尊敬する評論家で故人だが、表題の一文を残している。物事を捌くための秘訣である。論議したり、物を考えたりするときに、参考になると思う。
以下、引用である。古いメモで、どこに書いてあったか、不明である。
物事を捌くための「秘訣」・・・加藤周一
1.因果関係を短絡的に結論するな。
2.二者の関係を論ずるときは、双方とも概念規定を明確にせよ。
3.主観的願望と客観的○○を峻別せよ。(○○は、メモが不鮮明な部分で、スマン。)
4.検討すべき命題は枝葉を省いて単純化せよ。
5.事実との照合が可能な事象とそうでない事象とを区別し、前者は真偽を調べ、後者は真偽を確定できない問題として扱え。
あたりまえのようで、これができていない。結構、思い込みや、信念で押しまくる向きがあって、簡単な思考形式で、なんの迷いもない、といった人もいるようである。
議論するにしても、考えるにしても、このような「秘訣」を持っていれば、大きく間違えたりはしないのではないだろうか。