政治家にとって、選挙が大事なので、政権与党は、自らの支持勢力を維持し拡大するために、政治課題や都合の悪いデーターなどの発表時期を考えている。すべては、先送りである。参議院選挙後だという。
年金問題が、いよいよ実は大変になってきていて、そこから、自助努力の話になり、羽鳥モーニングショーのテーマになっていた。
年金が、こんなに大変だということが、果たして知られているだろうか。現行法律では、みんなこの仕組みから逃れる術はなく、掛金をかけ続けているが、はたして、自分が年金をもらう頃、この制度が破綻しないでやっていけてるのか、そして、年金額が、老後の生活を支える柱となる金額なのか、という不安である。
100年安心などと言い続けてきたあげくが、この話である。国会は、自民党多数のなかで、討論もなし、データー発表も参議院選挙後だとか、自民党はすき放題にしている。選挙制度が生み出した、少数による全体支配である。その弊害がはっきりとでてきた。
そして、恐るべきことに、これらを報道しているチャンネルは、今朝は、6chだけである。NHKは、きくらげの戻し方を云々していて、特集しているのである。これで、いいのかという話である。
国民の目をそらし、政治に関心をもたせず、寝ていてもらいたいというのが、自民党の、本音だとすれば、マスコミ対策も万全ということのようだ。
年金問題は、団塊ジュニアのジュニアの時代に、完全に問題が露呈してしまうという。時期も問題もわかっているのに、誤魔化しをし、先送りをする。この国はどうなってしまうかと、コメンテイターは、憤りを隠さない。
大きな問題を抱えて、麻生財務大臣は、官僚の準備し、公表された文書について、読んだかと聞かれて、冒頭の一部のみで、全体は読んでいないと述べた。正直なものである。実際それは、読めるほどの力量も根気もないことを告白したものであり、言外に皆さんは読んでいるのですか、ぐらいの反撃を含んでいる。
こんな開き直りが通ってしまうのは、まさに、世論の動向による。静かに、かれら支持基盤に、地殻変動が起こっていればいいのだが、どうやら、かれらの不勉強、問題先送りの、正直ぶりは、成功している気配である。
ということは、かれらのリードのもと、日本は、行き着くところまでいくほかないようだ。マスコミを抱き込み、富裕層、にいい顔をして、弱者をいじめつけ、これでもかと格差社会を作っても、どこまでついてくるのだ、と思っているのかもしれない。
本当の識者にだれもがならなければならない時代がきたようだ。お任せなんてしていれば、とんでもない世界を経験せざるをえないこととなりそうだ。