではなく、賛否両論があったにせよ、居合わせた全て
の人がドイツの歴史について思いを馳せたのです。メッツマッハーは最良の歌
手たちを揃え、この大作を極めて詩的に演奏。曲としての価値を認めさせるに
充分の説得力を備えたものとして語り継がれることでしょう。




<MARSYAS>
MAR-18032 \2450
ヤニナ・ベヒレ
アーン、ツェムリンスキー、ブーランジェ、ミヨー、アルマ・マーラーを歌う
1-7.アーン:灰色の歌/8-13.ツェムリンスキー:6つの歌
14-17.ブーランジェ:4つの歌/18-25.ミヨー:ユダヤの詩
26.アルマ・マーラー:讃歌
演奏:ヤニナ・ベヒレ(メゾ・ソプラノ)/チャールズ・スペンサー(ピアノ)
ハンブルク生まれの実力派メゾ・ソプラノ、ヤニナ・ベヒレ。2004年からは、
ウィーン歌劇場のメンバーとしてオルトルートやブランゲーネなどを歌い、
また小澤の指揮でマーラーの「復活」や、ケント・ナガノの「大地の歌」でも
ソリストを務めています。彼女の声は驚くほど艶やかな響きを持ち、その上抜
群の表現力をも兼ね備えてたもの。このアルバムに収録された、いわゆる「世
紀末の歌」にはまさにうってつけの逸材といえそうです。ホールの空気感を
しっかり捉えた録音のすばらしさも特筆もの。

MAR-18012 \2450
※旧譜
パリのメカニーク
リースラー:メランコリックなイントロダクション、イ・ヴェンティ
ピエルネ:祝典序曲/ジャン・フランソワ:エキゾチック・ダンス
プーランク:2つのクラリネットのためのソナタ/ミヨー:スカラムーシュ
サティ:びっくり箱
アンダーソン:
タイプライター、シンコペーテッド・クロック、ジャズ・ピチカート /他、
ジョプリン、ゴヨンヌ、モリコーネの作品
演奏:ザビーネ・マイヤー/ヴォルフガング・マイヤー/ライナー・ヴェーレ
/ミヒャエル・リースラー(以上Cl)/
ピエール・シャリアル(バレル・オルガン)
ザビーネ・マイヤーをはじめとした4人のクラリネットの名手たち。彼らと競
演するのは不思議な音色のバレルオルガン。奏でる音楽は20世紀初頭から最近
のものまで色とりどり。小粋なプーランクやサティの合間を縫って聞こえてく
るのは、おなじみアンダーソンの名曲たち。鳥の声で始まり、鳥の声で終わる、
まるでおもちゃ箱をひっくり返したような、楽しい曲と音色の洪水です。

MAR-18022 \2450
BRASS 
ダニエル・シュナイダー(1961-)作品集
1-3.トランペット協奏曲
4-9.ソリストとブラス五重奏のための「小さな歌の本」
10-12.サブ・ゼロ
演奏: ラインホルド・フリードリヒ(トランペット)
北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団
クリスティアン・ヤルヴィ(指揮)…1-3
マンハッタン・ブラス
メンバー:
ウェイン・ドゥ・マイン(トランペット)/レウ・ソロフ(トランペット)/
アン・エルスツェル(フレンチ・ホルン)/マイク・ゼルツァー(トロンボーン)
/デヴィッド・テイラー(バス・トロンボーン)/
ダニエル・シュナイダー…4-9/アブソリュート・アンサンブル/
クリスチャン・ヤルヴィ(指揮)
デヴィッド・テイラー(バス・トロンボーン)…10-12
このアルバム、管楽器好きには本当にたまりません!トランペット協奏曲です
ばらしいソロを聴かせるのは、あのバロック・トランペットの名手ラインホル
ト・フリードリヒ。いつもの厳粛な姿とは一転、モダン楽器の極限を追求した
スゴイ吹きっぷりです。マンハッタン・ブラス・クインテットの華麗なる名技
にも舌を巻きます。バス・トロンボーンのための超絶技巧がたっぷり詰まった
「subZERO」も驚異的な音楽です。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

