クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-11 No.5

2006年11月09日 19時05分36秒 | Weblog
<haenssler>
98 275 \2080
メンデルスゾーン:
交響曲第1番ハ短調Op.11
弦楽のための交響曲第8番ニ長調(管弦楽版)
弦楽のための交響曲第13番ハ短調(交響的断章)
トーマス・ファイ(指)ハイデルベルクSO.
録音:2005年9月28、29日 2006年7月4、5&7日 2002年1月30日
プファッフェングルント、ハイデルベルク・ゲゼルシャフトハウス
ハイドン、ベートーヴェンに続いて、いよいよファイによるメンデルスゾーン
のシリーズがスタートします。しかもマズア&ゲヴァントハウス以来、通常の
5曲のほかシンフォニアも含めるという徹底ぶりもポイント。
まず第1交響曲第1楽章から圧倒される激烈な響き。音を割った金管がじつに効
果的です。変わってノン・ヴィブラートのフレッシュなアンダンテ。見事なコ
ントラストにこれを聴いてしまうと、かのノリントンでさえもなまぬるく聞こ
えてしまうほど。鍛え抜かれたアンサンブルが痛快なシンフォニア8番のフィナ
ーレもたまらなく刺激的です。

98 251 \2080
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集Vol.1
第29番イ長調KV.305(293d), 第36番変ホ長調KV.380(374f),
第28番ホ短調KV.304(300c), 第40番変ロ長調KV.454
ドミトリ・シトコヴェツキー(Vn)アントニオ・パッパーノ(P)
録音:2006年2月5、6日英国サフォーク、ポットンホール
近年は指揮者としての活躍もめざましいヴァイオリニスト、シトコヴェツキー。
彼が今年モーツァルト・イヤーに合わせてソナタのシリーズをスタートさせま
した。共演に迎えたのはボニーやボストリッジらとの録音を通じて、名手とし
てもすでに広く知られるパッパーノ。
パリで作曲された第28番はほかの短調の作に共通する暗さと緊張感が特徴。ふ
たつの楽器がほぼ対等な扱いとなり、やはり短調によるアンダンテの美が際立
つ第36番。そして有名な女流ストリナザッキのために書かれ、このジャンルの
最後のひとつで集大成的意味合いをもつ第40番。「ヴァイオリンの伴奏による
ピアノ・ソナタ」とも云われるモーツァルトの作品ですが、順に聴き進めてゆ
くと内容はじつにさまざま。
いまや大家のシトコヴェツキーはもちろん、ピアノにパッパーノを得たことが
このアルバム最大のポイント。いきいきとした音楽を生み出して聴かせます。





<HUNGAROTON>
HCD 32448 \2080
モーツァルト:ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲第21番 ハ長調K.467 
コンチェルト・ロンド ニ長調K.382 
ピアノ協奏曲第23番 イ長調K.488
タマシュ・エルディ(P)
タマシュ・ヴァーシャリ(指)ブダペスト室内交響楽団
1979年生まれとまだ若いエルディですが、その生み出す響きは感覚美の極致と
もいえるほど。極限まで高められた聴覚が幼くして視力を失いながらも音楽の
才能に恵まれ、ヨーロッパ、アメリカを中心にすでに24カ国でコンサートを行
っています。ヴァーシャリ指揮ブダペスト室内響のきびきびとした音楽運びに
のって、透徹したモーツァルトの世界を構築しています。

HCD 32325 \2080
ヒンデミット:クラリネットを伴う室内楽曲集
3つの小品 
ヴァイオリンとクラリネットのための2つのデュエット 
クラリネットと弦楽のための変奏曲 
ルードゥス・ミノール 
クラリネット・ソナタ 
管楽七重奏曲
クサバー・クレニャン(Cl)
ぺテル・ソモギ(Vl)、イルディコ・Cs・ナジ(P)、
ブダペスト室内交響楽団 他
録音:2004年6月
脱ロマン派、即物主義を標榜し20世紀中頃に活躍した作曲家ヒンデミット
(1895-1963)ですが、ここではいつもながらのクールな作風の奥底に作曲者の
本音がにじみ出ているような作品が収められています。作曲者の心情が端的に
表れる室内楽、そして歌う楽器クラリネットが中心的役割を果たす楽曲という
こともあってか、ヒンデミットの数多い作品のなかでもみずみずしい抒情が際
立っていていずれも聴きやすい作品ばかりです。

