mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

製造物責任ってなあに?

2023-06-02 06:44:30 | 日記
 パソコンが脳梗塞を起こしたと先にご報告した。電源が入らなくなった。購入したお店に持っていって見てもらったが、修理に出す。配線の故障関係なら数千円、OSを取り替えるとなると4万円くらいかかるかなと、見立てをしてもらい、「見積もり」によって考えるとして、その手筈を取ってもらった。
 1週間経って「見積もり」が来た。7万円なにがしかかると言う。驚いた。買って2年しか経っていない。11万円ほどのノートパソコンだ。電源が入らないという「事故」が2年ほどで起こるってことは、元の機器自体にモンダイがあるのではないか。なにが故障していて「修理」にそれほどの金額がかかるのか確かめようと販売店に足を運んだ。
「基盤を取り替える」という。保証期間が1年ということは承知しているが、基盤を取り替えるような「事故」が2年ほどで起こるというのも、全部所有者の責任なのかと問う。
「当店舗独自の3年保証というのもありますが・・」
「それは、販売店の特設保証でしょ。メーカーの製造物責任はどうなってるの?」
「メーカーに聞いてみます。しばらくお待ち下さい」
 聞いてもらったら、修理部門の方ではわかりかねる、と返事があったそうだ。
 わかった、こうしよう。まず修理はしてもらう。できるだけデータを残すようにしてもらいたい。メーカーの然るべき部署にこのことを伝えて、「回答」を文書でもらうようにしてもらえないか。
「そうなさるおつもりで・・」
「いや、知り合いの専門家に相談してみようと思ってね」
「専門家って、ITのですか?」
「いや、製造と消費に関する専門家です」と応えて、そうだな、消費生活センターに持ち込んでみようかと考えた。
「承知しました」と販売店は快く応じてくれた。
 企業と言っても、部門別にばらばらになっている。販売と修理という部門別も、しかし、消費者からすると一つの企業。部門別というのは、その企業の内部の問題ではないか。ではどこまでも製造物責任は製造企業につきまとうのか。う〜ん、わからない。
 たとえば、こんなことがあった。5年保証というテレビのリモートが故障したとき持ち込んだら、予め「リモコンは保証対象外」と記されていると教えられた。でもね、じゃあリモコンがなくて、本体のどこを手動で操作すればテレビは動くのと訊いたら、販売店は「わからない」と答えた。分離不可能なものの故障しやすい部分を「保証対象外」にしておくというのは、いかにもアコギなやり方ではないのかと思ったが、ま、そう値段も張るものではなかったから買い替えたことがある。
 この故障するパソコンの前に使っていた機種は、10年間使って一度も故障しなかった。ソフトは入れ替えた。それと私が使う機能は、パソコンの能力のほんのわずかの能力しか使っていない。でも十年を過ぎてもいたので、万一故障したときのことを考えて、新しいのを用意したら途端に、へそを曲げたのか、古いやつがうまく動かなくなった。でもそれに文句を言おうとは思ってもみなかった。
 そう言えば半導体の製造に関する日本企業の「ガラパゴス化」が言われていたことを思い出した。1980年代の日本の半導体生産企業は、世界トップテンの5,6社をしめていた。だがその後、韓国や台湾にしてやられたのは、「ガラパゴス化」が原因だったというのだ。どういうことか。日本のメーカーはスーパーパソコンに用いるような大型機器向けの半導体で、十数年も壊れない品質を競っていたという。それに対して韓国や台湾の半導体生産は耐用年数は数年でいい、それくらい世代交代が激しくなると見込んで、小さく安い(品質はそこそこの)半導体生産に踏み切ったので、日本のそれを圧倒するようになったという。
 私のいう「製造物責任」は、ガラパゴスの消費者の言い分なのだろうか。
 我が家のカミサンは、私が始終パソコンに向かっていて、それしかお楽しみがないと思っているからか、「2年使って7万円というのも、安いわけじゃないけど、ま、それくらいは酷使してもるんじゃないの」と鷹揚である。う〜ん、そういうモンダイではないんだけれど・・・。