折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

談笑会「一口話」~2009年度第1回オーディオ談笑会

2009-04-02 | オーディオ談笑会
先日、今年最初のオーディオ談笑会があった。
今回は、いつもと趣向を変えて談笑会での「一口話」を紹介してみたい。


<進化は続く>

Kさん宅のオーディオ・ホールは談笑会で訪れるたびに進化している。
その進化の内容を説明するときのKさんの表情が誇りと自信にあふれていて何と嬉しそうなことか。

今回も欄間上部中央に古代ギリシャのハープをあしらったレリーフを、左右に一定間隔でヨーロッパ中世の女王の「王冠」を19個配置し、オリジナリティ溢れるものとなっていた。


            
            欄間に飾り付けられた「ハープ」と「王冠」をあしらったレリーフ。
            資料収集に半月、構想1ヶ月、製作半月をかけて完成した作品。
            ルーム全体の目指す荘厳なイメージを損なわないよう配慮したとのこと。


<仕切り役>

前回は特別ゲストで参加してもらったIさんが今回からは正式メンバーに。
談笑会が始まった当初は、Mさんと小生の二人で山のように持参したCDをとっ換え、ひっかえ聴いていたが、メンバーが倍増した今はそれぞれが持参してきたソースを均等に聴いてもらわなければ、という主宰者にとって新しい、そしてうれしい悩みが・・・・。

しかし、主宰者のKさん、「出番到来」とばかりに、色々と気を使いつつ、楽しげに、嬉しげに会を仕切っていたのが印象的。


<2:2:1>

今回のIさんの新規加入で5人になった談笑会のメンバー。
そのメンバーの好きな音楽ジャンルだが、
先ず主宰者のKさんはブラームスをこよなく好むクラシックのオーソリティ、
小生は今でこそジャズや、歌謡曲などを節度なく聴いているが、学生時代はクラシック一辺倒だった。
Mさんは、プレスリー、イル・ディーヴォ、サラ・ブライトマン、中島みゆき等々色々なジャンルに首を突っ込む無国籍派だが、最近はクラシックにも興味を示し始め、フルトヴェングラーのCDを収集し出しているようだ。
小生の弟は今はクラシックに入れ込んでいるが、元をただせば筋金入りのジャズファン。
そして、Iさんはジャズ派とのこと。

クラシック派2、ジャズ派2、無国籍派1
これが談笑会のジャンル別色分けである。


<しびれる>

ジャズ派が増えたせいもあってか、今回の談笑会の「出し物」はジャズ系がいつもより多かった。

特に「ヘレン・メリル・ウイズ・クリフォード・ブラウン」、「マイルス・イン・トーキョー<live>」

の2枚のCDは聴き応え十分。
ジャズの巨人たちが奏でる「ドント・エクスプレイン」、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」の入魂のプレイには心底しびれた。


<パース>

目下、大作「タンノイオートグラフ」のエンクロージャー作りにチャレンジ中のIさん、作業は順調に進んでいるようで今回は4分の1に縮尺したパースを段ボール箱に入れて持参、Kさんに質問の矢を次々に浴びせる。

「肝胆相照らす仲」とはこのようなことを言うのだろ。質問に一つ一つ丁寧に答えているKさんは、目を細めて嬉しそう。

そのうち話はエンクロージャーの製作から脱線して、タンノイスピーカのオリジナリティとは何かとか、自分が求める理想の「音」とは、など高邁な話になり、話は尽きない。
他のメンバーが、「時間ですよ」と止めに入るまで白熱の議論が続いた。

              
              4分の1に縮尺したタンノイオートグラフのエンクロージャーのパース


<ええっ、3枚組が1000円!!>

我々は海外旅行と言うと、とかく億劫になりがちだが、自由気ままにあちこち飛び回ることの好きなMさんは、暇を見つけては気軽に海外に出かける。

特に、寒い冬は日本で過ごすよりは暖かい海外でゴルフ三昧を楽しんだ方が健康に良いと今年もマレーシアに行って来たばかりとのこと。

そして、行った先々で必ずCDショップをのぞいて、掘り出し物を探しだしてくる。

今回はセリーヌ・ディオンの3枚組CD「Let's Talk About Love」

「これ、いくらだと思う。1,000円だよ、日本のCDの値段がいかに高いかっていうことだよね」

            
            セリーヌ・ディオンの3枚組のCD


<「うけ」狙い!、結果は?>

談笑会に持って行く音楽ソースも最初のうちは、これは是非「タンノイ」で聴いて見たいと言うものが多かったわけだが、会を重ねるにつれ、皆が目を見張るような選曲はできないものか、「うけ」狙いの「色気」が出がちである。

今回の小生の選曲もこの種の「うけ」狙いと言えるかも知れない。

その1 「月の砂漠」バリエーション
第1曲 ジャズ・リー・モーガン(トランペット)
第2曲 クラシック・幸田聡子(ヴァイオリン)
第3曲 歌・井上陽水(ヴォーカル)
第4曲 邦楽・藤原道山(尺八)
第5曲 ジャズ・本田竹広(ピアノ)

その2  二つの「手紙」
第1曲 アンジェラ・アキ 手紙~拝啓15の君へ~
第2曲 樋口了一 手紙~親愛なる子供たちへ~

「月の砂漠」は時間として30分弱を要するので、ちょっと長過ぎないという声もあったが、Kさんが手間暇かけて編集した小生の努力に免じてノーカットにしてくれた。

小生が大好きな「月の砂漠」をいろんなジャンルの音楽で聴いてもらうという試みは、まずまずの評価を得た。
特に、主宰者のKさんから、「このCD置いて行ってよ」との要望が出て、大喜びでご期待に添うことに。

二つの「手紙」の反応 「・・・・・・・・」
見事に空振りの「三振」。

<ベストポジション>

マイルス・デイビスの「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を聴いている時のこと。
小生の後ろの席に座っていたIさんが、そろりそろりと席を前の方に移動し始めた。
そして、その場所を中心に前に動いたり、後ろに動いたりと盛んに聴く位置を変えているのである。
帰りの電車の中でそのことを聞いて見ると、聴く位置によって音がどう変化するのか、ベスト・ポジションを知っておきたくて、と次のように説明してくれた。

移動する前に座っていた席は壁にくっついているせいもあって、低音が若干「こもりがち」になるみたいで、そこで前の方はどうかと思って移動したのですが椅子席より前だと、音の解像度は上がるのですが、低音がちょっとぼやけぎみになるようです。

また、最初に座わらせてもらった椅子席の前列左の場所では、音が左の壁に反響して少々きつく聞こえました。
タンノイオートグラフのことは、何でも知っておきたいもんですから・・・・。
良い耳を持っているIさん、主宰者のKさんとますます「うま」が合うことになりそうだ。


<自慢の一品> 

主宰者のKさん、メンバーのMさんともに奥様に先立たれて「男やもめ」。
その二人の日常生活での食事の仕方は対照的。
Mさんは、4時半ごろから夕食の準備を始め、酒のつまみ、ご飯のおかず等々を「自作」。
一方、Kさんは自ら料理を作るということはあまりしなくて、もっぱら近くのお店でお惣菜を買いこんできて、それで済ましてしまっているとのこと。

今回の夕ご飯は、Mさんが材料を仕入れてきて、腕を存分に振るって作ったあさりの「炊き込みご飯」。

みんなから大好評で、お代りを連発していた。

当人は、自画自賛、得意満面であった。