<Preiser>
PRCD 90715 2枚組 \3760
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(マルテ版)
ペーター・ヤン・マルテ(指)
ヨーロピアン・フィルハーモニー管弦楽団
マニアの間で注目されていたオーストリアの指揮者で作曲家、オルガニストで
もあるペーター・ヤン・マルテ。オルガニストとしてキャリアをスタートさせ、
チェリビダッケに出会い指揮者に転向。ブルックナーについて独自の視点から
取り組んできた実績を持っています。今回、プライザー・レーベルから登場す
る第3番もマルテ自身による新しいヴァージョン。マルテはすでに何度もこの
ヴァージョンを用いて演奏会を行っており内容にも期待が持てます。第3番1曲
でCD2枚組、演奏時間にして実に88分弱という長大な録音です。楽章の配置も
後期風に変更され、第2楽章にスケルツォ、第3楽章にアダージョが置かれてい
るなど、非常に興味深い1枚となっています。ヨーロピアン・フィルハーモニ
ー管弦楽団は、凄腕の若手楽員のオーケストラ。
<haenssler>=SWR MUSIC=
93 140(20CD+1DVD) \19500
紙製スリムBOX
「カール・シューリヒト・コレクション1950-1966」
[CD 1]モノラル(分売93.141)
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
シューマン:交響曲第2番ハ長調Op.61
録音:
1952年10月24日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
1959年10月31日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 2]モノラル(分売93.142)
交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱つき」
マリア・シュターダー(S)マルガ・へフゲン(A)マレイ・ディッキー(T)
オットー・ヴィーナー(Bs)SWR声楽アンサンブル、
シュトゥットガルト教員合唱協会、シュトゥットガルト・バッハ合唱団
序曲「コリオラン」Op.62
録音:
1961年9月13日シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
1952年9月25日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
(ライヴ)
[CD 3]交響曲のみステレオ / モノラル(分売93.143)
ブラームス:交響曲第2番ニ長調Op.73
同:運命の歌Op.54
同:悲歌Op.82
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル
録音:1966年3月16日シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク
1954年1月26日
1954年1月25日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 4]モノラル(分売93.144)
ブラームス:ドイツ・レクイエムOp.45
マリア・シュターダー(S)ヘルマン・プライ(Br)
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、フランクフルト・ヘッセン放送Cho.
録音:1959年11月7日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 5]モノラル(分売93.145)
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
録音:
1955年4月5日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[CD 6]モノラル(分売93.146)
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
録音:1962年10月18日シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)
[CD 7]モノラル(分売93.147)
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死
録音:
1953年3月6日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
1950年4月29日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
[CD 8 & 9]モノラル(分売93.148)
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
同:交響曲第9番ニ短調
録音:1954年3月10日,
1951年11月2日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[CD 10]モノラル(分売93.149)
グリーグ:演奏会用序曲「秋に」Op.11
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
ハンスハインツ・シュネーベルガー(Vn)
ヘルマン・ゲッツ:ヴァイオリン協奏曲ト長調Op.22
ロマン・シマー(Vn)
ロベルト・フォルクマン:序曲「リチャード3世」Op.68
録音:1954年12月2日,1953年4月10日,1952年9月12日
シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1960年9月15日シュトゥットガルト、リーダーハレ
[CD 11]モノラル(分売93.150)
ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」
同:チェロ協奏曲ニ長調
エンリコ・マイナルディ(Vc)
同:交響曲第95番ハ短調
録音:
1958年4月8日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1950年11月5日(ライヴ),1955年4月5日
シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
[CD 12 & 13]モノラル(分売93.151)
マーラー:交響曲第3番ニ短調
ルート・ジーヴェルト(Ms)
シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル女声合唱、
シュトゥットガルト・エバーハルト=ルートヴィヒ・ギムナジウム児童合唱団、
R.シュトラウス:アルプス交響曲
録音:
1960年4月7日シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)
1955年1月4-7日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[CD 14]モノラル(分売93.152)
