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2004年~

中央分水嶺・高島トレイル2012 トレイルスルー前半 愛発越から水坂峠  5/3

2012年05月07日 | 山行記

昨秋から分割の日帰り山行で少しづつ登り始めた高島トレイルは、アプローチが長かったり難解なルートがあったりと、容易には全踏破が難しいトレイルでした。
それでもこの山域に魅入られた私は、以前にもご紹介した公式ガイドブックの最終ページに掲載してある「トレイルスルーツアー」の案内文にとても興味を持ち、
今年度の「トレイルスルー前半」の参加を決めました。

本文抜粋
『 食料、装備、キャンプ道具などの荷物をすべて背負うことから、
すべてにおいて軽量化をはかり15kg以下に抑える必要があります。
トレイルスルーではソロが基本ですから、ひとつずつマスターしてゆく
ことになりますが、そのプロセスも楽しいものです。・・・』

従来は幕地ごとにサポートサービス(水の補給、荷物の運送)があったようですが、
今春は林道が土砂崩れで遮断されており、今回はサポート無し、とのこと。

自分の衣食住を全て背負って山旅を続けていくことがワンダーフォーゲル。
サポートが無いことは私にはまったく支障がないと思われましたし、
「これを機会にまた私はワンゲルスタイルの縦走を再開したい!」という抱負もありました。

少しの不安と大きな期待を胸に荷物をパッキングし、2泊3日の縦走を
楽しみに待ちました。


9:00湖西線マキノへ到着。 ここで受付を済ませました。
ガイドさん方のご紹介、諸説明を受けて、路線バスに乗り、登山口の国境へ。
定員20名 男性9名 女性11名 (女性の方が多かったです!)

登山口にて参加者の自己紹介、諸注意を受けて出発。


お天気予報は3日雨 4日曇り 5日 晴れ
登り始めは曇りでした。


まずはカタクリの花の群生に感激!この山域は山野草の宝庫です。
ガイドさんが話されるお花や樹木の詳しいお話・・・時間が許すなら全部ノートに記録したいほどでした。
私は植物に疎い上、単独行ではガツガツと距離ばかり稼ぐ歩き方なので、知識を得られるのはツアーの大きな利点だと思います。


乗鞍岳


ブナの実。中は空っぽです。
「樹木の実が豊富に実った年は動物が里に下りて来ないけれど、
不作の年は、食べ物を求めて猪や猿や鹿が里へ下りて来ます。」
自然な道理ですが、山へ入って樹を、実を、葉を、地面を見て
初めて納得する摂理。感慨深いです。


トクワカ草 





まだ残雪もところどころに。

お昼以降、どんどん雨脚が強くなりました。


芦原岳

風雨が強まり、身体も冷え始めました。荒天の山の中もそれなりに風情なものの、
正直なところは「早く幕営地に着き、テントに入りたい!」という心境もありました。
しかしながらリーダーさん方は強風雨の中でも明るく引っ張って行って下さり、
私も前向きにグングンと登り歩けました。

黒河峠着。今夜はここの峠を交差している林道で野営です。
雨の中の設営は気が急きましたが、なんとか素早く設営しテントへもぐり込みました。


30年来の愛用テント、mont・bell ムーンライトⅠ型(一人用)です。
二十代の頃ははこれを担いで北・南アルプスや八ヶ岳へ足繁く通いました。



テントに入ればこっちのもの。
外は風雨でも、コンロを炊けば中は温室。
濡れた雨具を脱いで、着替えをしてお湯を沸かします。

この夜は、7時半頃に就寝。
下界(日常)の生活では考えられない消灯時間です。
テレビの騒音も、私を呼ぶ声も、雑事もなにもかも無く、
自然の中でどっぷり寝られる幸せ!

翌朝5時まで一回も起きる事無く眠りました。

続く・・・

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