HCD 32350 \2080
ロッシ:ヘブライ語による聖歌集「ソロモンの雅歌」
コルヴィナ・コンソート
録音:2004年6月
5サラモネ・ロッシ(1570-1630)はマントヴァのゴンツァーガ家に仕えたユダ
ヤ系作曲家で、初期バロックの作風を持つマドリガルや器楽を数多く残してい
ます。いまでは同時代の大作曲家モンテヴェルディの陰に隠れてしまった格好
になっていますが、この「ソロモンの雅歌」を聴くだけでも並外れた感性と技
巧の持ち主であったことが理解できます。ヘブライ語の聖歌集といっても音楽
はこの時代のモテットの様式にしたがっていて特にユダヤ風の色合いはあまり
感じられません。2000年から国際的に活躍しているコルヴィナ・コンソートの
多声合唱の美しさも特筆ものです。

HCD 32358 \2080
古いローマの典礼音楽集
朝課(全2曲)、第1の夜想曲(全8曲)、第2の夜想曲(全8曲) 
第3の夜想曲(全7曲)、賛美歌(全2曲)、ミサ(全10曲)
スコラ・フンガリカ
バリント・キス、イシュトヴァン・ツティ、イヴァン・エレード(Org)
録音:2005年6月/7月
5991813 235824
中世初期に演奏されていた古代ローマスタイルの典礼音楽曲集というと、すこ
しややこしく聞こえますが、古いローマの装飾音を多用した独自の作風とグレ
ゴリオ聖歌の様式が渾然とした音楽史的に興味深い作品集です。後の世には消
えてしまった独特の節回しの単旋律の合唱と、オルガンによるファンタジーに
耳を傾ければきっと7世紀、8世紀頃の中世初期にさまよい込んだような不思議
な感覚に襲わることでしょう。

HCD 32351 \2080
ラムゼー:金管四重奏曲集
四重奏曲第1番op.20 
四重奏曲第2番op.29 
四重奏曲第4番op.37 
四重奏曲第5番op.38
エヴァルド金管四重奏団
録音:2005年6月
ヴィルヘルム・ラムゼー(1837-1895)は金管作品の作曲家として知られた存在
で、19世紀のロシア・ペテルブルクで活躍しました。ここに収められた金管四
重奏曲は穏やかで明朗な作風の曲が揃っていて、聴き手をとても平和な気分に
してくれます。1996年に結成されたエヴァルド金管四重奏団も難しいパッセー
ジをそれと感じさせずにさらりと演奏する素晴らしいテクニシャンぶりです。

HCD 32359 \2080
平均律ツィンバロン
メリス:平均律ツィンバロン 
ホリス:抒情的トッカータ 
ドゥルコ:ショート・ストーリー 
コンチェイ:サクソフォンとツィンバロムのための時 
タレル:良き日々のための響き 
ラング:モノローグ 
セミツキー:中断された奇想曲 
ルカーチ:サムサーラ 
ラサール:小さな二人への哀願 
ラサール:SMS
ローザ・ファルカス(ツィンバロン)
ラスロ・キス・ギ(altsax)、ペテル・ソモギ(Vl)、他
録音:2005年4月
ハンガリーとその周辺で演奏されている打弦楽器ツィンバロンといえば、コダ
ーイの「ハーリ・ヤーノシュ」で使用されていることでおなじみの楽器ですが、
ここではツィンバロン独奏から声楽、弦、管楽器などとの組合せによるアンサ
ンブルなどさまざまな編成でこの楽器の持つ可能性が追求されています。曲調
はあたかも武満徹風のものや、プログレッシブジャズ風などそれこそバラエティ
に富んでいて、全編を通じて心地よい緊張感が貫かれています。ブダペストに
生まれ、今もハンガリーで教鞭をとりつつヨーロッパ中で活動しているファル
カスの目くるめくようなテクニックにも唖然とさせられます。

HCD 32438 \2080
ジューラ・ピンター作品集-薔薇の炎の鐘
ピンター:
エキデとモニーチ 
カメレオン・ファンタジア 
不平の多い天使 
薔薇の炎の鐘 
魔術師たちの夜 
もし東方が輝いているなら
夜明けの練習曲
ジューラ・ピンター(P、Kyd))、ゲルゲリー・マートゥス(Fl)
スザンナ・スコッフ(Sop) ベーラ・サライ(Sax) 他
録音:1997年-2004年
アルテュール・ランボーの詩を題材としながらも抽象的な味わいが印象的な表
題作のほか、アコースティック楽器と電子楽器のコラボによる典型的な20世紀
後半様式の現代音楽と言うべき内容です。ジャズ風味の作品、楽器と声楽をコ
ラージュ化して用いた作品など曲趣はさまざまですが、いずれも無機的響きか
ら不思議な情感が仄かに漂ってくるようなところがピンター(1954-)の魅力
といえそうです。




