折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

『向上心』の源

2007-04-23 | 家族・母・兄弟
ある日、実家に行くと、おふくろが待ちかねたように自分の部屋から、いそいそと例の『塗り絵』を持ってきて、皆に披露した。

小生が昨年のクリスマスにプレゼント(1月7日付ブログ『91歳のチャレンジ』)してから、熱心に色を塗っているのは、電話で聞いて知っていたが(1月22付ブログ『途中経過』)、その成果を見せてもらうのは今日が初めてである。

                   
                         おばあちゃんの作品

『スゴイね、おばあちゃん。きれいだよ』  (小生)

『頑張ったわね、おばあちゃん、これに筆で色を塗っていくと、もっと良くなるわよ、楽しみね。』 (妻)

『よくここまでやったね、感心しちゃうよ。』 (弟)

等々、皆に口々にほめられ、励まされておふくろは嬉しそうである。

『後3枚残ってるんだけど、細かくて大変なんだよ。肩がこっちゃうよ。』
とおふくろ。

『無理しなさんな。』
と長兄に釘を刺される。

長兄曰く
『おばあちゃんは、知っての通り<気位>が高いので、もし、痴呆症にでもなって、みんなの前に情けない姿をさらすのは耐えられないの一念で、それこそ健康には細心の注意を払っているし、健康に良いことは一生懸命やってるんだよ。その努力たるや、たいしたもんだぜ。』



『2匹目のどじょう』をねらって、今回は小生が目下チャレンジ中の『えんぴつで脳を鍛える小倉百人一首』をプレゼントする。

『おまえ、これどうやってやるんだ。』

『ただえんぴつで<なぞり書き>すればいいんだよ。』

『できるかねえ、この頃はえんぴつなど持ったこともないし、第一手が震えちゃって、なぞれないんじゃないかい。』

『大丈夫だよ、うまく書くのが目的でなく、線からはみ出さないように注意を集中することが<脳>に効果があるんだそうだから、ゆっくりと書けばいいんだよ。』
『おれは、<1日1首>を目標に毎日30分ぐらいかけてやってるけど、おばあちゃんもそうしたら。とにかく、無理をしたらダメだよ。』

『できるかどうか、わかんないけど、せっかくだからやってみるよ。』


同時に、おふくろが前々から見たがっていたテレビドラマ「華麗なる一族」を録画したビデオを手渡した。

『見たかったんだけど、放送する時間が遅いので見られなかったんだ。ありがとうよ。』


そのうち、
『ビデオ見せてもらったよ、とても良かったよ。涙が止まらなかったよ。』
という電話がかかってくるに違いない。