終わりの礼法の静寂の中、その静かさを破るように道場のあちこちから虫の音が一斉に聞こえてくる。
稽古終へ にはかに高し 虫の声
昨日のブログでは、長雨が止んだ合間を縫って鳴くセミを取り上げたが、今回は残暑を飛び越してグッと秋めいてきた道場の片隅で鳴く虫を取り上げたい。
半月ほど前は、汗だくだく、小まめに水分補給をしながら稽古に励んでいたのがウソのような天気が続く。
これまでは、稽古中は汗に寄ってくる蚊に悩まされてきたが、今は稽古中に虫の音が聞こえてくる。
そして、稽古が終わり、最後の礼法の静寂の中、その静かさを破るように道場のあちこちから虫の音が一斉に聞こえてくる。
その声は、道場の住人たちが、これからは自分たちの時間だ とアピールしているように聞こえた。
暑い夏の季節が終わって、これから冬までの間が稽古をするにもってこいの季節である。