<Anthonello Mode>
古楽界のプリンス、濱田芳通率いるレーベル「Anthonello Mode」の取り扱いを
始めます。

AMOE 10001 \2450
「薔薇の中の薔薇」スペイン国王アルフォンソ10世(1221?1284)編纂:
聖母マリアのカンティガ集
[1]プロローゴ 「詩を作り歌うとは」
[2]カンティガ第1番「これから私は尊敬された女主人のために歌います」
[3]カンティガ第330番「薔薇の中の薔薇」
[4]カンティガ第15番「すべての聖人たち」
[5]カンティガ第139番「驚くような、慈悲にあふれ、実に美しい奇蹟を」
[6]カンティガ第384番「その大変な美しさゆえに花の中の花と呼ばれる方は」
[7]カンティガ第167番「聖処女を信頼して熱心に祈る者は誰でも」
[8]カンティガ第100番「聖母マリア、夜明けの星よ」
[9]カンティガ第166番「人々は罪によって」
[10]カンティガ第60番「アヴェとエヴァの間には大きな違いがあるのです」
[11]カンティガ第26番「驚くには値しません、もし世界をお裁きになる方の母
君が良い裁きを下せるとしても」
[12]カンティガ第422番「神の母よ、そのときわれらのために御子にお祈り下
さい」
[13]カンティガ第37番「美しく驚くべき奇蹟を」
-カンティガ第159番「聖母マリアは許しません、聖母巡礼を」
-エスタンピー(器楽)
[14]カンティガ第425番「喜びよ、喜びよ」
アントネッロ
音楽監督/濱田芳通
(リコーダー、コルネット、ショーム、スライド・トランペット、ダブル・
フルート)、
西山まりえ(歌、ゴシックハープ、オルガネット、パーカッション)、
石川かおり(フィーデル)、
春日保人(歌、フルート)、
花井尚美(歌)、
藤澤絵里香(歌、ダルシマー)、
岡庭弥生(歌)、
矢野薫(オルガネット、プサルテリー)、
中村孝志(スライド・トランペット、コルネット)、
わだみつひろ(パーカッション)
録音:2006年10月3-4日 東京・関口台第一スタジオ/24bit 96KHz
世界的なリコーダー&コルネット奏者、濱田芳通が渾身のパワーとアイディア
をこめて放つ超大作。音を聴けば誰もが納得、ジャンル横断型音楽の登場です。
アントネッロの通常編成は3名ですが、ここではかつてない大編成、声楽4名を
含む計10名によるもの。ここで濱田は、多くの文献からこの時代には地声によ
る発声が用いられていた、との結論を導き出し、クラシック的な発声法ではな
く、地声による歌唱をあえて採用しています。これによって得られた効果は歴
然。魔術か呪術を思わせるかのような、圧倒的なパワーをもって我々にせまっ
てきます。これは、奇しくもアラブ世界に通じていたイベリア半島の当時の雰
囲気をも想起させます。濱田自身が「これまでで最高のメンバー」と満を持し
て世に送り出すこの壮大なる音絵巻、興奮の坩堝を是非ご堪能ください!

AMOE 10002 \2450
Naturale(ナトゥラーレ)
濱田芳通:パッサカリア(即興演奏)、
作者不詳:何を使って洗いましょう?、
ディエゴ・オルティス(c.1510?70):レセルカーダ、
濱田芳通:タランテッラ(即興演奏)、
ヨハン・ショープ(c.1590?1660):涙のパヴァーヌ、
濱田芳通:パッサカリオ(即興演奏)、
ディエゴ・オルティス:ラ・ガンバ、 
アントニオ・マルティン・イ・コル編纂:ラス・フォリアス、
バルトロメオ・デ・セルマ・イ・サラヴェルデ:草原と丘、
濱田芳通:ロマネスカ(即興演奏)、
ヴィンチェンツォ・ボニッツィ:甘き思い出、
ジゥーリオ・カッチーニ(c.1545?1618):泉に野に、
ジローラモ・ダラ・カーサ(1543?c.1600)に基づく:
パッサカリア《小さなジャック》
アントネッロ 濱田芳通(コルネット、リコーダー)
西山まりえ(バロック・ハープ、チェンバロ) 
石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ブックレット解説:白石和良(音楽ライター)
ジャケット・アートワーク:さそうあきら(漫画家)
録音:2006年6月22-23日 マリンカルチャーセンター マリンホール
世界的なリコーダー&コルネット奏者、濱田芳通によるアドリブをふんだんに
含む新たな古楽演奏。クラシック・ファンのみならず、ワールド・ミュージッ
ク、ヒーリング、ジャズなどの音楽ファンをも魅了する画期的なアルバムです。
濱田芳通はルネサンス・コルネット奏者として世界からその動向を注目され、
ルネサンス時代の文献に残るサイド・アンプッシャー奏法(口の真ん中にマウ
スピースを当てず、サイドを用いる)復興の先駆者です。マウスピースが極端
に小さく、演奏至難なルネサンス・コルネットを自在に操る能力は、ホルンの
デニス・ブレインに例えて賞賛される声もあがるほど。また表現力豊かなアド
リブは、マイルス・デイヴィスにも匹敵すると言えるでしょう。パッサカリア、
ロマネスカ、タランテッラ、パッサカリオはすべて濱田芳通のオリジナル作品。
彼は「本来の古楽とは即興性の強いものであり、楽譜重視のクラシックとはか
け離れた存在」と考え、多くの作品でアドリブを実践してきましたが、これら
オリジナル作品はその考えを一歩進め、中世・ルネサンス時代のスタイルを用
いつつ新たな音楽創造を目指したものとなっています。





