折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

美空ひばりとモーツアルト

2006-11-23 | 音楽
今、新しいマランツのアンプで「美空ひばり」を聴いている。

彼女の歌声を聴いて、今年『生誕250年』を迎えてブームとなっているモーツアルトとの共通点がふと思い浮かんだ。

そして、今まで余り考えても見なかったが、二人の間には意外なことに多くの共通点があることに気付き、びっくりした。



その1  天才性


二人とも選ばれし者だけに与えられる天賦 の才を有していたことに異論を挟むものはいないであろう。


その2  神の恩寵


神にその才をこよなく愛された二人は、モーツアルト35 才、美空ひばり52 の若さで天に召された。


その3  親族に相次ぎ先立たれる


美空ひばりは、1980年代に実母 と二人の実弟 を相次いで亡くし、モーツアルトも最愛の 、人生の師たる に先立たれ、二人とも一時期失意の生活を余儀なくされた。


その4  英才教育


我が子の類まれな才能を見出した (モーツアルトは父親、美空ひばりは母親)が徹底した英才教育 を施した。


その5 栄光と挫折


英才教育のお陰で、モーツアルトは 才で作曲を始め、『神童』と騒がれ、美空ひばりは 才でデビュー『天才少女歌手』と世間でもてはやされたが、成人した後のある時期、二人とも時代に取り残され、人気にかげりが出て挫折を味わっている。


その6  音楽の完璧性  


モーツアルトの作曲した楽譜が書き直した跡がない完璧なものであったとは、有名な話であるが、美空ひばりが涙を流しながら歌う「悲しい酒」の音程がいささかも乱れることがなかったと言う完璧な歌唱もモーツアルトに勝るとも劣らない。


その7  作品の多さ   


モーツアルトは、生涯で700曲 以上を作曲し、その作品はあらゆるジャンルに渉っている。
一方、美空ひばりはレコーディング曲1500曲 、そのジャンルは演歌、歌謡曲、ポップス、ジャズのスタンダードからオペラのアリアにまで及ぶ。
二人とも作品の多さ、ジャンルの多様さにおいて飛びぬけた 存在であった。


その8  3大傑作


晩年、モーツアルトは交響曲39番、40番、41番「ジュピター」というそれぞれ性格の異なる三つの傑作を残したが、美空ひばりも「愛燦燦」(1986)、「みだれ髪」(1987)、「川の流れのように」(1989)と言う、これまたそれぞれ性格の異なる傑作を残した。


その9  そして永遠に不滅


モーツアルトも美空ひばりも、今後も永久に語り継がれ、間違いなく歴史にその名をとどめる存在として『不滅』 である。

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