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調KV.385「ハフナー」
同:交響曲第38番ニ長調KV.504「プラハ」
同:交響曲第40番ト短調KV.550
同:コンサートアリア「いいえ、いいえ、あなたにはできません」KV.419
ルート=マルグレート・ピュッツ(S)
同:歌劇「フィガロの結婚」より、愛の神よ、安らぎを与えたまえ
エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S)
同:歌劇「魔笛」より、なんと美しい絵姿
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
録音:
1956年7月4日ルートヴィヒスブルク(ライヴ)
1961年5月19日シュヴェツィンゲン音楽祭(ライヴ)
1959年4月9日シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
1959年4月6日
1959年4月12日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[CD 15]モノラル(分売93.153)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調KV.271「ジュノーム」
同:ピアノ協奏曲第19番ヘ長調KV.459
クララ・ハスキル(P)
録音:
1952年5月23日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
1956年7月4日ルートヴィヒスブルク城、バロック=テアーター(ライヴ)
[CD 16]モノラル(分売93.154)
レズニチェク:
シャミッソーの詩「悲劇的な物語」にもとづくバリトン独唱と大管弦楽のため
の主題と変奏
バリー・マクダニエル(Br)
R.シュトラウス:歌劇「グントラム」第1幕前奏曲
プフィッツナー:劇音楽「ハイルブロンのケートヒェン」序曲
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132
録音:1960年2月12日,1956年3月20日-23日,1956年1月20日
以上シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1950年11月5日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[CD 17]モノラル(分売93.155)
シューマン:「マンフレッド」序曲Op.115
メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」Op.27
シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレOp.52
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
同:劇音楽「真夏の夜の夢」より序曲Op.21、夜想曲Op.61-7、
スケルツォOp.61-1
録音:
1960年9月14-15日シュトゥットガルト
1961年3月10日,1954年9月21日,1955年1月4日,1954年1月26日
以上、シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[CD 18]モノラル(分売93.156)
「パルシファル」より第1幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」より第1幕への前奏曲
「神々の黄昏」より夜明けとジークフリートのラインへの旅
「神々の黄昏」よりジークフリートの葬送行進曲
ジークフリート牧歌
「パルシファル」より聖金曜日の音楽
「パルシファル」より第3幕フィナーレ(合唱なし)
録音:1966年3月17日,1966年3月17-19日
シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ゼンデザールII
1950年4月29日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
1955年9月28日,1954年9月23日シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク
[CD 19 & 20]モノラル シリーズ初出
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
ハンニ・マック=コザック(S)ヘルタ・テッパー(A)
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、シュトゥットガルト・バッハCho.
ハイドン:交響曲第86番ニ長調Hob.I-86
録音:
1958年4月17日シュトゥットガルト、リーダーハレ
1954年5月20日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[DVD]モノラル(分売KDC.9002)
ロルフ・ウンケル監修「シューリヒト-生涯の肖像」
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調「ハフナー」より終楽章
収録:1957年,1958年,1956年
仕様:NTSC / リージョン0 / 4:3 字幕:独英仏
カール・シューリヒト(指)シュトゥットガルト放送SO.ほか
ヘンスラーによるSWR MUSICシリーズの柱、シューリヒト・コレクションがたい
へんお得なセットになって登場します。しかも、これまで単品発売されている
すべてのアルバムと映像作品のほか、マーラーの「復活」とハイドンの第86番
が新たに追加されるというBOXだけの見逃せないポイントつき。
絶品というほかないモーツァルト、ファンの熱い支持を受けるブルックナーや
マーラー、そしてシューリヒトにとってシュトゥットガルト放送との最後の録
音となったブラ2などSWR蔵出しの音源の数々は貴重なものばかり。またドキュ
メントでは、シュターダー、マルツィといった共演経験のある豪華なキャスト
の回想インタヴューを通じて、彼が高潔な人格者であり誰からも慕われていた
ことが理解され、こちらも興味が尽きません。
シューリヒトが70歳の1950年11月に始まり、亡くなる前年の1966年3月まで続
いた手兵シュトゥットガルト放送交響楽団との偉大なる足跡。もはや今後これ
だけまとまった内容が表に出ることはないのではないでしょうか。この機会に
ぜひ。
<BIS>
BIS 1697/1700 15枚組 \9000
シベリウス大全集
交響曲、管弦楽曲、劇音楽、室内楽曲、ピアノ曲、声楽曲すべてを網羅
オスモ・ヴァンスカ&ラハティSO、
ネーメ・ヤルヴィ&エーテボリSO、
レオニダス・カヴァコス(Vn)、アンネ=ソフィ・フォン・オッター(Sop)
ほか多数
来年はシベリウス歿後50年にあたります。この作曲家に執念を燃やしてきた
BISが、ついに「シベリウス大全集」をまとめました。全15枚、総収録時間
19時間という浩瀚なものが、CD4枚分の価格という驚くべき廉価でお求めい
ただけることとなりました。演奏はヴァンスカ、ヤルヴィといった今日のシ
ベリウス演奏像を作り上げた人々により、もちろん最高水準。さらに英・独
