ものごごろがついて以降、なんらかの課題をもっていきてきたような気がする。学生の頃はもちろん、職についてからも、徐々に、仕事の量を減らしてからも、なにもすることがないという日は、ほとんどなかったように思う。
人間が動物である限り、じっとしていることはできない。身体に変化がある。食欲があり、排泄があり、とにかくジットしているわけにはいかない。
いよいよ、もっとも大きな要素である、仕事もしなくてよくなるというか、できなくなって、さて、今日は何をするか、という場面がでてきそうな年齢が近づいてきた。
今は、わずかに、残った仕事をしているが、それでも、減った割には、それなりに、生活の中で、大きな部分をしめていて、時間的には余裕があるのだけれども、完全には解放されているとは思えないから、仕事を背負っているという感覚からは、まだまだ、逃れられない。
ただ、さすがに、時間の余裕があるから、自分自身のために使う時間が増えてきている。ビデオなんて、こんなに見ることはできなかったし、小旅行も簡単に行けるようになってきた。バス旅行も経験した。
これから、いよいよ本格的に人生を楽しむという時期を迎えようとしているのかもしれない。俳句などもようやく、手馴れてきて、もっと真剣に取り組もうかなという気分がでてきている。そう簡単にはうまくなれないから、この趣味は結構良さそうな感触をもっている。
簡単そうにみえて、とても奥が深そうである。そして、人により、評価が違い、絶対という価値観ではくくれないところも魅力的だ。それでいて、上手下手は、わかるし、要するに自分がどう思えるか、どう感じるか、物の見方が関係してきて、いいものはいい、というものは、はっきりあったりして、面白いのだと思う。
趣味もまた、課題を抱えるから、そんなことをしているうちに、人生を終えることになるとすれば、それで幸せと言えそうである。