mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

八十路意欲の衣替え

2023-06-20 06:09:31 | 日記
 久々の晴れが続く。そうだ、山へ行こうとお目当ての山を決めた。4、5時間の歩行だから朝早く出る必要もない。PCをチェックしていたら、返却期限が明日の本があることに気づいた。そうそう、これは面白そうと予約をして借りたはいいが外の本がいっぱいあって手がつけれれなかった。
 返す前にどんな本かざっとみておこうと読み始めた。『戦後思想の到達点』(NHK出版)。これが面白い。寝床に持ち込んで読み続けた。朝になって、山へ行くよりもこの本を読む方が先だなと思って、山行きを中止、本を読み終わって返却することにした。
 今朝になって、山への意欲が変わってきていると思った。これまでは、行くと決めたら前日から準備をし弁当や水を用意し、さかさかとで掛けていた。それなのに、これはなんだ? わが身の裡で意欲の世代交代が起こっているのかと思うような、異変である。
 来月、梅雨明けには久しぶりの日本百名山を計画している。本州のまだ登っていない百名山が二つあるうちの一つ、笠ヶ岳だ。歩程もゆっくりとり、新穂高温泉から2泊3日を掛けて経巡る。一日目の標高差1200m、2日目は600m、3日目の笠新道の降り標高差が1800mあって三大バカ尾根の一つとされている。歩行時間はだいたい6時間くらいとみているが、こんな異変をかかえていては、果たして登り切れるかどうか不安になる。
 遭難事故から2年、4時間くらいの山は歩けるようになった。だが、この意欲の代わりようには気づかなかった。いつでも行こうと思えば行けると思っていたのに、躰が書斎向きに代わってきているのか。意欲の衣替えだな、これは。
 街中は歩いている。4時間くらい、この暑い中をふらふらと散歩する。これはこれで、足元から躰に響くずんずんというリズムが体内の浄化をしている血潮の流れる音のように感じられ、心地よい。だが街中を歩くのと山を歩くのとではまるで使う力が違う。なにより筋力が要る。加えて呼吸がしっかりと整わなければならない。標高の高さも侮れない。そういう不安が、湧いてきた。こんな気分は70代にはなかった。
 八十路の意欲の衣替え、か。梅雨明けまであとひと月。それまでにトレーニングをするとしても、書斎向き意欲が勝っていては、筋力をつけるほどのことは期待できない。心して登らねばならないってことか。参ったなあ。