<Synnara>
PECD 0001 \2080
ヘンデル:「リナルド」,「セルセ」
ドニゼッティ:「ルクレツィア・ボルジア」
ビゼー:「カルメン」
サン=サーンス:「サムソンとデリラ」
チャイコフスキー:「オルレアンの少女」
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」
トーマ:「ミニヨン」
モーツァルト:「フィガロの結婚」
パーセル:「ディドーとエネアス」
マイヤベーア:「ユグノー」
アーレン:「オズの魔法使い」
からのアリア
デイヴィッド・DQ・リー(CT)
管弦楽伴奏
デイヴィッド・DQ・リーは韓国生まれのカウンターテナー。13歳でカナダに移
住、現在はモントリオール在住。類い稀なカウンターテナーの美声の持ち主で
す。彼がシンナラからCDをリリース。これがなかなかオモシロイ選曲。オペラ
アリア集とはいえ、彼の本来の持ち役となりそうなのはヘンデルの2曲だけ。
それ以外は大半が女声向けのアリアなのです。しかもいずれも歌が上手い!
「カルメン」のハバネラの中性的な魅力にはゾクゾク来ること間違いなし、さ
らに官能度の増している「サムソンとデリラ」の“あなたの声に心は開く”で
は、もはや女声では不可能な怪しさすら発しているほど。さらに「フィガロの
結婚」のケルビーノの“恋とは何かご存知のあなた”、「ディドーとエネアス」
の嘆きの歌、「ユグノー」のユルバンの華やかなアリアなど、どれも実に高度
な歌唱です。最後はミュージカル「オズの魔法使い」の“虹の彼方に”をしっ
とりと歌いあげてます。全12曲、たっぷり楽しめます!
<LSO Live>
LSO 0593(SACD-Hybrid) 2枚組 \3050
ベートーヴェン:「フィデリオ」
レオノーレ:クリスティーン・ブルーワー(S)
フロレスタン:ジョン・マック・マスター(T)
ロッコ:クリスティン・ジグムントソン(Bs)
マルツェリーネ:サリー・マチューズ(S)
ドン・ピツァロ:ユハ・ウーシタロ(B)
ヤキーノ:アンドルー・ケネディ(T)
ドン・フェルナンド:ダニエル・ボロウスキ(Bs)ほか
サー・コリン・デイヴィス(指)
ロンドン交響楽団合唱団&ロンドン交響楽団
録音:2005年5月23-25日、バービカンセンター ライヴ
プロデューサー:ジェームス・マリンソン
エンジニア:ジョナサン・ストークス、ニール・ハッチンソン
御大サー・コリン・デイヴィス、円熟のベートーヴェンの「フィデリオ」!
デイヴィス自身「今まででもっとも多い回数演奏してきたオペラ」と語るこの
「フィデリオ」、演奏の度に絶賛を受けながら、ますますの彫りを深くしてい
くのですから頭が下がります。CDとしては、1995年のバイエルン放送交響楽団
との録音以来、ちょうど10年ぶり、こちらはライヴですので、デイヴィス本来
の熱気がと、77歳の円熟がたっぷり。歌手は、日本ではまだ知られていない人
が多いものの、実はかなりの高水準。クリスティーン・ブルーワーは、米国イ
リノイ州出身のドラマティック・ソプラノ。北米とことに英国での人気が高く、
既にBBC交響楽団イゾルデを歌ったCDもあります。ジョン・マック・マスター
は、今大きな注目を浴びているテノール。カナダ東端のニューブランズウィッ
ク出身。近年は徐々にドラマティックな役に挑戦、この秋にはトリスタンも初
めて歌っています。カナダ出身のドラマティック・テノール、ジョン・ヴィッ
カーズやベン・ヘップナーに続く存在として、期待の星です。また、フィンラ
ンドのバスバリトン、ユハ・ウーシタロに、アイスランドのバス、クリスティ
ン・ジグムンドソンと、男声低音も極めて充実。ワグネリアンには、歌手の実
力を測るにも絶好のCDです。
なお、「レオノーレ」序曲第3番は挿入せず、そのまま「フィデリオ」全曲を
演奏しています。
<Preiser>
PRCD 90728 2枚組 \3760
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 (マルテ版)
ペーター・ヤン・マルテ(指)
ヨーロピアン・フィルハーモニー管弦楽団
チェリビダッケの再来かと一部で注目されていたペーター・ヤン・マルテ。オ
ルガニストからチェリビダッケに出会い指揮者に転向。独自の音楽観を持つ異
色異才の存在です。
ブルックナーの第9番については、音楽学者たちによってつくられた版に満足
できなかった彼は、自ら第4楽章を作曲して演奏し、賛否両論の嵐を巻き起こ
