共生しないということは、弱肉強食を是とし、弱い者は淘汰されて然るべきと考えるのだろう。自民党は、こちらに近い。民主は、共生に近い、といえる。ただし、その近さは、そうとう遠くて、どうやら、民主の政権は、自民党と連携して、消費税増税をするしか、この国を守れないと、考えている。
橋下市長は、今や、単なる市長ではなく、国政をコントロールする力も備えてきているようだが、彼にしても、市の持つ交響楽団の自立をうながすなど、また、市民病院を府立病院と統合することも検討しており、金の問題として、市民に対しては、サービスの切り捨てはやむなしの考えのようである。根本的な解決、すなわち、弱者に目の向いた、抜本的な改革という視点は、ないようだ。
NHKの番組で、雇用問題をとりあげていたが、今後の展望について、ワークシェアリングが出てきていた。重要な提起である。一方では、殺人的な勤務実態があり、片方では、仕事をあたえられない。
そこには、資本のえげつない利己的態度が放任されている姿があるのだが、そのことによって、全体としてもうまくいかない実態が生まれていることが、説得力のある形で明らかになっていた。
人間が人間のことを考えずに、うまくいかないのは当然である。共生という観点が、一般化することは、棲みやすい世の中に変わっていくことの始まりである。