クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-11 No.10-1

2006年11月21日 13時56分49秒 | Weblog
<Preiser>
PRCD 90715 2枚組 \3760
ブルックナー:交響曲第3番ニ短調(マルテ版)
ペーター・ヤン・マルテ(指)
ヨーロピアン・フィルハーモニー管弦楽団
マニアの間で注目されていたオーストリアの指揮者で作曲家、オルガニストで
もあるペーター・ヤン・マルテ。オルガニストとしてキャリアをスタートさせ、
チェリビダッケに出会い指揮者に転向。ブルックナーについて独自の視点から
取り組んできた実績を持っています。今回、プライザー・レーベルから登場す
る第3番もマルテ自身による新しいヴァージョン。マルテはすでに何度もこの
ヴァージョンを用いて演奏会を行っており内容にも期待が持てます。第3番1曲
でCD2枚組、演奏時間にして実に88分弱という長大な録音です。楽章の配置も
後期風に変更され、第2楽章にスケルツォ、第3楽章にアダージョが置かれてい
るなど、非常に興味深い1枚となっています。ヨーロピアン・フィルハーモニ
ー管弦楽団は、凄腕の若手楽員のオーケストラ。





<haenssler>=SWR MUSIC=
93 140(20CD+1DVD) \19500
紙製スリムBOX
「カール・シューリヒト・コレクション1950-1966」
[CD 1]モノラル(分売93.141)
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
シューマン:交響曲第2番ハ長調Op.61
録音:
1952年10月24日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
1959年10月31日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
[CD 2]モノラル(分売93.142)
交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱つき」
マリア・シュターダー(S)マルガ・へフゲン(A)マレイ・ディッキー(T)
オットー・ヴィーナー(Bs)SWR声楽アンサンブル、
シュトゥットガルト教員合唱協会、シュトゥットガルト・バッハ合唱団
序曲「コリオラン」Op.62
録音:
1961年9月13日シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
1952年9月25日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク
(ライヴ)
[CD 3]交響曲のみステレオ / モノラル(分売93.143)
ブラームス:交響曲第2番ニ長調Op.73
同:運命の歌Op.54
同:悲歌Op.82
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル
録音:1966年3月16日シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク
1954年1月26日
1954年1月25日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

[CD 4]モノラル(分売93.144)
ブラームス:ドイツ・レクイエムOp.45
マリア・シュターダー(S)ヘルマン・プライ(Br)
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、フランクフルト・ヘッセン放送Cho.
録音:1959年11月7日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

[CD 5]モノラル(分売93.145)
ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
録音:
1955年4月5日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)

[CD 6]モノラル(分売93.146)
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
録音:1962年10月18日シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)

[CD 7]モノラル(分売93.147)
ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死
録音:
1953年3月6日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)
1950年4月29日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム

[CD 8 & 9]モノラル(分売93.148)
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調
同:交響曲第9番ニ短調
録音:1954年3月10日,
1951年11月2日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)

[CD 10]モノラル(分売93.149)
グリーグ:演奏会用序曲「秋に」Op.11
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
ハンスハインツ・シュネーベルガー(Vn)
ヘルマン・ゲッツ:ヴァイオリン協奏曲ト長調Op.22
ロマン・シマー(Vn)
ロベルト・フォルクマン:序曲「リチャード3世」Op.68
録音:1954年12月2日,1953年4月10日,1952年9月12日
シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1960年9月15日シュトゥットガルト、リーダーハレ

[CD 11]モノラル(分売93.150)
ハイドン:交響曲第100番ト長調「軍隊」
同:チェロ協奏曲ニ長調
エンリコ・マイナルディ(Vc)
同:交響曲第95番ハ短調
録音:
1958年4月8日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1950年11月5日(ライヴ),1955年4月5日
シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム

[CD 12 & 13]モノラル(分売93.151)
マーラー:交響曲第3番ニ短調
ルート・ジーヴェルト(Ms)
シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル女声合唱、
シュトゥットガルト・エバーハルト=ルートヴィヒ・ギムナジウム児童合唱団、
R.シュトラウス:アルプス交響曲
録音:
1960年4月7日シュトゥットガルト、リーダーハレ(ライヴ)
1955年1月4-7日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク

[CD 14]モノラル(分売93.152)
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調KV.385「ハフナー」
同:交響曲第38番ニ長調KV.504「プラハ」
同:交響曲第40番ト短調KV.550
同:コンサートアリア「いいえ、いいえ、あなたにはできません」KV.419
ルート=マルグレート・ピュッツ(S)
同:歌劇「フィガロの結婚」より、愛の神よ、安らぎを与えたまえ
エリーザベト・シュヴァルツコプフ(S)
同:歌劇「魔笛」より、なんと美しい絵姿
フリッツ・ヴンダーリヒ(T)
録音:
1956年7月4日ルートヴィヒスブルク(ライヴ)
1961年5月19日シュヴェツィンゲン音楽祭(ライヴ)
1959年4月9日シュトゥットガルト・リーダーハレ(ライヴ)
1959年4月6日
1959年4月12日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク

[CD 15]モノラル(分売93.153)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調KV.271「ジュノーム」
同:ピアノ協奏曲第19番ヘ長調KV.459
クララ・ハスキル(P)
録音:
1952年5月23日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
1956年7月4日ルートヴィヒスブルク城、バロック=テアーター(ライヴ)

