折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

続・なが~いお付き合い

2006-07-06 | 音楽


なが~いお付き合い その2 スピーカー 「Lo-D HS-500」

今も、現役で健在

小生は、37年で現役を引退しましたが、愛器「HS-500」は購入から35年今も現役で、毎日美しい音を響かせてくれています。ちなみに、我々の結婚生活は35年であり、この間、HS-500は全く同じ時間を共有したことになります。

このスピーカーは、1968年(昭和43年)日立製作所が自信をもって世に送り出した製品であり、価格は2台で130,000円、当時の大卒初任給の4倍以上という桁外れの超高級品で、とても我々が手にすることができるような代物ではなかった。

「高嶺の花」、マニア「垂涎」の一品でした。
特に、安サラリーマンで、新婚ほやほやの小生には、欲しがること自体が「罪」のようなものでした。

それだけに、「何としても欲しい」と言う欲求も強くてフラストレーションがたまる一方でした。

たまたま、妻の妹のご主人が日立に勤めているという、かすかな糸をたどって、妻に「何とか、格安にならないか頼んでみて」と懇願、その結果、秋葉原価格より若干安くなりそうとの返事があり、お手数をおかけし、買わないのも悪いのでは、と言う妙な理屈を編み出して、とうとう「不可能」を「可能」に、「高嶺の花」を手にすることができました。「天にも昇る気分」とはまさにこのことを言うのだな有頂天になったことを今でもはっきりと覚えています。

そうやって入手したものの、時を経るに従い、「時間的」、「精神的」に音楽を聴く余裕がなくなるにつけ、少しずつ、なし崩し的に音楽から遠ざかり、我が家の音響製品は、長い「冬の時代」に入ってしまいました。

そして、HS-500が再び日の目を見るようになったのは、時間的にも、精神的にも余裕を得られるようになった、定年後のことです。

最近は、長いことほったらかした「償い」の意味もあって、毎日、毎日音楽を聴き、やすらぎ、潤い、癒し、そして、時には勇気をもらっています。

すると、不思議なもので、HS-500も最近音が格段に良くなってきました。
そして、思いました、愛情をもって接すれば、それなりに「応えてくれる」と。

これからも、HS-500は小生のもう一人の伴侶として、大事にしていきたいと思います。

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