<SUPRAPHON>
SU 7013(DVD-Video) \4750
字幕:なし
リバ:チェコのクリスマス・ミサ曲(チェコ語歌唱)
「チェコのクリスマル・キャロル集(チェコ語歌唱)」
[クルコノシェ山麓のクリスマス・ソング集(8曲)、フス派時代のクリスマス
・ソング集(3曲)、クリスマス・パストラル集(6曲)]
リボル・ペシェク(指)
ドヴォルザーク室内管弦楽団、キューン室内合唱団、他
ヤロスラフ・クジチェク(指)
ムジカ・ボヘミカ、プラハ金管五重奏団、他
収録:1986年10月18&19日ロジュミタール・ポト・トシェムシーネムの教会
この映像が収録された町、ロジュミタール・ポト・トシェムシーネムで、その
人生の大半を過ごしたヤクプ・ヤン・リバ(1765-1815)は、モーツァルトと同時
期にチェコで活躍した作曲家。赴任した1788年から世を去った1815年まで、こ
の町のカントル(学校教師)を勤めると同時に、聖歌隊指揮者でもありました。
「おお、フス師よ」という言葉で始まる、この美しいクリスマス・ミサ曲は、長年、
校舎の修繕費拠出について揉めていた司祭と和解の末、フランス革命にヨーロ
ッパが揺れ動いていた最中の1796年に作曲されたもの。リバの作品の中で最も
知られ、同時代のパストラルの中でも特に芸術性の高い優れた作品の一つに数
えられています。また、彼の作品としては、定期的に演奏される数少ないもの
の1つで、現在でもチェコではクリスマス・シーズンになると盛んに演奏され
ています。
このミサ曲に加え、民間に伝承されてきたクリスマス・ソングが17曲、併録さ
れています。使われる楽器は、通常のもののほかに、ローカル色豊かな民族楽
器や、ピリオド楽器なども併用されています。また、演奏陣の衣装が当時のも
のを用いていたり、出てくる教会のオルガンは、かつてリバが弾いたものだっ
たり、と字幕はなくても楽しめる要素がいっぱい。ちなみに、クルコノシェ山
脈はチェコの北側、ポーランドとの国境近くに位置しています。





<CASCAVELLE>
VEL 3106 \2080
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調Op.47「革命」
アルミン・ジョルダン(指)
スイス・ロマンドO.
録音:1987年11月9日ロス・アンジェルス、
UCLAロイス・ホール(ライヴ)
CASCAVELLEがショスタコーヴィチ生誕100年記念におくる一枚は、スイスの生ん
だ国際的な指揮者ジョルダンが振った大傑作「革命」交響曲。1985年から97年
まで首席指揮者と音楽監督を務めた手兵スイス・ロマンド管とのアメリカ・ツ
アーにおけるライヴです。しかも、このライヴが行なわれた1987年は、作品が
初演された1937年11月からちょうど50年の節目にあたります。ジョルダンのショ
スタコーヴィチ録音では、同レーベルへのオペラ「鼻」も高評価を得ていたこ
とも記憶に新しいところ。アンセルメ以来の黄金時代を築いたとの呼び声も高
いアンサンブルは、見通しのすっきりした美しいサウンドが特徴。加えてここ
ではライヴ特有の緊張感と熱も十分で、メモリアルにふさわしい内容といえる
でしょう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする