ボルベール 帰郷 (原題:Volver)
----アルモドバルって女性ばかり撮っている気がするニャあ。
「うん。そのイメージが強いね。
今回も男たちは一様にその生きざまは薄汚く、
反面、女たちは強くたくましい。
しかも男たちは、その行為の罰を女たちから与えられ、
早々と舞台から退いてしまう。
そして映画で語られるのは
<母親たちの深い愛>だ」
----えっ、母親たち?
<帰郷>するのはどっち?
「じゃあ。まずは物語から話してみよう。
プレスを要約すると、こうなる。
------10代の頃、ライムンダ(ペネロペ・クルス)は
母(カルメン・マウラ)を拒んでいた。
分かり合えないまま、その母は数年前の火事で亡くなってしまう。
そして15歳の娘を持つ母となったライムンダは、
死んだはずの母の姿を見たという噂を耳にする。
やがて再会したふたりだったが……」
----ニャんだか、たいしたお話には見えニャいなあ。
もしかして思いっきりはしょってニャい?
「ありゃりゃ。バレたか……。
実はこの物語には、それこそいくつも
<殺人>はあるわ<秘密>はあるわで、
取り扱いが非常に難しい。
アルモドバルの世界を特徴づける
原色の世界とは裏腹にその物語は緻密で繊細。
喋り方を気をつけないと、
それこそ観る人の楽しみを奪ってしまうことになりかねない」
----う~ん。ニャるほどね。
でも、世界広しといえども、
アルモドバルほどスチールを見ただけで、
誰の映画か分かる監督も珍しいよね。
「うん。壁の色から服の色まで
しっかりとした色彩設計がなされている。
彼の映画は、まずその色彩で観る者を酔わせる。
いつも思うんだけど、
彼がハリウッドから依頼されて撮ったら、
どんな映画になるんだろうって?」
----そう言えばそうだよね。
ペネロペ・クルスはハリウッドでも活躍しているのに、
彼女の育ての親のひとりもである
アルモドバルは故国にとどまっている。
「そうそう。
クルスと言えば、“たくましい女”を演じるために、
なんと<付け尻>を付けたらしいよ。
『ペネロペ・クルスは美の絶頂にある!』と絶賛するアルモドバル。
瞳も肩も胸も最高だけど、
この役には彼女のお尻は細すぎると言うことらしい。
こういうことまで徹底しちゃうところも
彼が巨匠と呼ばれるゆえんかもね」
----そう言えば、
彼女は本年度のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたんだよね。
カンヌでは6人の女性全員が最優秀女優賞とか?
でも、このカルメン・マウラって人、よく知らないニャあ。
「アルモドバル映画は19年ぶり。
その昔は、彼の映画に多数出ていて
アルモドバルのミューズと言われていたんだ」
----そうかこの映画は、
アルモドバル映画への
彼女の<帰郷>の意味も持っているわけだ。
ニャるほど・…・。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「世の中には色んな映画があるニャあ」
ペネロペ・クルスはスペインが似合う度
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はイタリア・オフィシャルより。
----アルモドバルって女性ばかり撮っている気がするニャあ。
「うん。そのイメージが強いね。
今回も男たちは一様にその生きざまは薄汚く、
反面、女たちは強くたくましい。
しかも男たちは、その行為の罰を女たちから与えられ、
早々と舞台から退いてしまう。
そして映画で語られるのは
<母親たちの深い愛>だ」
----えっ、母親たち?
<帰郷>するのはどっち?
「じゃあ。まずは物語から話してみよう。
プレスを要約すると、こうなる。
------10代の頃、ライムンダ(ペネロペ・クルス)は
母(カルメン・マウラ)を拒んでいた。
分かり合えないまま、その母は数年前の火事で亡くなってしまう。
そして15歳の娘を持つ母となったライムンダは、
死んだはずの母の姿を見たという噂を耳にする。
やがて再会したふたりだったが……」
----ニャんだか、たいしたお話には見えニャいなあ。
もしかして思いっきりはしょってニャい?