[CD 16]モノラル(分売93.154)
レズニチェク:
シャミッソーの詩「悲劇的な物語」にもとづくバリトン独唱と大管弦楽のため
の主題と変奏
バリー・マクダニエル(Br)
R.シュトラウス:歌劇「グントラム」第1幕前奏曲
プフィッツナー:劇音楽「ハイルブロンのケートヒェン」序曲
レーガー:モーツァルトの主題による変奏曲とフーガOp.132
録音:1960年2月12日,1956年3月20日-23日,1956年1月20日
以上シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク
1950年11月5日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム(ライヴ)

[CD 17]モノラル(分売93.155)
シューマン:「マンフレッド」序曲Op.115
メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」Op.27
シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレOp.52
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
同:劇音楽「真夏の夜の夢」より序曲Op.21、夜想曲Op.61-7、
スケルツォOp.61-1
録音:
1960年9月14-15日シュトゥットガルト
1961年3月10日,1954年9月21日,1955年1月4日,1954年1月26日
以上、シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィラ・ベルク

[CD 18]モノラル(分売93.156)
「パルシファル」より第1幕への前奏曲
「トリスタンとイゾルデ」より第1幕への前奏曲 
「神々の黄昏」より夜明けとジークフリートのラインへの旅
「神々の黄昏」よりジークフリートの葬送行進曲
ジークフリート牧歌
「パルシファル」より聖金曜日の音楽
「パルシファル」より第3幕フィナーレ(合唱なし)
録音:1966年3月17日,1966年3月17-19日
シュトゥットガルト、フンクスタジオ・ベルク、ゼンデザールII
1950年4月29日シュトゥットガルト=デゲルロッホ、ヴァルトハイム
1955年9月28日,1954年9月23日シュトゥットガルト、ヴィラ・ベルク

[CD 19 & 20]モノラル シリーズ初出
マーラー:交響曲第2番ハ短調「復活」
ハンニ・マック=コザック(S)ヘルタ・テッパー(A)
シュトゥットガルトSWR声楽アンサンブル、シュトゥットガルト・バッハCho.
ハイドン:交響曲第86番ニ長調Hob.I-86
録音:
1958年4月17日シュトゥットガルト、リーダーハレ
1954年5月20日シュトゥットガルト、ゼンデザール・ヴィッラ・ベルク

[DVD]モノラル(分売KDC.9002)
ロルフ・ウンケル監修「シューリヒト-生涯の肖像」
ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調「ハフナー」より終楽章
収録:1957年,1958年,1956年
仕様:NTSC / リージョン0 / 4:3 字幕:独英仏

カール・シューリヒト(指)シュトゥットガルト放送SO.ほか
ヘンスラーによるSWR MUSICシリーズの柱、シューリヒト・コレクションがたい
へんお得なセットになって登場します。しかも、これまで単品発売されている
すべてのアルバムと映像作品のほか、マーラーの「復活」とハイドンの第86番
が新たに追加されるというBOXだけの見逃せないポイントつき。
絶品というほかないモーツァルト、ファンの熱い支持を受けるブルックナーや
マーラー、そしてシューリヒトにとってシュトゥットガルト放送との最後の録
音となったブラ2などSWR蔵出しの音源の数々は貴重なものばかり。またドキュ
メントでは、シュターダー、マルツィといった共演経験のある豪華なキャスト
の回想インタヴューを通じて、彼が高潔な人格者であり誰からも慕われていた
ことが理解され、こちらも興味が尽きません。
シューリヒトが70歳の1950年11月に始まり、亡くなる前年の1966年3月まで続
いた手兵シュトゥットガルト放送交響楽団との偉大なる足跡。もはや今後これ
だけまとまった内容が表に出ることはないのではないでしょうか。この機会に
ぜひ。




<BIS>
BIS 1697/1700 15枚組 \9000
シベリウス大全集
交響曲、管弦楽曲、劇音楽、室内楽曲、ピアノ曲、声楽曲すべてを網羅
オスモ・ヴァンスカ&ラハティSO、
ネーメ・ヤルヴィ&エーテボリSO、
レオニダス・カヴァコス(Vn)、アンネ=ソフィ・フォン・オッター(Sop)
ほか多数
来年はシベリウス歿後50年にあたります。この作曲家に執念を燃やしてきた
BISが、ついに「シベリウス大全集」をまとめました。全15枚、総収録時間
19時間という浩瀚なものが、CD4枚分の価格という驚くべき廉価でお求めい
ただけることとなりました。演奏はヴァンスカ、ヤルヴィといった今日のシ
ベリウス演奏像を作り上げた人々により、もちろん最高水準。さらに英・独
・仏・フィンランド語・日本語による132ページの充実解説書つき。

BIS 1567 \2250
モーツァルト(フンメル編曲):
ピアノ協奏曲第18番変ロ長調 K.537(室内楽版)
交響曲第40番ト短調 K.550(室内楽版)
白神典子(Pf)、ヘンリク・ヴィーゼ(Fl)、ピーター・クレメント(Vn)、
ティボール・ベーニ(Vc)
モーツァルトのピアノ協奏曲を愛弟子フンメルが室内楽用に編曲したシリー
ズの最終巻。フンメルは編成だけでなく、ピアノ・パートも原曲を歪めない
範囲内でロマン派風に書き直しています。フンメル編曲のピアノ協奏曲は全
部で7作あり、今回で完了ですが、フィルアップに同編曲者・同編成による
交響曲第40番が入っているのも魅力。モーツァルト・イヤーの最後を飾る注
目盤と申せましょう。

BIS SA 1531(SACD-Hybrid) \2380
グリーグ:オーケストラ伴奏歌曲集
歌劇「オラヴ・トリグヴァソン」からの場面 Op.50
南の僧院の門にて Op.20
6つの歌曲(ソルヴェイグの歌/ソルヴェイグの子守歌/モンテ・ピンチョ
から/白鳥/過ぎし春/ヘンリク・ヴェルゲラン)
ルンダルネにて Op.33の9(ハルヴォルセン編曲)
スールヴェイ・クリンゲンボルン(Sop)、インゲビョルグ・コスモ(Ms)、
トロン・ハルスティン・モーエ (Br)、マリタ・ソルベア (Sop)、
コール・ヴェスト、ウーレ・クリスチャン・ルード(指)
ベルゲン・フィル&同Cho
グリーグはピアノの名手で魅力的な作品を多く残していますが、オーケスト
ラから絶妙な色彩を引き出す才にも恵まれていました。当CDには未完の歌
劇をはじめ、オーケストラ伴奏付き独唱曲がすべて収められています。歌手
はいずれもノルウェー人で、表現は絶品。ことに「ソルヴェイグの歌」や
「過ぎし春」は涙なしでは聴けません。来年のグリーグ・イヤーのさきがけ
となる一枚です。

BIS 1470 \2250
サン=サーンス:
ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 Op.61 
ワルツ形式による練習曲によるカプリス(イザイ編曲) 
アンダルシア奇想曲 Op.122 
「ノアの洪水」序曲 Op.45(弦楽オーケストラ) 
ウェディング・ケーキ Op.76(ピアノと弦楽オーケストラ) 
アレグロ・アパッショナート Op.70(ピアノとオーケストラ)
ジャン=ジャック・カントロフ(Vn)、
ヘイニ・カルッカイネン(Pf)、
キース・バケルス、
ジャン=ジャック・カントロフ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
カントロフによるサン=サーンスの管弦楽曲シリーズの最新盤。ここではカ
ントロフが指揮のみならず、名作ヴァイオリン協奏曲第3番の独奏も務め、
名人芸を発揮しているのも注目。ピアノの協奏的小品も入っていますが、
「アレグロ・アパッショナート」の真摯さは非常に感動的です。

BIS 1444 \2250
ニールセン:初期室内楽曲集
ヴァイオリンソナタ ト長調 (1881/2) 
2つのヴァイオリンのための二重奏曲第1番 (1883) 
ロマンス ニ長調 (1883頃) 
弦楽四重奏曲(第1番)ニ短調 (1883) 
弦楽四重奏曲(第2番)ヘ長調 (1887) 
2つの弦楽四重奏断章 (1887) 
ロマンス Op.2(ヴァイオリンとピアノ版)
ゲオルギオス・デメルツィス(Vn)、マリア・アステリアドウ (Pf)、
新ヘレニックSQ
いずれも辞典にさえ載っていない作品ですが、カール・ニールセンが10代半
ば、正式に作曲を学ぶ以前の習作集。ニールセンというと晦渋なイメージが
ありますが、いずれもナイーヴな感性と人好きするメロディにあふれていま
す。北欧音楽ファン必聴の一枚と申せましょう。





<COVIELLO>
COV 20602(SACD-Hybrid) \2180
カリッシミ:
オラトリオ「ヨナ」オラトリオ「最後の審判」「主は言われた」
「マニフィカト」
ガブリエリ:ソナタ第8番
カペラ・アンジェリカ 
ヴォルフガング・カッチュナー(指)
ラウテン・カンパニー
録音2005年
17世紀のイタリアで最も活躍した作曲家の一人カリッシミ。彼作品の中で特
に重要とされるのはオラトリオであり、その様式美は他の作曲家にも多大な
影響を与えました。
ラウテン・カンパニーは緊迫したカリッシミの精神世界を描き出しています。

COV 30612(SACD-Hybrid) \2180
ミキス・テオドラキス:
チェロと管弦楽のためのラプソディ(1998年) 
バレエ『テルエルの恋人たち』組曲(1958年)
ヨハネス・モーザー(Vc)
マルクス・ボッシュ(指)
アーヘン交響楽団
録音:2005年ライヴ
ギリシャが誇る作曲家、ミキス・テオドラキスの作品。現在来日中の若手チェ
リスト、ヨハネス・モーザーによるチェロと管弦楽のためのラプソディとス
ペイン、テルエル版ロミオとジュリエットの話で実在の物語を題材としたバ
レエ『テルエルの恋人たち』組曲を収録しています。




<BEL AIR>
BAC 013(DVD-Video) 2枚組 \5400
字幕:英仏独西
ヘンデル:「ヘラクレス」
ウィリアム・シメル(Br ヘラクレス)
ジョイス・ディドナート(Ms デイアネイラ)
トビー・スペンス(T ヒュロス)
インゲラ・ボーリン(S イオレ)
ほか
ウィリアム・クリスティ(指)レザール・フロリサン
演出:リュック・ボンディ
収録:2004年12月22日,パリ,ガルニエ宮
鬼才リュック・ボンディの演出と、大御所ウィリアム・クリスティの組んだ
ヘンデルの「ヘラクレス」がDVDで登場!「ヘラクレス」は、1745年1月に初
演された作品。英語の台本で、もともとは演奏会形式用の作品ですが、舞台
上演も可能。十年程前まではわりと珍しい作品でしたが、近年はオペラ形式
の上演が盛んです。物語は、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの死にまつわる
もの。遠征から戻ったヘラクレスは敵王の娘イオレを連れて帰り、彼の妻デ
ジャニラが嫉妬、愛を取り戻すため媚薬になるという血をまぶした服をヘラ
クレスに着させるが、それが実は毒で、ヘラクレスは死んでしまい、デジャ
ニラは狂乱してしまう、というもの。このボンディ&クリスティのコンビの
上演は、2004年7月のエクサン=プロヴァンス音楽祭で初演されて以来、パリ、
ニューヨーク、ロンドンなど各都市で上演され大評判となり、「ヘラクレス」
の真価を世界に知らしめたものとなりました。ボンディの舞台は、現代衣装
(しかも主役は全員黒服)、舞台一面に敷き詰めた砂、簡素な装置と、何か
狂気をはらんだような強烈な舞台を作り挙げています。キャストでは、真の
主役というべき、デイアネイラを歌うディドナートが歌に演技に最高!たく
ましい男臭さの映えるシメル、さらにスペンス、ボーリン、そして合唱とオ
ーケストラと、文句のつけようのないほどの名演です!

BAC 015(DVD-Video) \4750
「バッハの無伴奏チェロ組曲」
チューヒリ・バレエ
振付け・衣装:ハインツ・シュペルリ
装置:セルジョ・カヴェーロ
クラウディウス・ヘルマン(チェロ)
+ハインツ・シュペルリのインタビュー(22分)
チューリヒ歌劇場所属のバレエ団である、チューリヒ・バレエが、バッハの
無伴奏チェロ組曲の第2番,第3番、第6番を伴奏に踊った美しい舞台の映像で
す。ハインツ・シュペルリは1940年バーゼル生まれ、自身優れたダンサーで、
1996年からチューリヒ・バレエの芸術監督に就任、高い評価を築き上げてい
ます。2002年に初来日して話題になりました。チェロを演奏するのは、チュ
ーリヒ歌劇場のチェリスト、クラウディウス・ヘルマン。チューリヒ歌劇場
といえば、アーノンクールを筆頭に古楽系の指揮者が盛んに指揮をしており、
主要メンバーは古楽奏法にも通じていることでも知られています。ここでの
演奏も、歌劇場のチェリストの演奏、などとなめてかかったら大間違いの説
得力の強い演奏、音楽だけでも十分注目に値する内容です。




<LR Music>
BS 059 \2180
「ラ・スパーニャ-フェリペ1世美公、ヨーロッパ音楽の庇護者」
ジョスカン・デプレ:
キリエ、
グロリア、
サンクトゥス
(オデカトンA(1501)より):
「ブルゴーニュ人に伝えよ」、
「ロンペルティエ」
ヴィンツェンツォ・カピローラ:
「全き良く詰まった」、
スパニョーラ風リチェルカーレ
F.ペニャローサ:
「マドリッドの山々に」
フアン・デ・アンチエタ:
「2羽のアヒル」
フアン・デル・エンシーナ:
「あなたを連れてきたのは誰」、
「皆それぞれに」
ヨアン・アンブロジオ・ダルツァ:
「ラウダーテ・ディオ(神を褒め称えよ)」、
サルタレッロとピーヴァ
(コロン文庫(コロンビーナ)の歌曲集より):
「非常に高名なる女王」
(王宮の歌曲集より):
「水を渡れ」、
「ロドリーゴ・マルティネス」
イザーク:
「スパーニャ」
(ルイス・ベネーガス・デ・エネストローサの器楽曲集より):
「おお、栄光の聖母」
フアン・カルロス・デ・ムルダー(指)
カメラータ・イベリア(ダヴィド・サガストゥネ(A)、ランベル・クリメン
ト(T)、バルト・ファンデヴェヘ(Bs)、エルネスト・シュミード(Fl)、
フランシスコ・ルビオ(コルネット)、フェルナンド・サンチェス(Fg)、
アルベルト・マルティネス=モリーナ(ポジティフOrg)、ダヴィド・マヨ
ラル(Perc))
録音:2005年7月マドリッド、アバディア劇場
スペイン女王フアナ(狂女王)の夫にして、スペイン・ハプスブルク家の祖、
ブルゴーニュ公フェリペの宮廷音楽を集めた録音。その宮廷では、領地フラ
ンドルの、隆盛を極めていた音楽と、妻の領地スペインの特徴ある音楽が演
奏されており、当時、最先端の音楽世界を形作っていました。この録音では、
ジョスカン・デプレの作品を大枠に、これら、両地域の音楽が集められてい
ます。
ムルダーに率いられたカメラータ・イベリアは、研究成果に基づいて、堅実
に演奏しており、これらの曲の古雅な趣に、神々しいまでの静謐さを与えて
います。

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06-11 No.10-2

2006年11月21日 13時56分03秒 | Weblog
<FARAO>
B 108024 \2180
J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲BWV.988
サックス・アルマンド
(フランク・シュスラーSop.sax,アーレント・ハシュテットAltsax,
マルクス・マイヤーBar.sax, SpecialGuestマルカス・ワイスTen.sax)
数ある「ゴールドベルク」のなかでも異色の一枚。また、数ある編曲ものの
なかでも出色の一枚。ギター、弦楽合奏、ブラス・アンサンブル、JAZZ,とさ
まざまに演奏形態は変わってもまぎれもなく、バッハはバッハですが、特に
この演奏はサクソフォンで演奏されていても編曲ではなく、バッハのオリジ
ナルの楽譜そのままをSaxで演奏しています。サックス・アルマンドはサクソ
フォン・トリオですが今回はテナー・Saxに名人マルカス・ワイスを迎えて4
声の第4,10,22,23,29,30変奏は四重奏で演奏されています。Saxの響きは瞑想
的でもあり、またからみあう声部は時に官能的にもなり興味は尽きません。
ゴールドベルク・コレクター、ブラス好き、バッハおたくはもちろん、新鮮
でおもしろい音楽を聴きたいというすべての人に聴いていただきたい、今年
のお薦めの1枚です。





<Coviello Classics>
COV 30607(SACD-Hybrid) \2180
モーツァルト:
ミサ ハ短調「戴冠式ミサ」K.317 
モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」K.165 
証聖者の荘厳な晩課(ヴェスペレ)K.339 
モテット「アヴェ・ヴェルム・コルプス」K.618
ドロテ・ミールズ(Sop)、メラニー・フォルジェロン(Ms)、
クリストファー・ヴィットマン(Ten)、マルティン・ベルナー(Bs)
マルクス・ボッシュ(指)
ザ・ヴォカペッラ・コーラス、アーヘン交響楽団
録音:2006年3月
モーツァルトの宗教曲から明るく清澄な響きの作品を集めた一枚。現存する
ヨーロッパ最古のオーケストラの一つであるアーヘン交響楽団と、ここで指
揮を行っている1969年生まれのボッシュが1990年に設立した合唱団ザ・ヴォ
カペッラ・コーラスがきびきびしたテンポでモーツァルトの宗教曲を聴かせ
てくれます。ボッシュは2002年以来アーヘンの音楽総監督の任についています。

COV 60609 \2180
クリスチャン・ヨースト:ANGST アンクスト(不安)
サイモン・ハルゼー(指)
ベルリン放送合唱団、ムジーク・ファブリーク
録音:2006年1月
「落下」「ヘルダーリン」「寒さ」「アモク-狂った殺人者」「消去」の各章
からなる1963年生まれのドイツ人作曲家ヨーストによる室内管弦楽と合唱に
よる作品。ちなみにこの録音はベルリン・ゾフィエンザールで2006年1月に行
われた世界初演の模様をライブ収録したものです。ANGST=不安というタイト
ルどおり、人間の内面に潜む「不安」を抉り出すような異様な迫力を備えた
曲調で、無調の無機的な雰囲気と有機的な合唱との微妙なコントラストがス
リリングな味わいを生み出しています。
ヨーストは90年代半ばから頭角を現した作曲家で、交響曲、ピアノ協奏曲、
オペラなど手がけるジャンルは多岐にわたり、ノリントン、ラトルなどの著
名な指揮者から委嘱作品を求められるなど注目の存在です。





<Novalis>
NOV150 181 2枚組 \4260
ベートーヴェン:ピアノとチェロのための作品全集
チェロ・ソナタ第3番 イ長調op.69 
チェロ・ソナタ第1番 ヘ長調op.5-1 
チェロ・ソナタ第2番 ト短調op.5-2 
チェロ・ソナタ第4番 ハ長調op.102-1 
チェロ・ソナタ ニ長調op.102-2 
モーツァルト「魔笛」の「娘か女か」の主題による12の変奏曲 イ長調op.66
ヘンデル「ユダ・マカベア」の「見よ勇者は帰る」の主題による変奏曲 
ト長調WoO.45 
モーツァルト「魔笛」の「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲 
変ホ長調WoO.46
アレクサンダー・ヒュルショフ(Vc) 
パトリシア・パニー(P)
録音:2005年12月
1691年製のイタリアのチェロ「ダヴィッド・ポッパー」の晴朗な響きと、息
の合ったアンサンブルが生み出すベートーヴェンは滞りのないスムーズな音
を紡ぎながらも同時に内省的でそれぞれの作品が描き出す小宇宙を過不足な
く再現しています。表面的な効果を求めるようなところはまるでないのです
が、耳を傾ける瞬間瞬間に音楽を聴く楽しみが香り立つようなまさに聴き応
えのある演奏が繰り広げられています。

NOV150 183 \2080
アンコール!
ビゼー:「カルメン」序曲 
グリーグ:「ペール・ギュント」より 
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番 ト短調 
フランツ・クサヴァー・モーツァルト:シンフォニア 
レオポルト・モーツァルト: そり滑り  
ヨハン・シュトラウス2世:ペルシア行進曲 
ジョハン・シュトラウス2世:チャルダーシュ-「こうもり」より 
チャイコフスキー:ワルツ-「眠りの森の美女」より 
エルガー:威風堂々第1番 
エルガー:ニムロッド-エニグマ変奏曲より 
イッポリット・イワーノフ:酋長の行進-「コーカサスの風景」より 
モーツァルト:「レ・プティ・リャン」序曲 
ヨハン・シュトラウス2世:ハンガリー万歳 
オッフェンバック:「天国と地獄」序曲
グンハルト・マッテス(指)
レンベルク国際新交響楽団
おなじみのアンコールピースに加え、レオポルト、ウォルフガング・アマデ
ウス、フランツ・クサヴァーのモーツァルト家三代の作品も交えた楽しい管
弦楽小曲集です。レンベルク国際新交響楽団は1998年にウクライナで若く才
能に溢れた音楽家のためにドイツの指揮者グンハルト・マッテスによって設
立されたオーケストラで今ではウクライナを代表する管弦楽団という評価を
得るに至っています。確かにまだ10年に満たないオーケストラとは思えない
息の合ったアンサンブルは評判どおり!日々の暮らしに元気を暮れる楽しい
1枚です。




<Bremen Haus>
BHMST 0006 \3000
待ちわびる心
金東振:水仙花
金聖泰:同心草
洪蘭坡:鳳仙花
金奎桓:あの方が来るやら
金東振:カゴパ
崔永燮:なつかしい金剛山
高宗漢:イムジン河
張一男:碑木
金東振:私の心
趙念:麦笛
韓国民謡:恨五百年
辺:去り行く舟
張一男:待ちわびる心
ジョン・チャヌ(Vn)
武田香奈子(Pf)

BHMST 0007 \3000
ジェラシー
G.マルティーニ:愛のよろこび
プッチーニ:「トゥーランドット」より-誰も寝てはならぬ、
「ジャンニ・スキッキ」より-私のいとしいお父さん
マスネ:タイスの瞑想曲
モンティ:チャールダーシュ
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」よりインテルメッツォ
ラカジェ:アマポーラ
ビジョルド:エル・チョクロ
ピアソラ:リベルタンゴ
アルベニス:アルベニスのタンゴ
ガーデ:ジェラシー
ロドリゲス:ラ・クンパルシータ
モノー:愛の讃歌
ジョン・チャヌ(Vn)
矢島吹渉樹(やじまふぶき)(Pf)




<ACCENT>
ACC 24181 \2080
ジョバンニ・バッティスタ・フェッランディーニ(1710-1791):
悲哀に満ちた最愛の母へ(聖墓のためのアリア)
コンチェルト ヘ長調(フルート、2ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音)
ああ!そのような憂鬱な光景(カンタータ)
弦楽四重奏 ト短調(2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)
十字架を見よ(聖金曜日ためのカンタータ)
エリザベス・ショル(S)  アンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブ
録音:2005年11月14-18日
G.B.フェッランディーニは、ヴェネツィアに生まれ少年時代にミュンヘンに
赴きオーボエ奏者として地位を得ました。彼はオペラ作曲家としても高く評
価されミュンヘンのクヴィリエ劇場の_落としにオペラ・セリア「ウティカの
カトー」が上演されました。また器楽作品や数多くのアリアを作曲していま
す。「ドナウ河のこだま」という名を持つアンサンブル・エコー・ドゥ・
ダニューブはウィーン出身のガンバ奏者クリスチャン・ツィンケによって
設立。気品溢れる演奏で遠い時代の音楽を蘇らせています。ソプラノのエリ
ザベス・ショルは音楽一家に生まれカウンターテナー歌手アンドレアス・ショ
ルの姉。9歳よりアンドレアスと共にキートリッヒ聖歌隊で歌いはじめ、その
後バーゼルのスカラカントルームでリチャード・レヴィットとルネ・ヤーコ
プスの下で研鑽を積み、各地の音楽祭やオペラに参加し活躍しています。

ACC 25001 \1280
リュリ:「アルミード」序曲、パッサカーユ
シャルパンティエ:
「メデ」よりジャゾンのアリア「愛が私の心を支配しているとき」
ルベル:「ファンタジー」より5曲、「田園の楽しみ」より5曲
ドゥラランド:「倦怠期」よりティルシスのアリア「夜が続く限りは」
ラモー:
「ダフニスとアグレ」より、「花飾り」より、「エベの祭り」 他
シギスヴァルト・クイケン(指) 
ラ・プティット・バンド ハワード・クルック(T)
フランス・バロックのオペラは華やかで優雅、独特の魅力を持っています。
中でも舞曲をはじめとする器楽は、オペラから独立した演奏会用小品として
広く親しまれています。リュリ、ラモー、シャルパンティエ、ルベルなど多
彩な作品をクイケン&ラ・プティット・バンドの軽妙な演奏で聴くことがで
きます。(ACC96122のカタログ付きで再発売)





<King international 独自制作盤>
ハイドシェック・伝説の宇和島ライヴ
1990年代前半にテイチクから発売され、一世を風靡したハイドシェックの「宇
和島ライヴ」。伝説の名演の誉れ高いものの、幻のアルバムとして長く入手困
難だった同シリーズが弊社より復活します。宇野功芳氏が「レコード史上に
燦然と輝く不滅の記録」と絶賛し、いずれもCDチャートの1位となった名盤。
さながら鬼神が乗り移ったような凄絶さは、今日でも全く色褪せることない衝
撃を与えてくれます。日本語解説書付。
【注:このCDはキングインターナショナルが音源を買い取り、独自に国内プレ
スしたものです。海外盤や他社盤は存在いたしません。】

KDC 5 \1650
宇和島ライヴ1
モーツァルト:ピアノソナタ第12番ヘ長調 K.332 
ベートーヴェン:ピアノソナタ第17番ニ短調「テンペスト」 
シューベルト:即興曲変ロ長調 D.935の3 
ドビュッシー:版画 
ヘンデル:アダージョ(組曲第2番より) 
同:クーラント(組曲第9番より) 
ストラヴィンスキー:ピアノソナタ
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
録音:1989年9月22日

KDC 6 \1650
宇和島ライヴ2
ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番ハ短調「悲愴」 
同:ピアノソナタ第14番嬰ハ短調「月光」 
同:ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
録音:1991年5月24日

KDC 7 \1650
宇和島ライヴ3
ヘンデル:組曲第3番ニ短調 
モーツァルト:変奏曲ヘ長調 K.54 
同:ロンド イ長調 K.511 
ベートーヴェン:ピアノソナタ第9番ホ長調 
ショパン:舟歌 
フォーレ:夜想曲第11番 
ドビュッシー:ビーノの門 
フォーレ:夜想曲第8番変ニ長調
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
録音:1991年5月23、24日

KDC 8 \1650
宇和島ライヴ4
ベートーヴェン:32の変奏曲ハ短調 
同:ピアノソナタ第26番変ホ長調「告別」 
シューベルト:即興曲変ト長調 作品90の3 
同:即興曲変ホ長調 作品90の2 
同:即興曲変イ長調 作品90の4 
ショパン:ポロネーズ第7番変イ長調「幻想」 
同:エチュード第12番「革命」 
同:前奏曲第25番嬰ハ短調 
ドビュッシー:とだえたセレナード 
ハイドシェック:
「ラ・マルセイエーズによる変奏曲」よりプロコフィエフ風
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
録音:1994年11月18日





<現代ギター>
GGCV 1002 11055 \2800
ヴァリエ2-内なる想い 金庸太
C.R.リベラ:練習曲第1番
N.ダンジェロ:2つのリディア調の歌
ウォルトン:5つのバガテル
G.カントール:練習曲第1番 プーナとカルージョ
ブローウェル:フーガ第1番
V.アセンシオ:内なる想い
韓国民謡/金 庸太編
金 庸太(キム・ヨンテ)(Gt)
福田進一との二重奏
ソリストとして、またアルポリール・トリオとしての活躍からすると、遅すぎ
るほどのソロ・デビュー盤だが、満を持してのアルバムと言えるだろう。現代
の作品が中心だが、血の通った音楽的な表現に溢れ、聴くものの心を捉える。
録音エンジニアはアンサンブル金沢やアルゲリッチの室内楽などの名録音で知
られる桜井卓氏。ホールもギター録音には最適と言われる秩父ミューズパーク
の音楽堂で録音的にも興味深い。




<haenssler>
98 272
ロリゼン:
薔薇の歌-リルケの詩による5つの歌曲集 
ルクス・エテルナ(永遠の光) 
マドリガリ-6 つのマドリガル 
オ・マグヌム・ミステリウム(おお偉大なる神秘よ)
モーテン・ロリゼン: オ・マグヌム・ミステリウム
ニコル・マット(指)
ヨーロッパ室内合唱団
モーテン・ロリゼン(P) ヨルク・ハルベック(Org)
録音:2000 年1 月
「O MUGNUM MYSTERIUM」と言う曲で、しかも名前の綴りがMORTEN LAURIDSENと
聞けばまるで中世北欧の作曲家のようですが、ロリゼンは1943年アメリカ生ま
れのれっきとしたわれわれの同時代の作曲家です。でも彼の心は確かに中世の
精神を宿しているのかもしれません。リルケのフランス語で書いた詩をもとに
作曲された混声ア・カペラ4曲とピアノ伴奏を伴う1曲からなる「薔薇の歌」は
近代の精神を中世の調べに乗せたような不思議な魅力に溢れた歌曲集です。そ
して一度聞いたら忘れられない敬虔な静謐さに魂が安らぐ無伴奏合唱の名曲
「O NATA LUX」を含む「ルクス・エテルナ LUX Aeterna」のまるで15世紀頃に
現れたフォーレのような味わい。そして中世世俗曲の味わいを伝える6つのマ
ドリガル集を経て最後を締めるのはロリゼンの代表作「オ・マグヌム・ミステ
リウム O MUGNUM MYSTERIUM」。「O NATA LUX」と同じように時空を超えた彼方
から響きに身を委ねていると本当に時間が溶けていくかのよう。このアルバム
ではヨーロッパのコンサート合唱団としていまや演奏会に録音にと大活躍中の
ヨーロッパ室内合唱団が起用されています。ロリゼンの魅力を味わうのにぴっ
たりな澄んだ声による合唱がなんとも印象的です。「薔薇の歌」の5曲目「ディ
レ・トン Dirait-on」では作曲者ロリゼン自身がピアノ伴奏で参加しています。

98 277
クラシカル・オーボエ
モーツァルト:アダージョとアレグロ ヘ短調K.594 
ディッタースドルフ:アダージョヘ長調-オウィディウスの「3つのメタモル
フォーゼ」を表現した6つの交響曲より 
ハイドン:ディベルティメント第1番 ニ短調 
ハイドン:ディベルティメント第2番 イ長調
ディッタースドルフ:アンダンテ ト長調
ヴァンハル:協奏的四重奏曲第6番 ハ長調op.7
ラヨス・レンチェイシュ(Ob)
ブダペスト弦楽合奏団
フランツ・リスト室内管弦楽団
アウアー弦楽四重奏団
永富美和子(Vn)、ヴィドル・ナジ(Va)、ディーター・ブラハマン(Vc)
録音:2006年6月、1999年、2003年1月、1981年
18世紀後半から19世紀初めにわたるヨーロッパ古典派のオーボエと室内楽のた
めの作品を、ソロ活動暦がすでに40年近くになる大ベテラン、ハンガリーの名
オーボエ奏者レンチェイシュの名演で楽しめる一枚です。モーツァルト、ハイ
ドンの作品はさすがに大作曲家の作品と思わせる深みを見せる名作揃いですが
思わぬ拾い物はディッタースドルフの作品です。決して声高になることのない
静謐なトーンの合奏と慎み深いオーボエソロが、典雅そのものの古典派最上の
魅力を奏でています。さながら古典派悲劇のアリアを聴いているかのよう。も
う一人、ヴァンハルはそのピアノ作品が当時家庭音楽として愛好された作曲家
ですが、このCDに収録された協奏的四重奏曲はまるでモーツァルトのような緻
密な書法で書かれた躍動感あふれる作品。こちらも聴き応え十分です。

98 276
「音楽によるクリスマスのカレンダー」
ハンマーシュミット:門を広く開け放て
シューマン:アンダンテ・カンタービレ-ピアノ四重奏曲 変ホ長調op.47 より
ヘンデル:見よ、勇者は帰る-オラトリオ「ユダス・マカベウス」より
バウエムファイント:たそがれ暮れて 
バッハ:目覚めよと呼ぶ声あり
伝統曲/ ラムロート編:世界に告げよ、世を越え山を越え
アルビノーニ/ マルラット編:5声の協奏曲より
ジルヒャー:喜びもて歌おう
黒人霊歌/ゾンマー編:誰かが扉をたたいている
スタンレー:トランペット・ヴォランタリー
オルソン/キーファー編:降誕祭
フランス伝統歌による賛美歌第106番:あら野の果てに
ビゼー:メヌエット-「アルルの女」第1番より
バッハ:暁の星のいと美しきかな
伝統曲/ ワッツ編:おお喜びのなかの喜び
レーガー:諸人声あげ
ヘンデル:イギリス風エア-協奏曲 ニ長調HWVAnh.B より
バーリン/ テーラー、シュワルツィン編:ホワイト・クリスマス
マーチン&ブレイン/ ケール編:
ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス
メンデルスゾーン:主よ来たれ-3つのモテットop.39 より 
バッハ/ フラッケンポール編:主よ、人の望みの喜びよ-カンタータ「心と口と
命もて」BWV.147より 
伝統曲:羊飼いよ、目を覚ませ 
カーボウ:彼はいつもあなたのそばにいる
リーデル:来たり聞けよ、御告げを
マインツ室内合唱団
フォーレ四重奏団
ロッテンブルク聖堂児童合唱団
聖エーベンハルト聖堂女声合唱団
ヴィラ・ムジカ
ニュルティンゲン・マックス-プランク室内合唱団 
ブラセリー金管五重奏団
ロットヴァイラー・ミュンスター天使児童合唱団
バーデンビュルテンブルク地方ゴスペル合唱団
フーバート・ガッセンシュミット(Tp)、ウーヴェ・ゼール(Org)
トリエル大聖堂聖歌学校青年合唱団
シュトゥットガルト児童聖歌合唱団
ザールブリュッケンギターアンサンブル
カールスルーエ青年ヴォーカルアンサンブル「ミラグロ(奇跡)」
オリジナル・ラインラント-ファルツ金管合奏団
フライブルク・カメラータ・ヴォカーレ
パラティナ・バンド
ガッゲナウ音楽学校アコーデオンオーケストラ
Ah,Capella(ア・カペラ)ヴォーカルアンサンブル
ロッテンブルク聖堂女声合唱団
ルートヴィヒスブルク金管五重奏団
南ファルツのひばり(ヘルクスハイム青少年合唱団)
コール・ユンク&スィング
シュトゥットガルト青年コレギウム
録音:1978年-2000年
南西ドイツ放送局と言えばその傘下に3つの放送オーケストラを擁するなど、ク
ラシック音楽への積極な取組みで知られています。そんなクラシック大好き放
送局が企画したこのCD はなんと放送エリアである南西ドイツ地域の著名青少年
音楽家たちを起用したクリスマスにまつわる名曲集です。地域の青少年合唱団
やアンサンブルといえども演奏水準が恐るべき高さなのには正直なところ驚い
てしまいます。曲目も教会音楽を中心としながらゴスペルやポピュラーも取り
混ぜたバラエティ豊かなものになっていて、1曲目から最後の24曲目まで飽きる
ことなく聴きとおせます。

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