しました。
今年のブルックナー・フェスティバルでは交響曲第9番がさまざまな角度から
掘り下げられ、ペーター=ヤン・マルテとヨーロピアン・フィルハーモニー管
弦楽団が演奏をしています。交響曲第3番(PRCD90715)に続いて長大で大胆な
演奏が繰り広げられていることが期待できます。
<naive>
V 5048 \2080
アクサントゥス-トランスクリプションvol.2
「冬」-ヴィヴァルディ:『四季』より「冬」
「リタニー」-シューベルト:万霊節の日のための連祷D.343
「死の大地」-プロコフィエフ:『アレクサンドル・ネフスキー』より
「別離と忌避」-マーラー:『若き日の歌』第12曲
「温室にて」-ワーグナー:『ヴェーゼンドンク歌曲集』より第3曲
「葬送の歌」-シューベルト:『死と乙女』
「道しるべ」-シューベルト:『冬の旅』より第20曲
「夜と夢」-シューベルト:『夜と夢』D.827
「恋人の青い眼」-マーラー:『さすらう若人の歌』より第4曲
「贖罪の歌(詩篇88篇)」-J.S.バッハ:
『フランス組曲』第1番ニ短調(BWV812)よりサラバンド
「バビロンの流れのほとりに(詩篇137篇)-J.S.バッハ:『イギリス組曲』
第3番ト短調(BWV 808)よりサラバンド
「イェルサレム(詩篇122篇)」-J.S.バッハ:パルティータ第1番変ロ長調
(BWV 825)よりメヌエットII
「雪の上の足跡」-ドビュッシー:『前奏曲集』第1集より第6曲
「魅惑の笛」-ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』より
「つれない人」-ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』より
「If, like the moonノ」(源為義の短歌/11世紀)-スクリャービン:24の
前奏曲op.11より第13曲
「The Moon Appears」(サッフォーの詩)-スクリャービン:3つの小品op.45
より「アルバムの綴り」
「眠りの森の美女のパヴァーヌ」-ラヴェル:『マ・メール・ロワ』より第1曲
「妖精の園」-ラヴェル:『ラ・メール・ロワ』より第5曲
ロランス・エキルベイ(指)アクサントゥス室内合唱団
ソランジェ・アニョルハ(ソプラノ独唱)
ブリジット・エンゲラー(Pf)、ル・モン・デュ・ルイユ(通奏低音)
「トランスクリプション」(V 4979)で世界を仰天させた、エキルベイ&アク
サントゥスの十八番、名曲合唱編曲集の第2弾の登場です!今回は第1弾よりさ
らにパワーアップ、冒頭のヴィヴァルディから超絶技巧の合唱をこれまた超越
的な美しさで聴かせてくれます。また、今回は原曲が声楽のものも多数収録。
シューベルトの「道しるべ」や「夜と夢」は、声楽パートと原曲のピアノのパ
ート、すべてが声のみで演奏されています。「夜と夢」の神々しいまでの美し
さと優しさは、オリジナルによる演奏とは違った新しい魅力に満ちています。
6曲目の「葬送の歌」は『死と乙女』の死のパートのみを編曲したものです。
とにかく癒されたい人に聴いて頂きたい1枚です。
V 5066 \2080
ローラン・コルシア-doubles joux(二人のたのしみ)
ラインハルト=グラッペリ:マイナー・スウィング
ミシェル・ポルタル:マイナー・ワルツ
ラヴェル:ブルース
ドビュッシー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ヴィエニャフスキ:カプリース=エチュード第1番
ローラン・コルシア:マイナー・タンゴ
バルトーク:二つのヴァイオリンのためのデュオ(第35,18,28,44番)
ギデオン・クライン:デュオ
ラインハルト=グラッペリ:ティアーズ
ミシェル・ルグラン:シェルブールの雨傘(テーマ)
マスネ:エレジー
ルイジ・デンツァ:si vour l’aviez compris
ローラン・コルシア(Vn)
フロリン・ニクレスク(Vn)、ミカエル・ヴェンデベルク(Pf)、
ミシェル・ポルタル(バンドネオン)、ネマーニャ・ラドゥロヴィク(Vn)、
タチアナ・ヴァシリーエヴァ(Vc)、クリストフ・ラルティユー(G)、
ジャン=フィリップ・ヴィレ(Cb)、ピエール・ブサージュ(Cb)、
ジャン=ルイ・オーベール(声)
「ヴァルスーズ」(V 4978)でも確実な技術でおしゃれな音楽をたのしませて
くれたローラン・コルシアのナイーヴレーベル第2弾。コルシアは、かの名優
ジェラール・ドパルデュの娘と交際しているということで、フランスでは一流
の色男ヴァイオリン弾きとして有名。ドビュッシーのソナタなどはクラシック
の王道の曲ではありますが、彼の手にかかるとまるで即興のジャズ。名曲の新
しい魅力をたっぷりと味わわせてくれます。最後の2曲に参加しているジャン
=ルイ・オーベールは、’70年代のフランスで一世を風靡したバンド、
TELEPHONEのヴォーカリスト。薬物中毒などに苦しみましたが人種差別反対や
エイズ撲滅の運動の旗手でもあります。いかにも「フランス」という感じのお
しゃれなセンスが光ります。クラリネットの大家、ミシェル・ポルタルによる
作品に、自身もバンドネオンで参加しているところもポイントです。
V 5055(1CD+1ボーナスDVD(PAL)) \2080
ロス・インポシブレス-メキシコ、スペイン、イタリア各地に伝わる音楽集-
サ・クィ・トゥーロ(作曲者不詳、コアンブラ、1643年)
ホアカラス(ルカス・ルイス・リバヤス1677/ペペ・ハビクエイラによる即興)
ラ・ロローナ(泣き女)(メキシコの伝統音楽)
リチェルカーダ1+2(ディエゴ・オリッツ1553)
ファララン(作曲者不詳、1556年)
マリツァパロス(作曲者不詳、ペルー、1730年)
バスチャオ(作曲者不詳、コアンブラ、1643年)
ラ・ディア・スパニョーラ(ニコラ・マッテイ)
モレスカ(即興)
ファンダンゴ(サンチャゴ・デ・ムルシア、メキシコ、1730年)
ヴィリャンシーコ(Forget me)(カタルーニャの伝統音楽)
エスパニョレータス(マドリード、1677年)
ラ・ロロンチータ(メキシコの伝統音楽)
ファンダングイート(メキシコの伝統音楽)
クリスティーナ・プルハル(指)ラルペッジャータ
キングズ・シンガーズ
メキシコには、18世紀初頭に生きたスペインのバロックギター奏者サンチャゴ
・デ・ムルシアの手稿譜が残されています。その曲のタイトルは「ロス・イン
ポシブレス」。これは、イタリアでは16世紀から続く伝統をもつ「ロマネスカ」
というジャンルと同様の音楽でした。南米からはるか遠くヨーロッパまで、
16-17世紀という時代に、すでに音楽が伝えられていたのです。この事実に注目
したプルハルは、当時の南米とヨーロッパの音楽における共通点を探求するこ
とを決意。時空を超えて、我々の祖先が紡いでいた音楽の根底に流れる共通の
テーマをこのアルバムに込めています。
クリスティーナ・プルハルはアルファレーベルでもお馴染みの女性ギター奏者、
指揮者。このたびナイーブからリリースが決まりました。佐藤豊彦の愛弟子の
一人で、ハーグ王立音楽院にてギターを学びました。ルネッサンスリュート、
バロックギター、リュート、テオルボ、バロックハープなど幅広く楽器をこな
し、また指揮者としてもその名声を高めています。2000年に「ラルペッジャー
タ」を設立、世界の名手たちとアンサンブルを繰り広げています。
<VAI>
VAI DVD 4390 \3650
「シュワルツコップ ウィーンの夕べ」
スッペ:「美しきガラテア」序曲
J.シュトラウス:「ウィーン気質」から,「ウィーンの森の物語」 Op.325,
ヨゼフ・シュトラウス:うわ言ワルツ Op.212,騎手ポルカ Op.278
ホイベルガー:「オペラ舞踏会」から
ツェラー:「小鳥売り」から,「鉱夫長」から
レハール:「メリー・ウイドー」から
ジーツィンスキー:ウィーンわが夢の街
エリザベート・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
ウィリー・ボスコフスキー(指揮)カナダ放送管弦楽団
収録:リージョン・オール、
NTSC、白黒、4:3、モノラル、字幕 英仏独伊
1963年10月31日に放送されたシュヴァルツコップの映像。シュヴァルツコップ
はDVD化された映像そのものが少なく、また彼女の得意としたウィーンのオペレ
ッタを歌った映像はほとんどないので、これは大変貴重である。白黒のモノ音
声でも、シュヴァルツコップが「オペラ舞踏会」の“別室へ行きましょう”を
歌う姿は最高。しかも伴奏はボスコフスキー、ヴァイオリンを持ちながら洒落
た指揮を繰り広げている。「ウィーンの森の物語」 では、ツィターを用いず、
ボスコフスキーのヴァイオリンが聞ける。カナダ放送のスタジオ収録。一部の
曲ではセット、衣装を用いている。
VAI DVD 4360 \4050
フランスの名バリトン、スゼーの映像!
「ジェラール・スゼーの芸術 第2集」
フォーレ:漁師の歌,マンドリン,オーロラ,五月,永久に
デュパルク:悲しき歌,ロズモンドの館,フィディレ
ドビュッシー:美しき夕暮れ,操り人形
R.シュトラウス:帰郷,セレナーデ,献呈
リュリ:「アマディス」から
アーン:蜜蜂が蜜吸うところで
シューベルト:舟人,影法師
ラッペルズ:つっかえつっかえながら話す恋人たち
オヴァーリエ:青い鳥 ほか
ジェラール・スゼー(バリトン)
ダルトン・ボールドウィン(ピアノ)
収録:リージョン・オール、
NTSC、白黒、4:3、モノラル、字幕 英仏
第1集(VAIDVD4312)に続くスゼーの芸術第2集。カナダ放送による、3回の放送
収録をDVD化。(放送日順に、1956年2月9日、1960年10月18日、1967年2月9日)。
「ビロードの声」と讃えられたフランスの名バリトン、ジェラール・スゼー
(1918-2004)の美しい歌曲の数々が映像で見られる。フランス歌曲はもちろ
んのこと、シューベルト、シュトラウスといったドイツ・リートでも、気品の
ある歌い方は素晴らしい。
VAI DVD 4379 \4050
ブリス:バレエ「チェックメイト」
ゴードン:バレエ「放蕩者の成りゆき」
サドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ(ニネット・ド・ヴァロワ 振付)
バリー・ワーズワース(指揮)
サドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ管弦楽団
収録1982年、リージョン・オール、
NTSC、カラー、4:3、モノラル、87分
二つの英国のバレエを収録。サー・アーサー・ブリス(1891-1975)の「チェック
メイト」は1937年にサドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエによって初演、
これはニネット・ド・ヴァロワの振付もそのままのオリジナル通りの上演。
「放蕩者の成りゆき」は、ギャビン・ゴードン(1901-1970)が1935年に発表した
バレエ。ニネット・ド・ヴァロワ(1898-2001)は、アイルランド生まれ、コ
ヴェントガーデンのバレエ団、ディアギレフのロシアバレエ団を経て、1931年
からサドラーズ・ウェルズ・バレエを率いた伝説的人物。
VAI DVD 4384 \4050
オッフェンバック(ロザンタール編):バレエ「ゲテ・パリジェンヌ」
(特典映像:フレデリック・フランクリンのインタビュー)
モンテカルロ・ロシア・バレエ団
振付 レオニード・マシーン
収録:1950年(本編)、
リージョン・オール、NTSC、白
黒,カラー、4:3、モノラル、87分、字幕 英
本編は、1950年に収録された、モンテカルロ・ロシア・バレエ団による「ゲテ
・パリジェンヌ」。アレクサンドラ・ダニロワ、フレデリック・フランクリン
ら、往年のダンサーが出演している。音楽はアフレコで、演奏者は不明。特典
として、フレデリック・フランクリンのインタビュー(36分)、収録したヴィ
クター・ジェッセンについての映像を2つ収録。
<MEMORIES>
ME1078/82 5枚組 \3380
カラヤン指揮ベルリンフィル
CD1 交響曲第1番、交響曲第3番「英雄」(1977年11月ライヴ)
CD2 交響曲第2番、交響曲第8番(1977年11月ライヴ)
CD3 交響曲第4番、交響曲第7番(1977年11月ライヴ)
CD4 交響曲第6番「田園」1977年10月ライヴ、交響曲第5番1988年12月ライヴ
CD5 交響曲第9番「合唱」1976年8月ライヴ
カラヤンが気力体力、そして芸術性の頂点を迎えた70年代後半。同時にベルリ
ンフィルも妙技の極限を示していました。いずれもファンには堪えられぬカラ
ヤン節が冴え渡ります。全9曲がここまで高水準という全集は他にありませんこ
とでしょう。「田園」、「第7番」の超快速と切れ味は背筋が凍るほどです。「エロ
イカ」は堂々たる威容で立派そのもの。第1番、第2番、第8番などの小ぶりの曲
では、スタイリッシュそのもの。「運命」のみ80年代の演奏ですが、こちらは濃
厚で大袈裟な表情付けがたまりません。「第9」はさすが分りやすいお祭り的盛
り上がりで聞かせてくれます。
PECD 0001 \2080
ヘンデル:「リナルド」,「セルセ」
ドニゼッティ:「ルクレツィア・ボルジア」
ビゼー:「カルメン」
サン=サーンス:「サムソンとデリラ」
チャイコフスキー:「オルレアンの少女」
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」
トーマ:「ミニヨン」
モーツァルト:「フィガロの結婚」
パーセル:「ディドーとエネアス」
マイヤベーア:「ユグノー」
アーレン:「オズの魔法使い」
からのアリア
デイヴィッド・DQ・リー(CT)
管弦楽伴奏
デイヴィッド・DQ・リーは韓国生まれのカウンターテナー。13歳でカナダに移
住、現在はモントリオール在住。類い稀なカウンターテナーの美声の持ち主で
す。彼がシンナラからCDをリリース。これがなかなかオモシロイ選曲。オペラ
アリア集とはいえ、彼の本来の持ち役となりそうなのはヘンデルの2曲だけ。
それ以外は大半が女声向けのアリアなのです。しかもいずれも歌が上手い!
「カルメン」のハバネラの中性的な魅力にはゾクゾク来ること間違いなし、さ
らに官能度の増している「サムソンとデリラ」の“あなたの声に心は開く”で
は、もはや女声では不可能な怪しさすら発しているほど。さらに「フィガロの
結婚」のケルビーノの“恋とは何かご存知のあなた”、「ディドーとエネアス」
の嘆きの歌、「ユグノー」のユルバンの華やかなアリアなど、どれも実に高度
な歌唱です。最後はミュージカル「オズの魔法使い」の“虹の彼方に”をしっ
とりと歌いあげてます。全12曲、たっぷり楽しめます!
<LSO Live>
LSO 0593(SACD-Hybrid) 2枚組 \3050
ベートーヴェン:「フィデリオ」
レオノーレ:クリスティーン・ブルーワー(S)
フロレスタン:ジョン・マック・マスター(T)
ロッコ:クリスティン・ジグムントソン(Bs)
マルツェリーネ:サリー・マチューズ(S)
ドン・ピツァロ:ユハ・ウーシタロ(B)
ヤキーノ:アンドルー・ケネディ(T)
ドン・フェルナンド:ダニエル・ボロウスキ(Bs)ほか
サー・コリン・デイヴィス(指)
ロンドン交響楽団合唱団&ロンドン交響楽団
録音:2005年5月23-25日、バービカンセンター ライヴ
プロデューサー:ジェームス・マリンソン
エンジニア:ジョナサン・ストークス、ニール・ハッチンソン
御大サー・コリン・デイヴィス、円熟のベートーヴェンの「フィデリオ」!
デイヴィス自身「今まででもっとも多い回数演奏してきたオペラ」と語るこの
「フィデリオ」、演奏の度に絶賛を受けながら、ますますの彫りを深くしてい
くのですから頭が下がります。CDとしては、1995年のバイエルン放送交響楽団
との録音以来、ちょうど10年ぶり、こちらはライヴですので、デイヴィス本来
の熱気がと、77歳の円熟がたっぷり。歌手は、日本ではまだ知られていない人
が多いものの、実はかなりの高水準。クリスティーン・ブルーワーは、米国イ
リノイ州出身のドラマティック・ソプラノ。北米とことに英国での人気が高く、
既にBBC交響楽団イゾルデを歌ったCDもあります。ジョン・マック・マスター
は、今大きな注目を浴びているテノール。カナダ東端のニューブランズウィッ
ク出身。近年は徐々にドラマティックな役に挑戦、この秋にはトリスタンも初
めて歌っています。カナダ出身のドラマティック・テノール、ジョン・ヴィッ
カーズやベン・ヘップナーに続く存在として、期待の星です。また、フィンラ
ンドのバスバリトン、ユハ・ウーシタロに、アイスランドのバス、クリスティ
ン・ジグムンドソンと、男声低音も極めて充実。ワグネリアンには、歌手の実
力を測るにも絶好のCDです。
なお、「レオノーレ」序曲第3番は挿入せず、そのまま「フィデリオ」全曲を
演奏しています。
<Preiser>
PRCD 90728 2枚組 \3760
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 (マルテ版)
ペーター・ヤン・マルテ(指)
ヨーロピアン・フィルハーモニー管弦楽団
チェリビダッケの再来かと一部で注目されていたペーター・ヤン・マルテ。オ
ルガニストからチェリビダッケに出会い指揮者に転向。独自の音楽観を持つ異
色異才の存在です。
ブルックナーの第9番については、音楽学者たちによってつくられた版に満足
できなかった彼は、自ら第4楽章を作曲して演奏し、賛否両論の嵐を巻き起こ
しました。
今年のブルックナー・フェスティバルでは交響曲第9番がさまざまな角度から
掘り下げられ、ペーター=ヤン・マルテとヨーロピアン・フィルハーモニー管
弦楽団が演奏をしています。交響曲第3番(PRCD90715)に続いて長大で大胆な
演奏が繰り広げられていることが期待できます。
<naive>
V 5048 \2080
アクサントゥス-トランスクリプションvol.2
「冬」-ヴィヴァルディ:『四季』より「冬」
「リタニー」-シューベルト:万霊節の日のための連祷D.343
「死の大地」-プロコフィエフ:『アレクサンドル・ネフスキー』より
「別離と忌避」-マーラー:『若き日の歌』第12曲
「温室にて」-ワーグナー:『ヴェーゼンドンク歌曲集』より第3曲
「葬送の歌」-シューベルト:『死と乙女』
「道しるべ」-シューベルト:『冬の旅』より第20曲
「夜と夢」-シューベルト:『夜と夢』D.827
「恋人の青い眼」-マーラー:『さすらう若人の歌』より第4曲
「贖罪の歌(詩篇88篇)」-J.S.バッハ:
『フランス組曲』第1番ニ短調(BWV812)よりサラバンド
「バビロンの流れのほとりに(詩篇137篇)-J.S.バッハ:『イギリス組曲』
第3番ト短調(BWV 808)よりサラバンド
「イェルサレム(詩篇122篇)」-J.S.バッハ:パルティータ第1番変ロ長調
(BWV 825)よりメヌエットII
「雪の上の足跡」-ドビュッシー:『前奏曲集』第1集より第6曲
「魅惑の笛」-ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』より
「つれない人」-ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』より
「If, like the moonノ」(源為義の短歌/11世紀)-スクリャービン:24の
前奏曲op.11より第13曲
「The Moon Appears」(サッフォーの詩)-スクリャービン:3つの小品op.45
より「アルバムの綴り」
「眠りの森の美女のパヴァーヌ」-ラヴェル:『マ・メール・ロワ』より第1曲
「妖精の園」-ラヴェル:『ラ・メール・ロワ』より第5曲
ロランス・エキルベイ(指)アクサントゥス室内合唱団
ソランジェ・アニョルハ(ソプラノ独唱)
ブリジット・エンゲラー(Pf)、ル・モン・デュ・ルイユ(通奏低音)
「トランスクリプション」(V 4979)で世界を仰天させた、エキルベイ&アク
サントゥスの十八番、名曲合唱編曲集の第2弾の登場です!今回は第1弾よりさ
らにパワーアップ、冒頭のヴィヴァルディから超絶技巧の合唱をこれまた超越
的な美しさで聴かせてくれます。また、今回は原曲が声楽のものも多数収録。
シューベルトの「道しるべ」や「夜と夢」は、声楽パートと原曲のピアノのパ
ート、すべてが声のみで演奏されています。「夜と夢」の神々しいまでの美し
さと優しさは、オリジナルによる演奏とは違った新しい魅力に満ちています。
6曲目の「葬送の歌」は『死と乙女』の死のパートのみを編曲したものです。
とにかく癒されたい人に聴いて頂きたい1枚です。
V 5066 \2080
ローラン・コルシア-doubles joux(二人のたのしみ)
ラインハルト=グラッペリ:マイナー・スウィング
ミシェル・ポルタル:マイナー・ワルツ
ラヴェル:ブルース
ドビュッシー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ヴィエニャフスキ:カプリース=エチュード第1番
ローラン・コルシア:マイナー・タンゴ
バルトーク:二つのヴァイオリンのためのデュオ(第35,18,28,44番)
ギデオン・クライン:デュオ
ラインハルト=グラッペリ:ティアーズ
ミシェル・ルグラン:シェルブールの雨傘(テーマ)
マスネ:エレジー
ルイジ・デンツァ:si vour l’aviez compris
ローラン・コルシア(Vn)
フロリン・ニクレスク(Vn)、ミカエル・ヴェンデベルク(Pf)、
ミシェル・ポルタル(バンドネオン)、ネマーニャ・ラドゥロヴィク(Vn)、
タチアナ・ヴァシリーエヴァ(Vc)、クリストフ・ラルティユー(G)、
ジャン=フィリップ・ヴィレ(Cb)、ピエール・ブサージュ(Cb)、
ジャン=ルイ・オーベール(声)
「ヴァルスーズ」(V 4978)でも確実な技術でおしゃれな音楽をたのしませて
くれたローラン・コルシアのナイーヴレーベル第2弾。コルシアは、かの名優
ジェラール・ドパルデュの娘と交際しているということで、フランスでは一流
の色男ヴァイオリン弾きとして有名。ドビュッシーのソナタなどはクラシック
の王道の曲ではありますが、彼の手にかかるとまるで即興のジャズ。名曲の新
しい魅力をたっぷりと味わわせてくれます。最後の2曲に参加しているジャン
=ルイ・オーベールは、’70年代のフランスで一世を風靡したバンド、
TELEPHONEのヴォーカリスト。薬物中毒などに苦しみましたが人種差別反対や
エイズ撲滅の運動の旗手でもあります。いかにも「フランス」という感じのお
しゃれなセンスが光ります。クラリネットの大家、ミシェル・ポルタルによる
作品に、自身もバンドネオンで参加しているところもポイントです。
V 5055(1CD+1ボーナスDVD(PAL)) \2080
ロス・インポシブレス-メキシコ、スペイン、イタリア各地に伝わる音楽集-
サ・クィ・トゥーロ(作曲者不詳、コアンブラ、1643年)
ホアカラス(ルカス・ルイス・リバヤス1677/ペペ・ハビクエイラによる即興)
ラ・ロローナ(泣き女)(メキシコの伝統音楽)
リチェルカーダ1+2(ディエゴ・オリッツ1553)
ファララン(作曲者不詳、1556年)
マリツァパロス(作曲者不詳、ペルー、1730年)
バスチャオ(作曲者不詳、コアンブラ、1643年)
ラ・ディア・スパニョーラ(ニコラ・マッテイ)
モレスカ(即興)
ファンダンゴ(サンチャゴ・デ・ムルシア、メキシコ、1730年)
ヴィリャンシーコ(Forget me)(カタルーニャの伝統音楽)
エスパニョレータス(マドリード、1677年)
ラ・ロロンチータ(メキシコの伝統音楽)
ファンダングイート(メキシコの伝統音楽)
クリスティーナ・プルハル(指)ラルペッジャータ
キングズ・シンガーズ
メキシコには、18世紀初頭に生きたスペインのバロックギター奏者サンチャゴ
・デ・ムルシアの手稿譜が残されています。その曲のタイトルは「ロス・イン
ポシブレス」。これは、イタリアでは16世紀から続く伝統をもつ「ロマネスカ」
というジャンルと同様の音楽でした。南米からはるか遠くヨーロッパまで、
16-17世紀という時代に、すでに音楽が伝えられていたのです。この事実に注目
したプルハルは、当時の南米とヨーロッパの音楽における共通点を探求するこ
とを決意。時空を超えて、我々の祖先が紡いでいた音楽の根底に流れる共通の
テーマをこのアルバムに込めています。
クリスティーナ・プルハルはアルファレーベルでもお馴染みの女性ギター奏者、
指揮者。このたびナイーブからリリースが決まりました。佐藤豊彦の愛弟子の
一人で、ハーグ王立音楽院にてギターを学びました。ルネッサンスリュート、
バロックギター、リュート、テオルボ、バロックハープなど幅広く楽器をこな
し、また指揮者としてもその名声を高めています。2000年に「ラルペッジャー
タ」を設立、世界の名手たちとアンサンブルを繰り広げています。
<VAI>
VAI DVD 4390 \3650
「シュワルツコップ ウィーンの夕べ」
スッペ:「美しきガラテア」序曲
J.シュトラウス:「ウィーン気質」から,「ウィーンの森の物語」 Op.325,
ヨゼフ・シュトラウス:うわ言ワルツ Op.212,騎手ポルカ Op.278
ホイベルガー:「オペラ舞踏会」から
ツェラー:「小鳥売り」から,「鉱夫長」から
レハール:「メリー・ウイドー」から
ジーツィンスキー:ウィーンわが夢の街
エリザベート・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
ウィリー・ボスコフスキー(指揮)カナダ放送管弦楽団
収録:リージョン・オール、
NTSC、白黒、4:3、モノラル、字幕 英仏独伊
1963年10月31日に放送されたシュヴァルツコップの映像。シュヴァルツコップ
はDVD化された映像そのものが少なく、また彼女の得意としたウィーンのオペレ
ッタを歌った映像はほとんどないので、これは大変貴重である。白黒のモノ音
声でも、シュヴァルツコップが「オペラ舞踏会」の“別室へ行きましょう”を
歌う姿は最高。しかも伴奏はボスコフスキー、ヴァイオリンを持ちながら洒落
た指揮を繰り広げている。「ウィーンの森の物語」 では、ツィターを用いず、
ボスコフスキーのヴァイオリンが聞ける。カナダ放送のスタジオ収録。一部の
曲ではセット、衣装を用いている。
VAI DVD 4360 \4050
フランスの名バリトン、スゼーの映像!
「ジェラール・スゼーの芸術 第2集」
フォーレ:漁師の歌,マンドリン,オーロラ,五月,永久に
デュパルク:悲しき歌,ロズモンドの館,フィディレ
ドビュッシー:美しき夕暮れ,操り人形
R.シュトラウス:帰郷,セレナーデ,献呈
リュリ:「アマディス」から
アーン:蜜蜂が蜜吸うところで
シューベルト:舟人,影法師
ラッペルズ:つっかえつっかえながら話す恋人たち
オヴァーリエ:青い鳥 ほか
ジェラール・スゼー(バリトン)
ダルトン・ボールドウィン(ピアノ)
収録:リージョン・オール、
NTSC、白黒、4:3、モノラル、字幕 英仏
第1集(VAIDVD4312)に続くスゼーの芸術第2集。カナダ放送による、3回の放送
収録をDVD化。(放送日順に、1956年2月9日、1960年10月18日、1967年2月9日)。
「ビロードの声」と讃えられたフランスの名バリトン、ジェラール・スゼー
(1918-2004)の美しい歌曲の数々が映像で見られる。フランス歌曲はもちろ
んのこと、シューベルト、シュトラウスといったドイツ・リートでも、気品の
ある歌い方は素晴らしい。
VAI DVD 4379 \4050
ブリス:バレエ「チェックメイト」
ゴードン:バレエ「放蕩者の成りゆき」
サドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ(ニネット・ド・ヴァロワ 振付)
バリー・ワーズワース(指揮)
サドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ管弦楽団
収録1982年、リージョン・オール、
NTSC、カラー、4:3、モノラル、87分
二つの英国のバレエを収録。サー・アーサー・ブリス(1891-1975)の「チェック
メイト」は1937年にサドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエによって初演、
これはニネット・ド・ヴァロワの振付もそのままのオリジナル通りの上演。
「放蕩者の成りゆき」は、ギャビン・ゴードン(1901-1970)が1935年に発表した
バレエ。ニネット・ド・ヴァロワ(1898-2001)は、アイルランド生まれ、コ
ヴェントガーデンのバレエ団、ディアギレフのロシアバレエ団を経て、1931年
からサドラーズ・ウェルズ・バレエを率いた伝説的人物。
VAI DVD 4384 \4050
オッフェンバック(ロザンタール編):バレエ「ゲテ・パリジェンヌ」
(特典映像:フレデリック・フランクリンのインタビュー)
モンテカルロ・ロシア・バレエ団
振付 レオニード・マシーン
収録:1950年(本編)、
リージョン・オール、NTSC、白
黒,カラー、4:3、モノラル、87分、字幕 英
本編は、1950年に収録された、モンテカルロ・ロシア・バレエ団による「ゲテ
・パリジェンヌ」。アレクサンドラ・ダニロワ、フレデリック・フランクリン
ら、往年のダンサーが出演している。音楽はアフレコで、演奏者は不明。特典
として、フレデリック・フランクリンのインタビュー(36分)、収録したヴィ
クター・ジェッセンについての映像を2つ収録。
<MEMORIES>
ME1078/82 5枚組 \3380
カラヤン指揮ベルリンフィル
CD1 交響曲第1番、交響曲第3番「英雄」(1977年11月ライヴ)
CD2 交響曲第2番、交響曲第8番(1977年11月ライヴ)
CD3 交響曲第4番、交響曲第7番(1977年11月ライヴ)
CD4 交響曲第6番「田園」1977年10月ライヴ、交響曲第5番1988年12月ライヴ
CD5 交響曲第9番「合唱」1976年8月ライヴ
カラヤンが気力体力、そして芸術性の頂点を迎えた70年代後半。同時にベルリ
ンフィルも妙技の極限を示していました。いずれもファンには堪えられぬカラ
ヤン節が冴え渡ります。全9曲がここまで高水準という全集は他にありませんこ
とでしょう。「田園」、「第7番」の超快速と切れ味は背筋が凍るほどです。「エロ
イカ」は堂々たる威容で立派そのもの。第1番、第2番、第8番などの小ぶりの曲
では、スタイリッシュそのもの。「運命」のみ80年代の演奏ですが、こちらは濃
厚で大袈裟な表情付けがたまりません。「第9」はさすが分りやすいお祭り的盛
り上がりで聞かせてくれます。