月2回、趣味の『書』を習いに池袋のカルチャースクールに通っている。
その日、少し遅れて教室に行くと、何時もより賑やかである。
この日は、今年の展示会に出品する作品を決める最初の打ち合わせが行われていたのだ。
小生も、席に着くなり、先生から『もう何を書くか決まった?』と聞かれ、瞬時、戸惑っていると、小生の前の席に座っている、この教室の『主』のような存在で、みんなから一目置かれているS老女史が小生の方を振り返って、
『あなた、昨年は楷書で【千字文】を書いて出品したわよね。そして、今、先生から行書で千字文を習ってるのでしょう。それだったら、今年は行書で書いた千字文を出品したら。そうすれば、去年と今年の自分の「持続力」、「集中力」に違いがあるかどうか、わかるかもよ』
と貴重なアドバイスをしてくれた。
昨年の出品作品=楷書で書いた【千字文】
今年はこれを行書で書くことに
そして、先生も、
『そうね、折角、行書で千字文を練習してるのだから、今年、行書の千字文を作品にするのは、いいんじゃない。前にもお話ししたけど、千字文は「気力」、「体力」、「集中力」、「持続力」が揃っていないと書けないの。だから、『楷書』で書いただけでも大変なことなのに、『行書』でも書くと言うことになれば、それこそ本当に素晴らしいことよ。私などは、もう書きたくても書けない。Kさんにとっては、今が書くチャンスよ、一生の思い出になると思うわ、頑張って』
と暖かいエールを送ってくれた。
先生の励ましと、去年と今年の自分の「持続力」、「集中力」に違いがあるかどうかのバロメータになるという老女史の言葉に後押しされる形で、
『今年は、行書で千字文にチャレンジしてみます』
と早々と皆の前で明言してしまった小生である。
昨年は、『好奇心』、『怖いもの知らず』、で突っ走ったのが結果的に『持続力』と『集中力』につながったのではないかと思っているが、今年はその点、いささか不安なところが無きにしも非ずである。
昨年は、ほとんど練習もせずにぶっつけ本番だったが、今年はまだ時間的余裕も十分にあるので、しっかりと準備をし、新たな気持ちで取り組んでいきたいと考えている。
そして、『持続力』、『集中力』にこの1年で違いが生じたかどうか、しっかりと見定めて見たいと思っている。
【千字文】
千字文は、天地万象をうたい上げて、重複する文字が一字もない、四字一句の250句から成る一千字の詩である。
作者は梁の武帝の臣、周興嗣。彼は武帝の命によって、この千字文を一夜にして作り上げたが、そのために鬢髪ことごとく白く変わったと伝えられる。
その日、少し遅れて教室に行くと、何時もより賑やかである。
この日は、今年の展示会に出品する作品を決める最初の打ち合わせが行われていたのだ。
小生も、席に着くなり、先生から『もう何を書くか決まった?』と聞かれ、瞬時、戸惑っていると、小生の前の席に座っている、この教室の『主』のような存在で、みんなから一目置かれているS老女史が小生の方を振り返って、
『あなた、昨年は楷書で【千字文】を書いて出品したわよね。そして、今、先生から行書で千字文を習ってるのでしょう。それだったら、今年は行書で書いた千字文を出品したら。そうすれば、去年と今年の自分の「持続力」、「集中力」に違いがあるかどうか、わかるかもよ』
と貴重なアドバイスをしてくれた。
昨年の出品作品=楷書で書いた【千字文】
今年はこれを行書で書くことに
そして、先生も、
『そうね、折角、行書で千字文を練習してるのだから、今年、行書の千字文を作品にするのは、いいんじゃない。前にもお話ししたけど、千字文は「気力」、「体力」、「集中力」、「持続力」が揃っていないと書けないの。だから、『楷書』で書いただけでも大変なことなのに、『行書』でも書くと言うことになれば、それこそ本当に素晴らしいことよ。私などは、もう書きたくても書けない。Kさんにとっては、今が書くチャンスよ、一生の思い出になると思うわ、頑張って』
と暖かいエールを送ってくれた。
先生の励ましと、去年と今年の自分の「持続力」、「集中力」に違いがあるかどうかのバロメータになるという老女史の言葉に後押しされる形で、
『今年は、行書で千字文にチャレンジしてみます』
と早々と皆の前で明言してしまった小生である。
昨年は、『好奇心』、『怖いもの知らず』、で突っ走ったのが結果的に『持続力』と『集中力』につながったのではないかと思っているが、今年はその点、いささか不安なところが無きにしも非ずである。
昨年は、ほとんど練習もせずにぶっつけ本番だったが、今年はまだ時間的余裕も十分にあるので、しっかりと準備をし、新たな気持ちで取り組んでいきたいと考えている。
そして、『持続力』、『集中力』にこの1年で違いが生じたかどうか、しっかりと見定めて見たいと思っている。
【千字文】
千字文は、天地万象をうたい上げて、重複する文字が一字もない、四字一句の250句から成る一千字の詩である。
作者は梁の武帝の臣、周興嗣。彼は武帝の命によって、この千字文を一夜にして作り上げたが、そのために鬢髪ことごとく白く変わったと伝えられる。