折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

「悪戦苦闘」7時間~御前山(ごぜんやま)登山

2009-06-07 | 友達・仲間
                   
スタート地点の小河内ダムから見た「御前山」(一番奥にかすかに見える山が御前山)


前々回の登山で御岳山に登ったけど、「奥多摩の山に登ったと胸を張るには、<御岳山>、<御前山>、<三頭山>の所謂<奥多摩三山>を制覇しないと、大きな口は利けないんだって」とは、幼なじみのKくんの弁。

そこで、今回はいつもの幼なじみのメンバーであるKくん、Mくん、Hくんそれに小生の4人で、奥多摩三山の一つ「御前山(ごぜんやま)」にトライした。

行程:奥多摩湖~惣岳山(1,341m)~御前山(1,405m)~栃寄沢~境橋バス停~奥多摩湖
所要時間:約7時間(昼食、休憩含む)
                   

<誤算>

その登山だが、幾つかの誤算が重なって、それは、それは「しんどい」山歩きとなった。

前夜から続いている「左アキレス腱の痛み」。これが、第一の誤算。

どうも、携帯の「歩数計」で日々歩いた歩数を記録するようになってから、張り切り過ぎて疲れが溜まってしまったようだ。

「予想を上回るきついコース」。これが、誤算の第二。

            
            上り始めから急な坂が延々と続く


先ずは、登り。
Kくんからは、「最初はちょっときつい」とレクチャーを受けていたが、曇天で少し蒸し暑い天候と、のっけから延々と続く直登りに、早くも悲鳴が。

そして、息つく暇もない行進に、全員がたちどころに汗みどろに。

小生は、余り多く汗をかく方ではないが、この日は珍しく大汗をかく。

大量の汗が4人から「元気」と「スタミナ」を奪うことに。
山歩きの苦手なHくんはもとより、ベテランのリーダーのKくんまで、苦しそうで顔色が良くない。

そんなことで、休んでは歩き、休んでは歩いているうちに、ペースがすっかり狂ってしまい、頂上に到着する頃にはMくんを除く3人は、もう、へとへと。

次は下り。
順調に下りて来て、舗装された道に出た時は「やれ、やれ、もうすぐだろう」と全員安堵の胸をなでおろしたのだが、ここから続くコンクリートやアスファルトの道路が「曲者」。

容赦なく、疲れた足にダメージを加える。
しかも、歩けども、歩けども目標の境橋の「バス停」に着かない。

気持ちもだれて来る。

「終わりに来て、コンクリートやアスファルトの道をこうも長々と歩かされるのでは、折角の登山の気分が興ざめになっちゃうね」

が4人全員のその時の一致した心境。


<「苦」あれば「楽」あり>


当初は御前山の山頂で昼食休憩の予定だったが、みんなの疲れ具合を見て、手前にある「惣岳山」(1,341m)山頂に変更する。


「おれ、今回で登山は3回目だけど、何でこんなに苦しい思いまでして山に登るのか、まだその気持ちがわかんないよ」

と歩きが苦手なHくんが例によってぼやく。

「Hちゃん、見てみろよ、あたり一面の木々の緑の何と美しいことか、空気の何とおいしいことか、ここまで登って来た者だけが味わえ,楽しむことができるんだ」

とKくん。

「そう言われてみれば、確かにそうだよな」

とHくん。

「Hちゃん、<楽あれば、苦あり>と言うけど、山歩きの場合は『苦』あれば『楽』ありじゃないかい」

と小生。

「『苦』あれば『楽』ありか」

とつぶやくHくんの表情は、未だ「半信半疑」の様子。

           
           御前山頂上にて
           惣岳山でゆっくり休憩が取れたので、元気を回復


<癒し>
           

険しい上りを登っている時は、ひたすら足元に意識を集中しているが、少しゆるやかな場所に出ると、ゆっくり歩きながら、あたりの景色を見やり、小鳥の鳴き声に耳を傾ける。

目に入るもの全てが、緑一色に染まり、疲れた心身を癒してくれる。

まさに、マイナスイオンの宝庫の感がする。

そして、時折鳴き交わすウグイスやほととぎすの声が何とも耳に心地よい。

前述の話の続きになるが、苦しいことに耐えた者のみに与えられる「贈り物」ということを実感させられるひと時である。

           
           一面の新緑とマイナスイオンが心身をリフレッシュしてくれる


<宙づり>


奥多摩駅方面の標識に従って、ひたすら下山中のこと。

森林を一部伐採した山が見えてきた。
良く見ると、その山の頂上と地上の間に数本のケーブルが張られていて、切り倒した木材をそのケーブルを使って運搬している現場に通りかかった。

地上から優に100メートル以上の高さに張られたケーブルに長い材木をぶら下げて頂上から地上に運ぶさまは、見もので思わずみんな空を見上げてしばし、その空中ショウーに見入った。


             
長い材木を吊り下げて下りて来る様は、まるで空中ショーを見るよう

                       
           地上では、機械でワイヤーをコントロールしている


<次は>


奥多摩三山のうち「御岳山」、「御前山」の二山は登った。
残された「三頭山」を登れば奥多摩三山を制覇したことになる。

奥多摩三山の中で一番高い「三頭山」へのチャレンジ、それが次回の「宿題=目標」である。