08-09 No.20

2008年09月24日 18時50分55秒 | Weblog
★真空管オーディオ・フェアのお知らせ★
10月4日&5日に秋葉原で開催されます「真空管オーディオ・フェア」に本年も
出店を行なうことになりました。当日はダイレクト・トランスファーCD-Rを
全点陳列・販売の予定ですが、昨年のカザルスのバッハに続き本年も特別新譜
2点の会場先行販売を行いますので、ご期待下さい。

フェア詳細:http://www.kankyuu-fair.jp/

●ダイレクト・トランスファー CD-R 2008年10月特別新譜 2点発売
発売予定:2008年10月 真空管オーディオ・フェア会場
価格:各1枚 \1500(税込)
※一般発売は10月下旬以降を予定しています。


●当シリーズベストセラー78CDR-1009(英HMV盤使用)の同一音源をイタリア
HMV盤を使用して再復刻しました。英HMV盤はオリジナル盤としてコレクター
の間では他国盤より高値で取引されています。SP盤はテープ録音と違い各国
に送られたマスターに音質上の差がありませんが、盤の材質によって音質が
大きく違って聴こえます。英HMV盤は非常にノイズの多い材料を使用して盤が
制作されていますが、そのノイズのおかげで高域が伸びているように人間の
耳には聴こえるという特徴もあって、英HMV盤は高い人気を保っています。
今回のノイズの少ない復刻をお聴きいただくと、この名演奏からまた新しい
発見をしていただけると思います。(Goodies)

78CDR-1157
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調作品97「大公」
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
ジャック・ティボー(ヴァイオリン)
パブロ・カザルス(チェロ)
伊 DISCO "GRAMMOFONO" DB1223/7(英 HMV DB1223/7 と同一録音)
(1928年11月18日ロンドン小クイーンズ・ホール録音)
イタリアHMV盤による新復刻。既発売の78CDR-1009は英HMV盤によった。これは
同一録音ながら英HMV盤に較べてノイズが小さい。この「大公」はまさに人類
の遺産とも言えるかけがいのない名演奏。1905年に結成されたアルフレッド・
コルトー(1877-1962)、ジャック・ティボー(1880-1953)、パブロ・カザルス
(1876-1973)のピアノ・トリオは電気録音の初期に数曲の録音をした。


●レコード録音史上に革命的インパクトをあたえたイギリスDECCAのFFRR録音!
第2次世界大戦中に生まれた画期的録音がダイレクト・トランスファーで登場。

FFRR録音(full frequency range recording)は、第2次世界大戦中の潜水艦の
ソナー(海中で音波を使って相手の船を探し出す機械)開発技術を生かした
ものですが、その技術を使った最初の商業録音は何と戦中の1944年のSP録音
でした。ここにはSP特有の針音は有るものの、その後のハイファイ録音への
第一歩が見事に記録されています。これまでの録音ではなかなかとらえる事の
出来なかった録音会場の空気感や楽器の質感など、当店のダイレクト・トラン
スファーによって初めて皆様にお届けできるようなりました。(Goodies)

78CDR-1158
チャイコフスキー(1840-1893)
交響曲第5番ホ短調作品64
シドニー・ビーア指揮ナショナル交響楽団
デニス・ブレイン(第2楽章のソロ・ホルン)
英 DECCA AK1032/36
(1944年6月8日ロンドン、キングズウェイ・ホール録音)
英国デッカの録音技術者アーサー・ハディ(1906-1989)は第2次大戦中の1943年
に、デッカ社がイギリス政府から委嘱をうけていた軍事技術研究の実験成果を
基に、当時のSPレコードの50Hz-7.5kHzだった録音帯域を、一挙に15kHzまで
伸長させることに成功した。ハディの新方式の最初の録音となったのがこの
チャイコフスキーの第5番である。指揮者はナショナル交響楽団の創立者シド
ニー・ビーアで、1944年6月8日のロンドンのキングズウェイ・ホールで行われ
た。ホルンの名手デニス・ブレイン(1921-1957)が第2楽章のホルン・ソロを受
け持っている。バランス・エンジニアはハディ自身が担当、厚みのあるサウン
ドは後にハイ・フィデリティ録音の代名詞となったFULL FREQUERNCY RANGE
RECORDING(FFRR)の最初の録音であることを十分に納得させられる。このSP
レコードは1944年(昭和19年)12月新譜として発売された。大戦末期の厳しい
状況下でありながら、それを感じさせない優れた演奏である。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする