金融庁の報告はうけとらないと麻生財務大臣。年金の状況と、65歳以上の老人世帯の収入状況から、100歳まで生きるとすれば、2000万円足りないから、自助努力せよといいう話で、エライ問題になっている。
そもそも年金が、モデルとはいえ、20万円あって、あと5万円足りないからその分ということだという。とにかく、2000万円を貯めろというところが、引っかかるわけで、そんなに貯金などできないのが実態のなかで、無神経にそんな話をもちだすものだから、騒然となるのは、当然のことだろう。
問題が、明らかとなって、困ったのか、発表したあとで、そんな文書は受け取らないと大臣がいう。この国は、いよいよややこしい段階にはいったということか。
一連の流れは、国民の実態を本当に知らず、一人ひとりの生活に関心をもたずに、政権が動いていることをあきらかにしたのではないか。
一人ひとりの暮らし向きを、キチンとみているならば、格差社会を広げるようなことはしないだろうし、統計をとっても、たった一つの、意味あるモデルなんて作れるはずがない。それこそ、何例ものモデルが必要であり、たった一つのモデルというわけにはいかない。
生活実感と全然あわないモデルなど何の意味もない。
政権の誰もが、国民のことを真剣に考えていないとすれば、国民サイドはどうすればいいのだろうか。
どうやら、あまり問題だとは思っていないようにみえる。安倍長期政権の流れを概ね是認し、言抜けやら誤魔化しについても、知っているはずだが、それも含めて、支持しているふうである。
そんなことでいいのだろうか。しかし、雰囲気はあきらかにそうだ。