「ありゃりゃ。バレたか……。
実はこの物語には、それこそいくつも
<殺人>はあるわ<秘密>はあるわで、
取り扱いが非常に難しい。
アルモドバルの世界を特徴づける
原色の世界とは裏腹にその物語は緻密で繊細。
喋り方を気をつけないと、
それこそ観る人の楽しみを奪ってしまうことになりかねない」
----う~ん。ニャるほどね。
でも、世界広しといえども、
アルモドバルほどスチールを見ただけで、
誰の映画か分かる監督も珍しいよね。
「うん。壁の色から服の色まで
しっかりとした色彩設計がなされている。
彼の映画は、まずその色彩で観る者を酔わせる。
いつも思うんだけど、
彼がハリウッドから依頼されて撮ったら、
どんな映画になるんだろうって?」
----そう言えばそうだよね。
ペネロペ・クルスはハリウッドでも活躍しているのに、
彼女の育ての親のひとりもである
アルモドバルは故国にとどまっている。
「そうそう。
クルスと言えば、“たくましい女”を演じるために、
なんと<付け尻>を付けたらしいよ。
『ペネロペ・クルスは美の絶頂にある!』と絶賛するアルモドバル。
瞳も肩も胸も最高だけど、
この役には彼女のお尻は細すぎると言うことらしい。
こういうことまで徹底しちゃうところも
彼が巨匠と呼ばれるゆえんかもね」
----そう言えば、
彼女は本年度のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたんだよね。
カンヌでは6人の女性全員が最優秀女優賞とか?
でも、このカルメン・マウラって人、よく知らないニャあ。
「アルモドバル映画は19年ぶり。
その昔は、彼の映画に多数出ていて
アルモドバルのミューズと言われていたんだ」
----そうかこの映画は、
アルモドバル映画への
彼女の<帰郷>の意味も持っているわけだ。
ニャるほど・…・。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「世の中には色んな映画があるニャあ」
ペネロペ・クルスはスペインが似合う度
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☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)
※画像はイタリア・オフィシャルより。
ご指摘の通り ステキな色彩感覚も さすがゲイというかw
本当にこの映画 多くの女性に観ていただきたいと 感じました。
最近暗い映画が 多いですが 内容は暗くとも 観終わった後 明るい気持ちになりました。
見事な女性賛歌でしたね。
アルモドバルって
プレスやプログラムを見ると、
いつも多くの女優たちに囲まれて
黒一点で写っているじゃないですか?
これでゲイと言われても
ぼくにはよく分からないです。(笑)
アルモドバルって、ゲイなんですか?
なるほど、納得できる点多し。
でも、良い映画でしたね。
男が観ても、母と娘って深いなぁ、と思えます。
でも、男は何処へ帰れば良いのでしょうか?
ずっと子供のままだし。
自分の肉体から一つの命を産み出すって、
やっぱり偉大ですよね・・・。
ゲイの人で女性賛歌の映画を作り続ける。
そのスタンスはぼくにはあまり分からないのですが、
彼の世界の色彩にはいつも酔わせられます。
他のスペイン映画監督の作品では
あんな色みは見かけないので、
やはり彼のこだわりの世界なのでしょうね。
男はどこに帰ればいいか……?
TATSUYAさん、難しいこと振ってきましたね。
ちょっと苦手な質問です(汗)。
この映画の中の男性たちは気の毒でした^^
主人公が母親と再会して救われたように、
母親のように話を親身で聴いてくれる誰かに
甘えてしまえばいいのかも?
色彩美に酔いました☆
この人の映画、観ていると
ほんと女性がカッコいい。
生き生きとしている。
それに比べて、
男たちの存在感のなさ、
そしてみっともなさ。
その傾向は、いよいよ顕著になってきましたね。
独特の色彩感覚とあわせて、
希有な作家だと思います。
この作品は、公開前にレビューを書くのは、かなり厳しい部分があるような気が~ 公開前に手にしたチラシには、ライムンダの夫のことが書かれてありましたけど。私はそれでも、敢えて伏せて書いてみました。何も知らないで見る方が、絶対に楽しめる作品って気がしたので。
私は、この作品を見て改めてペネロペの素晴らしさを再認識しましたです。ペネロペって、今まではひたすら色気部門の印象が強かったので。本作で、こんなにも【母性】を体現しきるとは
本家本元アカデミー賞を受賞したヘレン・ミレンもモチロン素晴らしかったのですけど。今のところ、個人的には女優賞はペネロペっていう気持ちです。
年末までまだまだ時間があるので、ちょっと気が早いですけどね。それ程に魅了されたのであります。
この映画ではしっかり母親していましたね。
やはり彼女は母国でこそ光り輝く気がします。
どうしてもハリウッドだと、
パターン化させてしまいがち。
まあ、これも美女の宿命かな。
「付け尻」という言葉もスゴいですよね。
あの歌が吹き替えだったと知り、
これはこれでまた驚きました。
いかにもペネロペが自分で歌っていそう。