・仏・フィンランド語・日本語による132ページの充実解説書つき。
BIS 1567 \2250
モーツァルト(フンメル編曲):
ピアノ協奏曲第18番変ロ長調 K.537(室内楽版)
交響曲第40番ト短調 K.550(室内楽版)
白神典子(Pf)、ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)、ピーター・クレメント(Vn)、
ティボール・ベーニ(Vc)
モーツァルトのピアノ協奏曲を愛弟子フンメルが室内楽用に編曲したシリー
ズの最終巻。フンメルは編成だけでなく、ピアノ・パートも原曲を歪めない
範囲内でロマン派風に書き直しています。フンメル編曲のピアノ協奏曲は全
部で7作あり、今回で完了ですが、フィルアップに同編曲者・同編成による
交響曲第40番が入っているのも魅力。モーツァルト・イヤーの最後を飾る注
目盤と申せましょう。
BIS SA 1531(SACD-Hybrid) \2380
グリーグ:オーケストラ伴奏歌曲集
歌劇「オラヴ・トリグヴァソン」からの場面 Op.50
南の僧院の門にて Op.20
6つの歌曲(ソルヴェイグの歌/ソルヴェイグの子守歌/モンテ・ピンチョ
から/白鳥/過ぎし春/ヘンリク・ヴェルゲラン)
ルンダルネにて Op.33の9(ハルヴォルセン編曲)
スールヴェイ・クリンゲンボルン(Sop)、インゲビョルグ・コスモ(Ms)、
トロン・ハルスティン・モーエ (Br)、マリタ・ソルベア (Sop)、
コール・ヴェスト、ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ベルゲン・フィル&同Cho
グリーグはピアノの名手で魅力的な作品を多く残していますが、オーケスト
ラから絶妙な色彩を引き出す才にも恵まれていました。当CDには未完の歌
劇をはじめ、オーケストラ伴奏付き独唱曲がすべて収められています。歌手
はいずれもノルウェー人で、表現は絶品。ことに「ソルヴェイグの歌」や
「過ぎし春」は涙なしでは聴けません。来年のグリーグ・イヤーのさきがけ
となる一枚です。
BIS 1470 \2250
サン=サーンス:
ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 Op.61
ワルツ形式による練習曲によるカプリス(イザイ編曲)
アンダルシア奇想曲 Op.122
「ノアの洪水」序曲 Op.45(弦楽オーケストラ)
ウェディング・ケーキ Op.76(ピアノと弦楽オーケストラ)
アレグロ・アパッショナート Op.70(ピアノとオーケストラ)
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
ヘイニ・カルッカイネン(Pf)、
キース・バケルス、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
カントロフによるサン=サーンスの管弦楽曲シリーズの最新盤。ここではカ
ントロフが指揮のみならず、名作ヴァイオリン協奏曲第3番の独奏も務め、
名人芸を発揮しているのも注目。ピアノの協奏的小品も入っていますが、
「アレグロ・アパッショナート」の真摯さは非常に感動的です。
BIS 1444 \2250
ニールセン:初期室内楽曲集
ヴァイオリンソナタ ト長調 (1881/2)
2つのヴァイオリンのための二重奏曲第1番 (1883)
ロマンス ニ長調 (1883頃)
弦楽四重奏曲(第1番)ニ短調 (1883)
弦楽四重奏曲(第2番)ヘ長調 (1887)
2つの弦楽四重奏断章 (1887)
ロマンス Op.2(ヴァイオリンとピアノ版)
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)、マリア・アステリアドウ (Pf)、
新ヘレニックSQ
いずれも辞典にさえ載っていない作品ですが、カール・ニールセンが10代半
ば、正式に作曲を学ぶ以前の習作集。ニールセンというと晦渋なイメージが
ありますが、いずれもナイーヴな感性と人好きするメロディにあふれていま
す。北欧音楽ファン必聴の一枚と申せましょう。
<COVIELLO>
COV 20602(SACD-Hybrid) \2180
カリッシミ:
オラトリオ「ヨナ」オラトリオ「最後の審判」「主は言われた」
「マニフィカト」
ガブリエリ:ソナタ第8番
カペラ・アンジェリカ
ヴォルフガング・カッチュナー(指)
ラウテン・カンパニー
録音2005年
17世紀のイタリアで最も活躍した作曲家の一人カリッシミ。彼作品の中で特
に重要とされるのはオラトリオであり、その様式美は他の作曲家にも多大な
影響を与えました。
ラウテン・カンパニーは緊迫したカリッシミの精神世界を描き出しています。
COV 30612(SACD-Hybrid) \2180
ミキス・テオドラキス:
チェロと管弦楽のためのラプソディ(1998年)
バレエ『テルエルの恋人たち』組曲(1958年)
ヨハネス・モーザー(Vc)
マルクス・ボッシュ(指)
アーヘン交響楽団
録音:2005年ライヴ
ギリシャが誇る作曲家、ミキス・テオドラキスの作品。現在来日中の若手チェ
リスト、ヨハネス・モーザーによるチェロと管弦楽のためのラプソディとス
ペイン、テルエル版ロミオとジュリエットの話で実在の物語を題材としたバ
レエ『テルエルの恋人たち』組曲を収録しています。
<BEL AIR>
BAC 013(DVD-Video) 2枚組 \5400
字幕:英仏独西
ヘンデル:「ヘラクレス」
ウィリアム・シメル(Br ヘラクレス)
ジョイス・ディドナート(Ms デイアネイラ)
トビー・スペンス(T ヒュロス)
インゲラ・ボーリン(S イオレ)
ほか
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
演出:リュック・ボンディ
収録:2004年12月22日,パリ,ガルニエ宮
鬼才リュック・ボンディの演出と、大御所ウィリアム・クリスティの組んだ
ヘンデルの「ヘラクレス」がDVDで登場!「ヘラクレス」は、1745年1月に初
演された作品。英語の台本で、もともとは演奏会形式用の作品ですが、舞台
上演も可能。十年程前まではわりと珍しい作品でしたが、近年はオペラ形式
の上演が盛んです。物語は、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの死にまつわる
もの。遠征から戻ったヘラクレスは敵王の娘イオレを連れて帰り、彼の妻デ
ジャニラが嫉妬、愛を取り戻すため媚薬になるという血をまぶした服をヘラ
クレスに着させるが、それが実は毒で、ヘラクレスは死んでしまい、デジャ
ニラは狂乱してしまう、というもの。このボンディ&クリスティのコンビの
上演は、2004年7月のエクサン=プロヴァンス音楽祭で初演されて以来、パリ、
ニューヨーク、ロンドンなど各都市で上演され大評判となり、「ヘラクレス」
の真価を世界に知らしめたものとなりました。ボンディの舞台は、現代衣装
(しかも主役は全員黒服)、舞台一面に敷き詰めた砂、簡素な装置と、何か
狂気をはらんだような強烈な舞台を作り挙げています。キャストでは、真の
主役というべき、デイアネイラを歌うディドナートが歌に演技に最高!たく
ましい男臭さの映えるシメル、さらにスペンス、ボーリン、そして合唱とオ
ーケストラと、文句のつけようのないほどの名演です!
BAC 015(DVD-Video) \4750
「バッハの無伴奏チェロ組曲」
チューヒリ・バレエ
振付け・衣装:ハインツ・シュペルリ
装置:セルジョ・カヴェーロ
クラウディウス・ヘルマン(チェロ)
+ハインツ・シュペルリのインタビュー(22分)
チューリヒ歌劇場所属のバレエ団である、チューリヒ・バレエが、バッハの
無伴奏チェロ組曲の第2番,第3番、第6番を伴奏に踊った美しい舞台の映像で
す。ハインツ・シュペルリは1940年バーゼル生まれ、自身優れたダンサーで、
1996年からチューリヒ・バレエの芸術監督に就任、高い評価を築き上げてい
ます。2002年に初来日して話題になりました。チェロを演奏するのは、チュ
ーリヒ歌劇場のチェリスト、クラウディウス・ヘルマン。チューリヒ歌劇場
といえば、アーノンクールを筆頭に古楽系の指揮者が盛んに指揮をしており、
主要メンバーは古楽奏法にも通じていることでも知られています。ここでの
演奏も、歌劇場のチェリストの演奏、などとなめてかかったら大間違いの説
得力の強い演奏、音楽だけでも十分注目に値する内容です。
<LR Music>
BS 059 \2180
「ラ・スパーニャ-フェリペ1世美公、ヨーロッパ音楽の庇護者」
ジョスカン・デプレ:
キリエ、
グロリア、
サンクトゥス
(オデカトンA(1501)より):
「ブルゴーニュ人に伝えよ」、
「ロンペルティエ」
ヴィンツェンツォ・カピローラ:
「全き良く詰まった」、
スパニョーラ風リチェルカーレ
F.ペニャローサ:
「マドリッドの山々に」
フアン・デ・アンチエタ:
「2羽のアヒル」
フアン・デル・エンシーナ:
「あなたを連れてきたのは誰」、
「皆それぞれに」
ヨアン・アンブロジオ・ダルツァ:
「ラウダーテ・ディオ(神を褒め称えよ)」、
サルタレッロとピーヴァ
(コロン文庫(コロンビーナ)の歌曲集より):
「非常に高名なる女王」
(王宮の歌曲集より):
「水を渡れ」、
「ロドリーゴ・マルティネス」
イザーク:
「スパーニャ」
(ルイス・ベネーガス・デ・エネストローサの器楽曲集より):
「おお、栄光の聖母」
フアン・カルロス・デ・ムルダー(指)
カメラータ・イベリア(ダヴィド・サガストゥネ(A)、ランベル・クリメン
ト(T)、バルト・ファンデヴェヘ(Bs)、エルネスト・シュミード(Fl)、
フランシスコ・ルビオ(コルネット)、フェルナンド・サンチェス(Fg)、
アルベルト・マルティネス=モリーナ(ポジティフOrg)、ダヴィド・マヨ
ラル(Perc))
録音:2005年7月マドリッド、アバディア劇場
スペイン女王フアナ(狂女王)の夫にして、スペイン・ハプスブルク家の祖、
ブルゴーニュ公フェリペの宮廷音楽を集めた録音。その宮廷では、領地フラ
ンドルの、隆盛を極めていた音楽と、妻の領地スペインの特徴ある音楽が演
奏されており、当時、最先端の音楽世界を形作っていました。この録音では、
ジョスカン・デプレの作品を大枠に、これら、両地域の音楽が集められてい
ます。
ムルダーに率いられたカメラータ・イベリアは、研究成果に基づいて、堅実
に演奏しており、これらの曲の古雅な趣に、神々しいまでの静謐さを与えて
います。
PRCD 90715 2枚組 \3760
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(マルテ版)
ペーター・ヤン・マルテ(指)
ヨーロピアン・フィルハーモニー管弦楽団
マニアの間で注目されていたオーストリアの指揮者で作曲家、オルガニストで
もあるペーター・ヤン・マルテ。オルガニストとしてキャリアをスタートさせ、
チェリビダッケに出会い指揮者に転向。ブルックナーについて独自の視点から
取り組んできた実績を持っています。今回、プライザー・レーベルから登場す
る第3番もマルテ自身による新しいヴァージョン。マルテはすでに何度もこの
ヴァージョンを用いて演奏会を行っており内容にも期待が持てます。第3番1曲
でCD2枚組、演奏時間にして実に88分弱という長大な録音です。楽章の配置も
後期風に変更され、第2楽章にスケルツォ、第3楽章にアダージョが置かれてい
るなど、非常に興味深い1枚となっています。ヨーロピアン・フィルハーモニ
ー管弦楽団は、凄腕の若手楽員のオーケストラ。
<haenssler>=SWR MUSIC=
93 140(20CD+1DVD) \19500
紙製スリムBOX
「カール・シューリヒト・コレクション1950-1966」
[CD 1]モノラル(分売93.141)
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
シューマン:交響曲第2番ハ長調Op.61
録音:
1952年10月24日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
1959年10月31日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 2]モノラル(分売93.142)
交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱つき」
マリア・シュターダー(S)マルガ・へフゲン(A)マレイ・ディッキー(T)
オットー・ヴィーナー(Bs)SWR声楽アンサンブル、
シュトゥットガルト教員合唱協会、シュトゥットガルト・バッハ合唱団
序曲「コリオラン」Op.62
録音:
1961年9月13日シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
1952年9月25日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
(ライヴ)
[CD 3]交響曲のみステレオ / モノラル(分売93.143)
ブラームス:交響曲第2番ニ長調Op.73
同:運命の歌Op.54
同:悲歌Op.82
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル
録音:1966年3月16日シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク
1954年1月26日
1954年1月25日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 4]モノラル(分売93.144)
ブラームス:ドイツ・レクイエムOp.45
マリア・シュターダー(S)ヘルマン・プライ(Br)
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、フランクフルト・ヘッセン放送Cho.
録音:1959年11月7日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 5]モノラル(分売93.145)
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
録音:
1955年4月5日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[CD 6]モノラル(分売93.146)
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
録音:1962年10月18日シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)
[CD 7]モノラル(分売93.147)
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死
録音:
1953年3月6日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
1950年4月29日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
[CD 8 & 9]モノラル(分売93.148)
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
同:交響曲第9番ニ短調
録音:1954年3月10日,
1951年11月2日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[CD 10]モノラル(分売93.149)
グリーグ:演奏会用序曲「秋に」Op.11
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
ハンスハインツ・シュネーベルガー(Vn)
ヘルマン・ゲッツ:ヴァイオリン協奏曲ト長調Op.22
ロマン・シマー(Vn)
ロベルト・フォルクマン:序曲「リチャード3世」Op.68
録音:1954年12月2日,1953年4月10日,1952年9月12日
シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1960年9月15日シュトゥットガルト、リーダーハレ
[CD 11]モノラル(分売93.150)
ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」
同:チェロ協奏曲ニ長調
エンリコ・マイナルディ(Vc)
同:交響曲第95番ハ短調
録音:
1958年4月8日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1950年11月5日(ライヴ),1955年4月5日
シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
[CD 12 & 13]モノラル(分売93.151)
マーラー:交響曲第3番ニ短調
ルート・ジーヴェルト(Ms)
シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル女声合唱、
シュトゥットガルト・エバーハルト=ルートヴィヒ・ギムナジウム児童合唱団、
R.シュトラウス:アルプス交響曲
録音:
1960年4月7日シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)
1955年1月4-7日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[CD 14]モノラル(分売93.152)
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調KV.385「ハフナー」
同:交響曲第38番ニ長調KV.504「プラハ」
同:交響曲第40番ト短調KV.550
同:コンサートアリア「いいえ、いいえ、あなたにはできません」KV.419
ルート=マルグレート・ピュッツ(S)
同:歌劇「フィガロの結婚」より、愛の神よ、安らぎを与えたまえ
エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S)
同:歌劇「魔笛」より、なんと美しい絵姿
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
録音:
1956年7月4日ルートヴィヒスブルク(ライヴ)
1961年5月19日シュヴェツィンゲン音楽祭(ライヴ)
1959年4月9日シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
1959年4月6日
1959年4月12日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[CD 15]モノラル(分売93.153)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調KV.271「ジュノーム」
同:ピアノ協奏曲第19番ヘ長調KV.459
クララ・ハスキル(P)
録音:
1952年5月23日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
1956年7月4日ルートヴィヒスブルク城、バロック=テアーター(ライヴ)
[CD 16]モノラル(分売93.154)
レズニチェク:
シャミッソーの詩「悲劇的な物語」にもとづくバリトン独唱と大管弦楽のため
の主題と変奏
バリー・マクダニエル(Br)
R.シュトラウス:歌劇「グントラム」第1幕前奏曲
プフィッツナー:劇音楽「ハイルブロンのケートヒェン」序曲
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132
録音:1960年2月12日,1956年3月20日-23日,1956年1月20日
以上シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1950年11月5日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
[CD 17]モノラル(分売93.155)
シューマン:「マンフレッド」序曲Op.115
メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」Op.27
シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレOp.52
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
同:劇音楽「真夏の夜の夢」より序曲Op.21、夜想曲Op.61-7、
スケルツォOp.61-1
録音:
1960年9月14-15日シュトゥットガルト
1961年3月10日,1954年9月21日,1955年1月4日,1954年1月26日
以上、シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
[CD 18]モノラル(分売93.156)
「パルシファル」より第1幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」より第1幕への前奏曲
「神々の黄昏」より夜明けとジークフリートのラインへの旅
「神々の黄昏」よりジークフリートの葬送行進曲
ジークフリート牧歌
「パルシファル」より聖金曜日の音楽
「パルシファル」より第3幕フィナーレ(合唱なし)
録音:1966年3月17日,1966年3月17-19日
シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ゼンデザールII
1950年4月29日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
1955年9月28日,1954年9月23日シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク
[CD 19 & 20]モノラル シリーズ初出
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
ハンニ・マック=コザック(S)ヘルタ・テッパー(A)
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、シュトゥットガルト・バッハCho.
ハイドン:交響曲第86番ニ長調Hob.I-86
録音:
1958年4月17日シュトゥットガルト、リーダーハレ
1954年5月20日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[DVD]モノラル(分売KDC.9002)
ロルフ・ウンケル監修「シューリヒト-生涯の肖像」
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調「ハフナー」より終楽章
収録:1957年,1958年,1956年
仕様:NTSC / リージョン0 / 4:3 字幕:独英仏
カール・シューリヒト(指)シュトゥットガルト放送SO.ほか
ヘンスラーによるSWR MUSICシリーズの柱、シューリヒト・コレクションがたい
へんお得なセットになって登場します。しかも、これまで単品発売されている
すべてのアルバムと映像作品のほか、マーラーの「復活」とハイドンの第86番
が新たに追加されるというBOXだけの見逃せないポイントつき。
絶品というほかないモーツァルト、ファンの熱い支持を受けるブルックナーや
マーラー、そしてシューリヒトにとってシュトゥットガルト放送との最後の録
音となったブラ2などSWR蔵出しの音源の数々は貴重なものばかり。またドキュ
メントでは、シュターダー、マルツィといった共演経験のある豪華なキャスト
の回想インタヴューを通じて、彼が高潔な人格者であり誰からも慕われていた
ことが理解され、こちらも興味が尽きません。
シューリヒトが70歳の1950年11月に始まり、亡くなる前年の1966年3月まで続
いた手兵シュトゥットガルト放送交響楽団との偉大なる足跡。もはや今後これ
だけまとまった内容が表に出ることはないのではないでしょうか。この機会に
ぜひ。
<BIS>
BIS 1697/1700 15枚組 \9000
シベリウス大全集
交響曲、管弦楽曲、劇音楽、室内楽曲、ピアノ曲、声楽曲すべてを網羅
オスモ・ヴァンスカ&ラハティSO、
ネーメ・ヤルヴィ&エーテボリSO、
レオニダス・カヴァコス(Vn)、アンネ=ソフィ・フォン・オッター(Sop)
ほか多数
来年はシベリウス歿後50年にあたります。この作曲家に執念を燃やしてきた
BISが、ついに「シベリウス大全集」をまとめました。全15枚、総収録時間
19時間という浩瀚なものが、CD4枚分の価格という驚くべき廉価でお求めい
ただけることとなりました。演奏はヴァンスカ、ヤルヴィといった今日のシ
ベリウス演奏像を作り上げた人々により、もちろん最高水準。さらに英・独
・仏・フィンランド語・日本語による132ページの充実解説書つき。
BIS 1567 \2250
モーツァルト(フンメル編曲):
ピアノ協奏曲第18番変ロ長調 K.537(室内楽版)
交響曲第40番ト短調 K.550(室内楽版)
白神典子(Pf)、ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)、ピーター・クレメント(Vn)、
ティボール・ベーニ(Vc)
モーツァルトのピアノ協奏曲を愛弟子フンメルが室内楽用に編曲したシリー
ズの最終巻。フンメルは編成だけでなく、ピアノ・パートも原曲を歪めない
範囲内でロマン派風に書き直しています。フンメル編曲のピアノ協奏曲は全
部で7作あり、今回で完了ですが、フィルアップに同編曲者・同編成による
交響曲第40番が入っているのも魅力。モーツァルト・イヤーの最後を飾る注
目盤と申せましょう。
BIS SA 1531(SACD-Hybrid) \2380
グリーグ:オーケストラ伴奏歌曲集
歌劇「オラヴ・トリグヴァソン」からの場面 Op.50
南の僧院の門にて Op.20
6つの歌曲(ソルヴェイグの歌/ソルヴェイグの子守歌/モンテ・ピンチョ
から/白鳥/過ぎし春/ヘンリク・ヴェルゲラン)
ルンダルネにて Op.33の9(ハルヴォルセン編曲)
スールヴェイ・クリンゲンボルン(Sop)、インゲビョルグ・コスモ(Ms)、
トロン・ハルスティン・モーエ (Br)、マリタ・ソルベア (Sop)、
コール・ヴェスト、ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ベルゲン・フィル&同Cho
グリーグはピアノの名手で魅力的な作品を多く残していますが、オーケスト
ラから絶妙な色彩を引き出す才にも恵まれていました。当CDには未完の歌
劇をはじめ、オーケストラ伴奏付き独唱曲がすべて収められています。歌手
はいずれもノルウェー人で、表現は絶品。ことに「ソルヴェイグの歌」や
「過ぎし春」は涙なしでは聴けません。来年のグリーグ・イヤーのさきがけ
となる一枚です。
BIS 1470 \2250
サン=サーンス:
ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 Op.61
ワルツ形式による練習曲によるカプリス(イザイ編曲)
アンダルシア奇想曲 Op.122
「ノアの洪水」序曲 Op.45(弦楽オーケストラ)
ウェディング・ケーキ Op.76(ピアノと弦楽オーケストラ)
アレグロ・アパッショナート Op.70(ピアノとオーケストラ)
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
ヘイニ・カルッカイネン(Pf)、
キース・バケルス、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
カントロフによるサン=サーンスの管弦楽曲シリーズの最新盤。ここではカ
ントロフが指揮のみならず、名作ヴァイオリン協奏曲第3番の独奏も務め、
名人芸を発揮しているのも注目。ピアノの協奏的小品も入っていますが、
「アレグロ・アパッショナート」の真摯さは非常に感動的です。
BIS 1444 \2250
ニールセン:初期室内楽曲集
ヴァイオリンソナタ ト長調 (1881/2)
2つのヴァイオリンのための二重奏曲第1番 (1883)
ロマンス ニ長調 (1883頃)
弦楽四重奏曲(第1番)ニ短調 (1883)
弦楽四重奏曲(第2番)ヘ長調 (1887)
2つの弦楽四重奏断章 (1887)
ロマンス Op.2(ヴァイオリンとピアノ版)
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)、マリア・アステリアドウ (Pf)、
新ヘレニックSQ
いずれも辞典にさえ載っていない作品ですが、カール・ニールセンが10代半
ば、正式に作曲を学ぶ以前の習作集。ニールセンというと晦渋なイメージが
ありますが、いずれもナイーヴな感性と人好きするメロディにあふれていま
す。北欧音楽ファン必聴の一枚と申せましょう。
<COVIELLO>
COV 20602(SACD-Hybrid) \2180
カリッシミ:
オラトリオ「ヨナ」オラトリオ「最後の審判」「主は言われた」
「マニフィカト」
ガブリエリ:ソナタ第8番
カペラ・アンジェリカ
ヴォルフガング・カッチュナー(指)
ラウテン・カンパニー
録音2005年
17世紀のイタリアで最も活躍した作曲家の一人カリッシミ。彼作品の中で特
に重要とされるのはオラトリオであり、その様式美は他の作曲家にも多大な
影響を与えました。
ラウテン・カンパニーは緊迫したカリッシミの精神世界を描き出しています。
COV 30612(SACD-Hybrid) \2180
ミキス・テオドラキス:
チェロと管弦楽のためのラプソディ(1998年)
バレエ『テルエルの恋人たち』組曲(1958年)
ヨハネス・モーザー(Vc)
マルクス・ボッシュ(指)
アーヘン交響楽団
録音:2005年ライヴ
ギリシャが誇る作曲家、ミキス・テオドラキスの作品。現在来日中の若手チェ
リスト、ヨハネス・モーザーによるチェロと管弦楽のためのラプソディとス
ペイン、テルエル版ロミオとジュリエットの話で実在の物語を題材としたバ
レエ『テルエルの恋人たち』組曲を収録しています。
<BEL AIR>
BAC 013(DVD-Video) 2枚組 \5400
字幕:英仏独西
ヘンデル:「ヘラクレス」
ウィリアム・シメル(Br ヘラクレス)
ジョイス・ディドナート(Ms デイアネイラ)
トビー・スペンス(T ヒュロス)
インゲラ・ボーリン(S イオレ)
ほか
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
演出:リュック・ボンディ
収録:2004年12月22日,パリ,ガルニエ宮
鬼才リュック・ボンディの演出と、大御所ウィリアム・クリスティの組んだ
ヘンデルの「ヘラクレス」がDVDで登場!「ヘラクレス」は、1745年1月に初
演された作品。英語の台本で、もともとは演奏会形式用の作品ですが、舞台
上演も可能。十年程前まではわりと珍しい作品でしたが、近年はオペラ形式
の上演が盛んです。物語は、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの死にまつわる
もの。遠征から戻ったヘラクレスは敵王の娘イオレを連れて帰り、彼の妻デ
ジャニラが嫉妬、愛を取り戻すため媚薬になるという血をまぶした服をヘラ
クレスに着させるが、それが実は毒で、ヘラクレスは死んでしまい、デジャ
ニラは狂乱してしまう、というもの。このボンディ&クリスティのコンビの
上演は、2004年7月のエクサン=プロヴァンス音楽祭で初演されて以来、パリ、
ニューヨーク、ロンドンなど各都市で上演され大評判となり、「ヘラクレス」
の真価を世界に知らしめたものとなりました。ボンディの舞台は、現代衣装
(しかも主役は全員黒服)、舞台一面に敷き詰めた砂、簡素な装置と、何か
狂気をはらんだような強烈な舞台を作り挙げています。キャストでは、真の
主役というべき、デイアネイラを歌うディドナートが歌に演技に最高!たく
ましい男臭さの映えるシメル、さらにスペンス、ボーリン、そして合唱とオ
ーケストラと、文句のつけようのないほどの名演です!
BAC 015(DVD-Video) \4750
「バッハの無伴奏チェロ組曲」
チューヒリ・バレエ
振付け・衣装:ハインツ・シュペルリ
装置:セルジョ・カヴェーロ
クラウディウス・ヘルマン(チェロ)
+ハインツ・シュペルリのインタビュー(22分)
チューリヒ歌劇場所属のバレエ団である、チューリヒ・バレエが、バッハの
無伴奏チェロ組曲の第2番,第3番、第6番を伴奏に踊った美しい舞台の映像で
す。ハインツ・シュペルリは1940年バーゼル生まれ、自身優れたダンサーで、
1996年からチューリヒ・バレエの芸術監督に就任、高い評価を築き上げてい
ます。2002年に初来日して話題になりました。チェロを演奏するのは、チュ
ーリヒ歌劇場のチェリスト、クラウディウス・ヘルマン。チューリヒ歌劇場
といえば、アーノンクールを筆頭に古楽系の指揮者が盛んに指揮をしており、
主要メンバーは古楽奏法にも通じていることでも知られています。ここでの
演奏も、歌劇場のチェリストの演奏、などとなめてかかったら大間違いの説
得力の強い演奏、音楽だけでも十分注目に値する内容です。
<LR Music>
BS 059 \2180
「ラ・スパーニャ-フェリペ1世美公、ヨーロッパ音楽の庇護者」
ジョスカン・デプレ:
キリエ、
グロリア、
サンクトゥス
(オデカトンA(1501)より):
「ブルゴーニュ人に伝えよ」、
「ロンペルティエ」
ヴィンツェンツォ・カピローラ:
「全き良く詰まった」、
スパニョーラ風リチェルカーレ
F.ペニャローサ:
「マドリッドの山々に」
フアン・デ・アンチエタ:
「2羽のアヒル」
フアン・デル・エンシーナ:
「あなたを連れてきたのは誰」、
「皆それぞれに」
ヨアン・アンブロジオ・ダルツァ:
「ラウダーテ・ディオ(神を褒め称えよ)」、
サルタレッロとピーヴァ
(コロン文庫(コロンビーナ)の歌曲集より):
「非常に高名なる女王」
(王宮の歌曲集より):
「水を渡れ」、
「ロドリーゴ・マルティネス」
イザーク:
「スパーニャ」
(ルイス・ベネーガス・デ・エネストローサの器楽曲集より):
「おお、栄光の聖母」
フアン・カルロス・デ・ムルダー(指)
カメラータ・イベリア(ダヴィド・サガストゥネ(A)、ランベル・クリメン
ト(T)、バルト・ファンデヴェヘ(Bs)、エルネスト・シュミード(Fl)、
フランシスコ・ルビオ(コルネット)、フェルナンド・サンチェス(Fg)、
アルベルト・マルティネス=モリーナ(ポジティフOrg)、ダヴィド・マヨ
ラル(Perc))
録音:2005年7月マドリッド、アバディア劇場
スペイン女王フアナ(狂女王)の夫にして、スペイン・ハプスブルク家の祖、
ブルゴーニュ公フェリペの宮廷音楽を集めた録音。その宮廷では、領地フラ
ンドルの、隆盛を極めていた音楽と、妻の領地スペインの特徴ある音楽が演
奏されており、当時、最先端の音楽世界を形作っていました。この録音では、
ジョスカン・デプレの作品を大枠に、これら、両地域の音楽が集められてい
ます。
ムルダーに率いられたカメラータ・イベリアは、研究成果に基づいて、堅実
に演奏しており、これらの曲の古雅な趣に、神々しいまでの静謐さを与えて
います。