折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

写真&俳句VOL537~命の形見

2014-09-23 | 写真&俳句
桜の幹には5つものセミの抜け殻が。



つかの間の  命の証(あかし)  そこかしこ  セミの一夏  名残とどめむ



ゴルフ仲間とのプレーを終えて、帰りに近くの吉見さくら堤公園に寄り道して、満開の彼岸花を見て歩いた。

この日は、雲一つない秋晴れで日差しには真夏の名残が感じられ、堤に植えられている桜の古木から去りゆく夏を惜しむ蝉の声が聞こえていた。

すると仲間の一人が桜の幹に張り付いているセミの抜け殻を見つけた。

よく見るとあちこちの木にも同じように抜け殻が。

「この抜け殻、小さいからきっと今鳴いている『つくつく法師』のものだよ」と別の仲間が蘊蓄をかたむける。

その姿は、まさにつかの間の命を生きたセミたちの「命の形見」そのものに思えた次第である。


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