東芝の不適切会計に関する調査報告が発表されたが社長3代に亘って不適切会計が続けられたとは本当に衝撃的である。
記者会見に立った社長(当日辞任)は「不正を命じた認識はない」旨の発言をしていたが不適切会計処理を黙認していた時点でもはや同罪ではないかと思う。
組織においてあらゆる予算は一定の規範性を持つことは当然なのだが企業の場合は多くのステークホルダーが存在する。
しかし東芝の場合このステークホルダーのため、さらに言えば予算達成のために「何をやってもいい」という価値観に変節してしまったようだ。
たとえ一人のリーダーが変節しても周囲が押しとどめる安全装置が働くはずだがこの安全装置も作動しなかった。
各種委員会や内部通報制度なども機能しなかった。
東芝は今回の調査報告に絡んで代表取締役6人全員の辞任を発表しているがその後のガバナンス体制はまだ見えてこない。
企業は生き物であり一刻たりとも活動停止は許されない。
東芝の迅速かつ適切なガバナンス体制確立を期待したい。